ヒムス県でアラウィー派の少女2人が殺害される:ハマー県では治安当局が武器の捜索を口実に住民に「税金」の支払いを強要(2025年8月5日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、カニーヤト・アースィー村で武装した2人組が民家を襲撃、アラウィー派の少女2人が殺害され、その妹が重傷を負った。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、アフマド・シャルア暫定政権の治安当局がブスターン・ファンダーラ村で武器の捜索を名目とした大規模な家宅捜索を実施し、住民6名を逮捕した。

関係筋によれば、当局は村の住民らに対して3日間の猶予を与え、銃器1丁を提出するか、10万シリア・ポンドを「税金」として支払うよう求めており、この猶予期間を過ぎてもいずれの選択にも応じなかった場合、「外国人部隊を投入し、広範な治安作戦を実施する」と脅しているという。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市サラーフッディーン地区で、前政権下で人民議会の議員を務めていた男性が何者かによって至近距離から銃撃され、死亡した。

また、市内の別の場所では、前政権の軍事情報局に勤務していた男性が銃撃され、即死した。

さらに、サラーフッディーン地区では、若い男性が、武装グループよって殺害された。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、カルダーハ市近郊に設置されている検問所に対して、男が手榴弾を投げつけ、内務省総合治安局の隊員1人と身元不明者1人が死亡、隊員1人が重傷を負った。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア民主軍のアブディー総司令官:「「ロジャヴァ・クルディスタンにおけるクルドの統一と立場の一致に関する会議(コンファレンス)」における決定事項が、アフマド・シャルア暫定政権のとの協議にかけられる予定である」(2025年8月5日)

ANHAは、シリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官のインタビューの続編を配信した。

アブディー総司令官は、インタビューのなかで、「ロジャヴァ・クルディスタンにおけるクルドの統一と立場の一致に関する会議(コンファレンス)」における決定事項が、アフマド・シャルア暫定政権のとの協議にかけられる予定であると述べた。

北・東シリア地域民主自治局とシャルア機構期政権との会合が7月25日にパリで開催される予定だったが、直前に延期されたことについて、フランスのジャン=ノエル・バロ外務大臣とトーマス・バッラク在トルコ米大使兼務シリア担当特使から、シャルア移行期政権がスワイダー県での問題への対処で多忙であるため延期されたとの説明を受けたことを明らかにしたうえで、会議の日程の再調整が完了し、北・東シリアに関する行政上の問題(国境管理、石油、シリア民主軍の統合など)や、移行期政権への参加、人民議会選挙、憲法起草、教育制度などが議論されることになると述べた。

トルコとの関係については、相対的な停戦状態を持続可能なものとしつつ、北部の占領地からトルコ軍の撤退などを含め、全面的な問題解決を追求していると述べた。

ダーイシュ(イスラーム国)との戦いについては、有志連合を主導する米国がシャルア移行期政権との共同作戦体制の構築を目指しているとしたうえで、この共同戦線に真摯に対応し、経験を共有する用意があると述べた。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャルア暫定大統領は英国家安全保障顧問のジョナサン・パウエル氏と会談:英政府はシリア南部での暴力の被害者への総額170万ポンドの緊急援助を発表(2025年8月5日)

SANAによると、アフマド・シャルア暫定大統領は、英国家安全保障顧問のジョナサン・パウエル氏と会談、二国間関係を強化する方策や、現在の地域・国際情勢について協議した。

会談には、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣、フサイン・サラーマ総合情報機関長官が同席した。

シャルア暫定大統領は、会談で、地域の安全と安定を支える誠実なあらゆるイニシアチブに対して、シリアは開かれていると強調した。

ただし、それらのイニシアチブはシリアの主権と独立した国家意思を尊重するものでなければならないと付言した。

**

英国政府は、声明を出し、シリア南部で発生した最近の暴力によって被災した人々への緊急支援として、人道支援パッケージを提供すると発表した。

この支援には、避難民を含む被災者に対して緊急医療サービスを提供する移動医療チームの派遣、医薬品や外傷治療用機器の医療施設への供給、妊婦や新生児のための支援、さらに食料・清潔な水・衛生および公衆衛生用品の提供が含まれる。

