財務省はシリア初の国産車生産工場の経営者のイマード・フマイシュー氏らの動産・不動産を差し押さえ、密輸に対する罰金として332億シリア・ポンドの追徴金支払いを命じる(2021年1月7日)

財務省は、シリア初の国産車生産工場の経営者でフマイシュー金属社会長、タアミール輸出入社社長を務めるビジネスマンのイマード・フマイシュー氏、親族のムハンマド・ワリード・フマイシュー氏、アフマド・ワリード・フマイシュー氏、ヒバ・ワリード・フマイシュー氏、イヤード・ワジーフ・スカイフ氏、アブドゥルカーディル・ヤーズジー(ゴールデン・ベイ船首・船長)、シャーディー・マールティーニー氏(配送業者、ナスル通商輸出入機構)、彼らが経営にかかわる複数の企業の動産、不動産を差し押さえるとする決定(差押決定第5/J’号)を発出した。

決定は、フマイシュー氏らが77億3519万9959シリア・ポンド以上の商人を密輸したことを受けた措置で、フマイシュー氏らは332億223万2533シリア・ポンドの追徴金の支払いが命じされている。

AFP, January 13, 2021、ANHA, January 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 13, 2021、Reuters, January 13, 2021、SANA, January 13, 2021、SOHR, January 13, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍がハマー県、ラッカ県、ヒムス県の県境の砂漠地帯でダーイシュの拠点に対して70回あまりの爆撃を実施(2021年1月7日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、県東部のイスリヤー村に至る街道で、シリア軍第25師団の車輌にダーイシュ(イスラーム国)が仕掛けたと思われる爆弾が爆発し、乗っていた大尉が死亡した。

一方、ロシア軍戦闘機は6日晩から7日にかけて、ハマー県、ラッカ県、ヒムス県の県境の砂漠地帯でダーイシュの拠点に対して70回あまりの爆撃を実施した。

AFP, January 7, 2021、ANHA, January 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 7, 2021、Reuters, January 7, 2021、SANA, January 7, 2021、SOHR, January 7, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県フール・キャンプで再びイラク人難民の女性が遺体で発見される(2021年1月7日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第2区で、内務治安部隊(アサーイシュ)が、頭に銃弾2発を受けたイラク人難民の女性1人の遺体を発見した。

AFP, January 7, 2021、ANHA, January 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 7, 2021、Reuters, January 7, 2021、SANA, January 7, 2021、SOHR, January 7, 2021などをもとに作成。

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所属不明のドローンがシリア領内に入ろうとしたイラク人民動員隊を攻撃し、4人を殺害(2021年1月7日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、所属不明の無人航空機(ドローン)がブーカマール市近郊に非公式に設置されている国境通行所からシリア領内に入ろうとしていたイラク人民防衛隊の車輌1輌を攻撃し、乗っていた4人が死亡、複数人が負傷した。

AFP, January 7, 2021、ANHA, January 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 7, 2021、Reuters, January 7, 2021、SANA, January 7, 2021、SOHR, January 7, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領のいとこのラーミー・マフルーフ氏は大統領の退陣を暗に呼びかける(2021年1月7日)

アサド大統領のいとこでビジネスマンのラーミー・マフルーフ氏は、自身のフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/RamiMakhloufSY/)にメッセージとビデオ映像を投稿し、政府を改めて批判した。

ビデオ映像のなかで、マフルーフ氏は「奇跡がなければ、シリアのこの暗いトンネルと聞きから抜け出すことはできない」として、アサド大統領の退陣を暗に呼びかけた。

マフルーフ氏はまた「2020年を通じて世界が目の当たりにした悲劇は、小さな兆候に過ぎない。2021年こそが決定的な年になる…。火山噴火、地震、隕石落下、大洪水、さらには金融崩壊、さらなる死者発生が起きれば、我々は終末の兆候が現れる時代にいることになる。それに対処するため、これまでとは違った姿勢が必要になる…。一丸となって一つのことを求めれば、我々は奇跡を作り出すことができる。私はあなた方にこう求めたい。一人の男として、我々の状況の改善を求めるという姿勢をとることを。散り散りはもうたくさんだ。これが最後のチャンスだ」と述べた。

https://www.facebook.com/RamiMakhloufSY/posts/3147889201979979

AFP, January 7, 2021、ANHA, January 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 7, 2021、Reuters, January 7, 2021、SANA, January 7, 2021、SOHR, January 7, 2021などをもとに作成。

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ラッカ県、ハサカ県、アレッポ県で、トルコと国民軍の砲撃が続く一方、トルコ占領地で国民軍への襲撃相次ぐ(2021年1月7日)

ラッカ県では、ANHA(1月7日付)によると、トルコとその支援を受ける国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のムシャイリファ村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のいわゆる「平和の泉」地域の中心都市であるタッル・アブヤド市で国民軍第1軍団の司令官が正体不明の武装集団の襲撃を受けて死亡した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍の支援を受ける国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町一帯を砲撃した。

