SY-TRA はマフルーフ氏が取締役社長を務めるシリアテル社が追徴課税の納付を拒否したことを受けて、追徴金徴収のための法的措置を講じると発表(2020年5月18日)

通信技術省所轄の電気通信電話規制委員会(SY-TRA )はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SYTRA.SYRIA/)を通じて声明を出し、シリアテル社に対する追徴課税が猶予期限(5月5日)を過ぎても納付されていないとしたうえで、追徴金を回収するための法的措置を講じると発表した。

声明の内容は以下の通り。

猶予期間から約2週間が経ち、政府側が柔軟な姿勢を見せてきたにもかかわらず、シリアテル社は、同社の再認可にかかる相応の法的金額の支払いを拒否した…。

SY-TRA はこれを受けて、法律とそれが定める義務に従って、あらゆる合法的な方法を通じて公金を国庫に回収する措置を講じる。シリアテル社は、国家の権利を返還することを拒否する決定を下した結果として、法律上、そして運営上の責任を負うことになる。SY-TRA は、あらゆる合法的な方法で、この権利を取得し、資金を回収するためのすべての法的措置を講じる。

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SY-TRA はまた、シリアテル社の取締役会長であるラーミー・マフルーフ氏による3度目のビデオ・メッセージについてコメントで言及し、「国庫への納付を逃れようとする取締役会長による偽りのキャンペーン」と一蹴、マフルーフ氏が追徴課税納付の意思がないことを示す文書だとして、収益金の配分の修正を求めた5月16日付のシリアテル側の文書を公開した。

この文章では、再認可に際して、配分の対象となる収益を原案の50%に減額すれば、再認可にかかる法的措置に応じるとともに、幹部の退陣についても検討するとしている。

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その後、SY-TRA は別のコメントを発表、テレインヴェスト・リミテッド社からシリアテル社と並んで追徴課税の納付を求められていたMTN社が、追徴金の支払いに応じる準備がある旨、改めて通知があったと発表した。

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AFP, May 18, 2020、ANHA, May 18, 2020、AP, May 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 18, 2020、Reuters, May 18, 2020、SANA, May 18, 2020、SOHR, May 18, 2020、UPI, May 18, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアの民間軍事会社がシリア人数十人をリビアに派遣するために募集(2020年5月18日)

シリア人権監視団は、ロシアの民間軍事会社が、ハリーファ・ハフタル将軍率いるリビア国民軍を支援するためにシリア人数十人を新たに募集したとの情報を得た発表した。

同監視団によると、これまでにラッカ県、ヒムス県、ラタキア県、ハサカ県出身の180人がシリア駐留ロシア軍司令部が設置されているラタキア県フマイミーム航空基地に駐留し、リビア行きに備えているという。

リビアでの戦闘に参加すれば、彼らは月額1,000米ドルの給与を受け取ることができるという。

シリア人権監視団はまた、トルコがシリア人傭兵(国民軍戦闘員)120人を新たにリビアに派遣したと発表した。

なお、トルコはこれまでに国民軍戦闘員8,950人(うち18歳以下の少年は約150人)をリビアに派遣、またシリア国内の基地で3,420人の教練を続けている。

AFP, May 18, 2020、ANHA, May 18, 2020、AP, May 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 18, 2020、Reuters, May 18, 2020、SANA, May 18, 2020、SOHR, May 18, 2020、UPI, May 18, 2020などをもとに作成。

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ダーイシュは前日に続いて国防隊兵士7人を処刑(2020年5月18日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ヒムス県東部(スフナ市一帯)に面する砂漠地帯で、ダーイシュ(イスラーム国)が国防隊兵士7人を「スパイ罪」で処刑した。

ダーイシュは17日にもダイル・ザウル県でシリア軍士官ら4人を殺害している。

AFP, May 18, 2020、ANHA, May 18, 2020、AP, May 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 18, 2020、Reuters, May 18, 2020、SANA, May 18, 2020、SOHR, May 18, 2020、UPI, May 18, 2020などをもとに作成。

