レバノンの動き(2014年8月18日)

ナハールネット(8月18日付)によると、内務治安郡総局はベカーア県バアルベック郡アルサール村で、シリア人女性ジャミーラ・マシュハダーニー氏が率いる強盗グループのメンバー4人を逮捕した、と発表した。

AFP, August 18, 2014、AP, August 18, 2014、ARA News, August 18, 2014、Champress, August 18, 2014、al-Hayat, August 19, 2014、Kull-na Shuraka’, August 18, 2014、al-Mada Press, August 18, 2014、Naharnet, August 18, 2014、NNA, August 18, 2014、Reuters, August 18, 2014、SANA, August 18, 2014、UPI, August 18, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き(2014年8月17日)

サウジアラビアのアリー・アウダ・アスィーリー在レバノン大使はレバノンの声(8月17日付)に対し、「我々はダーイシュ(イスラーム国)などのグループが、レバノンに自らの決定を押しつけることを許さない…。アルサール村(ベカーア県バアルベック郡)での混乱がレバノンの他の地域で繰り返されないことを望む」と述べた。

AFP, August 17, 2014、Anadolu Ajansı, August 17, 2014、AP, August 17, 2014、ARA News, August 17, 2014、Champress, August 17, 2014、al-Hayat, August 18, 2014、Kull-na Shuraka’, August 17, 2014、al-Mada Press, August 17, 2014、Naharnet, August 17, 2014、NNA, August 17, 2014、Reuters, August 17, 2014、SANA, August 17, 2014、UPI, August 17, 2014、Voice of Lebanon, August 17, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年8月17日)

NNA(8月17日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外で、レバノン軍が武装集団を要撃し、「ジハード主義者」12人を逮捕した。

今月上旬のアルサール村襲撃に参加した武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーだと思われる。

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ナハールネット(8月17日付)などは、ウラマー委員会のメンバーからの情報として、ベカーア県バアルベック郡アルサール村で武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)に拉致されていた内務治安軍総局隊員のうち2人が解放された、と報じた。

AFP, August 17, 2014、AP, August 17, 2014、ARA News, August 17, 2014、Champress, August 17, 2014、al-Hayat, August 18, 2014、Kull-na Shuraka’, August 17, 2014、al-Mada Press, August 17, 2014、Naharnet, August 17, 2014、NNA, August 17, 2014、Reuters, August 17, 2014、SANA, August 17, 2014、UPI, August 17, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年8月15日)

ナハールネット(8月15日付)は、内務治安軍総局が、バアルベック・スンナ派自由人旅団のツイッターのアカウントに対してサイバー攻撃を行い「制圧」、アカウント上にレバノン国旗の画像を掲揚したと報じた。

Naharnet, August 15, 2014
Naharnet, August 15, 2014

なお、ナハールネット(8月16日付)によると、内務治安軍総局は、これに先立って14日に、バアルベック・スンナ派自由人のツイッターのアカウントを管理していた19歳の青年「H.Sh.H.」を拘束した、とツイッターを通じて発表していた。

しかし、この青年(フサイン・シャーマーン・フサイン氏)の父親だというシャーマーン・フサイン氏は、『ハヤート』(8月16日付)に対し、内務治安軍総局が、ベカーア県バアルベック郡リヤーク村で息子が拘束されたことを認めたうえで、一家がヒズブッラーに近い存在であることを明らかにし、えん罪を主張した。

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ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長はレバノン紛争(2006年)戦勝記念日に合わせてテレビ演説を行った。

演説のなかで、ナスルッラー書記長は、「いわゆるダーイシュは今や、シリアとイラクの広大な地域を制圧し…、殺戮を行い…、(シャームの民の)ヌスラ戦線の戦闘員のような自らに近い人々さえも殺している…。虐殺で主に危害を加えたれているのはスンナ派で、イラクのクルド人、ヤズィード教徒、シーア派、キリスト教徒、トルクメン人に対して容赦ない…。こうしたことはイスラームとは無縁だ」と述べた。

またナスルッラー書記長は「こうした状況は冗談なのか?… 我々はこの脅威の潜在性に築かねばならない…。私は、すべてのレバノン人、イラク人、シリア人、そして湾岸諸国の人々に、宗派主義的不寛容を捨て、この現象がシーア派だけの脅威でないということを訴えたい…。この戦いを宗派対立だなどと考えるべきではない。これはタクフィール主義戦争であり、タクフィール主義に異論を唱える人が標的となっているのだ」と強調した。

さらに「もしヒズブッラーがシリアから撤退したら、危険は無くなるだろうか? (アブー・バクル・)バクダーディー(イスラーム国指導者)の地図からレバノンは外されるだろうか? 撤退することで有益なのか?… (レバノン政府のシリア紛争への)不関与政策がレバノンを守っているとでもいうのか? ダーイシュがシリアを手中に収め、(ベカーア県の)ラーシャイヤーやバアルベック、北部県に至れば、不関与政策が国を守ることになるのか? これは現実的なアプローチと言えるのか? 正しいアプローチなのか?… 国が存在に関わる脅威に直面している時、優先されるべきは、この脅威に立ち向かうことになる」と訴えた。

Naharnet, August 15, 2014
Naharnet, August 15, 2014

AFP, August 15, 2014、AP, August 15, 2014、ARA News, August 15, 2014、Champress, August 15, 2014、al-Hayat, August 16, 2014、Kull-na Shuraka’, August 15, 2014、al-Mada Press, August 15, 2014、Naharnet, August 15, 2014、August 16, 2014、NNA, August 15, 2014、Reuters, August 15, 2014、SANA, August 15, 2014、UPI, August 15, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年8月14日)

