ジェフリー米国務省シリア問題担当特使「アサド大統領が国民に関心を示しているのなら、彼は申し出を受け入れるだろう」(2020年6月8日)

ジェームズ・ジェフリー米国務省シリア問題担当特使は「彼(アサド大統領)が国民に関心を示しているのなら、彼は申し出を受け入れるだろう。我々はロシアをはじめとする主要なアクター、さらにはシリアの反体制派と常に連絡をとりあっている」と発表した。

ジェフリー特使は「申し出」の内容については言及しなかったが、最近のシリア・ポンドの下落が、米国がこれまでに講じてきた一連の措置によるものだとの見方を示し、「この下落は、ロシアとイランがもはやアサド政権を浮上させることができないことを示すものだ…。アサド政権自体も効果的な経済政策を打つことができなくなっている…。政権は危機に苦しむレバノンの銀行でマネーロンダリングができなくなっている」と述べた。

そのうえで「我々は政治プロセスを目にしたいと思っている。それは体制転換をもたらさないかもしれない。なぜなら、我々は国連の傘下で行動しており、体制転換を要求することはないからだ」と付言、「我々は政権の振る舞いを正し、テロ組織に温床を与えないよう、そして国民や隣国に化学兵器を使用しないよう、地域諸国に覇権を伸張しようとするイランに基地を与えないよう求めている…。米国の目的は、イランの全部隊をシリアから排除することにある。なぜならそれがシリアで起こっている悪行の多くの原因だからだ」と強調した。

なお、米国は、2019年12月にシーザー・シリア市民保護法を施行、6月17日に発動される予定。

AFP, June 8, 2020、ANHA, June 8, 2020、AP, June 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 8, 2020、Reuters, June 8, 2020、SANA, June 8, 2020、SOHR, June 8, 2020、UPI, June 8, 2020などをもとに作成。

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シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市で「革命のサヨナキドリ」ことアブドゥルバースィト・サールートの命日に合わせて追悼集会(2020年6月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市で、「革命のサヨナキドリ」ことアブドゥルバースィト・サールート(バセット)氏の命日(2019年6月8日)に合わせて、追悼集会が行われ、活動家数百人が参加し、革命の継続を確認した。

シリア人権監視団によると、デモには活動家数百人が参加した。

AFP, June 8, 2020、ANHA, June 8, 2020、AP, June 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 8, 2020、Reuters, June 8, 2020、SANA, June 8, 2020、SOHR, June 8, 2020、June 9, 2020、UPI, June 8, 2020などをもとに作成。

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スワイダー市で抗議デモ、生活状況改善や体制打倒を訴える(2020年6月8日)

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー市の県知事公邸前で住民数十人が抗議デモを行い、生活状況改善や体制打倒を訴えた。

AFP, June 8, 2020、ANHA, June 8, 2020、AP, June 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 8, 2020、Reuters, June 8, 2020、SANA, June 8, 2020、SOHR, June 8, 2020、UPI, June 8, 2020などをもとに作成。

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シリア民主軍はダーイシュ・メンバー11人を新たに逮捕(2020年6月8日)

ANHA(6月8日付)は、ダイル・ザウル県とハサカ県のイラク国境地帯などでダーイシュ(イスラーム国)に対する大規模摘発作戦を継続している人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、8日の1日だけで8人のメンバーを逮捕したと伝えた。

AFP, June 8, 2020、ANHA, June 8, 2020、AP, June 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 8, 2020、Reuters, June 8, 2020、SANA, June 8, 2020、SOHR, June 8, 2020、UPI, June 8, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がハサカ県、ラッカ県、アレッポ県を砲撃(2020年6月8日)

ハサカ県では、ANHA(6月8日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、タッル・タムル町近郊のカースィミーヤ村の農地に放火した。


一方、ANHAやシリア人権監視団によると、ハサカ市の南に位置するガルブ村ではオートバイに仕掛けられていた爆弾が爆発し、乗っていた2人組が死亡した。

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ラッカ県では、ANHA(6月8日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、タッル・アブヤド市近郊のアフマディーヤ村を砲撃、農地で火災を発生させた。

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アレッポ県では、ANHA(6月8日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のハルバル村、タッル・ジージャーン村、タッル・マディーク村、シーラーワー町近郊のバースィラ村、スーガーニカ村、アキーバ村を砲撃した。

AFP, June 8, 2020、ANHA, June 8, 2020、AP, June 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 8, 2020、Reuters, June 8, 2020、SANA, June 8, 2020、SOHR, June 8, 2020、UPI, June 8, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の統治下にあるハサカ県各地で生活難とシリア民主軍の活動に抗議するデモ(2020年6月8日)

ハサカ県では、SANA(6月8日付)によると、北・東シリア自治局の統治下にあるアッターラ村、サブア・ワ・アルバイーン町、サアダ村、アリーシャ村で、生活難を訴え、米国の支援を受ける人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の活動に抗議するデモが発生し、デモ参加者がタイヤを燃やすなどして道路を封鎖する一方、商店主らは店を閉め抗議の意思を示した。

