ハサカ県国境地帯のダイル・グスン村にロシア・シリア軍が入り、ロシア軍とトルコ軍が同地で合同パトロール(2020年6月16日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、カーミシュリー市に駐留するロシア軍とシリア軍からなる合同部隊が北東部のカフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市近郊のダイル・グスン村に入った。

その後、今度はロシア軍とトルコ軍の車輌15輌からなる合同部隊がダイル・グスン村からダイルナー・アーガー村方面に向かって合同パトロールを実施した。

ロシア軍は、トルコ軍との合同パトロールを開始した地点に駐留を開始し、住民に対して食糧物資の支援を行おうとしたが、住民はこれを拒否し、ロシア軍の退去を要請した。

この要請を受けて、ロシア軍は退去の準備に入ったという。

AFP, June 16, 2020、ANHA, June 16, 2020、AP, June 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 16, 2020、Reuters, June 16, 2020、SANA, June 16, 2020、SOHR, June 16, 2020、UPI, June 16, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍、シリア軍がラッカ県アイン・イーサー市一帯で増派(2020年6月16日)

ラッカ県では、ANHA(6月16日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、タッル・アブヤド市近郊のアリーダ村、ヒルバト・バカル村、スライブ村を砲撃した。

トルコ軍と国民軍はまた、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊の支配地境界線一帯に増援部隊を派遣した。

シリア人権監視団によると、対するシリア軍もアイン・イーサー市に軍用車輌数十両からなる増援部隊を派遣した。

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ハサカ県では、ANHA(6月16日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊からアブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊に至る支配地境界線一帯に増援部隊を派遣した。

AFP, June 16, 2020、ANHA, June 16, 2020、AP, June 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 16, 2020、Reuters, June 16, 2020、SANA, June 16, 2020、SOHR, June 16, 2020、UPI, June 16, 2020などをもとに作成。

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駐シリア米国大使館はシーザー・シリア市民保護法の発動を控え、国際機関の人道支援を民間人に届けるための取り組みを継続すると発表(2020年6月16日)

駐シリア米国大使館は、シーザー・シリア市民保護法の発動を翌日(17日)に控えて、ツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/USEmbassySyria/)で、同法の発動後も、米国はシリア国内の民間人に国際機関の人道支援が届くことを保証するため、国際社会のパートナーとの連携を通じた取り組みを継続するとするアラビア語のメッセージを発表した。
https://twitter.com/USEmbassySyria/status/1272882822492160001

AFP, June 16, 2020、ANHA, June 16, 2020、AP, June 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 16, 2020、Reuters, June 16, 2020、SANA, June 16, 2020、SOHR, June 16, 2020、UPI, June 16, 2020などをもとに作成。

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タルトゥース市で米国のシーザー・シリア市民保護法に反対する大規模デモ(2020年6月16日)

タルトゥース県では、SANA(6月16日付)によると、タルトゥース市コルニーシュ地区で17日に発動される米国のシーザー・シリア市民保護法に反対する大規模デモが行われた。

デモでは、全長2キロのシリア国旗が掲げられたほか、タルトゥース県宗教関係局のアブドゥッラー・サイイド局長、ギリシャ正教サフィーター教区ディーミトリー・シュライク大主教といった宗教関係者、傷痍軍人と遺族、ジャーナリスト連合タルトゥース支部のアーイダ・ドゥユーブ支部長らが演説を行い、抗議の意思を示した。

AFP, June 16, 2020、ANHA, June 16, 2020、AP, June 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 16, 2020、Reuters, June 16, 2020、SANA, June 16, 2020、SOHR, June 16, 2020、UPI, June 16, 2020などをもとに作成。

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ロシア・トルコ軍がイドリブ県のM4高速道路のタルナバ村とジスル・シュグール市近郊で初の合同パトロール、途中ロシア軍車輌が爆発に巻き込まれる(2020年6月16日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍とトルコ軍がアレッポ市とラタキア市を結ぶM4高速道路で17回目となる合同パトロールを実施した。

16日の合同パトロールは、サラーキブ市近郊のタルナバ村とジスル・シュグール市近郊を結ぶ全長約40キロの区間で行われた。

両軍がジスル・シュグール市近郊に至る区間でパトロールを実施したのは今回が初めて。

 

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しかし、ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官はビデオ声明を出し、合同パトロール中にロシア軍車輌が武装集団の「テロ攻撃」を受けたことを明らかにした。

声明のなかで、コナシェンコフ報道官は、アリーハー市とアウラム・ジャウズ村を結ぶ区間で、武装集団がパトロールを妨害しようとして「テロ攻撃」を仕掛け、「テロリスト」が仕掛けた爆弾の爆発によって、ロシア軍兵員輸送車が軽い損傷を受けたと発表した。

乗っていた兵士らに負傷者はなく、ロシア軍部隊は無事に帰還したという。

https://www.facebook.com/mod.mil.rus/videos/183733426413363/

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一方、トルコ国防省もツイッターのアカウント(https://twitter.com/tcsavunma/)などを通じて声明を出し、「未確認の爆発物の爆発」で車輌1輌が軽い損傷を受けたと発表した。

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なお、損傷を受けたロシア軍車輌は、トルコ軍車輌に牽引されて、基地に引き返したという。

AFP, June 16, 2020、ANHA, June 16, 2020、AP, June 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 16, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 16, 2020、Reuters, June 16, 2020、SANA, June 16, 2020、SOHR, June 16, 2020、UPI, June 16, 2020などをもとに作成。

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ダーイシュと思われる武装集団がラッカ県で羊飼い4人を殺害し、農地に放火(2020年6月16日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバーだと思われる正体不明の武装集団が、シリア政府支配下のガーニム・アリー村近郊の農地に放火、羊飼い4人を殺害した。

AFP, June 16, 2020、ANHA, June 16, 2020、AP, June 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 16, 2020、Reuters, June 16, 2020、SANA, June 16, 2020、SOHR, June 16, 2020、UPI, June 16, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍がイドリブ県南部での爆撃を継続(2020年6月16日)

英国を拠点に活動する反体制系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから103日目となる6月16日、ロシア軍戦闘機がイドリブ県南部のマウザラ村を爆撃した。

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同じく、イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカフル・ウワイド村、ルワイハ村、バイニーン村、スフーフン村、ファッティーラ村、カンスフラ村一帯を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

AFP, June 16, 2020、ANHA, June 16, 2020、AP, June 16, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 16, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 16, 2020、Reuters, June 16, 2020、SANA, June 16, 2020、SOHR, June 16, 2020、UPI, June 16, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民34人と国内避難民(IDPs)1人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は580,866人、2019年以降帰還したIDPsは65,890人に(2020年6月16日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(6月16日付)を公開し、6月15日に難民34人(うち女性10人、子供17人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民34人(うち女性10人、子供17人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は580,866人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者185,618人(うち女性55,825人、子ども94,389人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,751人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は810,146人(うち女性243,101人、子供412,880人)となった。

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一方、国内避難民1人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは1人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した1人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は1人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は65,890人(うち女性22,995人、子供27,106人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,334,486人(うち女性405,554人、子供670,872人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 16, 2020をもとに作成。

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