運輸省はアレッポ・ベイルート定期旅客便を1月15日から再開すると発表(2021年1月9日)

運輸省は声明を出し、アレッポ国際空港とレバノンのベイルート国際空港を結ぶ定期旅客便を1月15日(金曜日)に再開すると発表した。

再開されるのは金曜日午前0時5分ベイルート発・午前1時5分アレッポ着便、金曜日午前2時5分アレッポ発・午前3時5分ベイルート着の2便。

AFP, January 10, 2021、ANHA, January 10, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 10, 2021、Reuters, January 10, 2021、SANA, January 10, 2021、SOHR, January 10, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍がハマー県、ラッカ県、ヒムス県でダーイシュへの爆撃を継続(2021年1月9日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がイスリヤー村一帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続するなか、ロシア軍戦闘機が同地を爆撃した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が県西部のラサーファ砂漠一帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続するなか、ロシア軍戦闘機が同地を爆撃した。

一方、ハーブール(1月9日付)によると、シリア軍第4師団に所属する部隊が、ラサーファ市とスィフヤーン村を結ぶ街道に敷設されていた地雷に触れ、爆発により兵士9人が死亡、多数が負傷した。

地雷はダーイシュ(イスラーム国)によって敷設されたものと思われる。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がスフナ市近郊の砂漠地帯でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を継続するなか、ロシア軍戦闘機が同地を爆撃した。

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シリア人権監視団によると、ロシア軍の爆撃は40回以上におよんだ。

また、過去3日間でのロシア軍(およびシリア軍)戦闘機による爆撃は170回以上に達し、過去48時間の戦闘で、シリア軍および国防隊の兵士19人とダーイシュの戦闘員12人が死亡しているという。

 

AFP, January 9, 2021、ANHA, January 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 9, 2021、al-Khabur, January 9, 2021、Reuters, January 9, 2021、SANA, January 9, 2021、SOHR, January 9, 2021などをもとに作成。

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アル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動はアーミル・シャイフ氏を総司令官に任命、昨年10月以降の対立を解消(2021年1月9日)

国民解放戦線(シリア国民軍)を主導するアル=カーイダの系譜のシャーム自由人イスラーム運動は、トルコ占領下のアレッポ県北東部(いわゆる「オリーブの枝」地域)のジンディールス地区司令官(アミール)を務めているアーミル・シャイフ氏(アブー・ウバイダ・カタナー)を総司令官に任命した。

これにより、2020年10月以来続いていた、ジャービル・アリー・バーシャー総司令官派とハサン・スーファーン前総司令官派の内部対立は決着した。

イナブ・バラディー(1月9日付)などが伝えた。

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バーシャー総司令官は、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/JaberAliBasha/)を通じて「アッラーよ、シャーム自由人(イスラーム)運動の指導者としてあなたの僕であるアブー・ウバイダに成功をもたらしてください」などと綴り、祝福した。

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スーファーン前総司令官もテレグラムのアカウントを通じて、「アッラーの従い、(シャーム自由人イスラーム)運動の兵士や精鋭の統合を維持するため、新司令官にアーミル・シャイフ・アブー・ウバイダを推挙することが合意された。シャーム自由人イスラーム運動の新たな始まりは革命に資するものであり、解放区防衛における役割を強化する」と綴る一方、バーシャー総司令官のこれまでの指導に謝意を示した。

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一方、シャイフ新総司令官は、ツイッターのアカウント(https://twitter.com/AmerAlsheikh0/)を通じて、「(シャーム)自由人(イスラーム運動)は、この革命のために殉教者1万人を提供した組織であり、革命をめざす者たちのために犠牲を払い…、祝福された活動を継続するに値する。のために彼らの間で志願する価値があります。シャーム自由人イスラーム運動の指揮を受け入れることは名誉である前に義務だ」と綴った。

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カトナー氏は、ダマスカス郊外県(カタナー市)の出身で、ダルアー県の司令部などで活動していた経歴の持ち主。

AFP, January 9, 2021、ANHA, January 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 9, 2021、‘Inab Baladi, January 9, 2021、Reuters, January 9, 2021、SANA, January 9, 2021、SOHR, January 9, 2021などをもとに作成。

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所属不明の無人航空機(ドローン)がトルコ占領下のアレッポ県バーブ市近郊の石油バーナー複数機をミサイル攻撃(2021年1月9日)

アレッポ県では、ANHA(1月9日付)によると、トルコの占領下にあるバーブ市近郊のタルヒーン村で、所属不明の無人航空機(ドローン)1機が、石油バーナー複数機をミサイルで攻撃、大規模火災が発生した。

https://youtu.be/A1jmgczqZlM

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ラッカ県では、ANHA(1月9日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のムシャイリファ村、M4高速道路沿線を砲撃した。

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ハサカ県では、SANA(1月9日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町北のダルダーラ村を砲撃した。