総額170万ポンドにおよぶこの支援は、英国が国連人口基金(UNFPA)、インターナショナル・メディカル・コープス(IMC)、およびシリア国内の現地組織と連携し、「シリア援助基金(AFS)」を通じて実施される。

**

外務在外居住者省は、フェイスブックを通じて、シャイバーニー暫定外務在外居住者大臣が、ステファニー・マコルム駐レバノン・カナダ大使と会談、両国間の二国間関係と、共通の関心事項に関する連携の強化について協議が行われた。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国連児童基金(UNICEF):2025年1月以降、150万人以上の国内避難民(IDPs)が帰還、復興支援とサービスの欠如が深刻化(2025年8月4日)

国連児童基金(UNICEF)は、2025年人道状況報告(中間報告)を発表し、2025年1月以降、150万人以上の国内避難民(IDPs)が帰還、復興支援とサービスの欠如が深刻化していることを明らかにした。

また、爆発物による被害では、地雷や不発弾などの爆発物による事件が493件発生し、390人が死亡、536人が負傷した。うち108人の子どもが死亡、205人が負傷しており、子ども向けの保護・リスク教育の強化が急務とされていると指摘した。

さらに、基本サービスの提供については、約450万人(うち260万人が子ども)が基本的なサービスを受けた。そのうち99%が極度または高い人道的ニーズを抱える地域に住んでいることを明らかにした。

イスラエル軍のパトロール部隊がクナイトラ県のタルナジャ村とハドル村を結ぶ街道方面に侵入(2025年8月2日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍のパトロール部隊が、タルナジャ村とハドル村を結ぶ街道方面に侵入した。

**

シリア人権監視団によると、約40名の兵士と複数の軍用車輌からなる同部隊は街道沿線の民家を接収、軍事拠点としての使用を開始した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米国職員代表団が内務省、財務省、通信省、シリア中央銀行、およびその他の関係機関と会合(2025年8月4日)

外務在外居住者省は、フェイスブックを通じて、米国務省のシリア地域プラットフォーム・プログラム(SRP)の責任者であるニコラス・グリンジャー氏が率いる米国職員代表団が、内務省、財務省、通信省、シリア中央銀行、およびその他の関係機関と会合を開き、政治、経済、人道、外交に関する複数の共通関心事項に集中して議論を行った。

**

外務在外居住者省はまた、フェイスブックを通じて、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣がダマスカス県タダムーン区での虐殺事件に関する調査チームのウール・ウミット・ウンギョル教授およびアリ・ジャセム博士と会談した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米軍の車列がワリード国境通行所を経由してイラクからシリアに入国し、カスラク村に設置されている有志連合の基地に物資を輸送(2025年8月4日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、38台の貨物車輛などからなる米軍の車列がワリード国境通行所(スワイディーヤ国境通行所)を経由して、イラクからシリアに入国し、カスラク村に設置されている有志連合の基地に物資を輸送した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒムス県クサイル市で、レバノンのルーミヤ刑務所に収監されているシリア人被拘束者の即時釈放を要求し、彼らの苦難の終結と自由の保障を求めるスローガンを掲げるデモ(2025年8月4日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、クサイル市で、レバノンのルーミヤ刑務所に収監されているシリア人被拘束者の即時釈放を要求し、彼らの苦難の終結と自由の保障を求めるスローガンを掲げるデモが行われた。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国民軍の複数部隊がアレッポ県東部のハフサ村とダイル・ハーフィル市の間に位置するイマーム村一帯のシリア民主軍支配地域を4方面から奇襲攻撃(2025年8月4日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、4日未明、トルコの支援を受けるシリア国民軍の複数部隊が、県東部のハフサ村とダイル・ハーフィル市の間に位置するイマーム村一帯のシリア民主軍支配地域を4方面から奇襲攻撃した。

