クウェート日刊紙『カバス』:ジェフリー米国務省シリア問題担当特使が言う「申し出」は政治プロセスの開始と「イランの民兵」の排除(2020年6月9日)

クウェート日刊紙の『カバス』(6月9日付)は、ジェームズ・ジェフリー米国務省シリア問題担当特使が8日に述べたアサド政権への「申し出」の内容が、2012年のジュネーブ会議の決定に従って、政治プロセスの開始と「イランの民兵」の排除を骨子としていると伝えた。

AFP, June 9, 2020、ANHA, June 9, 2020、AP, June 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2020、al-Qabas, June 9, 2020、Reuters, June 9, 2020、SANA, June 9, 2020、SOHR, June 9, 2020、UPI, June 9, 2020などをもとに作成。

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トルコ占領下のアアザーズ市(アレッポ県)で「革命のサヨナキドリ」ことアブドゥルバースィト・サールートを追悼するデモ(2020年6月9日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるアアザーズ市で、「革命のサヨナキドリ」ことアブドゥルバースィト・サールート(バセット)氏の命日(2019年6月8日)に合わせて、追悼デモが実施された。

AFP, June 9, 2020、ANHA, June 9, 2020、AP, June 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2020、Reuters, June 9, 2020、SANA, June 9, 2020、SOHR, June 9, 2020、UPI, June 9, 2020などをもとに作成。

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政府支配下のタファス市、スワイダー市での抗議デモで体制打倒が求められる(2020年6月9日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タファス市で物価高騰や生活難に抗議するデモが行われた。

デモは6月6日にも行われていた。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー市の県知事公邸前で生活状況改善や体制打倒を訴える抗議デモが行われた。

抗議デモは3日連続で、住民数十人が参加、「シリアは自由。アサドはそのばい菌。シリア国民は一つ。自由を永遠に。アサドよ、あなたに怒っている」などと連呼し、体制打倒やアサド大統領の退陣を訴えた。

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ドゥラル・シャーミーヤ(6月9日付)は、タルトゥース県のタルトゥース市やミスヤーフ市で、「シリア革命」を再燃させ、アサド政権を打倒するよう呼びかけるビラが学校などの壁に貼られているのが発見されたと伝え、その写真を掲載した。

AFP, June 9, 2020、ANHA, June 9, 2020、AP, June 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2020、Reuters, June 9, 2020、SANA, June 9, 2020、SOHR, June 9, 2020、UPI, June 9, 2020などをもとに作成。

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タンフ国境通行所一帯地域でシリア軍・親政権民兵と革命特殊任務軍が交戦(2020年6月9日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の占領下にあるタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で、シリア軍・親政権民兵と革命特殊任務軍が交戦した。

AFP, June 9, 2020、ANHA, June 9, 2020、AP, June 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2020、Reuters, June 9, 2020、SANA, June 9, 2020、SOHR, June 9, 2020、UPI, June 9, 2020などをもとに作成。

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国民軍に所属するシャーム戦線がトルコ占領下のタッル・アブヤド市近郊で住民35人を拘束(2020年6月9日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、国民軍に所属するシャーム戦線が、トルコ占領下のタッル・アブヤド市近郊のアイン・アルース村、バディーア村に突入し、住民35人を拘束した。

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と内通し、情報を提供していたというのが拘束の理由。

AFP, June 9, 2020、ANHA, June 9, 2020、AP, June 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2020、Reuters, June 9, 2020、SANA, June 9, 2020、SOHR, June 9, 2020、UPI, June 9, 2020などをもとに作成。

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アレッポ県アイン・アラブ市近郊でロシア軍装甲車1輌が爆発し、兵士3人負傷(2020年6月9日)

アレッポ県では、ANHA(6月9日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるアイン・アラブ(コバネ)市西のマルジュ・イスマーイール村に設置されている国境通行所一帯に展開しているロシア軍装甲車1輌が爆発し、ロシア軍兵士3人が負傷した。

爆発の理由は不明。

一方、シリア人権監視団によると、爆発は敷設された地雷に触れたことによるものだという。

https://twitter.com/ZerdashtHami/status/1270325344978026496?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1270325344978026496&ref_url=https%3A%2F%2Feldorar.com%2Fnode%2F152557

AFP, June 9, 2020、ANHA, June 9, 2020、AP, June 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2020、Reuters, June 9, 2020、SANA, June 9, 2020、SOHR, June 9, 2020、UPI, June 9, 2020などをもとに作成。

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外務在外居住者省はジェフリー米国務省シリア問題担当特使の発言を「国民の苦難に直接の責任を負っていることを認めたもの」と非難(2020年6月9日)

