米主導の有志連合の車輌約40輌が兵站物資などを積んで、イラクから入国、ハサカ県の各所に設置されている基地に向かう(2021年1月19日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の車輌約40輌からなる車列が兵站物資などを積んで、イラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、ハサカ県の各所に設置されている基地に向かった。

AFP, January 19, 2021、ANHA, January 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2021、Reuters, January 19, 2021、SANA, January 19, 2021、SOHR, January 19, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機複数機がアレッポ県、ハマー県、ラッカ県の県境でダーイシュに対して40回あまりの爆撃を実施(2021年1月19日)

シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機がアレッポ県、ハマー県、ラッカ県の県境でダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して40回あまりの爆撃を実施した。

また、国防隊とロシアの支援を受けるパレスチナ人民兵のクドス旅団も、ダイル・ザウル県とヒムス県の県境に位置する砂漠地帯を通る幹線道路の交通の安全を確保するため、ダーイシュに対する掃討作戦を継続した。

一方、ダイル・ザウル市とヒムス県スフナ市を結ぶ街道では、ロシア軍の支援を受けるシリア軍第5軍団のパトロール部隊にオートバイに乗った2人組が手榴弾を投げつけ、爆発により兵士2人が死亡、3人が負傷した。

AFP, January 19, 2021、ANHA, January 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2021、Reuters, January 19, 2021、SANA, January 19, 2021、SOHR, January 19, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県では北・東シリア自治局内務治安部隊(アサーイシュ)が、政府所轄下の水利局や裁判所を封鎖、政府指定のカリキュラムに従って授業をしていた教員7人逮捕(2021年1月19日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町で、内務治安部隊(アサーイシュ)が、シリア政府が所轄する水利局や裁判所などを封鎖し、職員の出入りを禁じた。

また、ダルバースィーヤ市では、内務治安部隊(アサーイシュ)が、シリア政府が定めるカリキュラムに沿って授業を行っていたとする教師7人を逮捕した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・アラブ(コバネ)市にあるシリア・クルド国民評議会の本部に何者かが機関銃を発砲、手榴弾を投げ込んだ。

AFP, January 19, 2021、ANHA, January 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2021、Reuters, January 19, 2021、SANA, January 19, 2021、SOHR, January 19, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県タッル・リフアト市近郊を砲撃(2021年1月19日)

アレッポ県では、ANHA(1月19日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、アルカミーヤ村、シャフバー・ダム、スムーカ村を砲撃した。

AFP, January 19, 2021、ANHA, January 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2021、Reuters, January 19, 2021、SANA, January 19, 2021、SOHR, January 19, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県とダイル・ザウル県でシリア民主軍が狙われ、少なくとも2人死亡(2021年1月19日)

ハサカ県では、SANA(1月19日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県のパノラマ地区で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車輌1輌を狙って爆弾が爆発する一方、同市南のアジャージャ村で、シリア民主軍兵士1人がオートバイに乗った2人組の発砲を受けて死亡した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(1月19日付)によると、北・東シリア自治局の支配下にあるスブハ村でシリア民主軍兵士1人が正体不明の武装集団の発砲を受けて死亡、ジュダイド・アカイダート村でもシリア民主軍兵士1人が発砲を受けて負傷した。

さらに、シュハイル村では、正体不明の武装集団がシリア民主軍の拠点を迫撃砲で攻撃し、兵士複数人が死傷した。

AFP, January 19, 2021、ANHA, January 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2021、Reuters, January 19, 2021、SANA, January 19, 2021、SOHR, January 19, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領は最高司法評議会の決定に基づき判事2名を罷免(2021年1月19日)

アサド大統領は2021年法令第13号と第14号を施行し、最高司法評議会の決定に基づき判事2名を罷免した。

最高司法評議会は、2021年1月11日付決定第4/4号により、ラタキア裁判所ジャブラ第1民事破棄院顧問を務めていたムハマド・アリー・ユースフ判事を罷免することを、また2021年1月4日付決定1/1号により、アレッポ裁判所第4刑事破棄院顧問を務めていたルカーン・ムハンマド・ワヒーバ顧問を罷免することを決定した。

2021年法令第13号は、最高司法評議会2021年1月11日付決定第4/4号、第14号は決定第1/1号を執行したもの。

SANA(1月19日付)が伝えた。

AFP, January 19, 2021、ANHA, January 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2021、Reuters, January 19, 2021、SANA, January 19, 2021、SOHR, January 19, 2021などをもとに作成。