この攻撃により、両者の間で戦闘が発生した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

内務省はダマスカス県のマーリキー地区で3日に著名な音楽家のサルヒー・ワーディー氏の娘で英国籍を持つディヤーラー・ワーディー氏を殺害した武装強盗犯を県の内務治安司令部が逮捕したと発表(2025年8月4日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市フィルドゥース地区で前政権関係者とされる人物が、武装した正体不明のグループに襲撃され、殺害された。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ハマー県出身でアラウィー派の住民が、ヒムス市アッバースィーヤ地区で内務省総合治安局に拘束されたのち、殺害した。

**

内務省は、フェイスブックを通じて、ダマスカス県のマーリキー地区で3日に著名な音楽家のサルヒー・ワーディー氏の娘で英国籍を持つディヤーラー・ワーディー氏を殺害した武装強盗犯を県の内務治安司令部が逮捕したと発表した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ブルーダーン村のホテルを内務省総合治安局が、ザバダーニー市の武装勢力と一斉捜査を行い、キリスト教徒の経営者らに対してドゥルーズ派の従業員を解雇するよう強要した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アサーイシュ麻薬撲滅部隊がアレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市で治安作戦を実施し、麻薬の取引・販売に関与した疑いのある4人を逮捕(2025年8月4日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ(コバネ)市および同市郊外で、北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)の麻薬撲滅部隊が、特殊部隊の支援を受けて治安作戦を実施し、麻薬の取引・販売に関与した疑いのある4人を逮捕した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア民主軍のアブディー総司令官:「統合という概念は共同参画を意味する…。力で押しつけることはできない」(2025年8月4日)

ANHAは、シリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官に対する独占インタビューを行い、第1部を配信した。

インタビューのなかで、アブディー総司令官は「統合という概念は共同参画を意味する」と明言したうえで、「新たなシリアは、全国のすべての構成要素の間に新しいパートナーシップを築くことを基盤に構築されるべきであり、それを力で押しつけることはできない。ダイル・ザウル県やラッカ県の住民もシリア国家との統合には賛成しているが、既存の機関を維持したいと望んでおり、これらの機関は地元住民の手で運営されるべきだ」と述べた。

(C)青山弘之 All rights reserved.

スワイダー県でシャルア移行期政権側による停戦違反相次ぐ(2025年8月4日)

SANAによると、前日の「ヒクマト・ヒジュリーの破壊分子」による停戦違反で閉鎖されていたダルアー県のブスラー・シャーム市の通行所が再開された。

**

民間防衛機構(ホワイト・ヘルメット)は、Xを通じて、スワイダー県からブスラー・シャーム市の通行所を経由して90世帯(合計316人、うち女性と子どもを含む)が避難する一方、8世帯(合計31人)がスワイダー県に帰還したと発表した。

**

シリア人権監視団によると、アフマド・シャルア暫定政権の支配地からスワイダー県のイラー村に向かって重機関銃による砲撃が行われ、ドゥルーズ派武装勢力との間で一時戦闘が発生した。

