ハサカ県で国民軍に所属する組織どうしが略奪品の分配をめぐって交戦(2020年5月19日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のラアス・アイン市近郊に位置するウンム・ウシュバ村、バーブ・ハイル村、マスバガ村、アミーラート村で、国民軍に所属するムウタスィム旅団、スルターン・ムラード師団、ハムザード師団が略奪した小麦や大麦の分配をめぐって交戦した。

また、ラアス・アイン市西のタッル・ハラフ村でも東部自由人連合が、憲兵隊の支援を受けるハムザート師団と交戦した。

交戦の理由は不明だが、東部自由人連合の戦闘員2人とハムザート師団の戦闘員1人が負傷した。

AFP, May 20, 2020、ANHA, May 20, 2020、AP, May 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2020、Reuters, May 20, 2020、SANA, May 20, 2020、SOHR, May 20, 2020、UPI, May 20, 2020などをもとに作成。

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ラーミー・マフルーフ氏は内閣に政府機関との取引を5年間禁止されたと明かし、これを非難(2020年5月19日)

ラーミー・マフルーフ氏は、財務省の資産凍結措置を受けて、自身のフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/RamiMakhloufSY/)にメッセージを投稿し、内閣によって政府機関との契約を5年間禁止されたと明らかにし、これを批判した。

マフルーフ氏のメッセージは以下の通り:

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「SY-TRAに対する私からの最新の対応で、彼らの措置に法的根拠がなく、信憑性を欠くことを示したのを受けて、彼らはまた、違法な措置で仕返しを行い、私と妻、そして子供たちの資産を凍結してきた。この問題は会社との問題であって、私個人との問題ではないことを承知のうえでだ。また、法廷に会社を運営する司法監督人を任命することで、私を会社の経営から遠ざけようとしている。何もかも、私が追徴金の納付に同意しなかったことを口実としている。周知の通り、これらは何もかも正しくない。

若者には会社が必要で、会社を制御しないまま傍観し、放り出すことはない。

さらに、我々が送った文書に対して首相は別の仕返しをしてきた。その文書において、我々はヌール小規模投資機構の業務を妨害せず、この手の貸し付けを必要としている多くのシリア人を支援して欲しいと要請された。中央銀行は同機構の業務を禁止するとしていたが、我々は収益を半減させ、中央銀行をさらに支援しようとしていた。だから、我々は文書を通じてこう訊いたのだ。政府は国民に奉仕しているのか、それとも国民が政府に奉仕しているのか? 彼らが公式文書でよこした回答は、ラーミー・マフルーフに国家との取引を5年間禁止するというものだった。

最後に言いたい。私はできることすべてをした。主よ。あなた以外に全能の存在はない。アッラーよ。これが私の行ったことだが、それはすべて使い捨てられた。あなたこそ支援者だ。

私は彼らにあなたの行いを見せてやる。アッラーよ。あなたが現れる時が来た。あなたにお任せします。

男たちをアッラーに委ねます。彼らが欲すれば、あなたも欲する。私はこう言った。

あなたの行いに彼らは驚愕することになるだろう。」

https://www.facebook.com/RamiMakhloufSY/posts/2534396859995886?__xts__%5B0%5D=68.ARAl4g5psO4BIIewBQho0p5v1E4h2lOhstLrn2bQGTBQ05X64TUaIpPz3Rb1trnVpStOb9lHunST9D8CF1aftmTVx084A62hmmj7NjDPayqSluruuGCBvB1q_ec99zWdwlcWxc-FwoECuBId0oZfqE0ziWIwiviD7bLPrqyiqz8H7NOGeG7172ChLyT78H9i4rOfsuSXEQy_y9K3OufaWk6f0uJnjM_5TijYJEYfTA3M2LdlqOTwSh5AmqZQr3eK77mP_t_1_5FSVBTy-EbFM6nNJlnl3rCe1X95lUa2xHjgzrf1hj3mVfiu6zSQQv0gHngWs_caorUNCAumR4-h-840KQ&__tn__=-R

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公開した画像は「決定第725号」。

2020年5月19日付で発行され、イマード・ハミース首相が署名、押印しており、マフルーフ氏が公的機関と契約を交わすことを5年間禁じると記載されている。

AFP, May 19, 2020、ANHA, May 19, 2020、AP, May 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2020、Reuters, May 19, 2020、SANA, May 19, 2020、SOHR, May 19, 2020、UPI, May 19, 2020などをもとに作成。

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財務省はラーミー・マフルーフ氏と妻子の資産を凍結(2020年5月19日)

アラブ・メディアやSNSは、シリア政府が19日にアサド大統領のいとこでビジネスマンのラーミー・マフルーフ氏とその妻子の資産を差し押さえたと伝え、財務省が発行した文書の画像を一斉に公開・拡散した。

