北・東シリア自治局はダーイシュのフランス人戦闘員の遺児7人をフランスに引き渡す(2021年1月12日)

シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の渉外関係局(外務省に相当)は、ハサカ県カーミシュリー市の本舎で、同地を訪問したフランスの使節団に、ダーイシュ(イスラーム国)のフランス人戦闘人の遺児7人の身柄を引き渡した。

これにより、2020年以降、北・東シリア自治局が身柄を引き渡したダーイシュの外国人戦闘員の家族の数は、160人(うち女性9人、子供151人)となった。

AFP, January 13, 2021、ANHA, January 13, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 13, 2021、Reuters, January 13, 2021、SANA, January 13, 2021、SOHR, January 13, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領のいとこのラーミー・マフルーフ氏が「戦争成金」と批判するターヒル・ハドル氏の民兵がマフルーフ氏の自宅を急襲し、書類を没収(2021年1月12日)

ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(1月12日付)によると、有力ビジネスマンの一人で「アブー・アリー・ハドル」として知られるターヒル・ハドル氏の民兵が、ヤアフール、にあるアサド大統領のいとこでビジネスマンのラーミー・マフルーフ氏の自宅を急襲し、ビジネス関連の書類などを没収した。

ハドル氏の民兵は数日前にも、ラーマーク開発人道プロジェクト民間持株会社の事務所を急襲し、事業にかかる書類を没収していたという。

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ハドル氏は、マフルーフ氏が「戦争成金」として暗に批判するビジネスマンの1人。

タルトゥース県サーフィーター市出身。

2011年以前はサーフィーター市で鶏の販売業者だった。

反体制系のザマーン・ワスル(2020年6月23日付)によると、ハドル氏は、2011年の「アラブの春」波及以降の混乱のなかで、アサド大統領の弟のマーヒル・アサド少将が主導するシリア軍第4師団の密輸ネットワークを通じて、巨万の富を得たという。

AFP, January 12, 2021、ANHA, January 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 12, 2021、Reuters, January 12, 2021、SANA, January 12, 2021、SOHR, January 12, 2021、Zaman al-Wasl, June 23, 2020などをもとに作成。

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イドリブ県ではシャーム解放機構の治安部隊とダーイシュのスリーパー・セルが交戦、3人死亡(2021年1月12日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握るカフルタハーリーム町で同機構の治安部隊が、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパー・セルのアジトに突入、交戦となった。

この戦闘で、治安部隊隊員1人が死亡、5人が負傷、ダーイシュ側も2人が死亡した(シリア人権監視団は1月13日、東欧出身のダーイシュ・メンバー1人が自爆したが、4人を拘束した、と発表した)。

AFP, January 12, 2021、ANHA, January 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 12, 2021、Reuters, January 12, 2021、SANA, January 12, 2021、SOHR, January 12, 2021、January 13, 2021などをもとに作成。

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米主導の有志連合と思われる戦闘機がダイル・ザウル県を2度にわたって「イランの民兵」の拠点を爆撃(2021年1月12日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、所属不明の戦闘機4機が早朝、シリア政府の支配下にあるブーカマール市近郊の砂漠地帯にあるイラン・イスラーム革命防衛隊や「イランの民兵」の拠点複数カ所に対して爆撃を加えた。

また、その数時間後、所属不明の戦闘機複数機が再び飛来し、同地のイラン・イスラーム革命防衛隊や「イランの民兵」の拠点複数カ所を行った。

アイン・フラート(1月12日付)によると、爆撃は、ファーティミーユーン旅団がイラク領内からシリアにミサイルを搬入したことを受けたもので、米主導の有志連合が飛来するなかで実施され、4回の攻撃で20人以上が死傷したという。


なお、同サイトによると、イラン・イスラーム革命防衛隊は数日前に、爆撃を回避するためにブーカマール市近郊の砂漠地帯を通る線路近くに設置されていた拠点2カ所を撤収していたという。

AFP, January 12, 2021、ANHA, January 12, 2021、‘Ayn al-Furat, January 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 12, 2021、Reuters, January 12, 2021、SANA, January 12, 2021、SOHR, January 12, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍がラッカ県のダーイシュ拠点に対して40回以上の爆撃を実施(2021年1月12日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機3機が、ガーニム・アリー村近郊のサバク地帯、ブーハマド村一帯にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して爆撃を実施した。

同地などに対するロシア軍の爆撃は40回以上に達した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ県ハナースィル市と県東部のイスリヤー村を結ぶ街道一帯でダーイシュ(イスラーム国)が動きを活発化させていることに対処するため、同地に増援部隊を派遣した。

AFP, January 12, 2021、ANHA, January 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 12, 2021、Reuters, January 12, 2021、SANA, January 12, 2021、SOHR, January 12, 2021などをもとに作成。

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ハマー県では新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構の戦闘員3人が地雷原に脚を踏み入れ死亡、ラタキア県では「決戦」作戦司令室の戦闘員1人が死亡(2021年1月12日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、新興のアル=カーイダ系組織の一つフッラース・ディーン機構の部隊が、シリア政府の支配下にあるガーブ平原への潜入を試みたが、地雷原に脚を踏み入れ、爆発で戦闘員3人が死亡した。

また、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村、アムキーヤ町、クライディーン村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の戦闘員1人がトゥッファーヒーヤ村近郊でシリア軍に殺害された。

シリア軍はまた「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村一帯を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、スフーフン村、カンスフラ村などを砲撃した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約15輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

AFP, January 12, 2021、ANHA, January 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 12, 2021、Reuters, January 12, 2021、SANA, January 12, 2021、SOHR, January 12, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市一帯を砲撃、シリア民主軍が応戦(2021年1月12日)

ラッカ県では、ANHA(1月11日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のムシャイリファ村、ジャフバル村、M4高速道路沿線一帯を砲撃、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がこれに応戦した。

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アレッポ県では、ANHA(1月11日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市を砲撃した。

AFP, January 12, 2021、ANHA, January 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 12, 2021、Reuters, January 12, 2021、SANA, January 12, 2021、SOHR, January 12, 2021などをもとに作成。

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シリア民主軍はダイル・ザウル県サジュル村とバーグーズ村で20人以上を拘束、連行(2021年1月12日)

ダイル・ザウル県では、SANA(1月12日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、北・東シリア自治局の支配下にあるサジュル村で住民20人以上を拘束、連行した。

これに対して、住民がシリア民主軍に徴兵に抗議するデモを行うと、シリア民主軍は実弾を使用し、これを強制排除した。

また、バーグーズ村でも、シリア民主軍が住民多数を拘束、連行した。

これに関して、シリア人権監視団は、シリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)のメンバーと思われる兄弟3人を拘束したと発表した。

AFP, January 12, 2021、ANHA, January 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 12, 2021、Reuters, January 12, 2021、SANA, January 12, 2021、SOHR, January 12, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で96人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で37人(2021年1月12日)

保健省は政府支配地域で新たに96人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者87人が完治し、9人が死亡したと発表した。

これにより、1月12日現在の同地での感染者数は計12,558人、うち死亡したのは790人、回復したのは6,185人となった。

SANA(1月12日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月12日に新たに37人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、138人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡3人、イドリブ郡3人、ハーリム郡23人、アリーハー郡2人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡0人、アフリーン郡5人、アアザーズ郡1人。

これにより、同地での感染者数は計20,754人、うち回復したのは14,012人、死亡したのは358人となった。

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AFP, January 12, 2021、ACU, January 12, 2021、ANHA, January 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 12, 2021、Reuters, January 12, 2021、SANA, January 12, 2021、SOHR, January 12, 2021などをもとに作成。

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