また、同様の停戦違反は、アリーカ村でも発生した。

シリア人権監視団によると、このほかにもアティール村でも同様の停戦違反が発生した。

なお、シリア人権監視団は、7月13日以降の戦闘、処刑、イスラエルによる爆撃による死者数の総計が、8月4日の時点で1,520人に達していると発表した。

内訳は以下の通り。
・スワイダー県住民:723名(うち民間人164名、子ども21名、女性56名を含む)
・国防省、内務省総合治安局の要員:474名(うちベドウィン部族出身者40名、レバノン人武装者1名を含む)
・国防省・内務省の要員:15名(イスラエルの爆撃による死亡)
・防衛省庁舎へのイスラエル爆撃で死亡:3名(うち女性1名、身元不明者2名)
・ジャーナリスト:2名(スワイダー県での戦闘中に死亡)
・国防省・内務省の要員による処刑で死亡:300名(女性17名、子ども10名、高齢男性1名を含む)
ドゥルーズ派武装勢力による処刑:ベドウィン部族出身の民間人3名(女性1名、子ども1名を含む)
スワイダー24 によると、スワイダー県全域で光ファイバーケーブルの障害により、通信とインターネットのサービスが完全に停止した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官:「クナイトラ県内の4ヵ所を同時急襲し、武器を発見・押収」(2025年8月3日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、軍用車輌4台からなるイスラエル軍の部隊が、ラスム・カラム村とハラビー村を結ぶ道路沿いに侵入し、一部の車輌はラスム・カラム村に入り、通行する車輌の検問・捜索を行った。

また、イスラエル軍の車輌3台がフッリーヤ村に至る分岐点まで侵入した。

さらに、ジュバーター・ハシャブ村に設置されているイスラエル軍の拠点から、隣接する自然保護区周辺の住宅地および民家に向けて銃撃が行われた。

**

イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官はXを通じて、以下の通り発表した。

#速報
4ヵ所の標的に対する同時急襲:イスラエル軍がシリア南部で武器を発見・押収
昨夜、イスラエル国防軍第226旅団の部隊は、第210師団の指揮下で、諜報部隊504部隊の現地調査官と連携し、シリア南部ハドル村地域で現地の武器取引容疑者らに対して尋問作戦を実施した。
事前の諜報追跡および現場での綿密な調査に基づき、部隊は4つの地点を同時に急襲し、容疑者らが取引していた複数の武器を発見・押収した。
第210師団の部隊は、シリア国境でのテロ勢力の展開を阻止し、イスラエル国民の安全を守るために現地での活動を継続している。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダイル・ザウル県でのダーイシュ(イスラーム国)残党の襲撃でシリア民主軍の兵士5人が殺害され(2025年8月3日)

ANHAによると、シリア民主軍の広報センターは、ダイル・ザウル県でのダーイシュ(イスラーム国)残党の襲撃で兵士5人が殺害されたと発表した。

また、ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)は、ダルナジュ村の検問所がダーイシュ残党の襲撃を受け、民間人1人が死亡したと発表した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ占領下の「平和の泉」地域内のラッカ県で、シリア国民軍に所属するハムザ師団のメンバーが、ジャイス部族の男性1人を銃で撃ち殺害(2025年8月3日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコ占領下の「平和の泉」地域内のジャームース村とフィールー村を結ぶ街道で、シリア国民軍に所属するハムザ師団のメンバーが、ジャイス部族の男性1人を銃で撃ち殺害した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「シリア革命」初期から実名でメディアに登場し続けた著名な活動家がダイル・ザウル県で自宅で首を吊った状態で発見される(2025年8月3日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、数ヵ月前にアフマド・シャルア暫定政権の治安当局によって恣意的に逮捕されていたヒムス市アッバースィーヤ地区出身の若い男性が、ヒムス中央刑務所での拷問の末に死亡した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ヤードゥーダ村に至る街道を移動中のアフマド・シャルア暫定政権の国防省の要員が、正体不明の武装グループの要撃を受け、1人が死亡、他の者も負傷した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、マヤーディーン市郊外にある農地で、身元不明の少女の遺体が謎の状況下で発見された。

遺体の頭部には銃弾による傷が見られた。

また、シリア人権監視団によると、活動家のキンディー・アダーイ氏が自宅で首を吊った状態で発見された。
遺体には殴打や拷問を受けた痕跡が見られた。

アダーイ氏は2011年に始まった「シリア革命」初期から実名でメディアに登場し続けた著名な活動家で、最近になってドイツからシリアに帰国していたが、先月、治安当局により逮捕され、その後釈放されていた。

逮捕に理由は明らかではないが、SNSでアフマド・シャルア暫定政権を批判する投稿を行ったことと関連があると見られる。

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、タダームン区でスワイダー県出身のドゥルーズ派の若い男性が、正体不明の武装グループによる銃撃を受け、殺害された。

(C)青山弘之 All rights reserved.

