ヒムス県とハマー県の砂漠地帯でダーイシュがシリア軍を攻撃し、3人死亡(2020年6月10日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、スフナ市近郊の砂漠地帯にあるシリア軍の検問所がダーイシュ(イスラーム国)の襲撃を受け、兵士4人が死亡した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ウカイリバート町東の砂漠地帯(ラウダ地区)にあるシリア軍の拠点複数カ所がダーイシュ(イスラーム国)の襲撃を受け、兵士3人が死亡した。

AFP, June 10, 2020、ANHA, June 10, 2020、AP, June 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2020、Reuters, June 10, 2020、SANA, June 10, 2020、SOHR, June 10, 2020、UPI, June 10, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の支配下にあるダイル・ザウル県ムハイミーダ村でシリア民主軍の活動と生活難に抗議するデモ(2020年6月10日)

ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月10日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるムハイミーダ村で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の住民に対する権利侵害、生活難や物価高騰に抗議するデモが行われ、住民数十人が参加した。

AFP, June 10, 2020、ANHA, June 10, 2020、AP, June 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2020、Reuters, June 10, 2020、SANA, June 10, 2020、SOHR, June 10, 2020、UPI, June 10, 2020などをもとに作成。

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駐シリア米大使館はアサド政権に国連安保理決議第2254号に従って政治的解決に向かうか、さもなくばさらなる制裁と孤立に直面すると脅迫(2020年6月10日)

駐シリア米大使館はツイッターの公式アカウント(https://twitter.com/USEmbassySyria/)を通じて声明を出し、アサド政権に対して、国連安保理決議第2254号に従って政治的解決に向かうか、さもなくばさらなる制裁と孤立に直面すると脅迫した。

https://twitter.com/USEmbassySyria/status/1270697796665049088

AFP, June 10, 2020、ANHA, June 10, 2020、AP, June 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2020、Reuters, June 10, 2020、SANA, June 10, 2020、SOHR, June 10, 2020、UPI, June 10, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍部隊はアレッポ市とハサカ市を結ぶM4高速道路を封鎖(2020年6月10日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍部隊がアレッポ市とハサカ市を結ぶM4高速道路を封鎖した。

道路封鎖は、ラッカ県シャルカラーク村の穀物サイロでのロシア軍とトルコ軍の会合を受けたもの。

なお、ロシア軍部隊は9日に、住民との協議の末、ハサカ県マーリキーヤ(ダイリーク)市近郊のカスル・ディーブ村に設置した基地から撤退したという。

AFP, June 10, 2020、ANHA, June 10, 2020、AP, June 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2020、Reuters, June 10, 2020、SANA, June 10, 2020、SOHR, June 10, 2020、UPI, June 10, 2020などをもとに作成。

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アレッポ市とラタキア市を結ぶM4高速道路でシャーム解放機構が動員した女性がロシア軍に投石、メディア活動家に暴行を加え、トルコ軍が介入(2020年6月10日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍とトルコ軍がアレッポ市とラタキア市を結ぶM4高速道路で合同パトロールを実施した。

パトロールはサラーキブ市近郊のタルナバ村とアリーハー市西のムハムバル村を結ぶ区間で実施された。

タルナバ村を発った両軍部隊がアリーハー市近郊に架かるアリーハー橋にさしかかると、女性複数人がロシア軍の装甲車に向かって投石を行い、抗議の意思を示した。

ザマーン・ワスル(6月10日付)によると、投石を行ったのは、シャーム解放機構のメンバー1人が運転するワゴン車でアリーハー橋に連れてこられた女性たち。

これに対して、アリーハー橋に展開するトルコ軍部隊が介入し、女性たちとシャーム解放機構のメンバーを強制排除した。

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ロシア・トルコ軍の合同パトロール部隊がアリーハー橋を通過した直後、合同パトロール部隊を取材していたメディア活動家が、シャーム解放機構メンバーの暴行を受け、機材を没収された。

