アサド大統領のいとこのマフルーフ氏は銀行・保険会社の株式を自身が運営するラーマーク社に譲渡したと発表(2020年5月28日)

アサド大統領のいとこでビジネスマンのラーミー・マフルーフ氏ははフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/RamiMakhloufSY/)を通じてメッセージを出し、自身が余裕している銀行・保険会社の株を、自身が運営に深く関与しているラーマーク開発人道計画社に譲渡したと発表した。

メッセージの内容は以下の通り:

https://www.facebook.com/RamiMakhloufSY/posts/2553286714773567?__xts__%5B0%5D=68.ARBgJTrS8Phi-CKKK8rW7lUnjPAECl3CmtfuuoGN2HqNxrdOsZYigCbk-rLkPmLQ2v1gUchiOw3PpKr5T1RaGsnB0SuPCmNHoUbdontsF0RB-yv-T_AIrG5z7iNOrRcVDCa_FoiY2c3HM73D0HK2yDV8_H4rIgFaR1_l35roqNHh3Eez8OksPCECTL7KBi5ilVCJymtj6Muph2FW3fRqWqF9GC_Q770yiA8WnN5uqEM7x8jeOPDF9oY9C_OmyCD3XBrhNWyy0E1hncAQhwIAxQggeFx0-W0vC6a7JTlATP2uIxe1SCY2f7iDv6UREfDPnHghuGwtod735AwOlqx2eQ&__tn__=-R

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「親愛なる兄弟へ:彼らが真理の言葉を押しつけるかのように、我々に制裁を加えようとしているなかで、祝日の挨拶に応え、感銘し、寛大な支持を寄せて頂いたことに感謝したい…。いずれにしても、すべてはアッラーのおかげである。

銀行や保険会社における我々の財産を公開し、我々の活動の規模を明らかにした一部サイトを見た。我々は、こうした偉大なリストによって、銀行・保険業界に対する我々の貢献度(アッラーのおかげです)を思い出させてくれたことに感謝している…。

我々はこう言いたい。私は、これらのすべての株式の所有権をラーマーク開発人道プロジェクト(民間持株会)社に移転するための処理を開始した。ご存知の通り、これは、相続権が発生しない寄付で、この株式の売買の一切は、慈善活動に割り当てられ、愛すべきこの祖国に血を捧げた殉教者の遺族、多くの苦しみを受けた負傷者、支援を必要とする生活困窮者のために用いられる。アッラーはこうした人々のために同社を用意され、彼らに対するアッラーの支えとしてくれた。処理が完了し次第、すべての文書が公開されることになる。我々がこれらの株式を放棄することで、我々はこれまで以上の安らぎを得た。大いなる感動と力を感じることができた。なぜなら、私有権の放棄は困難なことだが、人道機関にそれを譲渡することは、至上なる彼(アッラー)の言葉でしか描くことのできない幸福だからだ。「おおアッラーよ、王権の主。あなたは御望みの者に王権を授け、御望みの者から王権を取り上げられる。また御望みの者を高貴になされ、御望みの者を低くなされる。(すべての)善いことは、あなたの御手にある。あなたはすべてのことに全能であられる」。財産を彼(アッラー)の民に返した者に祝福あれ。あなた方は彼の民であり、あなた方は私自身、そして私の子供たちにもまさって第1のふさわしい人々だからだ。

あなた方の心が健やかでありますように。これらの株式の収益が困った人に行き届きますように。全能なる者、力強き者、優しき者、すべてを従える指導者、すべてを与えてくれる者、お許しくださる者、恐れ多き者。並び立つ者なきアッラーのみがあなた方を必要としている。」

AFP, May 28, 2020、ANHA, May 28, 2020、AP, May 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2020、Reuters, May 28, 2020、SANA, May 28, 2020、SOHR, May 28, 2020、UPI, May 28, 2020などをもとに作成。

