トルコのアカル国防大臣は米国とトルコ軍がシリア北東部の「安全地帯」で発の航空偵察を実施したと発表(2019年8月24日)

トルコのフルシ・アカル国防大臣は、トルコ軍と米軍がシリア北東部の「安全地帯」で発の航空偵察を実施したと発表した。

アカル国防大臣は「トルコ軍ヘリコプターと米軍による発の合同偵察が本日、シリア北部の安全地帯開始された…。活動は全力で行われており、第一段階にかかる措置の実施が現場で開始された…。トルコ軍はテロリストの拠点や人事の破壊を開始した」と述べた。

これに関して、アレッポ・メディア・センター(8月24日付)はフェイスブックを通じて、偵察活動をするトルコ軍ヘリコプターの映像を公開した。

https://www.facebook.com/AleppoAMC/videos/347583856149020/

TRT(8月24日付)が伝えた。

AFP, August 24, 2019、ANHA, August 24, 2019、AP, August 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 24, 2019、Reuters, August 24, 2019、SANA, August 24, 2019、SOHR, August 24, 2019、TRT, August 24, 2019、UPI, August 24, 2019などをもとに作成。

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「必勝」作戦司令室とシリア救国内閣がイドリブ県南部およびハマー県北部での戦況や人道状況への対応について協議(2019年8月24日)

シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構、トルコの支援を受ける国民解放戦線、「穏健な反体制派」と目されてきたイッザ軍などからなる「必勝」作戦司令室は、シリア救国内閣と会合を開きイドリブ県南部およびハマー県北部での戦況や人道状況への対応について協議した。

シリア救国内閣は、イドリブ県を中心とする反体制派支配地域の軍事・治安権限を掌握するシャーム解放機構に同地の自治を委託されている組織。

会合には、シリア救国内閣のファウワーズ・ヒラール首班および同内閣関係者、「必勝」作戦司令室代表が出席した。

シャーム解放機構に近いイバー・ネットが伝えた(8月24日付)。

AFP, August 24, 2019、ANHA, August 24, 2019、AP, August 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 24, 2019、Reuters, August 24, 2019、SANA, August 24, 2019、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, August 24, 2019、SOHR, August 24, 2019、UPI, August 24, 2019などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はシリア政府に対話を受け入れ、北・東シリア自治局による自治とシリア民主軍の特性を承認するよう求める(2019年8月24日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、ハサカ県ハサカ市にはる総司令部で年次会合を開催し、シリア政府に対話を受け入れ、北・東シリア自治局による自治とシリア民主軍の特性を承認するよう求める声明を出した。

声明では、シリア民主軍が、ダーイシュ(イスラーム国)を軍事的に敗北に追い込んだものの、依然として治安と安定を脅かし得るとしたうえで、ダーイシュに対する戦いを最優先事項とすると表明した。

また、トルコによるアフリーン郡占領を厳しく非難するとともに、北・東シリア自治区への新たな侵攻を画策しており、そのことが米主導の有志連合とともに行ってきたダーイシュに対する「テロとの戦い」に悪影響を与えると警鐘を鳴らした。

そのうえで、シリア政府に対して改めて、北・東シリア地域での共存に向けて、シリア人どうしの対話を受け入れ、北・東シリア自治局の自治、シリア民主軍の特性、クルド人、アッシリア教徒の権利を承認することを呼びかけた。

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アレッポ県では、アフリーン解放軍団がトルコ占領下のアアザーズ市近郊のカフルハーシル村、マーリア市近郊で22、23日、シャーム戦線の拠点や車輌を攻撃し、戦闘員6人を殺害したと発表した。

ANHA(8月24日付)と伝えた。

AFP, August 24, 2019、ANHA, August 24, 2019、AP, August 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 24, 2019、Reuters, August 24, 2019、SANA, August 24, 2019、SOHR, August 24, 2019、UPI, August 24, 2019などをもとに作成。

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イドリブ市内のモスク前で車に仕掛けられた爆弾が爆発し、民間人1人が死亡、6人が負傷(2019年8月24日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(8月24日付)やANHA(8月24日付)によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ市のクスール地区にあるラウダ・モスク前で車に仕掛けられた爆弾が爆発し、民間人1人が死亡、6人が負傷した。

 

AFP, August 24, 2019、ANHA, August 24, 2019、AP, August 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 24, 2019、Reuters, August 24, 2019、SANA, August 24, 2019、SOHR, August 24, 2019、UPI, August 24, 2019などをもとに作成。

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イドリブ県マアッラト・ヌウマーン市近郊で足止めを食っているトルコ軍の車列をトルコ軍・政府高官が訪問(2019年8月24日)

トルコの支援を受ける国民解放戦線を主導するシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団の広報サイトであるムハッラル・ネット(8月24日付)は、シリア軍による19日の爆撃でイドリブ県マアッラト・ヌウマーン市近郊のマアッル・ハッタート村に足止めを食っているトルコ軍の車列を、トルコ軍・政府高官が訪問したでと伝え、その写真を伝えた。

https://www.facebook.com/almohrarmedia3/photos/rpp.841015842958235/873104679749351/?type=3&theater