AFP(8月14日付)は、ベカーア県バアルベック郡アルサール村周辺で、シリア人避難民2,000~2,500人が依然としてシリアに帰国できず、同地に取り残されたままだと報じた。

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NNA(8月14日付)によると、レバノン軍は、ベカーア県バアルベック郡アルサール郡での武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘に関連して、北部県ミニヤ郡、ディンニーヤ郡でシリア人避難民若者複数人を摘発した。

AFP, August 14, 2014、AP, August 14, 2014、ARA News, August 14, 2014、Champress, August 14, 2014、al-Hayat, August 15, 2014、Kull-na Shuraka’, August 14, 2014、al-Mada Press, August 14, 2014、Naharnet, August 14, 2014、NNA, August 14, 2014、Reuters, August 14, 2014、SANA, August 14, 2014、UPI, August 14, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年8月12日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方無人地帯(対レバノン国境)をシリア軍が空爆し、「備えよ」旅団司令官でレバノン人のアブー・ムハンマド・リファーイー氏を含むジハード主義武装集団戦闘員7人が死亡した。

シリア革命反体制勢力国民連立は、この空爆に関して、シリア軍が「樽爆弾」を投下し、リファーイー氏ら11人を殺害したと発表した。

LBCI(8月12日付)などによると、リファーイー氏はレバノンの北部県トリポリ市に本部を持つバシャーイル協会の代表で、ファールーク大隊創設メンバーの一人。ヒムス市バーブ・アムル地区、ダマスカス郊外県ヤブルード市、サフル村、ランクース市での戦闘に参加したのち、「備えよ」旅団司令官としてカラムーン作戦司令室に参画、自由シリア軍教練を担当していた。

またシリア人缶監視団によると、ムライハ市およびその周辺で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦、シリア軍が同地を22回にわたり空爆した。

このほか、ドゥーマー市一帯、アルバイン市に対してもシリア軍は空爆を行った。

一方、SANA(8月12日付)によると、ザバダーニー市東部山岳地帯、カラムーン地方(マシュラファ市、ラアス・マアッラ町)無人地帯(対レバノン国境)、ムライハ市およびその周辺、バイト・ティーマー市、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線のリビア人、サウジアラビア人戦闘員や、イスラーム旅団戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

Naharnet, July 12, 2014
Naharnet, July 12, 2014

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が各地に「樽爆弾」を投下、6人が死亡した。

一方、SANA(8月12日付)によると、ジャースィム市、ラジャート高原、ナワー市、ダルアー市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ウンム・シャルシューフ村南部で、シリア軍がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(8月12日付)によると、カフルタハーリーム町にあるシャームの民のヌスラ戦線の拠点をシリア軍が攻撃し、「テロリスト」35人を殲滅した。

またアイン・フサイン村、イッズッディーン町、サアン村、タドムル市郊外のカラア地方で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、カフルトゥーン村近郊で反体制武装集団がシリア軍を要撃し、士官を拉致、兵士3人を殺害した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がアレッポ市カルム・タッラーブ地区を手製の迫撃砲で攻撃した。

またシリア軍がアレッポ市のバーブ・ナイラブ地区を「樽爆弾」で空爆し、女性2人、子供5人を含む10人が死亡した。

一方、SANA(8月12日付)によると、アレッポ市カースティールー地区、マルジャ地区、ハナーヌー地区、マイサル地区、フィルドゥース地区、旧市街、クワイリス村、アルド・マッラーフ地区、カフルハラブ村、シャイフ・アフマド村、タッル・スースィーン村、アフタリーン市、ハズワーン村、ハーン・トゥーマーン村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(8月12日付)によると、ビイル・アジャム村、ジャディーダ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, August 12, 2014、AP, August 12, 2014、ARA News, August 12, 2014、Champress, August 12, 2014、al-Hayat, August 13, 2014、Kull-na Shuraka’, August 12, 2014、LBCI, August 12, 2014、al-Mada Press, August 12, 2014、Naharnet, August 12, 2014、NNA, August 12, 2014、Reuters, August 12, 2014、SANA, August 12, 2014、UPI, August 12, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年8月10日)

SANA(8月10日付)は、レバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外で避難生活を送っていたシリア人数百人が、マスナア・ジュダイダト・ヤーブース国境通行所を経由して、シリアに帰国し、ダマスカス郊外県クドスィーヤー市郊外に建設された一次避難センターに無事収容されたと報じた。

避難民の帰国は、アルサール村一帯での武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)とレバノン軍の戦闘を受けた動き。

SANA, August 10, 2014
SANA, August 10, 2014

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NNA(8月10日付)によると、レバノン軍はベカーア県バアルベック郡アルサール村一帯のワーディー・フスン、ワーディー・フマイド、ワーディー・アター、ラアス・サルジュ、ワーディー・ラフヤーン、サルジュ・ハサンといった戦略的要衝に展開し、厳戒態勢にあたった。

AFP, August 10, 2014、AP, August 10, 2014、ARA News, August 10, 2014、Champress, August 10, 2014、al-Hayat, August 11, 2014、Kull-na Shuraka’, August 10, 2014、al-Mada Press, August 10, 2014、Naharnet, August 10, 2014、NNA, August 10, 2014、Reuters, August 10, 2014、SANA, August 10, 2014、UPI, August 10, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年8月9日)

NNA(8月9日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村での武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘で負傷していたレバノン軍兵士1人が死亡した。

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『ナハール』(8月9日付)は、ベカーア県バアルベック郡アルサール村での武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)とレバノン軍との戦闘に関して、武装集団側が拘束中の兵士らの解放の条件として、ルーミヤ政治刑務所に収監中の過激派20人の釈放を要求していた、と報じた。

