イスラエル軍戦闘機がシリア領内に向けてミサイルを発射、防空部隊がそのほとんどを撃破(2021年1月6日)

SANA(1月6日付)は、シリア軍筋の話として、イスラエル軍戦闘機が午後11時10分、占領下のゴラン高原上空からシリア南部の複数カ所にミサイル複数発を発射、シリア軍防空部隊が迎撃し、そのほとんどを撃破したと伝えた。

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シリア人権監視団によると、攻撃では、スワイダー県ダウル村西のレーダー大隊基地、同県北西部のナジュラーン村の大隊基地、「イランの民兵」、レバノンのヒズブッラー、親政権民兵が展開するダマスカス郊外県キスワ市の第1師団基地一帯などが標的となり、レーダー大隊基地で1人、第1師団基地一帯で2人が死亡、各所で合わせて11人が負傷した。

AFP, January 6, 2021、ANHA, January 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 6, 2021、Reuters, January 6, 2021、SANA, January 6, 2021、SOHR, January 6, 2021、January 7, 2021などをもとに作成。

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トルコがリビアに派遣していたシリア人傭兵10人以上が基地を脱走し、イタリアに向かう(2021年1月6日)

ドゥラル・シャーミーヤ(1月6日付)は、複数のメディア筋の話として、国民合意政府(GNA)を支援するため、トルコによってリビアに派遣されていたシリア人傭兵(国民軍)の戦闘員多数が、首都トリポリの基地を脱出し、ヨーロッパに向かったと伝えた。

ヨーロッパに脱走したのは、国民軍に所属するハムザ師団とスルターン・ムラード師団の戦闘員10人以上で、トリポリ市内の基地を抜け出し、海路でイタリアに向かったという。

戦闘員らは、リビア人密輸業者に金を支払い、逃走の手助けを受けており、同様の事案はこれまでにも多数発生しているという。

AFP, January 6, 2021、ANHA, January 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 6, 2021、Reuters, January 6, 2021、SANA, January 6, 2021、SOHR, January 6, 2021などをもとに作成。

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ハサカ県のフール・キャンプで頭を強打されて死亡したとみられるイラク人難民の女性1人が発見される(2021年1月6日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第3区で、内務治安部隊(アサーイシュ)が頭を強打されて死亡したとみられるイラク人難民の女性1人の遺体を発見した。

AFP, January 6, 2021、ANHA, January 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 6, 2021、Reuters, January 6, 2021、SANA, January 6, 2021、SOHR, January 6, 2021などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ではシリア民主軍がユーフラテス川東岸から西岸のシリア軍拠点を砲撃(2021年1月6日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるユーフラテス川東岸のザッル村に展開する人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、シリア政府の支配下にある同川西岸のザバーリー村に設置されているシリア軍拠点複数カ所に対して砲撃を行った。

砲撃の理由は不明だが、死傷者はなかった。

AFP, January 6, 2021、ANHA, January 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 6, 2021、Reuters, January 6, 2021、SANA, January 6, 2021、SOHR, January 6, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍がハサカ県、ラッカ県、アレッポ県の各所を砲撃、ハサカ県タッル・タムル町近郊のロシア軍基地にも攻撃が及ぶ(2021年1月6日)

ハサカ県では、ANHA(1月6日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町北のダルダーラ村、ファッカ村、タッル・タムル町とアブー・ラースィーン(ザルカーン)町を結ぶM4高速道路沿線の村々、タッル・タムル町とトルコ占領下のラアス・アイン市を結ぶ街道沿線の村々を砲撃した。

この砲撃により、タッル・タムル町から北東2キロのM4高速道路沿線に位置する発電所が被弾し、同町とその近郊一帯で停電が発生した。

トルコ軍と国民軍の砲撃はさらに、変電所に隣接するロシア軍基地にも及んだ。

だが、ロシア軍側は応戦しなかった。

一方、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市で、市の「戸籍局」の車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、国民軍の戦闘員1人が死亡、民間人4人が負傷した。

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ラッカ県ではANHA(1月6日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のM4高速道路沿線を砲撃した。

シリア人権監視団によると、アイン・イーサー市近郊のマアラク村一帯では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と国民軍が交戦、シリア民主軍は国民軍の車輌1輌を破壊した。

一方、SANA(1月6日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ市東のマールーダ村に設置されているシリア民主軍の検問所と、マンハル村に至る街道を移動中のシリア民主軍の車輌が相次いで襲撃を受け、兵士5人が死亡、多数が負傷した。

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アレッポ県では、ANHA(1月6日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のハルバル村を砲撃した。

AFP, January 6, 2021、ANHA, January 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 6, 2021、Reuters, January 6, 2021、SANA, January 6, 2021、SOHR, January 6, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で98人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で65人(2021年1月6日)

保健省は政府支配地域で新たに98人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者67人が完治し、6人が死亡したと発表した。

これにより、1月6日現在の同地での感染者数は計11,988人、うち死亡したのは747人、回復したのは5,753人となった。

SANA(1月6日付)が伝えた。

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反体制系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で1月6日に新たに65人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、79人が完治し、1人が死亡したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡0人、ハーリム郡32人、アリーハー郡3人、アレッポ県スィムアーン山郡1人、ジャラーブルス郡1人、バーブ郡1人、アフリーン郡23人、アアザーズ郡4人。

これにより、同地での感染者数は計20,565人、うち回復したのは13,403人、死亡したのは351人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1484903778381175/

AFP, January 6, 2021、ACU, January 6, 2021、ANHA, January 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 6, 2021、Reuters, January 6, 2021、SANA, January 6, 2021、SOHR, January 6, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍がイドリブ県のM4高速道路沿線に設置した警備用の詰所に国民解放戦線の戦闘員が配置(2021年1月6日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、スフーフン村、ファッティーラ村、バーラ村、カフル・ウワイド村、マジュダリヤー村などを砲撃、「決戦」作戦司令室がこれに応戦した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

また、マアーッラト・ナアサーン村では、シリア軍からの発砲で女児1人が負傷した。

一方、「決戦」作戦司令室の支配下にあるM4高速道路沿線では、1月5日にトルコ軍がクファイル村、ビダーマー町、ズアイニーヤ村、ラタキア県のアイン・フール村に至る区間に設置した警備用の詰所に国民解放戦線の戦闘員が配置された。

https://www.facebook.com/syriahro/posts/10159692193203115%20https://meganews27.com/wp-content/uploads/2021/01/1609830300.jpg

トルコ軍はまた、兵站物資を積んだ車輌約15輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のクライディーン村、アンカーウィー村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を26件(イドリブ県19件、ラタキア県5件、アレッポ県0件、ハマー県2件)確認したと発表した。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を9件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, January 6, 2021、ANHA, January 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, January 6, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 6, 2021、Reuters, January 6, 2021、SANA, January 6, 2021、SOHR, January 6, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民408人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は642,574人に(2021年1月6日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(1月6日付)を公開し、1月5日に難民408人(うち女性123人、子供208人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民408人(うち女性123人、子供208人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は642,574人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者247,326人(うち女性74,347人、子ども125,866人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,735,845人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は871,854人(うち女性261,623人、子供444,357人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, January 6, 2021をもとに作成。

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