シリア政府に拘束されていたカナダ人ジャーナリストのバクスター氏がレバノン治安当局の仲介により釈放(2019年8月9日)

昨年末にシリア国内を訪問した際に政府当局によって拘束されたカナダ人ジャーナリストのクリスチャン・バクスター(Kristian Baxter)氏が、レバノン治安当局の仲介によって釈放され、ベイルートで記者会見を行った。

仲介にあたったレバノンのアッバース・イブラーヒーム総合情報部長と在レバノン・カナダ大使館のエマヌエル・ァムロー大使が同席した記者会見で、バクスター氏は、イブラーヒーム局長の手をとって謝意を伝えるとともに、「私が生きているということを誰かが知っている知っているかどうか分からなかった」などと涙ながらに話した。

バクスター氏は、レバノンとの国境に近い村にある義理の兄弟の家を訪れていた際、「法律違反」を理由にシリア政府当局に拘束されていたが、レバノン治安当局の仲介により釈放されたという。

『ハヤート』(8月9日付)などが伝えた。

AFP, August 9, 2019、ANHA, August 9, 2019、AP, August 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2019、al-Hayat, August 10, 2019、Reuters, August 9, 2019、SANA, August 9, 2019、SOHR, August 9, 2019、UPI, August 9, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ県のフール難民キャンプに収容されていた国内避難民54世帯178人が、ダイル・ザウル県東部に帰村(2019年8月9日)

ANHA(8月10日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるハサカ県のフール難民キャンプに収容されていた国内避難民(IDPs)54世帯178人が、ダイル・ザウル県東部に帰村した。

IDPsの帰村は5月3日のラッカ県アイン・イーサー市でのシリア部族会合での会合を受けたもので、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがないIDPsを対象とするものだという。

フール難民キャンプIDPsのダイル・ザウル県への帰村は今回で2回目。

ジュルフ・ニュース(8月10日付)によると、彼らは、ダイル・ザウル県のスワル町に移送され、そこからそれぞれの自宅に戻ったという。

AFP, August 10, 2019、ANHA, August 10, 2019、AP, August 10, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 10, 2019、Jurf News, August 10, 2019、Reuters, August 10, 2019、SANA, August 10, 2019、SOHR, August 10, 2019、UPI, August 10, 2019などをもとに作成。

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『ウォール・ストリート・ジャーナル』:トルコのエルドアン政権は、米国が駐留しているシリア北東部を掌握し、シリア難民約70万人を移住させようとしている(2019年8月9日)

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(8月9日付)は、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン政権が、米国が駐留しているシリア北東部の北・東シリア自治局支配地域を掌握し、同地にシリア難民約70万人を移住させようとしていると伝えた。

AFP, August 9, 2019、ANHA, August 9, 2019、AP, August 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2019、Reuters, August 9, 2019、SANA, August 9, 2019、SOHR, August 9, 2019、UPI, August 9, 2019、The Wall Street Journal, August 9, 2019などをもとに作成。

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ノルディック・モニター:ロシアとトルコがイドリブ県からのトルコ軍撤退とYPG支配地域へのトルコ軍攻撃を秘密合意(2019年8月9日)

ノルディック・モニター(8月9日付)は、ロシアとトルコが、イドリブ県とクルド民族主義勢力の人民防衛隊(YPG)の処遇に関する秘密合意を交わしたと発表、合意文書の画像を公開した。

秘密合意は、トルコの野党、共和人民党(CHP)のウナル・チェヴィコズ(Unal Cevikoz)議員がノルディック・モニターにリークしたもので、トルコが支援する「自由シリア軍」がYPGの支配下にある地域への攻撃することをロシアが認める一方、トルコはイドリブ県に展開している部隊を撤退させるというもの。

2019年5月6日、チェヴィコズ議員はこの秘密合意について、議会でメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣を追及したが、外務大臣は答弁を拒否していた。

AFP, August 9, 2019、ANHA, August 9, 2019、AP, August 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2019、Nordic Monitor, August 9, 2019、Reuters, August 9, 2019、SANA, August 9, 2019、SOHR, August 9, 2019、UPI, August 9, 2019などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃し、住民5人負傷(2019年8月9日)

アレッポ県では、ANHA(8月9日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のスーガーニカ村、マイヤーサ村、ザルナイータ村、アフリーン市近郊のアキーバ村をトルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が砲撃し、アキーバ村で女性2人、子供1人、男性2人が負傷した。

ANHAによると、こららの地域に着弾した砲弾は127発以上にのぼったという。

AFP, August 9, 2019、ANHA, August 9, 2019、AP, August 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2019、Reuters, August 9, 2019、SANA, August 9, 2019、SOHR, August 9, 2019、UPI, August 9, 2019などをもとに作成。

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北・東シリア自治局支配下のタッル・ブラーク町(ハサカ県)近郊でYPGによる医師拘束に抗議する住民のデモが発生(2019年8月9日)