イナブ・バラディー(6月10日付)によると、アリーハー市の入り口に設置されているシャーム解放機構の検問所から戦闘員複数人がやって来て、暴行を加えたという。


シリア人権監視団やドゥラル・シャーミーヤ(6月10日付)によると、暴行を受けたのは7人。

一方、ザマーン・ワスルによると、暴行を受けたジャーナリストとカメラマンは12人。

女性を撮影しようとしたというのが暴行の理由。

これに対して、アリーハー橋に展開していたトルコ軍が再び介入し、暴行を加えた戦闘員を排除した。

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これを受けて、活動家がイドリブ市内で抗議デモを行い、シャーム解放機構の行き過ぎた行為に異議を唱えた。

参加した活動家らは、「ジャーナリストは法律、慣習、宗教のすべてに守られている」、「報道の自由の制限に反対」、「真実の声に対する暴行を許さない」、「ジャーナリストと活動家は「解放区」の各所でシリア人の苦労と痛みを伝えている」などと書かれたプラカードを掲げ、シュプレヒコールを連呼し抗議の意思を示した。

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アリーハー橋での暴行事件に関して、シリア解放機構の広報局はその後、報道声明を出し、現場責任者らに直ちに連絡をとり、事件についての捜査を実施、活動家に暴行を加えた複数名を逮捕し、軍事法廷に起訴したことを明らかにした。

また、事件そのものを強く非難、暴行が組織的なものではなく、個人のいざこざに端を発していたと釈明した。

AFP, June 10, 2020、ANHA, June 10, 2020、AP, June 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2020、‘Inab Baladi, June 10, 2020、Reuters, June 10, 2020、SANA, June 10, 2020、SOHR, June 10, 2020、UPI, June 10, 2020、Zaman al-Wasl, June 10, 2020などをもとに作成。

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シリア民主軍はダイル・ザウル県とハサカ県での大規模摘発作戦第1弾の終了を発表、ダーイシュ・メンバー110人を摘発(2020年6月10日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍はダイル・ザウル県とハサカ県のイラク国境地帯を中心に、6月4日に開始していたダーイシュ(イスラーム国)に対する大規模摘発活動に関して、第1弾を終了したと発表、この間にメンバー110人を摘発したとして成果を鼓舞した。

大規模摘発作戦は、両県の全長175キロ、幅60キロの地域で実施されていた。

ANHA(6月10日付)が伝えた。


AFP, June 10, 2020、ANHA, June 10, 2020、AP, June 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2020、Reuters, June 10, 2020、SANA, June 10, 2020、SOHR, June 10, 2020、UPI, June 10, 2020などをもとに作成。

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スワイダー市、アレッポ市でシーザー・シリア市民保護法案の発動や物価高騰に抗議するデモ(2020年6月10日)

スワイダー県では、SANA(6月10日付)によると、スワイダー市の県知事公邸前で、シーザー・シリア市民保護法案の発動(6月17日)に反対する抗議デモが行われ、多くの住民らが参加した。

デモには、ハマーム・ディブヤーン県知事、バアス党スワイダー支部のハウザート・シュカイル書記長、スルターン・バーシャー・アトラシュの子孫のジャワード・アトラシュ退役准将らが演説、参加者はシリア国旗やアサド大統領の写真などを掲揚し、米国による一方的な制裁を「経済戦争」に対抗し、これに耐え抜く意思を示した。

ドゥラル・シャーミーヤ(6月10日付)やシリア人権監視団によると、ムハーバラートや民兵が10日早朝から、前日まで抗議デモが行われていた県知事公邸前などに展開し、デモの再発を阻止する一方、政府が公務員や学生を動員し、政府を支持するデモを組織したという。

一方、シリア人権監視団によると、スワイダー市のファハール広場では、アサド政権の退陣と体制打倒を訴えるデモが行われ、数十人が参加した。

スワイダー市で反体制デモが行われるのは4日連続。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月10日付)によると、アレッポ市のジュマイリーヤ地区の中心街のモスク近くで、物価高騰に伴う生活難を訴えるデモが行われた。

デモ参加者は、「屈辱ではなく死を」、「飢餓に反対、貧困に反対、失業に反対」、「汚職との戦い支持」などと訴えて、サアドッラー・ジャービリー広場に向かって行進した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ジャースィム市で若者数人が10日晩に「シリア革命」の継続を訴えるデモを敢行し、シリア・リラ下落の責任はアサド政権にあると非難した。