公開された画像は「差押決定第1236/W」。

2020年5月19日付で発行され、マアムーン・ハムダーン財務大臣が署名、押印しており、マフルーフ氏とその妻子の動産、不動産を予防措置として差し押さえると記載されている。

AFP, May 19, 2020、ANHA, May 19, 2020、AP, May 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2020、Reuters, May 19, 2020、SANA, May 19, 2020、SOHR, May 19, 2020、UPI, May 19, 2020などをもとに作成。

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ラーミー・マフルーフ氏はSY-TRAのコメントに対して、追徴金の納付に同意していたと反論(2020年5月19日)

ラーミー・マフルーフ氏は、通信技術省所轄の電気通信電話規制委員会(SY-TRA)が18日はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SYTRA.SYRIA/)を通じて出したコメントに対して、自身のフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/RamiMakhloufSY/)にメッセージを投稿し、追徴金の納付に同意していたと反論した。

マフルーフ氏のメッセージは以下の通り:

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「2020年5月18日のSY-TRA公式サイトからの発表に対して、以下の通り明言したい。

会社(シリアテル)は、SY-TRAが発行した2020年5月10日付第4777/H.N.Q号文書に従って納付する用意がある意思を示していた。これはまた、SY-TRAの2020年5月18日付第5173/Kh.N.Q号文書に対する文書(添付)に沿って確認されていた。このことについて、事実に反するとするいかなる解釈も行い得ないことは明々白々である。

業務執行取締役や一部経営者が署名した文書についてSY-TRAが今日(18日)行った発表は、会社に課せられている納付の問題とはまったく関係のない別問題である。そのことは、上述の文書の通りである。これらの文書に反する事実を世論に示すべきではない。SY-TRAが公開した文書は、これとはまったく別の要請であり、経営陣が圧力を受け、強請されて、署名したものだ。この他にも同僚の自由を奪うとする圧力を受け、さらにはシリアテルの取締役副会長が辞任にいたるような圧力もあった。こうした状況下で、こうした文書への署名は避けられるものではない。圧力は取締役会長、さらには平社員に対しても常に行われている。こうした行為はすべて、株主にとっての権利である収益の一部を放棄することに同意させるのが狙いだ。そうした株主は6500人もおり、そのなかには、シリア社会の大部分を後援しているラーマーク開発人道プロジェクト(民間持株会)社も含まれている。さらに、株主は、個別ライセンス契約など、憲法が定め、法律によって保護されているはず権利すらも奪われている。会社、あるいは経営陣に代わって署名する者は、たとえ株主の助言があったとしても、その権利を放棄することは認められていない。我々はアッラーの前で、その僕たちの権利を擁護することを委ねられており、どのような結果が生じようと彼らの権利を裏切ることはない。それを裏切った者は、アッラーを裏切ることになる。」

https://www.facebook.com/RamiMakhloufSY/posts/2532123653556540

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トルコ占領下のアフリーン市内で国民軍所属組織どうしが交戦し、住民1人死亡(2020年5月19日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるアフリーン市内で、国民軍に所属するシャーム戦線と、ダマスカス郊外県からの移住者が交戦し、住民1人が死亡、子供を含む4人が負傷した。

また、アアザース市東のカフルガーン村とカフルシュース村を結ぶ街道で正体不明の武装集団が身元不明の1人を殺害した。

AFP, May 19, 2020、ANHA, May 19, 2020、AP, May 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2020、Reuters, May 19, 2020、SANA, May 19, 2020、SOHR, May 19, 2020、UPI, May 19, 2020などをもとに作成。

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ラッカ県でトルコ軍が東部軍の戦闘員を口論の末射殺(2020年5月19日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、スルーク町の検問所に駐留するトルコ軍兵士と、国民軍に所属する東部軍の戦闘員が口論となり、トルコ軍側がこの戦闘員を射殺した。

これに関して、東部軍(国民軍第1軍団第146旅団所属)は声明を出し、メンバーの1人アブドゥッラー・スフビー・アブドゥッラー氏(アブー・ハイダル)がトルコ軍によって殺害されたことを認めたうえで、トルコ政府に殺害にいたった経緯を明らかにするよう求めた。


AFP, May 19, 2020、ANHA, May 19, 2020、AP, May 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2020、Reuters, May 19, 2020、SANA, May 19, 2020、SOHR, May 19, 2020、UPI, May 19, 2020などをもとに作成。

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シリア民主軍と米軍はラッカ県、ダイル・ザウル県でダーイシュ・メンバーの摘発を続ける(2020年5月19日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の特殊部隊が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるラッカ市およびその一帯の複数カ所で特殊作戦を敢行し、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパー・セルのメンバーと思われる7人を拘束した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、有志連合を主導する米軍が、シリア民主軍とともに、ザッル村で空挺作戦を実施し、1人を拘束した。