スワイダー県でベドウィン・部族系武装勢力とドゥルーズ派武装勢力の戦闘が再開(2025年8月3日)

シリア人権監視団によると、スワイダー県のイラー村近郊のキリスト教墓地を占拠するベドウィン・部族系武装勢力が2日深夜から3日未明にかけて同村を砲撃した。

**

これに対して、内務省は、フェイスブックを通じて、スワイダー県の反乱武装集団が、複数の方面で治安部隊に対して奇襲攻撃を仕掛け、複数の村をロケット弾や迫撃砲で砲撃し、これにより治安部隊の要員に死傷者が出ていると発表した。

また、SANAによると、スワイダー県のタッル・ハディード村、リーマト・ハーズィム村、ウルガー村で、「ヒクマト・ヒジュリーの民兵」が停戦合意を破り、アフマド・シャルア暫定政権の治安拠点に対して組織的な攻撃を仕掛け、同地一帯に侵攻、一時制圧したのに対して、内務省の治安部隊が応戦し、これを撃退、侵攻地域すべてを奪還した。

「ヒクマト・ヒジュリーの民兵」は早朝、治安部隊に対して複数方面で奇襲攻撃を仕掛け、複数の村落をロケット弾や迫撃砲で攻撃、治安部隊の隊員に死傷者が出たが、治安部隊は、当該地域を確保し、戦闘を停止させたことで、停戦が維持されたという。

シリア人権監視団によると、この攻撃で、シャルア暫定政権側の兵士5人とドゥルーズ系武装勢力のメンバー1人が死亡した。

また、シャルア移行期政権の部隊は支援部隊とともに、スワイダー市西部に位置するサアラ村一帯に増援部隊を展開させ、同村の住宅地に対して無差別発砲を行う方、スワイダー市の西部郊外に向けて重機関銃と迫撃砲による攻撃を加えた。

これに対して、ドゥルーズ系武装勢力は、タッル・ハディード村東部やスワイダー市の西部郊外でシャルア移行期政権の部隊の進軍を阻止することに成功した。

また、シャルア暫定政権の内務省総合治安局の部隊が、ダマスカス郊外県のカナーキル村方面からスワイダー県のラサース村に対して砲撃を行った。

**

シリア人権監視団は、7月13日以降の戦闘、処刑、イスラエルによる爆撃による死者数の総計が、8月3日の時点で1,496人に達していると発表した。
内訳は以下の通り。
・スワイダー県住民:708名(うち民間人164名、子ども21名、女性56名を含む)
・国防省、内務省総合治安局の要員:474名(うちベドウィン部族出身者40名、レバノン人武装者1名を含む)
・国防省・内務省の要員:15名(イスラエルの爆撃による死亡)
・防衛省庁舎へのイスラエル爆撃で死亡:3名(うち女性1名、身元不明者2名)
・ジャーナリスト:2名(スワイダー県での戦闘中に死亡)
・国防省・内務省の要員による処刑で死亡:291名(女性17名、子ども10名、高齢男性1名を含む)
・ドゥルーズ派武装勢力による処刑:ベドウィン部族出身の民間人3名(女性1名、子ども1名を含む)

**

ANHAによると、ドゥルーズ派の最高宗教指導者であるヒクマト・ヒジュリー師は、スワイダー県の住民およびその防衛部隊に対して声明を発表し、命の安全と尊厳を守ることを目的とした複数の指示を出した。