AFP, August 24, 2019、ANHA, August 24, 2019、AP, August 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 24, 2019、Reuters, August 24, 2019、SANA, August 24, 2019、SOHR, August 24, 2019、UPI, August 24, 2019などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でYPG主体のシリア民主軍の退去を求めるデモ(2019年8月24日)

ダイル・ザウル県では、SANA(8月24日付)によると、県北部のアズバ村、マイーズィーラ村で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の市民に対する暴行、石油などの略奪・密売、北・東シリア自治局サーリヒーヤ税関局による住民や物資の往来制限に抗議し、退去を求めるデモが行われ、両村にいたる街道を封鎖、住民数十人が参加した。

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ハサカ県では、SANA(8月24日付)がカーミシュリー市の複数の住民の話として伝えたところによると、貨物車輌など約200台からなる米軍の車列が、北・東シリア自治局とシリア政府が共同支配するカーミシュリー市に入った。

車列は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に供与するための武器弾薬を積んで、ティグリス川のスィーマルカー国境通行所を通じてイラクからシリアに進入したものだという。

AFP, August 24, 2019、ANHA, August 24, 2019、AP, August 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 24, 2019、Reuters, August 24, 2019、SANA, August 24, 2019、SOHR, August 24, 2019、UPI, August 24, 2019などをもとに作成。

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イスラエル軍戦闘機が首都ダマスカス近郊の親政権外国民兵の拠点をミサイル攻撃(2019年8月24日)

シリア軍筋は、ダマスカス県一帯が24日午後11時半にイスラエル軍のミサイル攻撃を受けたとしたうえで、防空部隊が標的に到達する前にミサイルのほとんどを撃破したと発表した。

SANA(8月24日付)が伝えた。

シリア人権監視団によると、ミサイル攻撃はイスラエル軍戦闘機によるもので、ダマスカス郊外県サイイダ・ザイナブ町からダマスカス国際空港にいたる地域に展開する親政権外国人民兵の拠点複数カ所に対して行われ、ミサイル多数が着弾した。

シリア軍防空部隊も迎撃を行い、ミサイル多数を撃破したという。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月24日付)によると、イスラエル軍の爆撃はダマスカス県マッザ区にも及んだという。

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また、シリア人権監視団によると、イスラエル軍戦闘機はゴラン高原上空からミサイルを発射し、アクラバー町近郊を攻撃、レバノンのヒズブッラーのメンバー2人、イラン人1人、身元不明者2人が死亡したという。

AFP, August 24, 2019、ANHA, August 24, 2019、AP, August 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 24, 2019、Reuters, August 24, 2019、SANA, August 24, 2019、SOHR, August 24, 2019、August 25, 2019、UPI, August 24, 2019などをもとに作成。

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ロシア・シリア軍はイドリブ県への爆撃を続け、シリア軍は白リン弾を使用するも市民に死傷者なし(2019年8月24日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから115日目を迎えた8月24日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は94回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」70発を投下、ロシア軍も45回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は1,100発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より25人(民間人0人(うち女性0人、子供0人)、シリア軍兵士13人、反体制武装集団戦闘員12人)増えて3,788人となった。

うち、983人が民間人(女性174人、子供244人を含む)、1,294人がシリア軍兵士、1,511人が反体制武装集団戦闘員。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でイドリブ市一帯、タマーニア町およびその一帯、タッフ村、ジャルジャナーズ町、マウザラ村、カフル・ウワイド村、マアッラト・ハルマ村、マアッラト・ヌウマーン市一帯、カフルサジュナ村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでタマーニア町、ヒーシュ村、カフルサジュナ村、シャイフ・ダーミス村、シャイフ・ムスタファー村、タッフ村、ダイル・シャルキー村に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が県南部および南東部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もタマーニア町、カフルサジュナ村、タッフ村、ハルバ村、カフルナブル市、ハーミディーヤ村、バーブーリーン村を爆撃した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(8月24日付)やシリア人権監視団によると、シリア軍はビダーマー町に対する爆撃で白リン弾を使用したが、死傷者はなかった。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフル・ハラブ村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがカッバーナ村一帯に「樽爆弾」を投下するとともに、地上部隊が同地を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を28件(アレッポ県12件、ラタキア県11件、ハマー県4件、イドリブ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を5件(アレッポ県3件、イドリブ県2件)確認した。

AFP, August 24, 2019、ANHA, August 24, 2019、AP, August 24, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 24, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 24, 2019、Reuters, August 24, 2019、SANA, August 24, 2019、SOHR, August 24, 2019、UPI, August 24, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから449人、ヨルダンから949人の難民が帰国、避難民2人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年8月24日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月24日付)を公開し、8月23日に難民1,398人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは449人(うち女性135人、子供229人)、ヨルダンから帰国したのは949人(うち女性285人、子供484人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は368,498人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者116,875人(うち女性35,291人、子ども59,532人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者251,623人(うち女性75,520人、子ども128,316人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,634,214人(うち女性1,990,264人、子供3,383,449人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 597,778人(うち女性179,397人、子供304,770人)となった。

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一方、国内避難民2人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは2人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した2人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は35,239人(うち女性10,920人、子供16,188人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,303,835人(うち女性393,479人、子供659,954人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 24, 2019をもとに作成。

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