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トルコ軍と国民軍がハサカ県タッル・タムル町近郊の農地を砲撃し、火災発生、ロシア軍が応戦(2020年5月19日)

ハサカ県では、ANHA(5月19日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊のカースィミーヤ村、ダルダーラ村の農地を砲撃し、火災が発生した。

シリア人権監視団によると、この砲撃を受けて、ダルダーラ村近郊の放牧場の基地に駐留するロシア軍部隊が砲撃による反撃を行った。

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アレッポ県では、ANHA(5月19日付)によると、トルコの支援を受ける国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるマンビジュ市近郊のアラブ・ハサン村を砲撃し、住民1人が負傷した。


AFP, May 19, 2020、ANHA, May 19, 2020、AP, May 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2020、Reuters, May 19, 2020、SANA, May 19, 2020、SOHR, May 19, 2020、UPI, May 19, 2020などをもとに作成。

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クルド民族主義組織25団体が「クルド愛国統一諸政党」を結成(2020年5月19日)

北・東シリア自治局支配地域内で活動するクルド民族主義組織25団体が共同声明を出し、クルド人勢力の統合を目的とする新たな連合体「クルド愛国統一諸政党」を結成したと発表した。

クルド愛国統一諸政党への参加を表明したのは以下の組織:

1. クルディスタン民主和平党
2. 民主統一党(PYD)
3. スィタール大会
4. クルド・シリア民主党(PDKS)
5. クルディスタン緑の党
6. シリア・クルド民主左派党
7. シリア・クルド左派党
8. クルディスタン自由連合
9. クルディスタン友愛党(PBK)
10. シリア・クルド愛国党
11. クルディスタン民主変革党
12. シリア・クルディスタン刷新党
13. 民主闘争党
14. クルディスタン・アサーディー自由党
15. ロジャヴァ・愛国自由連合党
16. シリア・クルディスタン共和党
17. シリア改革運動
18. クルディスタン共産党(KKP)
19. シリア・クルド民主ロジュ党
20. クルディスタン・ムスタクバル潮流
21. シリア・クルディスタン民主パールティ
22. クルディスタン労働連合党
23. クルディスタン愛国連合党
24. クルド・シリア民主合意党
25. シリア・クルド民主党(アル・パールティ)

ANHA(5月19日付)が伝えた。

AFP, May 19, 2020、ANHA, May 19, 2020、AP, May 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2020、Reuters, May 19, 2020、SANA, May 19, 2020、SOHR, May 19, 2020、UPI, May 19, 2020などをもとに作成。

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運輸省はダマスカス国際空港・カーミシュリー国際空港間の国内線定期便を5月19日から30日まで再開(2020年5月19日)

運輸省は声明を出し、新型コロナウイルス感染症対策として運休していたダマスカス国際空港・カーミシュリー国際空港間の国内線定期便を5月19日から30日まで再開すると発表した。

SANA(5月19日付)が伝えた。

AFP, May 19, 2020、ANHA, May 19, 2020、AP, May 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2020、Reuters, May 19, 2020、SANA, May 19, 2020、SOHR, May 19, 2020、UPI, May 19, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県でシャーム解放機構の砲撃によりシリア軍兵士3人死亡、5人負傷(2020年5月19日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから75日目となる5月19日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(イドリブ県7件、ラタキア県2件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構がカフルナブル市一帯を砲撃し、シリア軍兵士3人が死亡、5人が負傷した。

これに対して、シリア軍もシャーム解放機構の支配下にあるカフル・ウワイド村を砲撃した。

一方、ジスル・シュグール市近郊のカニーヤ村でジハード主義組織(組織名は明示せず)の車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、1人が死亡した。

このほか、シャーム解放機構の支配下にあるマアーッラト・ナアサーン村では、住民が19日晩、シリア政府支配地域とを結ぶ通行所の設置に反対するデモを行った。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ガーブ平原のアンカーウィー村一帯で、シリア軍と反体制武装集団が激しく交戦し、双方に死傷者が出た。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、カフルシャムス町で第9師団の兵士2人がオートバイに乗った2人組の襲撃を受け、撃たれて死亡した。

また、サナマイン市では、軍事情報局の高官1人が何ものかに撃たれて死亡した。

AFP, May 19, 2020、ANHA, May 19, 2020、AP, May 19, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 19, 2020、Reuters, May 19, 2020、SANA, May 19, 2020、SOHR, May 19, 2020、UPI, May 19, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民45人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は579,544人に(2020年5月19日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月19日付)を公開し、5月18日に難民45人(うち女性13人、子供23人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは45人(うち女性13人、子供23人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は579,544人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者184,296人(うち女性55,426人、子ども93,711人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,704,348人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は808,824人(うち女性242,702人、子供412,202人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 19, 2020をもとに作成。

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