具体的な指示内容は以下の通り。
・あらかじめ定められた従来の防衛拠点への組織的撤退を徹底すること。
・あらゆる手段を用いて防御施設を強化し、あらゆる潜在的な侵入に備えること。
・共同作戦司令部との直接の調整なしに、個別に行動することを禁ずること。
・自制心を保ち、挑発に乗らないよう努めること。
・新たな指示が出るまでは、住民は自宅に留まること。

**

アレッポ県では、ANHAによると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるアレッポ市のシャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区で、女性らがデモを行い、スワイダー県の女性との連帯を表明、アフマド・シャルア暫定政権による侵害行為を非難した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダマスカス県でオートバイ押収命令に反対する抗議デモ(2025年8月3日)

ヒムス県では、SANAによると、ヒムス市でボーイスカウトが「我ら皆シリア」と銘打ったイベントを開催し、シリアの領土と国民の一体性と主権の堅持、分離主義的プロジェクトへの断固反対の意思を表明した。

を明確にし、シリア政府の努力を全面的に支持することを強調、スワイダー県で失踪した民間防衛機構(ホワイト・ヘルメット)のハムザ・アマーリーン氏の安否情報の公開と、関係当局によるあらゆる措置を講じた上での釈放と安全確保を求めた。

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、県当局が発出したオートバイ押収命令に反対する抗議デモがウマウィーイーン広場と県庁前で行われた。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トランプ大統領に近いジャーナリストのローラ・ルーマー氏はバッラク在トルコ米大使兼務シリア担当特使について、「中東におけるジハード勢力拡大を可能にする外交上の大失態」を犯しているとした批判(2025年8月2日)

『ナハール』によると、ドナルド・トランプ大統領に近いジャーナリスト、ローラ・ルーマー氏は、トーマス・バッラク在トルコ米大使兼務シリア担当特使について、「中東におけるジハード勢力拡大を可能にする外交上の大失態」を犯しているとした批判した。

ルーマー氏は、バッラク大使が外交・安全保障の経験がないにもかかわらず、政治的コネを利用して外交ポストに就任したとしたうえで、スワイダー県での混乱に際して、シャーム解放機構による残虐行為を矮小化し、「部族民兵」と再定義することで、カタールやトルコの支援勢力を擁護、イスラエルが警告していたスワイダー県でのドゥルーズ派住民虐殺の危機を無視したと指摘、「シリアのような不安定な地域で米国の政策を策定する資格はない」と非難した。

また、バッラク大使が大使として行ってきた政策は、米国をトルコやカタールの意向に沿わせ、ムスリム同胞団などの政治イスラーム勢力の保護に繋がるもので、イスラエルなど米国の同盟国を裏切り、中東におけるジハード拡大の阻止努力を損なっている」と指弾した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒムス県とラタキア県でアラウィー派が殺害される(2025年8月2日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市のシャバービーヤ地区で、銃で撃たれて殺害されたアラウィー派の男性が遺体で発見された。

この男性は数日前に、サビール地区の自宅から外出したのを最後に行方不明となっていた。

また、シリア人権監視団によると、ヒムス市内にあるアフマド・シャルア暫定政権の刑務所で、数ヵ月前に拘束された若い男性が拷問によって死亡したことが明らかになった。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、サルカスィーヤ村でアラウィー派の70歳代の男性が、自宅に押し入った4人組の武装グループによって殺害された。

一方、内務省は、フェイスブックを通じて、ラタキア県内務治安司令部が、前政権下での民間人に対する人権侵害に関与していたナビール・ドゥライワスィー容疑者を逮捕したと発表した。

**

タルトゥース県では、シリア人権監視団によると、バイト・カリーフ村で、7月30日に武装強盗グループの銃撃を受け、重傷を負っていた若い男性がタルトゥース国立病院で死亡した。

