運輸省はマフルーフ氏が経営に深く関わるシャーム・ウィング社がダマスカス・カーミシュリー便チケットの値下げ措置に踏み切る(2020年5月26日)

ドゥラル・シャーミーヤ(5月26日付)などの反体制派系メディアによると、アサド大統領のいとこでビジネスマンのラーミー・マフルーフ氏が経営に深く関わっているシャーム・ウィング社は声明を出し、運輸省がダマスカス国際空港発カーミシュリー国際空港行きのチケットの価格を一律45,000シリア・ポンド(約9,500円)に設定したと発表した。

これは、シャーム・ウィング社が最近になって、ダマスカス・カーミシュリー便のチケットの価格を70,000シリア・ポンド(約15,000年)に値上げしたことへの利用者の不満を受けたもの。

シリアン・デイズ(5月21日付)によると、シリア民間航空公社はチケットの価格を45,000シリア・ポンドに設定したが、シャーム・ウィング社は70,000シリア・ポンドに引き上げ、アリー・ハンムード運輸大臣はこれを承認していた。

一方、シリアン・デイズ(5月26日付)は、シャーム・ウィング社が5月27日以降、ダマスカス・カーミシュリー便のチケットを、軍関係者に10,000シリア・ポンド(約2,100円)で、それ以外の乗客に25,000シリア・ポンド(約5,300円)で提供することを決定したと伝えた。

AFP, May 26, 2020、ANHA, May 26, 2020、AP, May 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2020、Reuters, May 26, 2020、SANA, May 26, 2020、SOHR, May 26, 2020、Syrian Days, May 21, 2020、May 26, 2020、UPI, May 26, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のジャラーブルス市(アレッポ県)で地元住民からなる武装集団どうしが交戦(2020年5月26日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のジャラーブルス市で地元住民からなる武装集団どうしが交戦し、子供1人を含む住民複数人が銃撃戦の巻き添えとなって負傷した。

AFP, May 26, 2020、ANHA, May 26, 2020、AP, May 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2020、Reuters, May 26, 2020、SANA, May 26, 2020、SOHR, May 26, 2020、UPI, May 26, 2020などをもとに作成。

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イラクのテロ撲滅機関は米主導の有志連合がダーイシュの「イラク総督」をダイル・ザウル県での爆撃で殺害したと発表(2020年5月26日)

イラクのテロ撲滅機関は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)の主要幹部の1人ハッジー・タイスィール(本名ムウタッズ・ナウマーン・アブドゥナーイフ・ナジュム・ジャブーリー・ムカンナー)が死亡したと発表した。

タイスィール氏は、「イラク総督(ワーリー)」として知られ、ダーイシュ支配地全域における「傭兵」の副司令官を務め、国外でのテロ活動を計画・調整していたとされる。

タイスィール氏は、テロ撲滅機関が提供した情報をもとに、米主導の有志連合がシリアのダイル・ザウル県で実施した爆撃で死亡したという。

タイスィール氏は、複数のパスポート、通行証を持ち、追跡を恐れて電話の使用を控えていたという。

AFP, May 26, 2020、ANHA, May 26, 2020、AP, May 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2020、Reuters, May 26, 2020、SANA, May 26, 2020、SOHR, May 26, 2020、UPI, May 26, 2020などをもとに作成。

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米軍が出没するタッル・タムル町(ハサカ県)に近いM4高速道路沿線でロシア軍がパトロールを実施(2020年5月26日)

ハサカ県では、SANA(5月26日付)やシリア人権監視団によると、大型トレーラーなど約25輌からなる米軍の車列が違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入した。

一方、シリア人権監視団によると、ロシア軍がタッル・タムル町に近いM4高速道路沿線でパトロールを実施した。

パトロールは同地に出没する米軍部隊を牽制するのが目的。

AFP, May 26, 2020、ANHA, May 26, 2020、AP, May 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2020、Reuters, May 26, 2020、SANA, May 26, 2020、SOHR, May 26, 2020、UPI, May 26, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局は6月5日まで部分的外出禁止措置を延長(2020年5月26日)

北・東シリア自治局の執行評議会は声明を出し、新型コロナウイルス感染症対策として支配地域で発出している部分的外出禁止措置を6月5日まで延長すると発表した。

これにより、午後7時から翌午前6時までの外出禁止、飲食店での飲食禁止、学校・大学の閉鎖、ラッカ県タブカ市とアレッポ県ターイハ村を結ぶ通行所とマルダー・トゥッラーブ通行所の閉鎖は継続される一方、午前6時から午後7時までの商店の営業、飲食品の配送、感染予防措置を徹底したかたちでの都市内外への集団での移動や集団礼拝は認められる。

ANHA(5月26日付)が伝えた。

AFP, May 26, 2020、ANHA, May 26, 2020、AP, May 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2020、Reuters, May 26, 2020、SANA, May 26, 2020、SOHR, May 26, 2020、UPI, May 26, 2020などをもとに作成。

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保健省は政府支配地域で新たに15人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表(2020年5月26日)

保健省は政府支配地域で新たに15人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

新たに感染が確認された15人のうち、クウェートからの帰国者が9人、スーダンからの帰国者が5人、UAEからの帰国者が1人。

これにより、5月26日現在の同地での感染者数は計121人、うち死亡したのは4人、回復したのは41人となった。

SANA(5月26日付)が伝えた。


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宗教関係省は、5月27日水曜日から各地のモスクでの集団礼拝を解禁すると発表した。

同省は新型コロナウイルス感染症対策として3月15日から各地のモスクを閉鎖していた。

SANA(5月26日付)が伝えた。

AFP, May 26, 2020、ANHA, May 26, 2020、AP, May 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2020、Reuters, May 26, 2020、SANA, May 26, 2020、SOHR, May 26, 2020、UPI, May 26, 2020などをもとに作成。

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アレッポ県西部に所属不明のドローンが墜落し、農地で火災が発生(2020年5月26日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから82日目となる5月26日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を1件(場所特定せず)確認した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構の支配下にあるカフル・ナースィフ村で、武器を搭載した無人航空機(ドローン)1機が墜落し、農地で火災が発生した。

ドローンの所属は不明。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、サーリヒーヤ村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、トルコ軍は兵站物資を積んだ車輌25輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている通行所からシリア領内に進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がガーブ平原のカルクール・ダム(カルクール村)一帯を砲撃し、農地で火災が発生した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるトルコマン山一帯を砲撃した。

AFP, May 26, 2020、ANHA, May 26, 2020、AP, May 26, 2020、al-Durar al-Shamiya, May 26, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 26, 2020、Reuters, May 26, 2020、SANA, May 26, 2020、SOHR, May 26, 2020、UPI, May 26, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民53人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は579,973人に(2020年5月26日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月26日付)を公開し、5月25日に難民53人(うち女性16人、子供27人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは53人(うち女性16人、子供27人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は579,973人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者184,725人(うち女性55,555人、子ども93,930人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,389人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は809,253人(うち女性242,831人、子供412,421人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 26, 2020をもとに作成。

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