AFP, August 9, 2014、AP, August 9, 2014、ARA News, August 9, 2014、Champress, August 9, 2014、al-Hayat, August 10, 2014、Kull-na Shuraka’, August 9, 2014、al-Mada Press, August 9, 2014、al-Nahar, August 9, 2014、Naharnet, August 9, 2014、NNA, August 9, 2014、Reuters, August 9, 2014、SANA, August 9, 2014、UPI, August 9, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年8月8日)

サウジアラビアで3年にわたり事実上の亡命生活を送ってきたサアド・ハリーリー元首相が突如レバノンに帰国した。

ナハールネット(8月8日付)によると、帰国したハリーリー元首相は、タマーム・サラーム首相と首相官邸で会談し、自身が発表したサウジアラビアによる軍事支援などについて意見を交わした。

ナハールネット(8月9日付)によると、ハリーリー元首相は、サラーム首相との会談で、ベカーア県バアルベック郡アルサール村住民に対して、1,500万ドルを寄付すると申し出たという。

Naharnet, August 8, 2014
Naharnet, August 8, 2014

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ベイルートの首相官邸で、タマーム・サラーム首相を議長とする安全保障会議が開催され、サウジアラビアによる10億ドルの軍事支援の用途などに協議が行われた。

会議には、サウジアラビアから3年ぶりに帰国したサアド・ハリーリー元首相、サミール・ムクビル副首相兼国防大臣、ヌハード・マシュヌーク内務地方自治大臣、ジャーン・カフワジー軍総司令官、イブラーヒーム・バスブース内務治安郡総局長、アッバース・イブラーヒーム総合治安局長、ジョルジュ・カルア国家治安総局長が出席した。

Naharnet, August 8, 2014
Naharnet, August 8, 2014

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3月14日勢力が、サウジアラビアからのサアド・ハリーリー元首相の帰国を受けて緊急会合を開き、レバノン軍の展開を通じたシリア・レバノン国境警備の必要を強調した。

会合後の声明で、3月14日勢力はまた「国境管理はシリアの戦争からのヒズブッラーの即時撤退がなければ実現しない」との見解を示した。

Naharnet, August 8, 2014
Naharnet, August 8, 2014

AFP, August 8, 2014、AP, August 8, 2014、ARA News, August 8, 2014、Champress, August 8, 2014、al-Hayat, August 9, 2014、Kull-na Shuraka’, August 8, 2014、al-Mada Press, August 8, 2014、Naharnet, August 8, 2014、Augus 9, 2014、NNA, August 8, 2014、Reuters, August 8, 2014、SANA, August 8, 2014、UPI, August 8, 2014などをもとに作成。

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レバノンでのイスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月7日)

NNA(8月7日付)などによると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村周辺で避難生活を送ってきたシリア人約1,700人が、同地での武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)とレバノン軍の戦闘激化を受けて、シリア国内に避難、帰国した。

AFP(8月7日付)によると、シリアに帰国した避難民の多くはダマスカス郊外県カラムーン地方の住民であり、このほかに3,000人がシリアへの帰国を望んでいるという。

なおアルサール村一帯には4万7,000人のシリア人避難民がいるという。

NNAによると、シリア人避難民の帰国は、彼らがレバノンに不法入国していたためで、武装集団とレバノン軍の衝突発生以前から散見されていたという。

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ラムズィー・ジュライジュ情報大臣は、タマーム・サラーム首相が、ジャーン・カフワジー軍総司令官、イブラーヒーム・バスブース内務治安軍総局長、アッバース・イブラーヒーム総合治安局長、ジョルジュ・カルア国家治安総局長、イマード・ウスマーン軍情報局長と会談し、軍、治安機関の志願兵・隊員数を1万2,000人に増員することを決定したと発表した。

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ジャーン・カフワジー軍総司令官は、ベカーア県バアルベック郡アルサール村への武装集団の襲撃に伴うレバノン軍と武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘に関して、武装集団がアルサール村からシリア領内に撤退したことを確認したとタマーム・サラーム内閣に報告した。

ナハールネット(8月7日付)が伝えた。

なお『サフィール』(8月7日付)によると、アルサール村には約2,000人の武装集団が侵入し、停戦交渉はアブー・タラールを名乗るイマード・アフマド・ジュムア氏(8月3日に逮捕)の副官が行っていたという。

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ナハールネット(8月7日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村での武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)とレバノン軍の停戦を仲介しているウラマー委員会の使節団は、レバノン軍兵士らを拉致した武装集団との連絡が途絶えたと発表した。

連絡が途絶えたのは、彼らがアルサール村一帯から撤退し、「彼らが携帯電話の電源を切った」ためだという。

その後、シャームの民のヌスラ戦線は声明を出し、アルサール村一帯から撤退したことを明らかにした。

アルサール村での戦闘継続で、ダマスカス郊外県カラムーン地方の戦闘員やシリア人避難民の移動が制限され、そのことが「イスラームの敵」に資することになるというのが撤退の理由。

またヌスラ戦線は、アルサール村で拉致したレバノン軍兵士が「特別な待遇を受けている」と発表し、無事であることを強調した。

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『サフィール』(8月7日付)は、ベカーア県バアルベック郡アルサール村への武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)の襲撃に関して、治安当局が、武装集団の指導者らと、ルーミヤ刑務所収監者の政治犯、北部県トリポリ市のジハード主義者、アイン・フルワ・パレスチナ難民キャンプ(南部県サイダー市)のジハード主義者の間で先週末に交わされた電話での会話を傍受していた、と報じた。

