ダーイシュのバグダーディー指導者はカルダーシュ氏を後継者「カリフ」に推挙(2019年8月7日)

ダーイシュ(イスラーム国)に近いアアマーク通信(8月7日付)は、アブー・バクル・バグダーディー指導者が、トルコマン系イラク人のアブドゥッラー・カルダーシュ氏を自らの「後継者」(カリフ)として推挙したと速報で伝えた。


同通信によると、「後継者」推挙は、「イスラーム国におけるイスラーム教徒の地位を守るため」だという。

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イラクのスーマリーヤ・チャンネル(8月8日付)によると、カルダーシュ氏は、ニーナワー県タル・アファル郡出身のトルコマン人。

サッダーム・フサイン政権下でイラク軍士官を務め、ダーイシュ内では「アブー・ウマル」として知られている。

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また、安全保障問題が専門のイラク人研究者のファーディル・アブー・ラギーフ氏のツイッター・アカウント(https://twitter.com/fadhil_abu_ragh/)によると、カルダーシュ氏は、モースル市のイマーム・アアザム大学卒で、バスラ県にある米英両軍が管理するキャンプ・ブッカ収容所に収監されていた経歴があり、その後、イラクのアル=カーイダで法務官になったという。

また、カルダーシュ氏は、バグダーディー氏に次ぐダーイシュ・ナンバー・ツーの幹部とされるアブー・アラー・アファリー氏(2016年死亡)に近く、父親は聡明なハティーブ(モスクの説教師)で、自身は厳しさ、権威、過激さが特徴の「テロリスト」で、ダーイシュがモースル市を制圧した際、同市でバグダーディー氏を出迎えたメンバーの1人だという。

AFP, August 8, 2019、ANHA, August 8, 2019、AP, August 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 8, 2019、Reuters, August 8, 2019、SANA, August 8, 2019、SOHR, August 8, 2019、al-Sumariya Channel, August 8, 2019、UPI, August 8, 2019などをもとに作成。

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イラク・アンバール県カーイム郡知事「ブーカマール・カーイム国境通行所を9月1日に再開する」(2019年8月7日)

イラクのアンバール県西部のシリア国境に面するユーフラテス川河畔のカーイム郡のアフマド・ジドヤーン知事は、シリアのダイル・ザウル県ブーカマール市とカーイム市を結ぶブーカマール・カーイム国境通行所を9月1日に再開することが決定されたと明らかにした。

ジドヤーン知事は「カーイム郡とシリアのブーカマール市の間で9月1日に通行所を開通させる合意がなされた」と述べるとともに、今週に入って国境管理局の代表団と国境警備隊の司令官らが、通行所再開に向けた作業を加速させるためカーイム郡に滞在していたと付言した。

なお、8月6日には、シリア・イラク両国の司令部代表が通行所再開に向けて、国境地帯での合同探査を実施していた。

スプートニク・ニュース(8月7日付)などが伝えた。

AFP, August 7, 2019、ANHA, August 7, 2019、AP, August 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2019、Reuters, August 7, 2019、SANA, August 7, 2019、SOHR, August 7, 2019、Sputnik News, August 7, 2019、UPI, August 7, 2019などをもとに作成。

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米国とトルコはシリア北東部に安全地帯を設置するための合同作戦センターを立ち上げることで合意(2019年8月7日)

在トルコ米大使館はツイッターのアカウント(https://twitter.com/usembassyturkey)を通じて声明を出し、8月5日から7日にかけてトルコ国防省で米・トルコ両国の代表団が行ってきたシリア北東部での安全地帯設置にかかる折衝で、3項目からなる合意を交わしたと発表、その内容を明らかにした。

声明によると、合意に至った3項目とは以下の通り:

1. トルコの安全保障上の関心に対処するための初期対策を早急に講じること。
2. 安全地帯を共同で設置するため、トルコ領内に早急に合同作戦センターを立ち上げること。
3. 安全地帯は平和の回廊とし、避難を余儀なくされているシリア人が帰国できるようあらゆる努力を行うこと。

AFP, August 7, 2019、ANHA, August 7, 2019、AP, August 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2019、Reuters, August 7, 2019、SANA, August 7, 2019、SOHR, August 7, 2019、UPI, August 7, 2019などをもとに作成。

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カーミシュリー市(ハサカ県)でイード・アル=アドハーに合わせて自爆テロを計画していたダーイシュの女性メンバー1人逮捕(2019年8月7日)