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シリア民主評議会のアフマド執行委員会共同議長は米シーザー・シリア市民保護法のシリア全土への適用に懸念を表明(2020年5月18日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会の代表と部族長・名士の会合がハサカ県タッル・タムル町近郊のクルトバ村で開催された。

ANHA(5月18日付)によると、会合には、シリア民主評議会のイルハーム・アフマド執行委員会共同議長、シリア民主軍渉外局のイルハーム・ウマル氏、アリー・ラフムーン氏、北・東シリア名士評議会を構成するハンバル・ハサン氏、タイ部族(ヤサール部族)のフサイン・ハムリーン氏、マッラーン部族のフアード・バーシャー氏、キーカーン部族のフクム・ハッルー氏、バカーラ部族のマンスール・サッルーム氏、シャッラービーン部族の代表などが出席した。

会合では、シリア民主評議会側の代表が、部族長・名士から、電力供給、飲料水供給、拘置者の恩赦、医療センターの拡充といった陳情を受けた。

これに対して、アフマド共同議長は、シリア民主軍に対する各部族の協力に謝意を示すとともに、シリア民主評議会が北・東シリアにおける政治解決の責任を負うと強調した。

一方、トルコについては「トルコはリビアで戦わせるため、トルコ国内と反体制派支配地域の若者を動員している。過去数年にわたり人々を苦しめるだけでは飽き足らず、リビアに彼らを派遣し戦わせている…。我々は他の国の他の紛争の原因となってはらない」と述べた。

さらに、シーザー・シリア市民保護法については、「来月からシーザー・シリア市民保護法がシリア全土に適用される。その目的はシリア体制を制裁することにある。なぜなら、この体制は変化を受け入れず、国民を抑圧しているからだ…。しかし、この法律は永遠に続くものではない。バッシャール・アサド大統領が政治移行の意思を示せば、停止される…。この法律が適用されれば、シリア人みなが苦しむことになる」と警鐘を鳴らした。

ANHA(5月18日付)が伝えた。

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ハサカ県では、ANHA(5月18日付)によると、ロシア軍とトルコ軍がダルバースィーヤ市一帯の国境地帯で合同パトロールを実施した。

AFP, May 18, 2020、ANHA, May 18, 2020、AP, May 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 18, 2020、Reuters, May 18, 2020、SANA, May 18, 2020、SOHR, May 18, 2020、UPI, May 18, 2020などをもとに作成。

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トルコの後援を受ける国民解放戦線とシリア軍がイドリブ県で捕虜交換(2020年5月18日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから74日目となる5月18日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(イドリブ県5件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるファッティーラ村、スフーフン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、タフタナーズ市では、トルコの後援を受ける国民解放戦線とシリア軍が捕虜交換を行った。

これにより、2~3月の戦闘に際してアレッポ県カラースィー村でシリア軍に捕捉された国民解放戦線の戦闘員3人とシリア軍兵士1人が解放されるとともに、ヒズブッラーの戦闘員(アレッポ県ザフラー町出身のシリア人)の遺体2隊が引き渡された。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サフワ村とムサイフラ町を結ぶ街道で、シリア軍第15師団の兵士1人が何者かの発砲を受けて死亡した。

AFP, May 18, 2020、ANHA, May 18, 2020、AP, May 18, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 18, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 18, 2020、Reuters, May 18, 2020、SANA, May 18, 2020、SOHR, May 18, 2020、UPI, May 18, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民31人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は579,499人に(2020年5月18日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月18日付)を公開し、5月17日に難民31人(うち女性10人、子供16人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは31人(うち女性10人、子供16人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は579,499人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者184,251人(うち女性55,413人、子ども93,688人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,704,348人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は808,779人(うち女性242,689人、子供412,179人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 18, 2020をもとに作成。

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