外務在外居住者省の公式筋は、ジェームズ・ジェフリー米国務省シリア問題担当特使が9日にアサド政権に「申し出」を行ったと発表したことに関して、「シリア国民の苦難に直接の責任を負っていることを米政府が認めたものだ」としたうえで、シーザー・シリア市民保護法を「シリアへの公然たる戦争のもう一つの側面」と断じ、米国の政策をあからさまな人権侵害、国際法違反だと非難した。

AFP, June 9, 2020、ANHA, June 9, 2020、AP, June 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2020、Reuters, June 9, 2020、SANA, June 9, 2020、SOHR, June 9, 2020、UPI, June 9, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局支配下のダイル・ザウル県でシリア民主軍や生活難に抗議するデモ(2020年6月9日)

ダイル・ザウル県では、SANA(6月9日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるズィーバーン町とハワーイジュ村で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の活動や生活状況悪化に抗議するデモが行われ、参加者はタイヤを燃やすなどして道路を封鎖した。

 

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一方、ANHA(6月9日付)によると、北・東シリア自治局とシリア政府の共同統治下にあるハサカ市では、民主統一党(PYD)と青年女性連合がトルコ軍の占領に抗議するデモを行った。


AFP, June 9, 2020、ANHA, June 9, 2020、AP, June 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2020、Reuters, June 9, 2020、SANA, June 9, 2020、SOHR, June 9, 2020、UPI, June 9, 2020などをもとに作成。

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国民社会支援基金が退役軍人の支援申請の受付を開始(2020年6月9日)

SANA(6月9日付)は、全国30カ所に設置されている国民社会支援基金の支部で、退役軍人の支援申請の受付が開始されたと伝えた。

今回の申請受付は、10,800人の申請を受理した昨年3月に続く第2弾。

AFP, June 9, 2020、ANHA, June 9, 2020、AP, June 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2020、Reuters, June 9, 2020、SANA, June 9, 2020、SOHR, June 9, 2020、UPI, June 9, 2020などをもとに作成。

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米軍の車列40輌がシリア領内に進入(2020年6月9日)

ハサカ県では、SANA(6月9日付)によると、兵站物資を積んだ大型トレーラーや装甲車など40輌からなる米軍の車列が、違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、ハッラーブ・ジール村の米軍航空基地方面に向かった。

AFP, June 9, 2020、ANHA, June 9, 2020、AP, June 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2020、Reuters, June 9, 2020、SANA, June 9, 2020、SOHR, June 9, 2020、UPI, June 9, 2020などをもとに作成。

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保健省は政府支配地域で新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表(2020年6月9日)

保健省は政府支配地域で新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。

感染者が確認されたのは、ダマスカス郊外県ラアス・マアッラ町。

これにより、6月9日現在の同地での感染者数は計146人、うち死亡したのは6人、回復したのは62人となった。

SANA(6月9日付)が伝えた。

AFP, June 9, 2020、ANHA, June 9, 2020、AP, June 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2020、Reuters, June 9, 2020、SANA, June 9, 2020、SOHR, June 9, 2020、UPI, June 9, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民22人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は580,678人に(2020年6月9日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(6月9日付)を公開し、6月8日に難民22人(うち女性7人、子供12人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民22人(うち女性7人、子供12人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は580,678人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者185,430人(うち女性55,769人、子ども94,292人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,706,751人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は809,958人(うち女性243,045人、子供412,783人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 9, 2020をもとに作成。

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ロシア軍が前日に続いてイドリブ県を激しく爆撃(2020年6月9日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、ロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(3月5日深夜)してから96日目となる6月9日、ロシア軍戦闘機が、イドリブ県のザーウィヤ山地方やハマー県のガーブ平原に対して爆撃を実施した。

ロシア軍による大規模爆撃は2日連続。

8日深夜から9日未明にかけて、イドリブ県のカンスフラ村、バルユーン村、バーラ村、マウザラ村、ファッティーラ村、カフル・ウワイド村などが爆撃を受け、バルユーン村で住民1人が死亡した。

シリア人権監視団によると、ロシア軍の爆撃に対して、反体制武装集団は県南部のシリア軍拠点複数カ所を砲撃しした。

一方、サルミーン市近郊の街道では、最近になってシャーム解放機構を離反し、トルキスタン・イスラーム党に参加した男性1人が爆弾の爆発に巻き込まれて死亡した。

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ハマー県では、「信者を煽れ」作戦司令室は声明を出し、マナーラ村(タンジャラ村)から戦術的に撤退したと発表した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, June 9, 2020、ANHA, June 9, 2020、AP, June 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, June 9, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, June 9, 2020、Reuters, June 9, 2020、SANA, June 9, 2020、SOHR, June 9, 2020、UPI, June 9, 2020などをもとに作成。

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