一方、ANHA(6月8日付)によると、ロシア軍とトルコ軍がダルバースィーヤ市西の国境地帯で合同パトロールを実施した。

AFP, June 8, 2020、ANHA, June 8, 2020、AP, June 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 8, 2020、Reuters, June 8, 2020、SANA, June 8, 2020、SOHR, June 8, 2020、UPI, June 8, 2020などをもとに作成。

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保健省は政府支配地域で新たに3人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者4人が完治したと発表(2020年6月8日)

保健省は政府支配地域で新たに3人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者4人が完治したと発表した。

感染者が確認されたのは、前日に続いてダマスカス郊外県のラアス・マアッラ町の住民。

これにより、6月7日現在の同地での感染者数は計144人、うち死亡したのは6人、回復したのは62人となった。

SANA(6月8日付)が伝えた。


AFP, June 8, 2020、ANHA, June 8, 2020、AP, June 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 8, 2020、Reuters, June 8, 2020、SANA, June 8, 2020、SOHR, June 8, 2020、UPI, June 8, 2020などをもとに作成。

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ロシア軍がイドリブ県のザーウィヤ山地方やハマー県のガーブ平原を激しく爆撃(2020年6月8日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから95日目となる6月8日、ロシア軍戦闘機が、イドリブ県のザーウィヤ山地方やハマー県のガーブ平原に対して爆撃を実施した。

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ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月8日付)やシリア人権監視団によると、新興のアル=カーイダ系組織のフッラース・ディーン機構が主導する「信者を煽れ」作戦司令室が、ファターティラ村、マナーラ村(別名タンジャラ村)に配置されているシリア軍の拠点複数カ所を襲撃、シリア軍兵士多数を殺害、士官1人を捕捉、激しい戦闘の末に両村を制圧した。

これを受けて、ロシア軍戦闘機が、両村やザクーム村などガーブ平原一帯とイドリブ県ザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村、カフル・ウワイド村、マウザラ村、スフーフン村、クーフキーン村、アイン・ラールーズ村などに対して爆撃を実施した。

爆撃は30回以上におよび、住民1人が死亡、多数が負傷した。

爆撃と並行して、シリア軍もファターティラ村、マナーラ村、イドリブ県のルワイハ村、バイニーン村近郊の森林地帯を砲撃した。

戦闘の末、シリア軍は拠点を奪還、「信者を煽れ」作戦司令室の戦闘員22人(シリア人司令官1人を含む)を殲滅した。

SANA(6月8日付)は、ガーブ平原のシリア軍拠点に対して、「テロ集団」が爆弾を積んだ自動車で自爆攻撃を試みたが、シリア軍がこれを迎撃、「テロ集団」を殲滅したと伝えた。

シリア人権監視団によると、戦闘では、シリア軍兵士も19人が死亡した。


一方、イバー・ネット(6月8日付)によると、「信者を煽れ」作戦司令室の侵攻に先立って、シャーム解放機構が装甲車や兵員輸送車など20輌からなる増援部隊をザーウィヤ山地方に派遣、シリア人権監視団によると、シリア軍も部隊を集結させていた。

他方、シリア人権監視団によると、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌15輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

なお、サウジアラビアの衛星テレビ局アラビーヤ・チャンネル(6月8日付)は、この戦闘に関して、戦闘でシリア軍と「過激派」合わせて41人が死亡したと伝えた。

アラビーヤ・チャンネルが反体制派を「過激派」と呼ぶのは異例で、ドゥラル・シャーミーヤ(6月
8日付)は、SNS上ではシリア人活動家らが怒りの声があげていると伝えた。

ドゥラル・シャーミーヤは「信者を煽れ」作戦司令室を「革命諸派」と評している。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を5件(イドリブ県3件、ラタキア県0件、アレッポ県2件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

AFP, June 8, 2020、ANHA, June 8, 2020、AP, June 8, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 8, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 8, 2020、Reuters, June 8, 2020、SANA, June 8, 2020、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, June 8, 2020、SOHR, June 8, 2020、UPI, June 8, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民37人と国内避難民(IDPs)1人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は580,656人、2019年以降帰還したIDPsは65,841人に(2020年6月8日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(6月8日付)を公開し、6月7日に難民37人(うち女性12人、子供19人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民37人(うち女性12人、子供19人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は580,656人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者185,408人(うち女性55,762人、子ども94,280人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,751人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は809,936人(うち女性243,038人、子供412,771人)となった。

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一方、国内避難民1人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは1人(女性1人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所を経由して帰還した1人のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は1人(女性1人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は65,841人(うち女性22,984人、子供27,078人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,334,437人(うち女性405,543人、子供670,844人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 8, 2020をもとに作成。

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