AFP, August 7, 2014、AP, August 7, 2014、ARA News, August 7, 2014、Champress, August 7, 2014、al-Hayat, August 8, 2014、Kull-na Shuraka’, August 7, 2014、al-Mada Press, August 7, 2014、Naharnet, August 7, 2014、NNA, August 7, 2014、Reuters, August 7, 2014、al-Safir, August 7, 2014、SANA, August 7, 2014、UPI, August 7, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年8月7日)

ウムラーン・ズウビー情報大臣は、レバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール村に対する武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)襲撃に関するサアド・ハリーリー元首相の言動に関して、「サアド・ハリーリー氏はサウジ政府が言うことを繰り返すだけのオウムで、彼の発言は反論するに値しない単なるつぶやきだ…。ハリーリー氏はサウジ政府の報道官になった方がいい」と酷評した。

SANA(8月7日付)が伝えた。

SANA, August 7, 2014
SANA, August 7, 2014

AFP, August 7, 2014、AP, August 7, 2014、ARA News, August 7, 2014、Champress, August 7, 2014、al-Hayat, August 8, 2014、Kull-na Shuraka’, August 7, 2014、al-Mada Press, August 7, 2014、Naharnet, August 7, 2014、NNA, August 7, 2014、Reuters, August 7, 2014、SANA, August 7, 2014、UPI, August 7, 2014などをもとに作成。

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レバノンでのイスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月6日)

ベカーア県バアルベック郡アルサール村への武装集団の襲撃に伴うレバノン軍と武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘は5日目を迎え、レバノン軍によると死者総数は17人となった。

またARA News(8月6日付)によると、レバノン軍はアルサール村および同村周辺に広がるシリア人避難民キャンプを重火器で砲撃し、女児1人、女性1人を含む8人が死亡、88人が負傷した。

これに関して、シリア人権監視団が「少なくともシリア人100人が砲撃によって死傷した」と発表した。

一方、NNA(8月6日付)によると、レバノン軍はアルサール村郊外のシリア人避難民キャンプに突入し、複数の民家などを捜索、複数名を逮捕した。

またNNAによると、レバノン軍は、ベカーア県バアルベック郡アルサール村以外でも、ナバティーヤ県ハースバイヤー郡シャブアー農場、ハースバイヤー市などのシリア人宅を家宅捜索したという。

他方、レバノン軍と武装集団の停戦に向けて仲介を続けているウラマー委員会は声明を出し、アルサール村の停戦が24時間延長され、武装集団が同村からの撤退を開始したと発表した。

撤退を開始した武装集団は、ラアス・サルジュ、アイン・アター、ワーディー・ラアヤーン一帯に集結しているという。

MTV(8月6日付)によると、また武装集団はレバノン軍兵士3人を釈放したが、内務治安軍総局隊員17人、兵士10人が依然として拉致されたままだという。

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アルサール村に近いラブワ村では、人道支援物資を積んだ車列が武装集団の手に渡ることを阻止するとして、住民が通過を阻止した。

またレバノン軍は、アルサール村とラブワ村の間に位置するアイン・シャアブ検問所で武装集団を撃退したが、その際兵士複数名が死亡した。

ナハールネット(8月6日付)が伝えた。

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サウジアラビアで事実上の亡命生活を送るムスタクバル潮流代表のサアド・ハリーリー元首相は、ジェッダで記者団に対し、サウジアラビアのアブドゥッラー国王が、レバノン軍に100億ドルの支援を行うと告げられ、「すでに支援を受け取った」たことを明らかにし、国王の決定を賞賛した。

一方、ベカーア県バアルベック郡アルサール村での武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)とレバノン軍の交戦に関して、ヒズブッラーのシリアへの干渉が「レアノンとシリアの反体制派に悪影響を与えた」と非難した。

ナハールネット(8月6日付)が伝えた。

AFP, August 6, 2014、AP, August 6, 2014、ARA News, August 6, 2014、Champress, August 6, 2014、al-Hayat, August 7, 2014、Kull-na Shuraka’, August 6, 2014、al-Mada Press, August 6, 2014、MTV, August 6, 2014、Naharnet, August 6, 2014、NNA, August 6, 2014、Reuters, August 6, 2014、SANA, August 6, 2014、UPI, August 6, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年8月6日)

NNA(8月6日付)によると、ベカーア県ザフラ郡の対シリア国境(ダマスカス郊外県ザバダーニー市)に近いPFLP-GCのタッル・バイダ検問所一帯と同地に隣接するカフルザバド村一帯で深夜、PFLP-GC民兵と正体不明の武装集団が交戦した。

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NNA(8月6日付)によると、北部県トリポリ市ムハッラム地区で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、1人が死亡、複数人が負傷した。

AFP, August 6, 2014、AP, August 6, 2014、ARA News, August 6, 2014、Champress, August 6, 2014、al-Hayat, August 7, 2014、Kull-na Shuraka’, August 6, 2014、al-Mada Press, August 6, 2014、Naharnet, August 6, 2014、NNA, August 6, 2014、Reuters, August 6, 2014、SANA, August 6, 2014、UPI, August 6, 2014などをもとに作成。

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レバノンでのイスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月5日)

『サフィール』(8月5日付)は、ベカーア県バアルベック郡アルサール村への武装集団の襲撃を率いたとされるダーイシュ(イスラーム国)のアミール、アブー・ハサン・フィラスティーニー氏が、シリアのダマスカス郊外県カラムーン地方無人地帯での軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員との戦闘で死亡した、と報じた。

アルサール村襲撃に関しては、シャームの民のヌスラ戦線の武装集団によるものとの報道が主流である。

だが、襲撃のきっかけとなったレバノン軍による摘発活動で、8月3日に逮捕されたイマード・アフマド・ジュムア氏(シリア人)が率いるイスラームの暁大隊もダーイシュに忠誠を誓っており、アルサール村での混乱は、ヌスラ戦線、イスラーム戦線といった武装集団が対シリア・レバノン国境で連携関係を保っていることを示すことになった。