**

ダイル・ザウル県は、フェイスブックを通じて、誘拐犯グループを逮捕したとの県内務治安司令官のダッラール・シャムラーン大佐の声明を発表した。

**

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団が2日に発表したところによると、ヤルダー市のダッフ・シャウク地区でアラウィー派の男性が武装グループによる至近距離からの銃撃を受けて死亡した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団が2日に発表したところによると、前政権の防空部隊に所属していた元少尉が、ミスヤーフ市西のダイル・サリーブ村でオートバイに乗った武装グループにより銃撃され死亡した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団が2日に発表したところによると、アレッポ市サラーフッディーン地区で、前政権関係者とされる男性が何者かに至近距離から銃撃され死亡した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダイル・ザウル県シャアファ村でダーイシュ(イスラーム国)の襲撃により村の校長が殺害(2025年8月2日)

ダイル・ザウル県では、ANHAによると、クルド民主軍の広報センターは、シャアファ村で、ダーイシュ(イスラーム国)の襲撃により村にある学校の校長が殺害されたと発表した。

**

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市のサイフ・ダウラ地区にあるモスク付近で、麻薬取引に関与しているガルビー家とラフィーウ家のグループどうしが交戦した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコの占領下にある「平和の泉」地域内のアレッポ県スルーク町近郊でシリア国民軍諸派に所属するグループのメンバー1人が何者かによって殺害(2025年8月2日)

ラッカ県では、ANHAによると、トルコの占領下にある「平和の泉」地域内のスルーク町近郊のビール・アースィー村でシリア国民軍諸派に所属するグループのメンバー1人が何者かによって殺害された。

シリア人権監視団によると、殺害されたのは民間警察の要員。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ウンム・アームード村で公安機関の職員1人が武装グループによって至近距離から銃で撃たれて死亡した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ県マンビジュ市郊外でシリア民主軍とシャルア移行期政権の軍、トルコ軍が交戦(2025年8月2日)

SANAによると、国防省広報局は、シリア軍が2日21時40分、アレッポ県マンビジュ市郊外のキヤーリーヤ村一帯に設置されている拠点の一つに対するシリア民主軍の部隊の侵入作戦を阻止した。

これに関して、イナブ・バラディーは8月3日、シリア民主軍がキヤーリーヤ村とサイイド村一帯をロケット砲で砲撃し、シリア軍兵士4人と民間人3人が負傷したと伝えた。

これに対して、ロケット弾の発射地を特定し、反撃を実施し、トルコ軍の無人航空機も同地を爆撃した。

**

しかし、シリア民主軍は3日、Xを通じて、同軍がシャルア移行期政権の部隊の拠点を攻撃したとの発表を否定、実際には、移行期政権の部隊の一部をなす「無秩序な派閥」が、ダイル・ハーフィル市一帯の境界地で挑発行為と攻撃を繰り返しており、2日夜にも、これらの派閥が住民のいる地域に対して、10発以上の砲弾を根拠もなく発射したと反論した。

そのうえで、シリア民主軍は、これに対し、我が部隊は正当防衛の権利を全面的に行使し、砲弾発射地点に反撃したと主張した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリアとトルコを結ぶガス輸送パイプラインの開通式が行われ、シリア、トルコ、アゼルバイジャンの関係閣僚、カタール開発基金の代表が出席(2025年8月2日)

SANAによると、シリアとトルコを結ぶガス輸送パイプラインの開通式が行われ、シリアのムハンマド・バシール電力大臣、トルコのアルプ・アルスラン・ビルクダル電力大臣、天然ガス供給国のアゼルバイジャンのミカイル・ジャバロフ経済大臣、ならびにカタール開発基金の代表が出席した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

スワイダー県のクライヤー町、シャフバー町などで、シャルア暫定政権によるスワイダー県での「虐殺」に抗議するデモ(2025年8月2日)

SANAによると、食料や小麦粉などの人道支援物資を積んだシリア・アラブ赤新月社監督下の貨物車輛10台からなる車列がダルアー県のブスラー・シャームに設置されている通行所を通過し、スワイダー県に物資を輸送した。