ハサカ県では、SANA(8月9日付)が複数の住民筋からの情報として伝えたところによると、北・東シリア自治局の支配下にあるタッル・ブラーク町とカーミシュリー市を結ぶ街道沿いのナッス・タッル村で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による住民の拉致・拘束などの犯罪に抗議するデモが行われ、住民がタッル・ブラーク町、とカーミシュリー市を結ぶ街道でタイヤを燃やすなどして封鎖し、拘束された住民の釈放を求めた。

地元インターネット日刊紙『ジスル』(8月9日付)によると、抗議デモは、地元の医師(イマード・ハスナーウィー氏)がYPGに拘束されたのを受けたもの。

デモ発生を受け、YPGのパトロール部隊が現場を包囲、参加者に帰宅するよう呼びかけるとともに、医師釈放の要求に応えることを約束したという。

AFP, August 9, 2019、ANHA, August 9, 2019、AP, August 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2019、Jisr Press, August 9, 2019、Reuters, August 9, 2019、SANA, August 9, 2019、SOHR, August 9, 2019、UPI, August 9, 2019などをもとに作成。

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ハタイ県のトルコ軍の武器弾薬庫で数回にわたり大きな爆発(2019年8月9日)

トルコのハタイ県では、SANA(9月9日付)やドゥラル・シャーミーヤ(8月9日付)によると、トルコ軍の武器弾薬庫で早朝、数回にわたり大きな爆発が発生した。

AFP, August 9, 2019、ANHA, August 9, 2019、AP, August 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2019、Reuters, August 9, 2019、SANA, August 9, 2019、SOHR, August 9, 2019、UPI, August 9, 2019などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍がハマー県北部、イドリブ県南部を激しく爆撃・砲撃するも、民間人死者は出ず(2019年8月9日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が爆撃を激化させてから100日目を迎えた8月9日、シリア・ロシア軍は同地への攻撃を継続、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

シリア軍戦闘機による爆撃回数は75回を記録、ヘリコプターが「樽爆弾」80発を投下、ロシア軍も38回の爆撃を行った。

またシリア軍の地上部隊による砲撃は820発におよんだ。

シリア人権監視団によると、シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より40人(民間人0人、シリア軍兵士16人、反体制武装集団戦闘員24人)増えて3,047人となった。

うち、887人が民間人(女性161人、子供218人を含む)、1,024人がシリア軍兵士、1,136人が反体制武装集団戦闘員。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でサイヤード村、カフルズィター市、ラターミナ町、ラトミーン村に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでカフルズィター市、ラターミナ町に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が県北部および北西部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もカフルズィーター市を爆撃した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(8月9日付)によると、トルコの支援を受ける国民解放戦線がザルズール村一帯に進攻したシリア軍を撃退した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でハーン・シャイフーン市、フバイト村、タッルアース村、カフル・アイン村、マアッラト・ハルマ村、タマーニア町一帯、マダーヤー村、ラカーヤー村、スカイク村、カフルサジュナ村、フワイン村、ザルズール村一帯に対して爆撃を実施するとともに、ヘリコプターでハーン・シャイフーン市、タッル・アース村、フバイト村、マダーヤー村に「樽爆弾」を投下した。

またシリア軍は地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。

ロシア軍もタマーニア町、ハーン・シャイフーン市、カフルサジュナ村、フバイト村一帯、フワイン村一帯を爆撃した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(8月9日付)によると、トルコの支援を受ける国民解放戦線がアブー・ダーリー村、シャンム・ハワー村にあるシリア軍拠点を砲撃した。

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アレッポ県では、SANA(8月9日付)によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団がアレッポ市イザーア地区、ハーリディーヤ地区、ムーカムブー地区、アレッポ大学キャンパス近くを砲撃し、女児1人を含む住民6人が負傷した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍が戦闘機でバウワービーヤ村に対して爆撃を実施するとともに、地上部隊が県南部の戦闘地域を砲撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がカッバーナ村一帯を砲撃した。

ロシア軍がカッバーナ村一帯を爆撃した。

一方、ドゥラル・シャーミーヤ(8月9日付)によると、トルコの支援を受ける国民解放戦線がクルド山のラシュー丘にあるシリア軍拠点複数カ所を攻撃し、兵士10人を殺害した。

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スワイダー県では、スワイダー24(8月9日付)によると、サルハド市にある政治治安部の詰め所に何者かが手榴弾を投げ込み、その直後、同地で激しい戦闘が起きた。

AFP, August 9, 2019、ANHA, August 9, 2019、AP, August 9, 2019、al-Durar al-Shamiya, August 9, 2019、Reuters, August 9, 2019、SANA, August 9, 2019、SOHR, August 9, 2019、Suwayda 24, August 9, 2019、UPI, August 9, 2019などをもとに作成。

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