一方、トルコ軍は、トルコの占領下にあるラアス・アイン市で爆破事件が相次いでいることに対処するため、250人からなる部隊を同市に派遣した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域の中心都市の一つバーブ市では、正体不明の武装集団の襲撃により、1人が死亡、2人が負傷した。

AFP, January 7, 2021、ANHA, January 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 7, 2021、Reuters, January 7, 2021、SANA, January 7, 2021、SOHR, January 7, 2021などをもとに作成。

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米主導の有志連合がユーフラテス川東岸のCONOCO油田に武器や兵站物資を搬入し、同地の基地を増強(2021年1月7日)

ダイル・ザウル県では、SANA(1月7日付)によると、米主導の有志連合が北・東シリア自治局の支配下にあるユーフラテス川東岸のCONOCO油田に違法に設置されている基地に武器や兵站物資を搬入し、基地を増強した。

シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の車輌約50輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、ダイル・ザウル県とハサカ県内に設置されている基地に向かった。

AFP, January 7, 2021、ANHA, January 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 7, 2021、Reuters, January 7, 2021、SANA, January 7, 2021、SOHR, January 7, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県カーミシュリー市ハラクー地区とタイ地区で国防隊とシリア民主軍の緊張続く(2021年1月7日)

ハサカ県では、SANA(1月7日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市のハラクー地区とタイ地区を包囲し、パンなどの食糧物資を住民から没収し、その搬入を阻止するとともに、違反者の摘発を開始してから5日が経った。

ハラクー地区には300棟以上、タイ地区には1,000棟以上の住居がある。

一方、ANHA(1月7日付)によると、親政権民兵の国防隊がハラクー地区南で住民1人に向けて発砲、脚を負傷させた。

AFP, January 7, 2021、ANHA, January 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 7, 2021、Reuters, January 7, 2021、SANA, January 7, 2021、SOHR, January 7, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で96人、北・東シリア自治局支配地域で50人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で30人(2021年1月7日)

保健省は政府支配地域で新たに96人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者71人が完治し、8人が死亡したと発表した。

これにより、1月7日現在の同地での感染者数は計12,084人、うち死亡したのは755人、回復したのは5,824人となった。

SANA(1月7日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに50人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者1人が完治し、2人が死亡したと発表した。

これにより、1月7日現在の同地での感染者数は計8,203人、うち死亡したのは282人、回復したのは1,158人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性27人、女性23人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市4人、カーミシュリー市6人、マーリキーヤ(ダイリーク)市5人、ダルバースィーヤ市1人、ルマイラーン町1人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市3人、マンビジュ市6人、ラッカ県のラッカ市2人、タブカ市20人、ダイル・ザウル県2人。

ANHA(1月7日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月7日に新たに30人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、98人が完治し、1人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡3人、イドリブ郡6人、ハーリム郡3人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡1人、ジャラーブルス郡1人、バーブ郡2人、アフリーン郡13人、アアザーズ郡1人。

これにより、同地での感染者数は計20,595人、うち回復したのは13,499人、死亡したのは355人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1485902554947964/

AFP, January 7, 2021、ACU, January 7, 2021、ANHA, January 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 7, 2021、Reuters, January 7, 2021、SANA, January 7, 2021、SOHR, January 7, 2021などをもとに作成。

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イドリブ県に対するシリア軍の砲撃でシャーム解放機構のメンバー1人と新興のアル=カーイダ系組織アンサール・タウヒードの戦闘員1人が死亡(2021年1月7日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村一帯を砲撃し、シャーム解放機構のメンバー1人と、アンサール・タウヒードの戦闘員1人が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

アンサール・タウヒードは新興のアル=カーイダ系組織の一つで、同じく新興のアル=カーイダ系組織で、シャーム解放機構と対立関係にあるフッラース・ディーン機構と共闘する組織。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるティブナ村近郊で、ジャースィム市議会の議長が正体不明の武装集団の襲撃を受けて死亡した。

また、タファス市でも、住民1人が正体不明の武装集団に撃たれて死亡した。

さらに、シリア政府の支配下にあるナスィーブ国境通行所では、冷蔵・冷凍トラックが爆発した。

爆発の原因は不明。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるマムティナ村近郊の街道で、シリア政府と和解し軍事情報局に勤務していた反体制武装集団(クナイトラ殉教者旅団)の元司令官の車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、元司令官1人が死亡、3人が負傷した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を16件(イドリブ県8件、ラタキア県4件、アレッポ県1件、ハマー県3件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を8件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 7, 2021、ANHA, January 7, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 7, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 7, 2021、Reuters, January 7, 2021、SANA, January 7, 2021、SOHR, January 7, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民517人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は643,091人に(2021年1月7日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月7日付)を公開し、1月6日に難民517人(うち女性155人、子供264人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民517人(うち女性155人、子供264人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は643,091人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者247,843人(うち女性74,502人、子ども126,130人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,735,845人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は872,371人(うち女性261,778人、子供444,621人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 7, 2021をもとに作成。

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