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ベカーア県バアルベック郡アルサール村への武装集団の襲撃に伴うレバノン軍と武装集団の戦闘は4日目を迎え、レバノン軍によると4日間で死者総数は16人、負傷者総数は86人となった。

ARA News(8月5日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村を襲撃した武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)とレバノン軍の停戦を仲介するためにアルサール村に向かっていたウラマー委員会の使節団が武装集団の襲撃を受け、団長のシャイフ、サリーム・リファーイー氏ら5人が負傷した。

負傷したウラマー委員会一行は、武装集団との交渉を行い、ナハールネット(8月5日付)によると、同日晩にはレバノン軍と武装集団の停戦合意が成立した。

停戦合意は、武装集団が拘束した兵士・内務治安郡総局隊員の釈放、外交人武装集団のアルサール村一帯からの撤退などを骨子としていた。

MTV(8月5日付)によると、戦闘に参加していない武装集団メンバー約3,000人がアルサール村一帯からの撤退の意思を表明していた。

だが、停戦合意成立の数時間後、武装集団はアルサール村のワーディー・ラアヤーンとワーディー・アターの軍検問所を襲撃し、合意を反故にした。

またNNA(8月5日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が同地一帯に検問所を設置し、住民の移動を制限したという。

一方、ナハールネットによると、武装集団によって拉致されていた内務治安軍総局の隊員2人が解放された。

Naharnet, August 4, 2014
Naharnet, August 4, 2014

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ムスタクバル潮流は声明を出し、ベカーア県バアルベック郡アルサール村への武装集団の襲撃に関して、「ヒズブッラーとその同盟者にアルサール村の事件の責任の多くがある」と批判した。

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ヒズブッラーは声明を出し、ベカーア県バアルベック郡アルサール村への武装集団の襲撃に関して「ヒズブッラーはアルサールの事件に介入していない」と述べ、同村の攻略への参加を否定した。

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自由国民潮流代表のミシェル・アウン議員(元司令官)は、変化改革ブロックの定例会合後、ベカーア県バアルベック郡アルサール村への武装集団の襲撃に関して「テロリストと交渉すべきではないと警告する。我々はダーイシュ(イスラーム国)ではなく、むしろダマスカス(シリア政府)と交渉すべきだ」と述べた。

アウン議員はまた「シリアとの交渉は双方(シリアとレバノン)の国益になる…。国境警備はレバノンとシリアの責任であり、二国間の過去の合意に基づくものだ」と付言した。

ナハールネット(8月5日付)が伝えた。

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シリア民主主義者連合(シリア革命反体制勢力国民連立)は声明を出し、レバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール村へ武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)の襲撃とレバノン軍との交戦に関して、「国内の戦いを国外に持ち込むことを拒否する」と発表した。

AFP, August 5, 2014、AP, August 5, 2014、ARA News, August 5, 2014、Champress, August 5, 2014、al-Hayat, August 6, 2014、Kull-na Shuraka’, August 5, 2014、August 6, 2014、al-Mada Press, August 5, 2014、MTV, August 5, 2014、Naharnet, August 5, 2014、NNA, August 5, 2014、Reuters, August 5, 2014、al-Safir, August 5, 2014、SANA, August 5, 2014、UPI, August 5, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年8月5日)

NNA(8月5日付)によると、北部県トリポリ市各所で、覆面をした武装集団がレバノン軍と交戦、少女1人が戦闘に巻き込まれて死亡、また兵士7人が負傷した。

AFP, August 5, 2014、AP, August 5, 2014、ARA News, August 5, 2014、Champress, August 5, 2014、al-Hayat, August 6, 2014、Kull-na Shuraka’, August 5, 2014、al-Mada Press, August 5, 2014、Naharnet, August 5, 2014、NNA, August 5, 2014、Reuters, August 5, 2014、SANA, August 5, 2014、UPI, August 5, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年8月4日)

武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃から3日目となる4日、同村周辺の山岳地帯でレバノン軍と武装集団の戦闘が続き、2日からの戦闘によるレバノン軍兵士の死者は14人、負傷者は82人、行方不明者は22人に達した。

LBCI(8月4日付)は、軍消息筋の話として、武装集団が拘束中の内務治安軍総局隊員や兵士の解放のための交渉を仲介するためウラマー委員会の代表がアルサール村に入り、停戦状態に入ったと報じた。

ウラマー委員会は武装集団との交渉後、ベイルートの首相官邸に向かう予定だという。

Naharnet, August 4, 2014
Naharnet, August 4, 2014

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NNA(8月4日付)によると、北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区で、武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃に関して、「軍とヒズブッラーによる砲撃」に抗議するデモが行われた。

Naharnet, August 4, 2014
Naharnet, August 4, 2014

 

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タマーム・サラーム内閣は緊急閣議を開き、武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃への対応を協議した。

閣議後、サラーム主唱は記者会見を開き、「我々の国を防衛し、あらゆる攻撃の試みに対抗するため、すべての国家機関、治安機関を動員することを決定した」と述べ、全力で対応する意思を表明した。

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ジュブラーン・バースィール外務大臣は、イランの首都テヘランで開催中の非同盟諸国会議パレスチナ問題部会で、パレスチナのガザ地区、イラクのモスル市、レバノンのアルサール村(ベカーア県バアルベック郡)の惨状に関して、「(中東)地域がダーイシュ(イスラーム国)とイスラエルの間で崩壊してしまう…。彼らは同じ考え方を持っている」と警鐘を鳴らした。

また、武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃に関して、バースィール外務大臣は「彼らを受け入れたアルサール住民に感謝することなく、武装集団を支援している」と述べ、シリア人避難民を暗に批判した。

