反体制メディア活動家はダマスカスで新型ウイルスに感染した子ども1人が死亡、付き添いの女性の感染が確認されたと主張、保健省は否定(2020年2月21日)

反体制メディア活動家のワーイル・ハーリディー氏は自身のツイッター・アカウント(https://twitter.com/wael_kaldy/)で、首都ダマスカスのムジュタヒド病院で子ども1人が新型コロナウイルスに感染して死亡、付き添いの女性(子どものおば)も感染が確認されたと綴った。

ハーリディー氏によると、感染が確認された女性がいた部署は隔離され、子どもの主治医は、診断前に、子どもの咳を顔に浴びるのを恐がり、泣いているのが目撃され、病院では箝口令が敷かれていたという。

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一方、保健省の感染症・慢性疾患局のハザール・フィルアウン局長は、SANA(2月20日付)に対して、シリア国内で新型ウイルス感染者は今のところ確認されていないと述べた。

AFP, February 21, 2020、ANHA, February 21, 2020、AP, February 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 21, 2020、Reuters, February 21, 2020、SANA, February 21, 2020、SOHR, February 21, 2020、UPI, February 21, 2020などをもとに作成。

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トルコのアカル国防大臣「イドリブ県でロシアとことを構えるつもりはない」(2020年2月21日)

トルコのフルシ・アカル国防大臣はCNN Turk(2月21日付)のインタビューに応じ、イドリブ県でロシアとことを構えるつもりはないと述べた。

アカル国防大臣は「ロシアと対決する意思はない…。トルコ政府はあらゆる努力を通じて、シリアでロシア軍との戦闘が発生するのを阻止してきたし、今もこうした努力を続けている」と述べるとともに、「我々が望んでいるのは、(シリアの)体制が停戦を遵守することだ」と述べた。

AFP, February 21, 2020、ANHA, February 21, 2020、AP, February 21, 2020、CNN Turk, February 21, 2020 、al-Durar al-Shamiya, February 21, 2020、Reuters, February 21, 2020、SANA, February 21, 2020、SOHR, February 21, 2020、UPI, February 21, 2020などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領が電話会談:イドリブ県情勢への対応で食い違う見解(2020年2月21日)

ロシア大統領府は声明を出し、ヴラジミール・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が21日晩に電話会談を行い、イドリブ県情勢への対応について協議したと発表した。

声明によると、プーチン大統領は会談で、過激派による敵対行為が続いていることに重大な懸念を表明、シリアの主権尊重と領土の一体性の必要を強調、緊張緩和、停戦、テロの脅威軽減を実現するため、イドリブ県情勢に対処するための政府間の協議を活性化することをエルドアン大統領と合意した。

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一方、トルコ大統領府も声明を出し、イドリブ県でシリア政府が攻撃を停止し、人道危機を終わらせる必要があることを強調したと発表した。

エルドアン大統領はまた、ソチでの合意を完全実施することで、イドリブ県の問題を解決すべきだとプーチン大統領に伝え、イドリブ県をめぐってこれまでに発効したすべての合意を遵守することを合意したという。

エルドアン大統領は、会談に先立って、「我々は会談の結果に基づいて我々の姿勢を決定する」と述べていた。

AFP, February 21, 2020、ANHA, February 21, 2020、AP, February 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 21, 2020、Reuters, February 21, 2020、SANA, February 21, 2020、SOHR, February 21, 2020、UPI, February 21, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍・国民軍はシリア軍拠点が設置されているハサカ県タッル・タムル町近郊に潜入し、シリア軍と交戦(2020年2月21日)

ハサカ県では、ANHA(2月21日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、タッル・タムル町近郊に展開するシリア軍の拠点を砲撃、シリア軍が応戦した。

シリア人権監視団によると、国民軍が、シリア軍拠点が設置されているダルダーラ村一帯に潜入、交戦になったという。

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ラッカ県では、ANHA(2月21日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、タッル・アブヤド市近郊のカズアリー村を砲撃した。

