スハイル・ハサン准将指揮下の「トラ部隊」の名称が第25師団に変更し、共和国護衛隊の指揮下に(2019年8月29日)

政権に近い複数のメディアは、アブドゥッラー・アイユーブ国防大臣が、スハイル・ハサン准将指揮下のいわゆる「トラ部隊」の名称を第25師団に変更し、共和国護衛隊の指揮下に置いたと報じた。

ドゥラル・シャーミーヤ(8月29日付)は、ロシアも同意しているというこの決定に対して、影響力低下を恐れたハサン准将が憤慨していると伝えている。

ハサン准将は、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領のシリアへの電撃訪問時にラタキア県フマイミーム航空基地で同大統領と面談するなど、ロシアが優遇していた。

AFP, August 29, 2019、ANHA, August 29, 2019、AP, August 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2019、Reuters, August 29, 2019、SANA, August 29, 2019、SOHR, August 29, 2019、UPI, August 29, 2019などをもとに作成。

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ダルアー県でシリア軍が相次いで襲撃を受け、3人が死亡(2019年8月29日)

ダルアー県では、HFL(8月29日付)によると、ジュライン村近くでシリア軍憲兵隊が乗った車が何者かに襲撃され、兵士3人が死亡した。

また、インヒル市近くにあるシリア軍治安機関の検問所も何者かの発砲を受けた。

AFP, August 29, 2019、ANHA, August 29, 2019、AP, August 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2019、HFL, August 29, 2019、Reuters, August 29, 2019、SANA, August 29, 2019、SOHR, August 29, 2019、UPI, August 29, 2019などをもとに作成。

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ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表「テロとの戦い」であっても300万人の市民を危険にさらすことがあってはならない」(2019年8月29日)

ゲイル・ペデルセン・シリア問題担当国連特別代表は、シリア情勢への対応について協議する国連安保理での会合で、ロシアとシリア政府によるイドリブ県への攻撃を批判した。

ペデルセン特別代表は「ジハード主義グループへの攻撃が止めらねばならない…。「テロとの戦い」であっても300万人の市民を危険にさらすことがあってはならず、国際人道法に従って保護される権利がある」と述べた。

国連安保理での会合は、ペデルセン特別代表が7月下旬に目を怪我したことで、2度にわたって中止されていた。

AFP, August 29, 2019、ANHA, August 29, 2019、AP, August 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2019、Reuters, August 29, 2019、SANA, August 29, 2019、SOHR, August 29, 2019、UPI, August 29, 2019などをもとに作成。

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アサド大統領はティエリ・マリアニ欧州議会議員を団長とする「フランス国民の集い」使節団と会談(2019年8月29日)

アサド大統領はシリアを訪問中のティエリ・マリアニ欧州議会議員を団長とする「フランス国民の集い」(Rassemblement National français)の使節団と首都ダマスカスで会談した。

SANA(8月29日付)によると、会談では、シリア国内での「テロとの戦い」の進捗などシリア情勢について意見を交わした。

AFP, August 29, 2019、ANHA, August 29, 2019、AP, August 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2019、Reuters, August 29, 2019、SANA, August 29, 2019、SOHR, August 29, 2019、UPI, August 29, 2019などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍はイドリブ県への爆撃を続け、民間人7人が死亡(2019年8月29日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから120日目を迎えた8月29日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は95回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」52発を投下、ロシア軍も50回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は700発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より54人(民間人7人(うち女性3人、子供1人)、シリア軍兵士18人、反体制武装集団戦闘員24人)増えて4,050人となった。

うち、1,039人が民間人(女性185人、子供259人を含む)、1,387人がシリア軍兵士、1,619人が反体制武装集団戦闘員。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でイドリブ市一帯、サラーキブ市、カンスフラ村、タッフ村、タマーニア町、ジャルジャナーズ町、ウンム・ジャラール村、マアッルシャムシャ村、マアッラト・ヌウマーン市東部一帯に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでジャルジャナーズ町、タッフ村、タマーニア町に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊がマアッラト・ヌウマーン市東部一帯で反体制武装集団と交戦した。

ロシア軍もイドリブ市一帯、フワイン村一帯、タッフ村、タマーニア町、ビンニシュ市一帯、マアッルシャムシャ村、サルキーン東部、カンスフラ村を爆撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカッバーナ村一帯で反体制武装集団と交戦、県南部および南東部の戦闘地域を砲撃した。

また、ロシア軍がカッバーナ村一帯を爆撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を28件(ラタキア県15件、アレッポ県12件、イドリブ県1件、ハマー県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を36件(イドリブ県18件、ハマー県16件、ラタキア県2件)確認した。

AFP, August 29, 2019、ANHA, August 29, 2019、AP, August 29, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 29, 2019、Reuters, August 29, 2019、SANA, August 29, 2019、SOHR, August 29, 2019、UPI, August 29, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから478人、ヨルダンから1,062人の難民が帰国、避難民12人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年8月29日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月29日付)を公開し、8月28日に難民1,540人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは478人(うち女性143人、子供243人)、ヨルダンから帰国したのは1,062人(うち女性319人、子供542人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は375,609人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者118,995人(うち女性35,855人、子ども60,613人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者256,614人(うち女性77,018人、子ども130,861人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,648,041人(うち女性1,994,412人、子供3,390,501人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 604,889人(うち女性181,531人、子供308,396人)となった。

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一方、国内避難民13人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは13人(うち女性3人、子供6人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した13人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は35,268人(うち女性10,924人、子供16,198人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,303,864人(うち女性393,486人、子供659,970人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 29, 2019をもとに作成。

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