ナハールネット(8月4日付)が伝えた。

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サウジアラビアで事実上の亡命生活を送るムスタクバル潮流代表のサアド・ハリーリー元首相は、武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃に関して、『ハヤート』(8月4日付)に「国家も我々もタクフィール主義集団の破壊行為に何もしないではいられない」と述べ、レバノン軍への全面支持を表明した。

ナハールネット(8月4日付)によると、アルサール村は人口が約4万人で、約12万人のシリア人が避難民として同村一帯で避難生活を送っている。

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国連のロス・マウンテン・レバノン担当人道調整官は声明を出し、武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃を厳しく非難した。

ナハールネット(8月4日付)が伝えた。

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アンジェリナ・アイヒホルスト駐レバノンEU大使は声明を出し、武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃を厳しく非難した。

ナハールネット(8月4日付)が伝えた。

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NNA(8月4日付)によると、南部県ジャズィーン郡ジャルマク村とザファータ村間からイスラエル領に向けて何者かがロケット弾を発射したが、レバノン領内に着弾した。

AFP, August 4, 2014、AP, August 4, 2014、ARA News, August 4, 2014、Champress, August 4, 2014、al-Hayat, August 5, 2014、Kull-na Shuraka’, August 4, 2014、LBCI, August 4, 2014、al-Mada Press, August 4, 2014、Naharnet, August 4, 2014、NNA, August 4, 2014、Reuters, August 4, 2014、SANA, August 4, 2014、UPI, August 4, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年8月3日)

、のままだという。

戦闘は、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓ったイスラームの暁大隊のイマード・アフマド・ジュムア司令官をレバノン当局が2日に逮捕したことを発端として発生していた。

MTV(8月3日付)、NNA(8月3日付)によると、武装集団は、第83大隊の兵舎、アルサール専門学校検問所などを一時制圧したが、レバノン軍により奪還されたという。

武装集団に関して、LBCIは「そのほとんどがシリア人避難民キャンプからやって来た」と報じた。

Naharnet, August 3, 2014
Naharnet, August 3, 2014

その後、ウラマー委員会の仲介のもと、午後9時に人道停戦が発効し、負傷者や遺体の搬出作業が行われた。

一方、レバノンの声(8月3日付)によると、シリア軍戦闘機がアルサール村近郊を空爆し、武装集団戦闘員複数が死傷したという。

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LBCI(8月3日付)によると、武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃(2日)によって、拉致された内務治安郡総局の隊員20人がユーチューブを通じてビデオ声明(http://www.youtube.com/watch?v=G8lbArRkI3c)を出し、「レバノン軍によるアルサール村攻撃によって民間人の被害が出ることを回避するために、離反した」と発表した。

隊員らはまた、ヒズブッラーがシリア国内でテロ活動を行っていると非難した。

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ヒズブッラーは、武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃(2日)に関して声明を出し、「組織されたテロ集団によるこうした犯罪の継続は、外国の保護や国内の事情によって支えられている」との見方を示したうえで、「こうしたテロ集団を正当化する口実を排除して…レバノン人はみなで立ち向かうべきだ」と主唱した。

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進歩社会主義党のワリード・ジュンブラート党首はレバノン山地県の遊説先で、武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃(2日)に関して、「ヒズブッラーがシリアで戦っていることがレバノンにテロの脅威をもたらしたのではない」との見方を示すとともに、国内の不和を解消し、軍、治安部隊を支援し、タクフィール主義者に対抗する必要があると強調した。

ナハールネット(8月3日付)が伝えた。

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米国務省は声明を出し、武装集団(シャームの民のヌスラ戦線)によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃(2日)に関して、犠牲者に哀悼の意を示すとともに、過激派を含むすべての当事者にレバノン政府を尊重するよう呼びかけた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、シリア人武装集団によるベカーア県バアルベック郡アルサール村襲撃を非難、レバノンの主権、独立、安定を尊重する必要を強調するとともに、レバノンのシリア人避難民の保護を求めた。

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NNA(8月3日付)によると、北部県トリポリ市のシリア街道、スタルコ地区、ブラード・ビーサール地区、グラバー地区、タラアト・ウマリー地区、クッバ地区で深夜、武装集団が発砲し、軍と交戦した。

AFP, August 3, 2014、AP, August 3, 2014、ARA News, August 3, 2014、Champress, August 3, 2014、al-Hayat, August 4, 2014、Kull-na Shuraka’, August 3, 2014、al-Mada Press, August 3, 2014、MTV, August 3, 2014、Naharnet, August 3, 2014、NNA, August 3, 2014、Reuters, August 3, 2014、SANA, August 3, 2014、UPI, August 3, 2014、Voice of Lebanon, August 3, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月2日)

レバノン国内の動き

『ハヤート』(8月3日付)、ナハールネット(8月2日付)などは、レバノン軍が、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外の無人地帯に設置された検問所で、シリア人のイマード・アフマド・ジュムア氏を逮捕し、その後の取り調べで、シャームの民のヌスラ戦線メンバーだと判明したと報じた。

ナハールネット(8月2日付)によると、ジュムア氏(シリア人)は、ヌスラ戦線のメンバーではなく、イスラームの暁大隊の司令官として、ヒムス県クサイル市の攻防戦に参加、その後ダマスカス郊外県カラムーン地方を拠点に反体制武装闘争を続け、最近ではベカーア県に入り、同地の武装集団を支援してきたという。

またジュムア氏が率いるイスラームの暁大隊は、7月20日付のビデオ声明(http://www.youtube.com/watch?v=tQB-pJEBOOg)で、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓っていた。

Naharnet, August 2, 2014
Naharnet, August 2, 2014

またジュムア氏逮捕を受け、覆面をしたシリア人武装集団が午後、アルサール村郊外のマスヤダ地区、ワーディー・フマイイド地区にあるレバノン軍検問所、内務治安郡総局などを襲撃し、内務治安郡総局隊員ら複数名を拉致した。

Naharnet, August 2, 2014
Naharnet, August 2, 2014

 

また武装集団は、レバノン軍と交戦し、兵士2人を含む7人が死亡し、多数が負傷した。

一方、レバノン軍はアルサール村方面にヘリコプターなどを派遣、また武装集団に対して砲撃を加え、同日晩にはマスヤダ地区の検問所を奪還し、ワーディー・フマイイド方面に進軍した。

シリア国内の動き

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、カラムーン地方の無人地帯(対レバノン国境地帯)で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

同監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、この戦闘で軍側は、「ヌスラ戦線とダーイシュ(イスラーム国)」の戦闘員を要撃し、50人以上を殲滅したという。

一方、カラムーン広報局によると、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍、ムハンマドの鷹大隊、ヌスラ戦線、第11師団特殊部隊、外国人旅団、ハビーブ・ムスタファー旅団、カラムーン自由人大隊、フーシュ・アラブ殉教者連合、スンナの獅子大隊は、「カラムーン諸都市解放の戦い」を開始し、ジュッバ町周辺の軍検問所4カ所を攻撃・破壊し、軍側の兵士・戦闘員7人(うちヒズブッラー戦闘員4人)を殺害、またシリア軍戦闘機を撃墜した。

またシリア人権監視団によると、ダイル・アティーヤ市周辺の軍、ヒズブッラー戦闘員の検問所複数カ所を反体制武装集団が襲撃した。

他方、SANA(8月2日付)によると、レバノン国境に近いカラムーン地方無人地帯(ジュッバ町郊外の農場)およびザバダーニー市郊外の無人地帯で、シリア軍がレバノン領から潜入しようとしたシャームの民のヌスラ戦線の外国人戦闘員を迎撃、殲滅した。

またムライハ市北部・東部郊外、ナシャービーヤ農場、アーリヤ農場、アドラー市旧市街、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外、マガッル・ミール市、シャイフ・アブドゥッラー農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシュアイタート部族民兵との戦闘の末、アブー・ハマーム市、キシュキーヤ町、ガラーニージュ市から撤退した。

これに関して、シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ダイル・ザウルの部族革命家が「勝利を祝っている」と発表した。

イラク国内の動き

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(8月2日付)によると、マダー・プレス(8月2日付)によると、トゥーズ郡のハバシュ村、ヤンカジャ村、サラーム村、アムーハサン市のダーイシュ(イスラーム国)拠点をイラク軍が空爆した。

一方、ダーイシュは、アイン・ザーラ油田とバトマ油田を制圧した。

このほか、バイジ製油所近郊をイラク軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の車輌4輌を破壊した。

またダーイシュが拠点として使用しているアラム地方警察署をイラク軍が空爆したが、隣接する住居などが被弾し、女性と子供合わせて4人が死亡、また義勇兵9人も負傷した。

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アンバール県では、マダー・プレス(8月2日付)によると、ラマーディー市西部のハディーサ郡にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点をイラク軍が攻撃し、ダーイシュの「最重要」司令官8人を殺害した。

殺害された司令官8人は、ムハンマド・ムスリム・ラーウィー氏、ヤースィーン・ナージフ・ラーウィー氏、アミーン・ビラール・ラーウィー氏、アフマド・マフディー・ラーウィー氏、ハーリド・ハサン・ラーウィー氏ら。

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ディヤラ県では、マダー・プレス(8月2日付)によると、ヤアクーバ市北東部をイラク軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員50人を殺害した。

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バービル県では、マダー・プレス(8月2日付)によると、イラク軍がジュルフ・サフル地方を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員55人を殺害した。

AFP, August 2, 2014、AP, August 2, 2014、ARA News, August 2, 2014、Champress, August 2, 2014、al-Hayat, August 3, 2014、Kull-na Shuraka’, August 2, 2014、al-Mada Press, August 2, 2014、Naharnet, August 2, 2014、NNA, August 2, 2014、Reuters, August 2, 2014、SANA, August 2, 2014、UPI, August 2, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月1日)

シリア国内の動き

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アブー・ハルドゥーブ村でダーイシュ(イスラーム国)が部族の民兵と交戦し、女性1人を含む住民・民兵7人が死亡、ダーイシュ戦闘員多数が負傷した。

またティヤーナ村で何者かがダーイシュの広報活動家に手榴弾を投げ込んだ。

一方、ダイル・ザウル市では、ダーイシュがタキーヤト・ナクシュバンディー・モスク、タキーヤト・シャイフ・アブドゥッラー・モスクを閉鎖した。シリア人権監視団によると、ダーイシュは両モスクの爆破を計画しているという。

他方、クッルナー・シュラカー(8月1日付)は、ダーイシュの広報活動家の一人がツイッターで、ダーイシュのアミールの一人でアブー・アリー・シュアイティーを名乗る活動家が「ダイル・ザウルの覚醒評議会」(部族民兵のこと)の要撃を受けて死亡したと綴っている、と報じた。

シュアイティー氏は、本名がアブドゥッラッザーク・イーサーで、シリア革命総合委員会メンバーとして活動したのち、アスラ軍を創設し、ヒムス県クサイル市での戦闘に参加し、敗走後はダーイシュに忠誠を誓い、活動を続けていた。