ハサカ県では、ANHA(8月7日付)によると、北・東シリア自治局ジャズィーラ地方のテロ撲滅部隊が、同自治局とシリア政府の共同支配下にあるカーミシュリー市でイード・アル=アドハーに合わせて自爆テロを計画していたダーイシュ(イスラーム国)のスリーパー・セルの女性メンバー1人を拘束した。

AFP, August 7, 2019、ANHA, August 7, 2019、AP, August 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2019、Reuters, August 7, 2019、SANA, August 7, 2019、SOHR, August 7, 2019、UPI, August 7, 2019などをもとに作成。

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カフターニーヤ市(ハサカ県)で女学校を狙った爆発が起き、子供3人が死亡(2019年8月7日)

ハサカ県では、SANA(8月7日付)によると、北・東シリア自治局支配下のカフターニーヤ市(トゥルバ・スィービフ)で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、子供3人を含む民間人多数が死亡した。

ANHA(8月7日付)によると、爆発は市内のハウラ女学校を狙ったものだという。

AFP, August 7, 2019、ANHA, August 7, 2019、AP, August 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2019、Reuters, August 7, 2019、SANA, August 7, 2019、SOHR, August 7, 2019、UPI, August 7, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の支配下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃(2019年8月7日)

アレッポ県では、ANHA(8月7日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、北・東シリア自治局とシリア政府の支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村を砲撃した。

この砲撃に先立って、トルコ軍戦闘機2機が、タッル・リフアト市一帯地域(いわゆるシャフバー地区)に飛来、上空を旋回した。

一方、アフリーン解放軍団が声明を出し、6日にタッル・リフアト市近郊のシャワーリガ村、マーリキーヤ村に侵攻を試みたトルコ軍と反体制武装集団を迎撃し、戦闘員(シャーム戦線、北の嵐旅団)7人を殲滅したと発表した。

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シリア軍はシャーム解放機構などとの戦闘の末、ハマー県北部のザカート村、アルバイーン村を制圧(2019年8月7日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア軍がシリア軍事革命諸勢力代表団(アスタナ会議に参加する反体制派の代表団)との停戦を破棄してから3日目、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから98日目を迎えた8月7日、シリア軍はロシア軍とともに同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦の末、ハマー県北部の2カ村を制圧した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は75回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」50発を投下、ロシア軍も44回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は700発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より45人(民間人4人、シリア軍兵士17人、反体制武装集団戦闘員24人)増えて2,977人となった。

うち、883人が民間人(女性161人、子供218人を含む)、1,001人がシリア軍兵士、1,003人が反体制武装集団戦闘員。

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ハマー県では、SANA(8月7日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構、国民解放戦線、イッザ軍などからなる反体制武装集団との戦闘の末、県北部のアルバイーン村、ザカート村を完全に制圧した。

同地で活動していた反体制武装集団は、カフルズィーター市、ラターミナ町方面に撤退した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でカフルズィーター市、ムーリク市、ラターミナ町、ザカート村一帯に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでカフルズィーター市、ラターミナ町に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が県北部および北西部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もカフルズィーター市、ラターミナ町、サフル村、ラトミーン村を爆撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でハーン・シャイフーン市、マダーヤー村、アービディーン村、フバイト村、カフルサジュナ村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでヒーシュ村、ラカーヤー村、ナキール村に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もアルバイーン山、バスィーダー村、マダーヤー村、ラーシャー村を爆撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が県北部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もカッバーナ村一帯を爆撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が県西部の戦闘地域を砲撃した。

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米占領地が立ちはだかるルクバーン・キャンプの避難民多数がシリア政府支配地域に新たに帰還(2019年8月7日)

SANA(8月7日付)によると、米主導の有志連合の占領下にあるヒムス県南東部のタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプでの生活を余儀なくされていた避難民数十世帯が、新たにスフナ市南部のジュライギーム通行所を通過し、シリアに帰国した。

クッルナー・シュラカー(8月7日付)が複数の現地情報筋の話として伝えたところによると、帰国した避難民は700人近くで、30台のバスに分乗してシリア政府支配地域に入った。

AFP, August 7, 2019、ANHA, August 7, 2019、AP, August 7, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2019、Reuters, August 7, 2019、SANA, August 7, 2019、SOHR, August 7, 2019、UPI, August 7, 2019などをもとに作成。

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