ヒズブッラーは首都ベイルート郊外に墜落したイスラエル軍の無人航空機1機をレバノン軍に引き渡す(2019年8月30日)

マナール・チャンネル(8月30日付)は、25日に首都ベイルート郊外のダーヒヤ地区に墜落したイスラエル軍の無人航空機1機をレバノン軍に引き渡したと伝えた。

AFP, August 30, 2019、ANHA, August 30, 2019、AP, August 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2019、Qanat al-Manar, August 30, 2019、Reuters, August 30, 2019、SANA, August 30, 2019、SOHR, August 30, 2019、UPI, August 30, 2019などをもとに作成。

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トルコ国境に面するバーブ・ハワー国境通行所とアティマ国境通行所でロシア・シリア両軍の攻撃を非難するデモが発生、参加者の一部がトルコ領内に入り、憲兵隊が強制排除(2019年8月30日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(8月30日付)などによると、トルコ国境に面するバーブ・ハワー国境通行所とアティマ国境通行所で、金曜日の集団礼拝後にシリア・ロシア両軍による民間人への爆撃を非難し、国際社会やトルコに対して攻撃を停止させるために行動するよう求めるデモが発生し、数千人が参加した。

デモ参加者の一部は通行所を突破し、トルコ領内に入り、トルコ軍の装甲車を捕獲するなどしたが、トルコ軍憲兵隊が介入し、催涙ガスを発射するなどして強制排除した。

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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、イドリブ県バーブ・ハワー国境通行所とアティマ国境通行所で発生した、シリア・ロシア両軍による民間人への爆撃の停止を求めるデモに関して、金曜日の集団礼拝後に「イドリブ県の情勢は受け入れられない。我々は我が国の国益を守るためあらゆる措置を講じる」と述べた。

エルドアン大統領は「イドリブ県から難民が新たに大挙している。同地で敵対的な行為が続いているためで、難民の波はトルコに向かって動き始めた」と述べる一方、イドリブ県を中心とする緊張緩和地帯に設置されたトルコ軍の監視所について「我々の第9、10監視所が攻撃された。この問題についてロシアのヴラジミール・プーチン大統領と議論し、必要な警告を行った」と付言した。

アナトリア通信(8月30日付)が伝えた。

AFP, August 30, 2019、Anadolu Ajansı, August 30, 2019、ANHA, August 30, 2019、AP, August 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2019、Reuters, August 30, 2019、SANA, August 30, 2019、SOHR, August 30, 2019、UPI, August 30, 2019などをもとに作成。

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ロシア・シリア両軍は8月31日に午前6時から緊張緩和地帯第1ゾーンで一方的停戦を発効すると発表(2019年8月30日)

ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置されている当事者和解調整センタは声明を出し、8月31日午前6時からイドリブ県、ラタキア県北東部、ハマー県南西部、アレッポ県南部に拡がる緊張緩和地帯第1ゾーンで一方的停戦を発効すると発表した。

一方的停戦は、「事態の安定化を実現するため」だという。

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また、シリア軍筋も、SANA(8月30日付)に対して、「テロリストによるいかなる違反に対しても報復権を留保する」としたうえで、31日早朝から一方的停戦を発効すると発表した。

AFP, August 30, 2019、ANHA, August 30, 2019、AP, August 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2019、Reuters, August 30, 2019、SANA, August 30, 2019、SOHR, August 30, 2019、UPI, August 30, 2019などをもとに作成。

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アフリーン解放軍団が声明を出しトルコ占領下のアフリーン市、バーブ市近郊で反体制武装集団拠点を攻撃し、少なくとも8人を殺害したと発表(2019年8月30日)

アレッポ県では、アフリーン解放軍団が声明を出し、28日と29日にトルコ占領下のアフリーン市フィーラート通り、バーブ市近郊のダーガルバーシュ村で反体制武装集団(スルターン・ムラード師団、ハムザ師団)の拠点を攻撃し、戦闘員少なくとも8人を殺害したと発表した。