AFP, January 9, 2021、ANHA, January 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 9, 2021、Reuters, January 9, 2021、SANA, January 9, 2021、SOHR, January 9, 2021などをもとに作成。

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シリア民主軍への抗議デモが続くダイル・ザウル県アズバ村で米軍による砲撃と思われる爆発で子供1人死亡(2021年1月9日)

ダイル・ザウル県では、SANA(1月9日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の徴兵に対する抗議が続いている北・東シリア自治局の支配下にあるアズバ村に対して、米軍が砲撃を加え、子供1人が死亡、その母親が負傷した。

これに関して、シリア人権監視団は、米主導の有志連合が違法に基地を設置し、駐留しているCONOCOガス工場からの砲撃により爆発が発生したという情報と、爆発性戦争残存物(ERW)が爆発したとの情報が錯綜していると発表した。

一方、SANAによると、北・東シリア自治局の支配下にあるダマーン村では、正体不明の武装集団がシリア民主軍の部隊に発砲し、兵士1人が死亡した。

また、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるアズバ村で、シリア民主軍の兵士が何者かの発砲を受けて死亡した。

AFP, January 9, 2021、ANHA, January 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 9, 2021、Reuters, January 9, 2021、SANA, January 9, 2021、SOHR, January 9, 2021などをもとに作成。

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シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるハサカ県カーミシュリー市とダルバースィーヤ市でシリア民主軍への抗議デモが発生する、北・東シリア自治局に締め付け続く(2021年1月9日)

ハサカ県では、SANA(1月9日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるカーミシュリー市で、政府支配下のハラクー地区とタイ地区などいわゆる治安厳戒地区に対する人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の包囲と食糧物資搬入阻止に抗議するデモが行われた。

ドゥラル・シャーミーヤ(1月9日付)によると、 ロシア軍がシリア政府(シリア軍、国防隊)と北・東シリア自治局(シリア民主軍、内務治安部隊(アサーイシュ)を仲介し、事態収束を試みたが失敗し、シリア民主軍は包囲を継続・強化している。

また、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるダルバースィーヤ市で、住民らが新型コロナウイルス感染症対策への自治局の不十分な対応に抗議するデモを行う一方、内務治安部隊(アサーイシュ)と民主統一党(PYD)に近い革命青年連合が、市内の商店主に休業とシリア民主軍の殉教者を追悼するデモへの参加を強要した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるアブー・ハマーム市でシリア民主軍による徴兵、北・東シリア自治局の汚職など抗議するデモが行われ、住民らが参加した。

AFP, January 9, 2021、ANHA, January 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 9, 2021、Reuters, January 9, 2021、SANA, January 9, 2021、SOHR, January 9, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で95人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で28人(2021年1月9日)

保健省は政府支配地域で新たに95人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者64人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、1月9日現在の同地での感染者数は計12,274人、うち死亡したのは768人、回復したのは5,953人となった。

SANA(1月9日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月9日に新たに28人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、60人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡7人、イドリブ郡1人、ハーリム郡10人、アリーハー郡2人、アレッポ県スィムアーン山郡4人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡1人、アフリーン郡3人、アアザーズ郡0人。

これにより、同地での感染者数は計20,646人、うち回復したのは13,608人、死亡したのは357人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1487278991476987/

AFP, January 9, 2021、ACU, January 9, 2021、ANHA, January 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 9, 2021、Reuters, January 9, 2021、SANA, January 9, 2021、SOHR, January 9, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍が「決戦」作戦司令室支配地域への爆撃は2021年に入ってこれが初めて爆撃(2021年1月9日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が、「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村一帯を爆撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

ロシア軍による「決戦」作戦司令室支配地域への爆撃は2021年に入ってこれが初めて。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、スフーフン村、カンスフラ村、フライフィル村、バイニーン村を砲撃した。

これに対して、「決戦」作戦司令室は、ミラージャ村一帯を攻撃し、シリア軍兵士1人を殺害、1人を負傷させた。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を2件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県1件、ハマー県1件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を9件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 9, 2021、ANHA, January 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 9, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 9, 2021、Reuters, January 9, 2021、SANA, January 9, 2021、SOHR, January 9, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民471人と国内避難民(IDPs)2人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は644,058人、2019年以降帰還したIDPsは66,675人に(2021年1月9日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月9日付)を公開し、1月8日に難民471人(うち女性141人、子供240人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民471人(うち女性141人、子供240人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は644,058人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者248,810人(うち女性74,791人、子ども126,623人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,735,845人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は873,338人(うち女性262,067人、子供445,114人)となった。

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一方、国内避難民2人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは2人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は2人(女性1人、子供1人)だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は66,675人(うち女性23,223人、子供27,458人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,335,271人(うち女性405,782人、子供671,224人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 9, 2021をもとに作成。

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