PYDに近いANHAは、トルコの支援を受ける反体制派司令官がヌスラ戦線の旗とトルコ国旗を背に演説する写真を公開(2019年2月10日)

北・東シリア自治局や人民防衛隊(YPG)を主導するクルド民族主義組織の民主統一党(PYD)に近いANHA(2月10日付)は、トルコの支援を受けてアレッポ県北部で活動する反体制武装集団の一つスルターン・アブドゥルハミード・ハーン旅団が、シリアのアル=カーイダであるシャームの民のヌスラ戦線(現在の呼称はシャーム解放機構)の旗とトルコの国旗を背にして演説する写真を入手したと伝え、これを公開した。

スルターン・アブドゥルハミード・ハーン旅団は2016年から2017年にかけて結成された組織で、トルコから装甲車輌などの供与を受けてきた。

現在はいわゆる「ユーフララテスの盾」作戦司令室の傘下で活動しているが、この写真によってかつてはヌスラ戦線の傘下で活動してきたこと、そしてヌスラ戦線とトルコ政府の関係が改めて裏づけられたとしている。

AFP, February 10, 2019、ANHA, February 10, 2019、AP, February 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2019、al-Hayat, February 11, 2019、Reuters, February 10, 2019、SANA, February 10, 2019、UPI, February 10, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アフリーン解放機構はアレッポ県北西部でトルコの支援を受ける反体制武装集団の車輌2輌を襲撃(2019年2月10日)

アレッポ県では、アフリーン解放機構が声明を出し、8日にジンディールス町近郊の西アシュカーン村に通じる街道でトルコの支援を受ける反体制武装集団の車輌2輌を襲撃し、戦闘員1人を殺害したと発表した。

ANHA(2月10日付)が伝えた。

AFP, February 10, 2019、ANHA, February 10, 2019、AP, February 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2019、al-Hayat, February 11, 2019、Reuters, February 10, 2019、SANA, February 10, 2019、UPI, February 10, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県南東部でYPG主体のシリア民主軍とダーイシュの戦闘続く(2019年2月10日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(2月10日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にある上バーグーズ村からの脱出を阻止されていた住民約200人を新たに解放した。

シリア民主軍はまた、同地でダーイシュとの戦闘を続けた。

AFP, February 10, 2019、ANHA, February 10, 2019、AP, February 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2019、al-Hayat, February 11, 2019、Reuters, February 10, 2019、SANA, February 10, 2019、UPI, February 10, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県、イドリブ県を砲撃(2019年2月10日)

ハマー県では、SANA(2月10日付)によると、反体制武装集団がアスィーラ村を砲撃し、同村の高校に着弾した。

これに対して、シリア軍はサルマーニーヤ村に潜入しようとしたトルキスタン・イスラーム党を砲撃、これを撃退した。

シリア軍はまた、ガーブ平原各所の反体制武装集団拠点を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍はラターミナ町、カフルズィーター市、ハスラーヤー村、サフル丘、ザカート村を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタマーニア町、スカイク村、タッフ村、タッル・マンス村を砲撃した。

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ダルアー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(2月10日付)によると、ナーフタ町の庁舎前でシリア政府との和解に応じた反体制武装集団の元司令官イスマーイール・ダルアーン氏が軽火器を形態し、元メンバーを前に、「和解を強いられた」、「シリア政府が南部を制圧するなかでの合意を拒否する」と演説する画像が公開された。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(アレッポ県1件、ラタキア県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を14件(ハマー県7件、ラタキア県6件、イドリブ県1件)を確認した。

AFP, February 10, 2019、ANHA, February 10, 2019、AP, February 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 10, 2019、al-Hayat, February 11, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 10, 2019、Reuters, February 10, 2019、SANA, February 10, 2019、UPI, February 10, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから338人、ヨルダンから550人の難民が帰国、避難民30人が帰宅(2019年2月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月10日付)を公開し、2月9日に難民888人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは338人(うち女性102人、子供173人)、ヨルダンから帰国したのは550人(うち女性165人、子供281人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は129,404人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者52,125人(うち女性16,066人、子ども27,013人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者76,279人(うち女性22,910人、子ども38,887人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 358,684人(うち女性107,634人、子供182,822人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,673,308人(うち女性2,002,592人、子供3,404,407人)。

一方、国内避難民30人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは34人(うち女性9人、子供13人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は8,046人(うち女性2,749人、子供3,560人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,276,642人(うち女性385,308人、子供647,326人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 10, 2019をもとに作成。

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