**

SANAによると、スワイダー県から避難してきた住民386人(大半が女性と子ども)がシリア・アラブ赤新月社の監督のもと、6台の大型バスに乗せられ避難、ダルアー県のブスラー・シャーム市に設置されている通行所に到着した。

**

フェイスブックによると、スワイダー県のクライヤー町、シャフバー町などで、アフマド・シャルア暫定政権によるスワイダー県での「虐殺」に抗議するデモが行われた。
デモ参加者は、スワイダー県に対する包囲の解除、人道回廊の開設や、圧政と飢餓政策から市民を守る国際的保護の必要性を訴えた。

**

シリア人権監視団は、7月13日以降の戦闘、処刑、イスラエルによる爆撃による死者数の総計が、8月2日の時点で1,490人に達していると発表した。

内訳は以下の通り。
・スワイダー県出身者:707人(うち民間人164人、子ども21人、女性56人を含む)
・国防省および内務省総合治安局の要員:469人(うちベドウィン部族出身者40人、レバノン人戦闘員1人を含む)
・国防省・内務省所属の要員15人:イスラエルの爆撃によって死亡
・首都ダマスカスへのイスラエルの爆撃で死亡した民間人3人(女性1人、身元不明2人):
・スワイダー県での戦闘中に殺害されたメディア関係者2人
・国防省・内務省の要員によって処刑された住民291人(女性17人、子ども10人、高齢男性1人を含む)
・ドゥルーズ派武装勢力によって処刑されたベドウィン部族出身者3人(女性1人、子ども1人を含む)

また、シリア人権監視団は、7月13日以降の一連の衝突で、少なくとも560人が行方不明となっており、うち52人が女性、26人が子どもだと発表した。

**

財務省は、フェイスブックを通じて、スワイダー県の公務員への給与支払い、財務関連職員の安全確保、公金の保全のため、スワイダー県における給与支払いにかかる予算を、暫定的にイズラア市にある銀行支店に移管すると発表した。

**

SANAによると、司法省の本庁舎で、「スワイダー事件」調査委員会の第1回会合がマズハル・ワイス司法大臣の主宰のもとに開催された。

会合後、委員たちは内部作業会議を行い、ハーティム・ナアサーン判事を委員長に、アンマール・イッズッディーン弁護士を報道担当に選出した。

さらに、司法省内に常設の委員会事務所を設置し、スワイダー県住民からの苦情受付のための専用電話回線を2本開設することも決定された。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア民主軍のアブディー総司令官:「民族・宗教間の対立は、これまで暫定政権が取ってきた政策の結果だ」(2025年8月1日)

シリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官は、『インディアン・エクスプレス』のインタビューに応じた。

インタビューでのアブディー総司令官の主な発言は以下の通り。

重要なのは、他の全ての武装勢力がシリア軍に統合され、軍が国民的アイデンティティを持ち、全てのシリア国民を守る役割を果たす明確な道筋を持つことだ。つまり、軍は特定の利害に従属してはならない。シリアの安定を確保するためには、すべてのシリア国民の意思を代表し、彼らを保護する民主的な制度が必要だと考えている。
これらの紛争や戦争(民族・宗教間の対立)は、これまで暫定政権が取ってきた政策の結果だ。シリアは多様な国であり、安定を維持するには、あらゆる集団とアイデンティティの権利が保護され、意思決定プロセスに参加できるようにする必要がある。例えば、政府は選挙を通じて地域評議会を設立し、各地域の事務を管理させることができる。さらに重要なのは、治安部隊や軍が民族・宗教間の戦争の当事者になってはならないということだ。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米ホワイト・ハウスはシリアからの輸入品に41%の関税をかけると発表(2025年8月1日)

NBCニュースによると、米ホワイト・ハウスは新たな貿易政策を発表、これを受けて各国からの輸入品に対して10~50%の関税をかけることを明らかにした。

このうち、シリアに対する関税は41%と厳しいものとなっている。

(C)青山弘之 All rights reserved.