ロシア外務次官「イスラエルにシリアへの攻撃を停止すべきだと伝えた」(2019年2月8日)

ロシアのセルゲイ・ヴェルシニン外務副大臣は、ロシア日刊紙『コメルサント』(2月8日付)とのインタビューのなかで、「シリアに対する最近のイスラエル軍の攻撃に関して、我々は主権国家であるシリアへのこうした恣意的攻撃を停止すべきだと伝えた」と述べた。

ヴェルシニン外務副大臣はまた、シリア駐留米軍の撤退に関して、「我々は米国がシリア政府の同意なしにシリア領内に占領国として存在することを受け入れることはなく、非難する…。米国はそこから撤退しなければならない。我々はこのような駐留を正当化するいかなる理由も見出さない」と述べた。

このほか、シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握したイドリブ県情勢については、「イドリブ県は2017年に設置された緊張緩和地帯のなかで最後まで残っている地域だ…。我々(ロシア、トルコ、イラン)は当初から…、この措置が暫定的なものだということで合意している・つまり、この地域がこのようなかたちで永続することを誰も認めない…。我々はシリアにテロの温床が残ることを許すことはない」と述べた。

AFP, February 8, 2019、ANHA, February 8, 2019、AP, February 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2019、al-Hayat, February 9, 2019、Kommersant, February 8, 2019、Reuters, February 8, 2019、SANA, February 8, 2019、UPI, February 8, 2019などをもとに作成。

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シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構と新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構が不和を解消し、共通の敵との戦いにおいて協力することを合意(2019年2月8日)

イドリブ県を中心とする反体制派支配地域(緊張緩和地帯第1ゾーン)の軍事・治安権限を掌握するシリアのアル=カーイダのシャーム解放機構と、新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構は、メディアでの非難合戦を停止し、共通の敵との戦いにおいて協力することを合意したと発表した。

ドゥラル・シャーミーヤ(2月8日付)が入手したという合意文書によると、両組織はまた、アレッポ県タッル・ハディーヤ村でのフッラース・ディーン機構のメンバーによるシャーム解放機構への狙撃事件を審理するための法廷を設置すること、フッラース・ディーン機構がシャーム解放機構との調整なしにアレッポ県南部砂漠地帯の支配を行わないことでも合意したという。

AFP, February 8, 2019、ANHA, February 8, 2019、AP, February 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2019、al-Hayat, February 9, 2019、Reuters, February 8, 2019、SANA, February 8, 2019、UPI, February 8, 2019などをもとに作成。

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トルコのイスタンブール在住の反体制離反士官「南部の反体制派がヒズブッラーに米国製のTOW対戦車ミサイルを売却した」(2019年2月8日)

トルコのイスタンブール在住の反体制離反士官(准将)のアフマド・ラッハール氏はツイッターのアカウント(https://twitter.com/rahhalahmad06)とフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/profile.php?id=100012751608459&__tn__=%2CdC-R-R&eid=ARAiNdkNSqDh3W_Ko_bSDY23ezaWt7FfN87Tk_ts-wgnFKoNZGzjHccPH1nVTNvyH4EuK7Vs6H_tAxj6&hc_ref=ARRgiTuLxe7JHwdiZMoSllPhsSk2ntmIt-GssRewtyMlaDJ5A2IACNkTHz-4UO40k4o&fref=nf)で、「南部地区から複数の情報によると、南部の一部の司令官が米国製のTOW対戦車ミサイル、英国製のサーモ・カメラをレバノンのヒズブッラーに売却した」と綴った。

https://www.facebook.com/100012751608459/posts/631789593922755/

AFP, February 8, 2019、ANHA, February 8, 2019、AP, February 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2019、al-Hayat, February 9, 2019、Reuters, February 8, 2019、SANA, February 8, 2019、UPI, February 8, 2019などをもとに作成。

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アフリーン解放軍団はトルコ占領下のアレッポ県アフリーン郡で東部軍、ハムザ師団を攻撃(2019年2月8日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が、6日にジンディールス町近郊で東部軍の司令官が乗った車を爆破し、この司令官を負傷させる一方、シーラーワー町近郊のバースータ村でもハムザ師団の車輌を爆破し、3人を負傷させたと発表した。

アフリーン解放軍団はまた、7日にもシーラーワー町近郊のキーマール村でハムザ師団の戦闘員1人を殺害、カフルナッブー村でハムザ師団の拠点を攻撃した。

ANHA(2月8日付)が伝えた。

AFP, February 8, 2019、ANHA, February 8, 2019、AP, February 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2019、al-Hayat, February 9, 2019、Reuters, February 8, 2019、SANA, February 8, 2019、UPI, February 8, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の実効支配下にあるラッカ市で、米軍とフランス軍のシリア領内への進駐(占領)に抗議するデモが行われ、住民数十人が参加(2019年2月8日)

ラッカ県では、SANA(2月8日付)によると、北・東シリア自治局の実効支配下にあるラッカ市で、米軍とフランス軍のシリア領内への進駐(占領)に抗議するデモが行われ、住民数十人が参加した。

ユーチューブ(https://youtu.be/nSOWHoC0UoY)で公開された映像で、デモ参加者は米国の占領、シリアに違法に進駐する外国軍への抵抗と撤退に向けた行動への意志を表明している。

https://youtu.be/nSOWHoC0UoY

AFP, February 8, 2019、ANHA, February 8, 2019、AP, February 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2019、al-Hayat, February 9, 2019、Reuters, February 8, 2019、SANA, February 8, 2019、UPI, February 8, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はイドリブ県、ハマー県でシャーム解放機構などと交戦(2019年2月8日)

イドリブ県では、SANA(2月8日付)によると、シリア軍が、タッル・マンス村一帯でシャーム解放機構の拠点を砲撃した。

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ハマー県では、SANA(2月8日付)によると、シリア軍がサイヤード丘(サイヤード村)にある反体制武装集団の拠点を砲撃した。

また、サラミーヤ市近郊のラスム・アフマル村でダーイシュ(イスラーム国)が残した地雷が爆発し、住民7人が死亡した(ドゥラル・シャーミーヤ(2月8日付)によると、8人が死亡)。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(アレッポ県2件、イドリブ県1件、ラタキア県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を9件(イドリブ県5件、ラタキア県3件、ハマー県1件)を確認した。

AFP, February 8, 2019、ANHA, February 8, 2019、AP, February 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 8, 2019、al-Hayat, February 9, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 8, 2019、Reuters, February 8, 2019、SANA, February 8, 2019、UPI, February 8, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから342人、ヨルダンから906人の難民が帰国、避難民66人が帰宅(2019年2月8日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月8日付)を公開し、2月7日に難民1,248人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは342人(うち女性103人、子供175人)、ヨルダンから帰国したのは906人(うち女性272人、子供462人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は127,463人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者52,580人(うち女性15,902人、子ども26,735人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者74,883人(うち女性22,491人、子ども38,175人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 356,743人(うち女性107,051人、子供181,832人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,673,308人(うち女性2,002,592人、子供3,404,407人)。

一方、国内避難民66人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは66人(うち女性20人、子供35人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は7,984人(うち女性2,730人、子供3,536人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,276,850人(うち女性385,289人、子供647,302人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 8, 2019をもとに作成。

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