ロシアのタブロイド紙:ロシア・シリアの諜報機関はシリア国内の刑務所で逮捕者を被験者として有毒ガスの人体実験を行っている?!(2019年2月26日)

ロシアのタブロイド紙『ノーヴァヤ・ガゼータ』(2月26日付)は、ロシア諜報機関がシリア諜報機関とともに、シリア国内の刑務所で逮捕者(兵役忌避者ら)を被験者として有毒ガスの人体実験を行っていると伝えた。

これまでの実験で士官1人が死亡、5人が中毒症状を訴えたという。

同紙によると、シリアの諜報機関は、リシンやトリカブトなどの麻薬、有毒ガスを逮捕者に投与し、死傷させてきたという。
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AFP, February 26, 2019、ANHA, February 26, 2019、AP, February 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 26, 2019、al-Hayat, February 27, 2019、Reuters, February 26, 2019、SANA, February 26, 2019、UPI, February 26, 2019などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イラン・ファルス通信:ザリーフ外務大臣辞意表明は、アサド大統領のイラン訪問についての報告を受けなかった政権内の調整の不備が理由(2019年2月26日)

イランのファルス通信(2月26日付)は、25日にモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣が辞意を表明したことに関して、複数の消息筋の話として、アサド大統領のイラン訪問について大統領府からの報告を受けなかった政権内の調整の不備が理由だと伝えた。

同消息筋によると、最近になって、ハサン・ロウハーニー大統領とザリーフ外務大臣の間で対立を深めており、閣議で頻繁に口論となっており、そのことが調整の不備を招いたという。

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この報道を受けて、ロウハーニー大統領は25日の会談で、アサド大統領からメッセージを受け取っていことを明らかにした。

アサド大統領はロウハーニー大統領との会談で、ザリーフ外務大臣に謝意を示していたという。

IRNA(2月26日付)が伝えた。

AFP, February 26, 2019、ANHA, February 26, 2019、AP, February 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 26, 2019、FARS, February 26, 2019、al-Hayat, February 27, 2019、IRNA, February 26, 2019、Reuters, February 26, 2019、SANA, February 26, 2019、UPI, February 26, 2019などをもとに作成。

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ダーイシュ最後の拠点バーグーズ村からメンバーの家族と住民2,600人がフール避難民キャンプに新たに移送される(2019年2月26日)

ハサカ県では、ANHA(2月26日付)によると、22、23日に続いて、バーグーズ村にあるイスラーム国(ダーイシュ)最後の支配地を包囲する人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が「解放」した住民やダーイシュ・メンバーの家族の第3陣約2,600人が、フール町にある避難民キャンプに到着した。

ANHAによると、22、23日の2日で到着した住民・家族と合わせて、その数は6,600人に達しているという。

ダーイシュ・メンバーの家族は、ハマー市、イドリブ市、ラッカ市、タブカ市(ラッカ県)、ダイル・ザウル市、マンビジュ市(アレッポ県)、ジャラーブルス市(アレッポ県)、バーブ市(アレッポ県)、ヒムス市、マダーヤー町(ダマスカス郊外県)などの出身者のほか、ロシア人、トルコ人、ウズベキスタン人、インドネシア人も含まれているという。

 

なお、移送された避難民のなかには、ダーイシュによって拉致されていたイラク(シンジャール出身)のヤズィード教徒の子供2人も含まれているという。

AFP, February 26, 2019、ANHA, February 26, 2019、AP, February 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 26, 2019、al-Hayat, February 27, 2019、Reuters, February 26, 2019、SANA, February 26, 2019、UPI, February 26, 2019などをもとに作成。

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シリア軍がイドリブ県を爆撃、反体制派は無人航空機での攻撃を試みる一方、新興のアル=カーイダ系組織、シリアのアル=カーイダ、トルコの庇護を受けるアル=カーイダ系組織が反撃(2019年2月26日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハーン・シャイフーン市、サラーキブ市を爆撃し、複数が負傷した。

ドゥラル・シャーミーヤ(2月26日付)によると、ハーン・シャイフーン市に対するシリア軍の攻撃で女性1人が死亡した。

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ハマー県では、SANA(2月26日付)によると、反体制武装集団がサフサーフィーヤ村を砲撃した。

これに対して、シリア軍はアトシャーン村一帯のシリア軍拠点に向かって飛来してきた反体制武装集団の無人航空機2機を撃墜した。

シリア軍はまた、フワイズ村でトルキスタン・イスラーム党の拠点を砲撃したほか、カルアト・マディーク町、シャリーア村、ジャマーサ村方面に侵攻しようとした武装集団を撃退した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍はカフルズィーター市、サフリーヤ村、サフル村、ズィヤーラ町を砲撃した。

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アレッポ県では、新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構、アンサール・ディーン戦線、アンサール・タウヒード、アンサール・イスラーム集団からなる「信者を煽れ」作戦司令室が声明を出し、アレッポ市南のワリーダ村のシリア軍拠点を攻撃し、兵士14人を殺傷したと発表した。

また、シャーム自由人イスラーム運動も、アレッポ市南部のシュガイディラ・ダム一帯のシリア軍拠点を砲撃しているとする画像を公開した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(2月26日付)によると、西カラムーン地方ジッバ村でダーイシュ(イスラーム国)が残していった地雷に子供が触れて爆発、5歳から11歳の子供3人が死亡した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(2月26日付)によると県西部のシューラー村近郊でダーイシュ(イスラーム国)が残していった地雷に車が触れて爆発、住民1人が死亡した。

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を13件(イドリブ県5件、ラタキア県5件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を33件(イドリブ県18件、アレッポ県10件、ハマー県5件)を確認した。

AFP, February 26, 2019、ANHA, February 26, 2019、AP, February 26, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 26, 2019、al-Hayat, February 27, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 26, 2019、Reuters, February 26, 2019、SANA, February 26, 2019、UPI, February 26, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから119人、ヨルダンから611人の難民が帰国、避難民82人が帰宅(2019年2月26日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月26日付)を公開し、2月25日に難民730人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは119人(うち女性35人、子供60人)、ヨルダンから帰国したのは611人(うち女性183人、子供312人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は144,726人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者56,097人(うち女性16,960人、子ども28,527人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者88,629人(うち女性26,614人、子ども45,185人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 374,006人(うち女性112,232人、子供190,634人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,673,308人(うち女性2,002,592人、子供3,404,407人)。

一方、国内避難民82人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは40人(うち女性13人、子供16人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは42人(うち女性14人、子ども19人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は10,775人(うち女性3,762人、子供4,647人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,279,371人(うち女性386,321人、子供648,413人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 26, 2019をもとに作成。

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