ANHA(8月30日付)が伝えた。

AFP, August 30, 2019、ANHA, August 30, 2019、AP, August 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2019、Reuters, August 30, 2019、SANA, August 30, 2019、SOHR, August 30, 2019、UPI, August 30, 2019などをもとに作成。

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シリア軍はシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との交戦の末、イドリブ県南部のタマーニア町一帯を新たに制圧(2019年8月30日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから129日目を迎えた8月30日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は86回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」58発を投下、ロシア軍も42回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は500発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より49人(民間人4人(うち女性0人、子供1人)、シリア軍兵士4人、反体制武装集団戦闘員40人)増えて4,099人となった。

うち、1,043人が民間人(女性185人、子供260人を含む)、1,391人がシリア軍兵士、1,659人が反体制武装集団戦闘員。

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イドリブ県では、SANA(8月30日付)によると、シリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との戦闘の末、(大)フワイン村、グバール丘、サキーヤート村、サキーヤート丘、タマーニア町および同地東西に拡がる農場、トゥルキー丘、サイイド・アリー丘、サイイド・ジャアファル丘を制圧した。

https://www.sana.sy/wp-content/uploads/2019/08/اااا-660×330.jpg

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でハーン・スブル村、タッフ村、マアッル・シャマーリーン村、ガドファ村、ウンム・ジャラール村、タフターヤー村、バービーラー村、ジャルジャナーズ町、カフルナブル市、アブー・マッキー村、カフルバッティーフ村、マアッラト・ヌウマーン市、マアッラト・ハルマ村を爆撃するとともに、ヘリコプターでタッフ村、タッル・マンス村一帯、マアッル・シャマーリーン村、ハルバ村、スィフヤーン村、マアッラト・ヌウマーン市東部に「樽爆弾」を投下し、カフルナブル市で女性1人が死亡した。

またシリア軍は地上部隊がタッル・ジャアファル村、アーミリーヤ村、カフルサジュナ村、ウンム・ジャラール村、ジャルジャナーズ町一帯、ハーッス村、カフルナブル市、ファドファ村、ラッファ村を砲撃し、マアッラト・マーティル村で男性2人が死亡した。

ロシア軍もウンム・ジャラール村一帯、カフルバッティーフ村、バービーラー村、マアッラト・ヌウマーン市東部を爆撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でズィルバ村の医療センターを爆撃し、子供1人が死亡した。

ロシア軍もICARDA、アレッポ市ムハンディスィーン地区を爆撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がヘリコプターでカッバーナ村一帯に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が同地を砲撃した。

ロシア軍もカッバーナ村一帯を爆撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が県北西部のガーブ平原の反体制派支配地域を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を24件(アレッポ県11件、ラタキア県12件、イドリブ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を40件(イドリブ県23件、ハマー県14件、ラタキア県2件、アレッポ県1件)確認した。

AFP, August 30, 2019、ANHA, August 30, 2019、AP, August 30, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 30, 2019、Reuters, August 30, 2019、SANA, August 30, 2019、SOHR, August 30, 2019、UPI, August 30, 2019などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから423人、ヨルダンから1,175人の難民が帰国、避難民8人(うちルクバーン・キャンプからの帰還者0人)が帰宅(2019年8月30日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(8月30日付)を公開し、8月29日に難民1,598人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは423人(うち女性599人、子供353人)、ヨルダンから帰国したのは1,175人(うち女性353人、子供599人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は377,207人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者119,418人(うち女性35,982人、子ども60,829人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者257,789人(うち女性77,371人、子ども131,460人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,648,041人(うち女性1,994,412人、子供3,390,501人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 606,487人(うち女性182,011人、子供309,211人)となった。

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一方、国内避難民8人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山の通行所を経由して帰還したのは8人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した8人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は35,280人(うち女性10,924人、子供16,200人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,303,876人(うち女性393,483人、子供659,966人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, August 30, 2019をもとに作成。

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