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シリア人権監視団は、ダーイシュ元メンバーがリビアに派遣されていることを確認したと発表(2020年5月28日)

シリア人権監視団は、ヒムス県東部で活動していたダーイシュ(イスラーム国)の元メンバーが率いる戦闘員約50人が、ハリーファ・ハフタル将軍率いるリビア国民軍と戦うため、トルコによって「傭兵」(国民軍戦闘員)としてリビアに派遣されていることを確認したと発表した。

トルコによって派遣された戦闘員約50人を率いるこのメンバーは、ダーイシュ・ヒムス州の元治安責任者。

ダーイシュがヒムス県で勢力を失うと、シャームの民のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)に忠誠を誓い、トルコ占領下のアレッポ県アフリーン郡に向かい、自身が率いるダーイシュの元メンバー約50人とともに、今年初めにリビアに渡ったという。

AFP, May 28, 2020、ANHA, May 28, 2020、AP, May 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2020、Reuters, May 28, 2020、SANA, May 28, 2020、SOHR, May 28, 2020、UPI, May 28, 2020などをもとに作成。

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米主導の有志連合がダイル・ザウル県での空挺作戦でダーイシュ・メンバー4人を拘束、シリア民主軍3人がダーイシュと思われる武装集団によって斬首(2020年5月28日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の支援を受けて、ジュダイド・アカイダート村で空挺作戦を実施し、ダーイシュ(イスラーム国)メンバー4人を拘束した。

4人はイラク人と見られる。

一方、シャハーバート村にあるシリア民主軍の検問所がダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われる武装集団の襲撃を受け、戦闘員3人が斬首された。

AFP, May 28, 2020、ANHA, May 28, 2020、AP, May 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2020、Reuters, May 28, 2020、SANA, May 28, 2020、SOHR, May 28, 2020、UPI, May 28, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍がハサカ県北東部に新たな基地を設置(2020年5月28日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍装甲車12輌からなる車列が、ヘリコプター2機を伴い、マーリキーヤ(ダイリーク)市西のトルコ国境に向かい、カスル・ディーブ村に軍事基地を新設した。

AFP, May 28, 2020、ANHA, May 28, 2020、AP, May 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2020、Reuters, May 28, 2020、SANA, May 28, 2020、SOHR, May 28, 2020、UPI, May 28, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のアフリーン市で武装集団どうしが交戦し、子供2人を含む7人死亡(2020年5月28日)

アレッポ県では、ANHA(5月28日付)によると、トルコ占領下にあるアフリーン市内で、トルコの支援を受ける国民軍に所属する武装集団どうしが交戦した。

交戦したのは、ハムザート師団とダマスカス郊外県東グータ地方からの移住者からなる武装集団。

ハムザート師団が東グータ地方移住者が商店として使用していたアフリーン市住民の店舗の引き渡しを要求したことがきっかけ。

戦闘で東グータ出身者側の戦闘員1人が死亡、銃撃戦に巻き込まれた住民8人が負傷した。

一方、シリア人権監視団は、この戦闘で、ハムザート師団のメンバー3人、東グータ地方出身の戦闘員1人、子供2人を含む住民3人が死亡したと発表した。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月28日付)によると、ハムザート師団と交戦したのはイスラーム軍。

AFP, May 28, 2020、ANHA, May 28, 2020、AP, May 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2020、Reuters, May 28, 2020、SANA, May 28, 2020、SOHR, May 28, 2020、UPI, May 28, 2020などをもとに作成。

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ロシア・トルコ軍がアレッポ県北部で合同パトロール(2020年5月28日)

アレッポ県では、ANHA(5月28日付)によると、ロシア軍とトルコ軍がアイン・アラブ(コバネ)市東の国境地帯で合同パトロールを実施した。

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ハサカ県で米軍がロシア軍のパトロール部隊に対峙、住民が米軍に投石(2020年5月28日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米軍の装甲車2輌がタッル・タムル町近郊のM4高速道路沿線に展開し、パトロールを実施するロシア軍部隊に対峙した。