AFP, June 10, 2020、ANHA, June 10, 2020、AP, June 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2020、Reuters, June 10, 2020、SANA, June 10, 2020、SOHR, June 10, 2020、UPI, June 10, 2020などをもとに作成。

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アレッポ県とラッカ県でトルコの支援を受ける国民軍の戦闘員3人が殺害される(2020年6月10日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるバーブ市とアフリーン市を結ぶ街道で、国民軍に所属するシャーム戦線メンバー(道徳指導評議会メンバー)1人が何者かによって殺害された。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のタッル・アブヤド市近郊のアルバイド村で国民軍に所属する東部軍の戦闘員2人が何者かによって仕掛けられた爆弾の爆発に巻き込まれて死亡した。

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ハサカ県では、SANA(6月10日付)、ANHA(6月10日付)によると、トルコ軍の支援を受ける国民軍が、ラアス・アイン市近郊のファリーサ村、サーリヒーヤ村、タッル・サッラージュ村、カースィミーヤ村、ライハーニーヤ村、ラシーディーヤ村の農地に放火した。

AFP, June 10, 2020、ANHA, June 10, 2020、AP, June 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2020、Reuters, June 10, 2020、SANA, June 10, 2020、SOHR, June 10, 2020、UPI, June 10, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県タッル・タマル町近郊で村人とシリア軍兵士が米軍の車列の進行を阻止(2020年6月10日)

ハサカ県では、SANA(6月10日付)によると、タッル・タマル町近郊のダルダーラ村の住民と同地の検問所に駐留するシリア軍兵士が、街道を通過しようとした米軍の車列の進行を遮り、シリア領内に違法に設置されている基地に引きかえさせた。

AFP, June 10, 2020、ANHA, June 10, 2020、AP, June 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2020、Reuters, June 10, 2020、SANA, June 10, 2020、SOHR, June 10, 2020、UPI, June 10, 2020などをもとに作成。

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保健省は政府支配地域で新たに6人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、6人の感染者が完治したと発表、再び全国規模での厳しい予防対策を講じざるを得ない状況にあると警鐘を鳴らす(2020年6月10日)

保健省は政府支配地域で新たに6人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、6人の感染者が完治したと発表した。

感染者が確認されたのは、ダマスカス郊外県ラアス・マアッラ町。

これにより、6月10日現在の同地での感染者数は計152人、うち死亡したのは6人、回復したのは68人となった。

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保健省はまた、声明を出し、外国からの帰国者との濃厚接触者の感染が多数確認され、感染拡大の可能性があるとしたうえで、再び全国規模での厳しい予防対策を講じざるを得ない状況にあると警鐘を鳴らした。

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SANA(6月10日付)が伝えた。

AFP, June 10, 2020、ANHA, June 10, 2020、AP, June 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2020、Reuters, June 10, 2020、SANA, June 10, 2020、SOHR, June 10, 2020、UPI, June 10, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県でのロシア軍の空爆止む(2020年6月10日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから97日目となる6月10日、シリア・ロシア軍、トルコ軍の爆撃は確認されなかった。

また、トルコ大統領府は、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領がロシアのヴラジミール・プーチン大統領と電話会談を行い、イドリブ県情勢、リビア情勢、二国間関係、新型コロナウイルス感染症対策などについて意見を交わしたと発表した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村、スフーフン村を砲撃した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌25輌を、カフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がガーブ平原のアンカーウィー村を砲撃した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー市内のジャバル検問所近くで、武装集団が住民1人を襲撃、殺害した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(イドリブ県3件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を1件(イドリブ県0件、ラタキア県1件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

AFP, June 10, 2020、ANHA, June 10, 2020、AP, June 10, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 10, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 10, 2020、Reuters, June 10, 2020、SANA, June 10, 2020、SOHR, June 10, 2020、UPI, June 10, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民30人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は580,708人に(2020年6月10日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(6月10日付)を公開し、6月9日に難民30人(うち女性9人、子供15人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民30人(うち女性9人、子供15人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は580,708人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者185,460人(うち女性55,778人、子ども94,307人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,751人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は809,988人(うち女性243,054人、子供412,798人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 10, 2020をもとに作成。

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