シリア軍とダーイシュが交戦するなか、ロシア軍とシリア軍がハマー県東部を爆撃(2021年1月8日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が県東部のシャークーズィーヤ村、ラフジャーン村一帯にあるシリア軍の拠点複数カ所を襲撃した。

これに対して、ロシア軍戦闘機複数機とシリア軍戦闘機が、同地一帯のダーイシュの拠点に対して4回の爆撃を実施した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、カバージブ村で、ダーイシュ(イスラーム国)の掃討作戦に参加しているパレスチナ人民兵組織のクドス旅団の車輌に仕掛けられていた爆弾が爆発し、司令官1人が死亡、3人が負傷した。

AFP, January 8, 2021、ANHA, January 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2021、Reuters, January 8, 2021、SANA, January 8, 2021、SOHR, January 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハサカ県フール・キャンプで北・東シリア自治局にIDPsの情報提供や治安協力を行う「シリア評議会」の議長と息子が暗殺される(2021年1月8日)

ハサカ県では、シリア人権監視団などによると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第4区でシリア評議会のアブー・アフマド・シャムリー議長、息子のアフマド・シャムリー氏が、正体不明の武装集団によって撃たれて死亡した。

反体制系のシリア・テレビ(1月8日付)によると、フール・キャンプで活動するシリア評議会は、北・東シリア自治局に対して、IDPs(国内避難民)の身分証明、IDPs個人・世帯の情報の提供、過激派の存在や治安紊乱行為の通報などを行ってきた組織。

またシリア人権監視団によると、キャンプの第3区では、内務治安部隊(アサーイシュ)の隊員が追われていた男性が身につけていた爆弾ベルトを爆破させて死亡し、追跡していたアサーイシュの隊員1人も負傷した。

男性の追跡は、アサーイシュの隊員1人がサイレンサー付きの銃で撃たれて殺害されたのを受けて行われていた。

AFP, January 8, 2021、ANHA, January 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2021、Reuters, January 8, 2021、SANA, January 8, 2021、SOHR, January 8, 2021、Syria TV, January 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

北・東シリア自治局の支配下にあるアズバ村の住民が、シリア政府下の7カ村の住民とともにシリア民主軍の徴兵を拒否するデモを行い、シリア民主軍部隊を放逐(2021年1月8日)

ダイル・ザウル県では、SANA(1月8日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるアズバ村では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の部隊が住民の男性1人を拘束、連行しようとしたが、住民が抵抗し、この部隊を同村から放逐した。

これに関して、シリア人権監視団は、アズバ村で、住民がシリア民主軍による徴兵を拒否する抗議デモを行い、これにシリア政府の支配下にある7カ村の住民も参加、ダイル・ザウル県とハサカ県を結ぶ街道をタイヤを燃やすなどして封鎖したと発表した。

ブサイラ市でも、シリア民主軍の部隊が強制捜査を行い、住民多数を拘束、連行した。

一方、シリア人権監視団によると、ブサイラ市で、リア民主軍の兵士1人が正体不明の武装集団に撃たれて死亡した。

また、ズガイル・ジャズィーラ村でも、シリア民主軍2人が撃たれて死亡した。

AFP, January 8, 2021、ANHA, January 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2021、Reuters, January 8, 2021、SANA, January 8, 2021、SOHR, January 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍と国民軍はシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県タッル・タムル町の変電所を再び砲撃(2021年1月8日)

ハサカ県では、ANHA(1月8日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町北のダルダーラ村を砲撃した。

トルコ軍と国民軍はまた、タッル・タムル町西のM4高速道路沿線のクーズリーヤ村、タッル・ラバン村、ウンム・ハイル村、マハッル村を砲撃した。

ハサカ県では、SANA(1月8日付)によると、1月6日のトルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍の砲撃で利用不能となっていたタッル・タムル町の20/66KF変電所を、ハサカ県電力公社の復旧チームが修理し、送電作業を再開した。

しかし、トルコ軍と国民軍は20/66KF変電所が復旧作業が完了する直前に20KF変電所を砲撃し、3本の送電線が切断され、電力供給が不能となった。

**

アレッポ県では、ANHA(1月8日付)によると、トルコの占領下にあるジンディールス町近郊のカフルサフラ村で車に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

AFP, January 8, 2021、ANHA, January 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2021、Reuters, January 8, 2021、SANA, January 8, 2021、SOHR, January 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で95人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で23人(2021年1月8日)

保健省は政府支配地域で新たに95人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者65人が完治し、8人が死亡したと発表した。

これにより、1月8日現在の同地での感染者数は計12,179人、うち死亡したのは763人、回復したのは5,889人となった。

SANA(1月8日付)が伝えた。

**

反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月8日に新たに23人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、50人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡4人、イドリブ郡2人、ハーリム郡10人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡1人、バーブ郡1人、アフリーン郡3人、アアザーズ郡2人。

これにより、同地での感染者数は計20,618人、うち回復したのは13,549人、死亡したのは355人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1486656741539212/

AFP, January 8, 2021、ACU, January 8, 2021、ANHA, January 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2021、Reuters, January 8, 2021、SANA, January 8, 2021、SOHR, January 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市で同組織に2人を殺害された遺族が抗議デモ(2021年1月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るイドリブ市で、2ヶ月前に同機構によって銃殺された若者2人の遺族(ガンヌーム家)が抗議デモを行い、若者2人を殺害したメンバーの処刑を求めた。

またイドリブ市のマストゥーマ村側の入り口に設置されているシャーム解放機構の検問所が正体不明の武装集団の襲撃を受けて、戦闘員2人が死亡した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、キスワ市で国防隊の兵士1人が正体不明の武装集団の襲撃を受けて死亡した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を23件(イドリブ県11件、ラタキア県10件、アレッポ県1件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は16件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を13件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 8, 2021、ANHA, January 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 8, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 8, 2021、Reuters, January 8, 2021、SANA, January 8, 2021、SOHR, January 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民496人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は643,587人に(2021年1月8日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月8日付)を公開し、1月7日に難民496人(うち女性148人、子供253人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民496人(うち女性148人、子供253人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は643,587人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者248,339人(うち女性74,650人、子ども126,383人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,735,845人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は872,867人(うち女性261,926人、子供444,874人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 8, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.