トルコのチャヴシュオール外務大臣「ロシアと意見の相違はあるが、対話を通じて問題を解決したい」(2020年6月3日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、TV24のインタビュー(6月3日付)に応じ、シリア情勢をめぐってロシアとの意見の相違があることを認めた。

チャヴシュオール外務大臣は「アンカラとモスクワの間には地域問題や国際問題をめぐって意見や見解の相違があるが、トルコは対話を通じて問題を解決することを望んでいる…。我々は、シリア危機、リビア情勢、クリミア問題、ウクライナ情勢といった多くの問題で、ロシアと合意に至っていない。だが、我々はモスクワとの対話を続ける」と述べた。

AFP, June 3, 2020、ANHA, June 3, 2020、AP, June 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2020、Reuters, June 3, 2020、SANA, June 3, 2020、SOHR, June 3, 2020、UPI, June 3, 2020、24 TV, June 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イドリブ県でシャーム解放機構とフッラース・ディーン機構の緊張高まる(2020年6月3日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構が、塹壕設置に従事する労働者を支援するとして、住民から「ザカート」を集めていたフッラース・ディーン機構メンバーを拘束、ジスル・シュグール市の法廷に送検した。

これに対して、フッラース・ディーン機構が反発、逮捕されたメンバーが拘置されていたシャーム解放機構の衛所を襲撃し、メンバーを奪還した。

AFP, June 3, 2020、ANHA, June 3, 2020、AP, June 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2020、Reuters, June 3, 2020、SANA, June 3, 2020、SOHR, June 3, 2020、UPI, June 3, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県で米軍がロシア軍の進行を阻止する一方、ロシア軍は基地建設を進める(2020年6月3日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米軍部隊が、マーリキーヤ(ダイリーク)市に入ろうとしたロシア軍パトロール部隊の進行を阻止した。

一方、ロシア軍は、前日に続いて新たな軍事基地の設営を勧めているカスル・ディーブ村に部隊を派遣した。

部隊にはヘリコプター2機が随行し、上空を旋回して警戒活動にあたり、うち1機が村の近くに着陸したという。

新たな軍事基地は、村の学校を転用して設営されている。

ロシア軍部隊は2日にもカスル・ディーブ村とカーサーン村に入り、基地の設営を勧めようとしたが、住民の抵抗にあって断念していた。

AFP, June 3, 2020、ANHA, June 3, 2020、AP, June 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2020、Reuters, June 3, 2020、SANA, June 3, 2020、SOHR, June 3, 2020、UPI, June 3, 2020などをもとに作成。

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外務在外居住者省公式筋は声明を出し、6月17日に発動される米国のシーザー・シリア市民保護法を厳しく非難(2020年6月3日)

外務在外居住者省公式筋は声明を出し、6月17日に米国がシーザー・シリア市民保護法を発動するのを前に、これを厳しく非難した。

声明は、シーザー・シリア市民保護法が「シリア国民に敵対する当事者からの一連の嘘とねつ造された主張に依拠し、テロ、経済制裁、政治的圧力、情報操作というもっとも卑劣な兵器を駆使した公然たる戦争の一環のなかで発動された」と断じたうえで、「人権、国際法へのあからさまな侵害であり…、経済テロはテロのもう一つの顔」と非難した。

さらに、コロナ禍での米政権による国内での人種差別、諸外国への制裁を非難し、テロに対して徹底抗戦したのと同じように、こうした米国の政策に対抗すると表明、国際社会に米国のこうした行為を阻止するよう呼びかけた。

SANA(6月3日付)が伝えた。

AFP, June 3, 2020、ANHA, June 3, 2020、AP, June 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2020、Reuters, June 3, 2020、SANA, June 3, 2020、SOHR, June 3, 2020、UPI, June 3, 2020などをもとに作成。

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保健省は新型コロナウイルス感染者3人が完治したと発表(2020年6月3日)

保健省は新型コロナウイルス感染者3人が完治したと発表した。

これにより、6月3日現在の同地での感染者数は計123人、うち死亡したのは6人、回復したのは53人となった。

SANA(6月3日付)が伝えた。

AFP, June 3, 2020、ANHA, June 3, 2020、AP, June 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2020、Reuters, June 3, 2020、SANA, June 3, 2020、SOHR, June 3, 2020、UPI, June 3, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍がシリア北西部を2日連続で爆撃(2020年6月3日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから90日目となる6月3日、ロシア軍が爆撃を実施した。

ロシア軍が北西部を爆撃するのは2日に続いて2日連続。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(イドリブ県5件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

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ハマー県では、シリア人権監視団、ANHA(6月3日付)によると、ロシア戦闘機が未明に、ガーブ平原のカルクール村からイドリブ県のザイズーン火力発電所にいたる地域を4回にわたって爆撃した。

ロシア軍戦闘機はまた、晩にもガーブ平原に爆撃を行った。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山一帯のクーフキーン村、ハッルーズ村、バーラ村砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

ロシア軍の爆撃とシリア軍の砲撃を受け、ザーウィヤ山地方の住民が避難を開始した。

AFP, June 3, 2020、ANHA, June 3, 2020、AP, June 3, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 3, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 3, 2020、Reuters, June 3, 2020、SANA, June 3, 2020、SOHR, June 3, 2020、UPI, June 3, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民23人と国内避難民(IDPs)57人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は580,536人、2019年以降帰還したIDPsは65,837人に(2020年6月3日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(6月3日付)を公開し、6月2日に難民23人(うち女性7人、子供12人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民23人(うち女性7人、子供12人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は580,536人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者185,288人(うち女性55,725人、子ども94,218人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,389人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は809,816人(うち女性243,001人、子供412,709人)となった。

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一方、国内避難民57人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは57人(女性19人、子供26人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した57人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は57人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は65,837人(うち女性22,983人、子供27,076人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,334,433人(うち女性405,542人、子供670,842人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 3, 2020をもとに作成。

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