トルコのチャヴシュオール外務大臣「安全地帯は我が国の国境の向こう側に設置される。それゆえに、トルコがこのプロセスを主導しなければならない…。我々はロシア、米国、そしてアスタナ会議のパートナーたちとともに行動している」(2019年2月25日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣が24日に、ソチでのロシア・トルコ・イランの首脳会談で、トルコがシリア北東部に設置を画策している安全地帯へのロシア軍憲兵隊の展開をロシアが提案したと明かしたことに関して、「安全地帯は我が国の国境の向こう側に設置される。それゆえに、トルコが(安全地帯設置にかかる)このプロセスを主導しなければならない…。我々は常にロシアと共に行動しているし、今後も共に行動する。そこには治安部隊、軍も含まれる」と述べた。

チャヴシュオール外務大臣はまた「安全地帯の範囲は決まっていない。我々はロシア、米国、そしてアスタナ会議のパートナーたちとともに行動している…。ロシアはトルコの安全保障上の懸念を理解している。我々は行動を続ける」と付言した。

AFP, February 25, 2019、ANHA, February 25, 2019、AP, February 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 25, 2019、al-Hayat, February 26, 2019、Reuters, February 25, 2019、SANA, February 25, 2019、UPI, February 25, 2019などをもとに作成。

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ラフムーン内務大臣はアレッポ市でもっとも有名なシャッビーハとの接触禁止を関係機関に通達(2019年2月25日)

ドゥラル・シャーミーヤ(2月25日付)が複数の活動家の情報として伝えたところによると、ムハンマド・ハーリド・ラフムーン内務大臣は、アレッポ市でもっとも知られている「シャッビーハ」のアブー・アリー・ミグワール氏(本名フドル・ターヒル)のグループとの接触を禁止する布告を警察などの関係当局に発出した。

ターヒル氏はタルトゥース県サーフィーター市出身で、アレッポ市内の複数の検問所・通行所を管理し、当局から絶大な権限を認められていたという。

接触禁止の理由は不明だという。

AFP, February 25, 2019、ANHA, February 25, 2019、AP, February 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 25, 2019、al-Hayat, February 26, 2019、Reuters, February 25, 2019、SANA, February 25, 2019、UPI, February 25, 2019などをもとに作成。

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トルコ占領下のバーブ市(アレッポ県)で反体制派どうし(シャーム自由人イスラーム運動とハムザ師団)が交戦(2019年2月25日)

アレッポ県では、ANHA(2月25日付)によると、トルコの占領下にあるバーブ市で、シャーム自由人イスラーム運動とハムザ師団のメンバーが、市内のバス発着場近くで交戦した。

ハムザ師団のメンバーの1人が、住民と口論の末、この住民を負傷させたことが発端で、この住民の友人・親戚だというシャーム自由人イスラーム運動のグループとハムザ師団の戦闘に発展したという。

AFP, February 25, 2019、ANHA, February 25, 2019、AP, February 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 25, 2019、al-Hayat, February 26, 2019、Reuters, February 25, 2019、SANA, February 25, 2019、UPI, February 25, 2019などをもとに作成。

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大統領府はヒムス県の農村を訪問するアスマー大統領夫人の写真を公開(2019年2月25日)

シリアの大統領府はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SyrianPresidency/)で、ヒムス県シャルカリーヤ村、マルジュ・カター村を訪問し、地元住民と懇談するアスマー・アフラス大統領夫人の写真を公開した。

 

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/2283710695006083?__tn__=-R

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YPG主体のシリア民主軍はダイル・ザウル県南東部からダーイシュ戦闘員とその家族を退去させる一方、イラク軍にイラク人、フランス人ら280人の身柄を引き渡す(2019年2月25日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(2月25日付)によると、「テロ撲滅の戦い」を続行する人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の特殊チームが、ダーイシュ(イスラーム国)最後の支配地であるバーグーズ村から、住民とダーイシュ戦闘員の家族(女性、子ども)の退去作業を行った。

今回退去した住民と戦闘員の家族は2,000人に達し、貨物トラックに分乗して、バーグーズ村を後にした。

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ロイター通信(2月25日付)は、イラク軍の大佐の話として、ダイル・ザウル県南東部のバーグーズ村にあるダーイシュ(イスラーム国)最後の支配地を包囲し、同地から住民やダーイシュ戦闘員の家族(女性、子ども)を退去させている人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が24日、イラク側に130人、21日に150人の身柄を引き渡したと伝えた。

身柄引き渡しはイラク軍とシリア民主軍の合意に基づくもので、最終的には約500人の身柄が引き渡される予定だという。

約500人の国籍に関して、イラク軍はイラク人のみだとしているが、同軍消息筋によると、既に身柄が引き渡された280人のなかには、フランス人14人、アラブ人(国籍不明)6人が含まれているという。

AFP, February 25, 2019、ANHA, February 25, 2019、AP, February 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 25, 2019、al-Hayat, February 26, 2019、Reuters, February 25, 2019、SANA, February 25, 2019、UPI, February 25, 2019などをもとに作成。

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アサド大統領はイランを訪問し、ハーメネイー最高指導者、ロウハーニー大統領と会談(2019年2月25日)

