トランプ米大統領「我々は石油を手に入れた、イスラーム国との戦いはロシア、アサド政権、イラン、イラクが行うべき」(2020年2月25日)

ドナルド・トランプ米大統領は、訪問先のインドの首都ニューデリーでの記者会見で、シリア情勢について言及、そのなかで「石油を手に入れた」としたうえで、「イスラーム国との戦いは、ロシア、アサド政権、イラン、イラクが行うべき」と述べた。

トランプ大統領は「我々は石油を手に入れた。そこ(シリア)にいる我が軍の兵士がこれを守っている。我々には石油がある。これこそが我々が手にしているものだ…。中東でイスラーム国と戦うために自分以上に多くのことをした者はいない…。ロシア、イラン、イラク、シリアがそれを行わねばならない。イランがイスラーム国を憎んでいるのなら、それをしなければならない」と述べた。

AFP, February 26, 2020、ANHA, February 26, 2020、AP, February 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 26, 2020、Reuters, February 26, 2020、SANA, February 26, 2020、SOHR, February 26, 2020、UPI, February 26, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のバーブ・サラーマ国境通行所(アレッポ県)近くでトルコ軍のイドリブ県での軍事作戦を支持するデモ(2020年2月25日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のバーブ・サラーマ国境通行所近くに、住民数百人が集まり、イドリブ県でのトルコ軍と国民軍による軍事作戦を支持するデモを行った。

AFP, February 25, 2020、ANHA, February 25, 2020、AP, February 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 25, 2020、Reuters, February 25, 2020、SANA, February 25, 2020、SOHR, February 25, 2020、UPI, February 25, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍・国民軍がアレッポ県、ラッカ県を砲撃(2020年2月25日)

アレッポ県では、ANHA(2月25日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のアルカミーヤ村、マーリキーヤ村、シャワーリガ村、マルアナーズ村、マンナグ航空基地、スムーカ村、スーガーニカ村、アキーバ村、ダイル・ジャマール村を砲撃した。

一方、アフリーン解放戦線は声明を出し、24日にトルコ占領下のアフリーン郡のブルジュ・ハイダル村近郊でトルコ軍に対して、爆弾を積んだ車で攻撃を加え、兵士2人を殺害、4人を負傷させたと発表した。

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ラッカ県では、ANHA(2月25日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がタッル・アブヤド市近郊のアリーダ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍の軍用車輌約40輌からなる車列が、ラッカ市近郊のタルファーウィー村に入り、同地で新たな拠点を設置した。

AFP, February 25, 2020、ANHA, February 25, 2020、AP, February 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 25, 2020、Reuters, February 25, 2020、SANA, February 25, 2020、SOHR, February 25, 2020、UPI, February 25, 2020などをもとに作成。

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首都ダマスカスで2件の爆弾テロが発生し、1人死亡、2人負傷(2020年2月25日)

ダマスカス県では、SANA(2月25日付)によると、ティシュリーン競技場近くで乗用車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、市民1人が死亡、1人が負傷した。

また、ウマウィーイーン広場のトンネル出口近くに停車していたピックアップトラックに仕掛けられていた爆弾が爆発し、近くを走行していた車に乗っていたアラブ広告機構職員のナビール・フドゥール氏(施設局長)が負傷した。

フドゥール氏はムワーサー病院に搬送され、治療を受けた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ジッリーン村とサフム・ジャウラーン村を結ぶ街道で、住民1人が何者かの襲撃を受けて死亡した。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(2月26日付)によると、ムザイリーブ町で、シリア政府との和解に応じ、シリア軍第4師団に従軍していた元反体制武装集団メンバー2人が何者の発砲を受けて死亡した。

AFP, February 25, 2020、ANHA, February 25, 2020、AP, February 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 25, 2020、February 26, 2020、Reuters, February 25, 2020、SANA, February 25, 2020、SOHR, February 25, 2020、UPI, February 25, 2020などをもとに作成。

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シリア軍はカフルナブル市などを新たに制圧、「決戦」作戦司令室も1カ村を奪還、シリア軍はイドリブ市などを爆撃し20人死亡、トルコ軍のドローンを撃墜(2020年2月25日)

イドリブ県では、SANA(2月25日付)によると、シリア軍が、シャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室との戦闘の末、マアッラト・マーティル村、マアッラト・スィーン村、バアルブー村を制圧した。

シリア人権監視団によると、シリア軍はまた、「決戦」作戦司令室との戦闘の末、カフルナブル市、バスカラー村、ハーッス村を制圧した。

これに対して、「決戦」作戦司令室は、トルコ軍の砲撃支援を受けて、M4高速道路沿線をサラーキブ市に向けて進軍、24日のナイラブ村奪還に続いて、ジャウバース村を奪還した。


一方、SANAによると、シリア軍は、トルコ軍所属の米国製無人航空機(ドローン)をサラーキブ市近郊のダーディーフ村上空で撃墜した。

ドローンは、同地一帯でシリア軍と交戦状態にある「決戦」作戦司令室のために偵察活動を行っていたものと見られる。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機と地上部隊が、イドリブ市内各所を爆撃・砲撃した。

爆撃・砲撃では、ザーヒル・ビーブルス学校、バラーイム学校、イッズ・ブン・アブドゥッサラーム学校、自由高等学校、ハーリド・シャッアール学校、マナーヒル幼稚園、バラーイム幼稚園、投石病院、パン製造工場などがなった。

シリア軍は、国内避難民(IDPs)を収容しているマアッラトミスリーン市、ビンニシュ市内の学校などに対しても爆撃・砲撃を加えた。

この攻撃により、イドリブ市で女子生徒1人と教員2人を含む4人が、イドリブ市で住民2人が、マアッラトミスリーン市で子ども6人と女性1人を含む10人が、ビンニシュ市で女性2人と子ども2人が死亡した。

シリア軍はこのほかにも、ザーウィヤ山、サルミーン市、クマイナース村、マストゥーマ村、ムサイビーン村、24日に「決戦」作戦司令室が奪還したナイラブ村、マアーッラト・ウルヤー村、そしてトルコ軍の拠点が設置されているタフタナーズ航空基地を爆撃した。

ロシア軍戦闘機もザーウィヤ山、サラーキブ市西方各所を爆撃した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がカッバーナ村一帯を爆撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を33件(イドリブ県13件、ラタキア県14件、アレッポ県5件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を15件(イドリブ県11件、ラタキア県0件、アレッポ県4件、ハマー県0件)確認した。

AFP, February 25, 2020、ANHA, February 25, 2020、AP, February 25, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 25, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 25, 2020、Reuters, February 25, 2020、SANA, February 25, 2020、SOHR, February 25, 2020、UPI, February 25, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民972人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は562,082人に(2020年2月25日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月25日付)を公開し、2月24日に難民972人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは342人(うち女性103人、子供175人)、ヨルダンから帰国したのは630人(うち女性189人、子供321人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は562,082人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者177,793人(うち女性53,735人、子ども90,972人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者384,289人(うち女性115,331人、子ども195,980人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,568,303人(うち女性1,970,491人、子供3,349,835人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は791,362人(うち女性237,724人、子供403,874人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 25, 2020をもとに作成。

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