米軍がロシア軍の進行を阻止することはなかったが、同地の住民がロシア軍車列を追尾しようとした米軍の装甲車に対して投石などを行い、これを駆逐した。

https://www.facebook.com/syriahro/posts/10159016910658115

一方、SANA(5月28日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊のカーヒラ村とダシーシャ村の住民が、街道上で米軍装甲車からなるパトロール部隊に立ちふさがり、進行を阻止し、米軍部隊は退却を余儀なくされた。

 

AFP, May 28, 2020、ANHA, May 28, 2020、AP, May 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2020、Reuters, May 28, 2020、SANA, May 28, 2020、SOHR, May 28, 2020、UPI, May 28, 2020などをもとに作成。

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トルコと国防軍による農地への放火で住民2人死亡(2020年5月28日)

ハサカ県では、SANA(5月28日付)によると、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊の小麦・大麦畑に何者かが放火し、消火に当たっていた住民2人が死亡、1人が負傷した。

ANHA(5月28日付)によると、火災はトルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍の放火によるもの。

ANHAはまた、タッル・タマル近郊のウンム・カイフ村の小麦・大麦畑で発生した火災の消火活動にあたる住民に対して、トルコ軍が発砲したと伝えた。

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アレッポ県では、ANHA(5月28日付)によると、トルコ軍がアイン・アラブ(コバネ)市西のジャールカリー村の農地(小麦・大麦畑)に発砲し、火災が発生した。

一方、アフリーン解放軍団は声明を出し、5月17日から25日までの間にトルコの支援を受ける「傭兵」(国民軍戦闘員)9人をアフリーン市、マーリア市、バーブ市近郊などで殺害したと発表した。

AFP, May 28, 2020、ANHA, May 28, 2020、AP, May 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2020、Reuters, May 28, 2020、SANA, May 28, 2020、SOHR, May 28, 2020、UPI, May 28, 2020などをもとに作成。

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保健省は政府支配地域で新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表(2020年5月28日)

保健省は政府支配地域で新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

新たに感染が確認されたのは、クウェートからの帰国者。

これにより、5月28日現在の同地での感染者数は計122人、うち死亡したのは4人、回復したのは43人となった。

SANA(5月28日付)が伝えた。

AFP, May 28, 2020、ANHA, May 28, 2020、AP, May 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2020、Reuters, May 28, 2020、SANA, May 28, 2020、SOHR, May 28, 2020、UPI, May 28, 2020などをもとに作成。

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ロシア・トルコ軍がイドリブ県のM4高速道路でパトロールを実施、投石を受ける(2020年5月28日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから84日目となる5月28日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(イドリブ県5件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を4件(イドリブ県3件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認した。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(5月28日付)によると、ロシア軍とトルコ軍がM4高速道路で合同パトロールを実施した。

両軍部隊はこの日、タルナバ村を出発し、アリーハー市西のアウラム・ジャウズ村までの区間を巡回した。

沿線にはトルコ軍部隊が展開し、警戒活動にあたったが、各所で住民や戦闘員が投石などを行い、抗議の意思を示した。

一方、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

このほか、トルコ軍が、兵站物資を積んだ車輌約30輌からなる車列をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

AFP, May 28, 2020、ANHA, May 28, 2020、AP, May 28, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 28, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 28, 2020、Reuters, May 28, 2020、SANA, May 28, 2020、SOHR, May 28, 2020、UPI, May 28, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民65人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は580,116人に(2020年5月28日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月28日付)を公開し、5月27日に難民65人(うち女性20人、子供33人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは65人(うち女性20人、子供33人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は580,116人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者184,868人(うち女性55,598人、子ども94,003人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,389人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は809,369人(うち女性242,874人、子供412,494人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 28, 2020をもとに作成。

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