アサド大統領は、イランを訪問し、首都テヘランで最高指導者アリー・ハーメネイー師、ハサン・ロウハーニー大統領と会談した。

https://youtu.be/-GQvjglPvV4

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ハーメネイー師との会談で、アサド大統領は、同師とイラン国民に向けてイラン・イスラーム革命40周年への祝意を述べ、イスラーム共和国体制を「国民の利益を実現し、外国の介入から国民を守ることができる強力な国家建設のモデル」と称賛した。

また、二国間の友好関係が、シリアとイランの弱体化と不安定化、さらに地域全体への混乱の拡大を画策する諸外国に対する両国の不屈の精神を支える主要な要素であることを強調した。

これに対して、ハーメネイー師は、テロとの戦いにおけるアサド大統領、シリア国民、シリア軍武装部隊の勝利に祝意を示し、この勝利が、中東地域に対する欧米諸国の計略に深刻な打撃を与え、これらの国が今後行おうとしていることが失敗を招くという警告となったと称賛した。

また、完全な復興、テロ根絶が実現するまで、イランが引き続きシリアの側に立つとしたうえで、両国が互いに戦略的に深く結びついていると強調した。

会談では、地域情勢について意見が交わされ、アサド大統領は、域内の諸国民の利益を実現するには、米国を筆頭とする一部西側諸国の意思に屈することを止めるよう域内諸国に求めて、主権の尊重、内政不干渉の原則に基づいたバランスのとれた政策を行う必要があると述べた。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/2285117164865436?__tn__=-R

 

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ハーメネイー師に続いてロウハーニー大統領との会談を行ったアサド大統領は、両国関係がさまざまな面で戦略的に強化されたことを高く評価した。

アサド大統領はまた、シリア危機に際してイランの指導部と国民が行ってきた支援について謝意を示した。

これに対して、ロウハーニー大統領は、「テロとの戦い」を行うことが正当性を支援するとの原則に従って、イラン国民が引き続きシリアの側に立つと強調、「シリアの勝利は、イラン、そしてイスラーム共同体全体の勝利であり、テヘランはシリア国民に対して、テロ根絶と復興開始のために可能なすべてのことをする」と述べた。

会談では、アスタナ会議での取り組みについて意見が交わされ、同会議の枠組みのなかでの領土、独立、そして主権の維持、テロ根絶の方途が検討された。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/2285119811531838?__tn__=-R

SANA(2月25日付)が伝えた。

AFP, February 25, 2019、ANHA, February 25, 2019、AP, February 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 25, 2019、al-Hayat, February 26, 2019、Reuters, February 25, 2019、SANA, February 25, 2019、UPI, February 25, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県、イドリブ県の反体制派支配地域を砲撃(2019年2月25日)

ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(2月25日付)によると、シリ軍がカフルヌブーダ町、カルアト・マディーク町を砲撃し、女性1人と女児1人が死亡した。

シリア軍はこのほかにも、ジャナービラ村、タッル・タッル・フワーシュ村、ジャービリーヤ村、シャリーア村を砲撃した。

これに対して、反体制武装集団はスカイラビーヤ市、ジューリーン村、サルハブ市、ムハルダ市、サフサーフィーヤ村を砲撃した。

一方、SANA(2月25日付)によると、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾がスカイラビーヤ市、ムハルダ市に着弾し、住民1人が死亡、7人が負傷した。

これに対して、バッザーム丘に展開するシリア軍はムーリク市一帯から潜入を試みたシャーム解放機構を迎撃したという。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍はサラーキブ市、マアッラト・ヌウマーン市、タウィール・ハリーブ村一帯を砲撃した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(2月25日付)によると、シリア軍がフバイト村、ハーン・スブル村を砲撃し、4人が死亡した。

このほか、シャーム解放機構に近いイバー・ネット(2月25日付)によると、シャーム解放機構MD連隊がアブー・ズフール町近郊の放棄された大隊基地に展開するシリア軍部隊を米国製のTOW対戦車ミサイルで攻撃し、兵士8人を殺害した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(ラタキア県4件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を13件(ラタキア県1件、アレッポ県3件、イドリブ県7件)を確認した。

AFP, February 25, 2019、ANHA, February 25, 2019、AP, February 25, 2019、al-Durar al-Shamiya, February 25, 2019、al-Hayat, February 26, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 25, 2019、Reuters, February 25, 2019、SANA, February 25, 2019、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, February 25, 2019、UPI, February 25, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから104人、ヨルダンから734人の難民が帰国、避難民86人が帰宅(2019年2月25日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月25日付)を公開し、2月24日に難民838人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは104人(うち女性32人、子供53人)、ヨルダンから帰国したのは734人(うち女性220人、子供374人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は143,996人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者55,978人(うち女性16,925人、子ども28,467人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者88,018人(うち女性26,431人、子ども44,873人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 373,276人(うち女性112,014人、子供190,262人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,673,308人(うち女性2,002,592人、子供3,404,407人)。

一方、国内避難民86人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは39人(うち女性13人、子供18人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは47人(うち女性19人、子ども22人)、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は10,693人(うち女性3,735人、子供4,612人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,279,289人(うち女性386,294人、子供648,378人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 25, 2019をもとに作成。

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