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シリア石油輸送社内で真空タンク・トレーラーが爆発、大規模火災が発生:国内通商消費者保護省は1月20日からガソリンの価格を引き上げると発表(2021年1月19日)

ヒムス県では、SANA(1月19日付)によると、ヒムス市郊外のシリア石油輸送社(SCOT)内で真空タンク複数基から原油を抜き取ろうとしていた際に爆発が起こり、大規模火災に発展、消防隊と民間防衛隊(ホワイト・ヘルメットではない正規の組織)が消火活動にあたり、これを鎮火した。

バッサーム・トゥウマ石油鉱物資源大臣によると、爆発は、ヒムス精製所に原油を運ぼうとしていた真空タンク・トレーラー1台で発生し、周りのトレーラー複数台に引火したが、人的被害はなかったという。

爆発の原因については現在調査中だという。

一方、シリア人権監視団によると、真空タンク・トレーラー10台以上が爆発した。

そのなかには、北・東シリア自治局の支配地域で生産された原油を移送していたカーティルジー・インターナショナル・グループ社所有の真空タンク・トレーラー3台も含まれていたという。

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こうしたなか、国内通商消費者保護省は、1月20日にプレミアム・ガソリンの価格を1リットルあたり、475シリア/ポンド、レギュラー・ガソリンの価格を1リットルあたり675シリア・ポンド引き上げると発表した。

AFP, January 19, 2021、ANHA, January 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2021、Reuters, January 19, 2021、SANA, January 19, 2021、SOHR, January 19, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で92人、北・東シリア自治局支配地域で23人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で12人(2021年1月19日)

保健省は政府支配地域で新たに92人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者72人が完治し、9人が死亡したと発表した。

これにより、1月19日現在の同地での感染者数は計13,224人、うち死亡したのは850人、回復したのは6,696人となった。

SANA(1月19日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに23人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者7人が完治したと発表した。

これにより、1月19日現在の同地での感染者数は計8,363人、うち死亡したのは284人、回復したのは1,182人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性9人、女性14人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市2人、カーミシュリー市3人、マーリキーヤ(ダイリーク)市1人、マアバダ(カルキールキー)町2人、ジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村1人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市1人、マンビジュ市3人、シャフバー地区(タッル・リフアト市)2人、ラッカ県のラッカ市5人、タブカ市3人。

ANHA(1月19日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月19日に新たに12人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、184人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡4人、イドリブ郡0人、ハーリム郡4人、アリーハー郡1人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡0人、アフリーン郡2人、アアザーズ郡1人。

これにより、同地での感染者数は計20,879人、うち回復したのは15,674人、死亡したのは379人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1494737110731175/

AFP, January 19, 2021、ACU, January 19, 2021、ANHA, January 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2021、Reuters, January 19, 2021、SANA, January 19, 2021、SOHR, January 19, 2021などをもとに作成。

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イドリブ県、ハマー県でシリア軍と「決戦」作戦司令室の交戦続く(2021年1月19日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるルワイハ村一帯への潜入を試み、両者の間で戦闘が発生した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

シリア軍はまた「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、バイニーン村、バーラ村、ファッティーラ村を砲撃した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約30輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原各所を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるムザイリーブ町で何者かが軍事治安局のメンバーを銃で撃ち、殺害した。

また、ナワー市西の街道で、シリア軍第4師団の検問所が正体不明の武装集団の襲撃を受け、兵士2人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を17件(イドリブ県9件、ラタキア県3件、アレッポ県4件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は15件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を7件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 19, 2021、ANHA, January 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 19, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 19, 2021、Reuters, January 19, 2021、SANA, January 19, 2021、SOHR, January 19, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民70人と国内避難民(IDPs)38人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は646,948人、2019年以降帰還したIDPsは67,284人に(2021年1月18日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月19日付)を公開し、1月18日に難民70人(うち女性21人、子供35人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民70人(うち女性21人、子供35人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は646,948人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者251,700人(うち女性75,659人、子ども128,098人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,726,915人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は876,228人(うち女性262,935人、子供446,589人)となった。

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一方、国内避難民38人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは9人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は9人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は67,284人(うち女性23,495人、子供27,570人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,335,880人(うち女性406,054人、子供671,336人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 19, 2021をもとに作成。

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