AFP, February 21, 2020、ANHA, February 21, 2020、AP, February 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 21, 2020、Reuters, February 21, 2020、SANA, February 21, 2020、SOHR, February 21, 2020、UPI, February 21, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県、アレッポ県北部で前日に続いてシリア・ロシア軍の攻撃に抗議するデモ(2020年2月21日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ市で、前日に引き続き抗議デモが行われ、シリア・ロシア軍の攻撃に抗議した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のアアザーズ市、バーブ市で前日に引き続き抗議デモが行われ、シリア・ロシア軍の攻撃に抗議した。

https://www.facebook.com/syriahro/posts/10158618566788115

https://www.facebook.com/syriahro/posts/10158618566788115

 

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SANA:シリア軍戦闘機がイドリブ県ナイラブ村の反体制派拠点に対して行ったピンポイント爆撃の写真・映像を公開(2020年2月21日)

SANA(2月21日付)は、シリア軍戦闘機がイドリブ県ナイラブ村に対する爆撃で、トルコ軍の支援を受ける「テロ組織」の拠点をピンポイントで破壊したと伝え、航空写真やビデオを公開した。

https://youtu.be/5ZSo9aZz-z4


AFP, February 21, 2020、ANHA, February 21, 2020、AP, February 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 21, 2020、Reuters, February 21, 2020、SANA, February 21, 2020、SOHR, February 21, 2020、UPI, February 21, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県でシリア軍とトルコ軍・「決戦」作戦司令室が砲撃戦(2020年2月21日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊がナイラブ村一帯、ダーディーフ村一帯、アーフィス村一帯に展開するトルコ軍と、その支援を受けるシャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室の拠点を砲撃、トルコ軍と「決戦」作戦司令室がこれに応戦し、砲撃戦となった。

同監視団によると、シリア軍地上部隊はまた、M4高速道路沿線のフライカ村、マルジュ・ズフール村、バーラ村、ダイル・サンバル村、イフスィム町、カフルナブル市、マストゥーマ村を砲撃した。

SANA(2月21日付)も、シリア軍が、クマイナース村、アルバイーン山、アリーハー市一帯、カフルナブル市、ハーッス村で活動を続ける「決戦」作戦司令室の拠点に対して集中的に攻撃を加えたと伝えた。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機は、サルミーン市、クマイナース村、アリーハー市、アルバイーン山を爆撃、シリア軍戦闘機もザーウィヤ山などを爆撃した。

これに対して、トルコ軍は、カフルルースィーン村から戦車、装甲車など20輌を新たに進入させ、マストゥーマ村近郊に展開した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がアターリブ市、ダーラト・イッザ市一帯、カフル・ヌーラーン村、タカード村、シャイフ・スライマーン村、アブザムー町、タワーマ村を爆撃した。

SANA(2月21日付)も、シリア軍がアターリブ市一帯、ダーラト・イッザ市一帯で活動を続けるシャーム解放機構、国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる「決戦」作戦司令室の拠点に対して集中的に攻撃を加えたと伝えた。

一方、シリア軍とシャーム解放機構はアンジャーラ村近郊で捕虜・遺体交換を行った。

シャーム解放機構は「イランの民兵」の遺体一体を、シリア軍は戦闘員2人を引き渡したという。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を35件(イドリブ県16件、ラタキア県10件、アレッポ県5件、ハマー県4件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を6件(イドリブ県6件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

AFP, February 21, 2020、ANHA, February 21, 2020、AP, February 21, 2020、al-Durar al-Shamiya, February 21, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 21, 2020、Reuters, February 21, 2020、SANA, February 21, 2020、SOHR, February 21, 2020、UPI, February 21, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民960人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は558,758人に(2020年2月21日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(2月21日付)を公開し、2月20日に難民960人が新たに帰国したと発表した。

https://syria.mil.ru/images/11-bul-refugees-09012019-1000-new-en.jpg

このうちレバノンから帰国したのは232人(うち女性70人、子供118人)、ヨルダンから帰国したのは728人(うち女性218人、子供371人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は558,758人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者176,811人(うち女性53,439人、子ども90,470人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者381,947人(うち女性114,629人、子ども194,785人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,568,303人(うち女性1,970,491人、子供3,349,835人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 788,038人(うち女性236,726人、子供402,177人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 21, 2020をもとに作成。

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