このほか、ダーイシュの司令官らが報道関係者と会談し、カリフ国家の承認、イスラーム国家の承認、「いわゆるイスラーム国」、「ダーイシュ」といった呼称の使用禁止などを現地での報道活動の条件として告知した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ県南東部にシリア軍と国防隊が進軍し、ハムル村、サラーリーヤ村、ファッラーハ村、マアルーフ村、マクバラ村からダーイシュ(イスラーム国)が撤退、シャッダーディー市方面に後退した。

レバノン国内の動き

7月29日に死亡が捧持されたヒズブッラー司令官のイブラーヒーム・ハーッジ氏の葬儀が生地のベカーア県バアルベック郡カルヤー村で行われ、住民ら多数が参列した。

ハーッジ氏の死に関して、ジャディード(8月1日付)は、同氏がシリアのダマスカス郊外県カラムーン地方での反体制武装集団との戦闘ではなく、イラクでの「聖地防衛」の任務中に戦死したと伝えた。

Naharnet, August 2, 2014
Naharnet, August 2, 2014

イラク国内の動き

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(8月1日付)によると、ティクリート市南部のバラド郡ヤスリブ地方をイラク軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員27人を殲滅、車輌6両を破壊した。

またダルーイーヤ軍北部では、軍、警察、部族民兵がダーイシュと交戦し、ダーイシュ戦闘員6人を殺害した。

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ニナワ県では、マダー・プレス(8月1日付)によると、モスル市北部のカンディー軍事基地のダーイシュ(イスラーム国)拠点をイラク軍が空爆し、ダーイシュ戦闘員40人を殺害、車輌20両を破壊した。

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アンバール県では、マダー・プレス(8月1日付)によると、ラマーディー市西部のハスファ地方(ハディーサ郡・カーイム郡間)をイラク軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員60人を殺害した。

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バービル県では、マダー・プレス(8月1日付)によると、ヒッラ市北部のジュルフ・サフル地方をイラク軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員30人を殺害した。

諸外国の動き

『ハヤート』(8月2日付)によると、エジプトの宗教関係省は声明を出し、1日に各地で行われた反体制デモに関して、ダーイシュ(イスラーム国)とムスリム同胞団が結託していると断じた。

AFP, August 1, 2014、AP, August 1, 2014、ARA News, August 1, 2014、Champress, August 1, 2014、al-Hayat, August 2, 2014、Kull-na Shuraka’, August 1, 2014、al-Mada Press, August 1, 2014、Naharnet, August 1, 2014、NNA, August 1, 2014、Reuters, August 1, 2014、SANA, August 1, 2014、UPI, August 1, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年8月1日)

NNA(8月1日付)によると、シリア軍戦闘機がベカーア県バアルベック郡アルサール村東部の国境地帯(アジュラム地区、ザムラーニー地区)を空爆、複数人が負傷した。

AFP, August 1, 2014、AP, August 1, 2014、ARA News, August 1, 2014、Champress, August 1, 2014、al-Hayat, August 2, 2014、Kull-na Shuraka’, August 1, 2014、al-Mada Press, August 1, 2014、Naharnet, August 1, 2014、NNA, August 1, 2014、Reuters, August 1, 2014、SANA, August 1, 2014、UPI, August 1, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年7月31日)

NNA(7月31日付)によると、レバノン軍はベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外の検問所で、武装集団メンバーと思われるシリア人6人を拘束した。

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NNA(7月31日付)によると、イスラエル軍は、30日にナバティーヤ県カフルシューバー郡のシャブアー農場で拘束したレバノン人羊飼いをレバノン当局に引き渡した。

AFP, July 31, 2014、AP, July 31, 2014、ARA News, July 31, 2014、Champress, July 31, 2014、al-Hayat, August 1, 2014、Kull-na Shuraka’, July 31, 2014、al-Mada Press, July 31, 2014、Naharnet, July 31, 2014、NNA, July 31, 2014、Reuters, July 31, 2014、SANA, July 31, 2014、UPI, July 31, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年7月30日)

NNA(7月30日付)によると、レバノン軍はベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外の国境地帯を不法入国しようとしたシャームの民のヌスラ戦線戦闘員と思われるシリア人男性1人を逮捕した。

また、ベカーア県ヘルメル郡ヘルメル市近郊にロケット弾2発が着弾した。

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NNA(7月30日付)によると、イスラエル軍がナバティーヤ県カフルシューバー郡のシャブアー農場でレバノン人羊飼い2人を拘束した。

AFP, July 30, 2014、AP, July 30, 2014、ARA News, July 30, 2014、Champress, July 30, 2014、al-Hayat, July 31, 2014、Kull-na Shuraka’, July 30, 2014、al-Mada Press, July 30, 2014、Naharnet, July 30, 2014、NNA, July 30, 2014、Reuters, July 30, 2014、SANA, July 30, 2014、UPI, July 30, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年7月29日)

ヒズブッラーに近いインターネット・サイト「南レバノン」(7月29日付)は、ヒズブッラー戦闘員の司令官を務めていたイブラーヒーム・ハーッジ氏(ベカーア県バアルベック郡カルヤー村出身、ハーッジ・サルマーン)を含む4人が「ワッハーブ主義的背教の傭兵に対する神聖なるジハード」で死亡したと発表した。

これに関して、ナハールネット(7月29日付)は、シリアの反体制勢力筋の話として、ハーッジ氏らがシリアのダマスカス郊外県カラムーン地方での戦闘で29日に死亡したと報じた。

Naharnet, July 29, 2014
Naharnet, July 29, 2014

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LBCI(7月29日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外をシリア軍戦闘機が空爆、シリア人4人が負傷した。

またバアルベック郡のラブワ村、ミクラーク村郊外にロケット弾4発が着弾したが、死傷者はなかった。

AFP, July 29, 2014、AP, July 29, 2014、ARA News, July 29, 2014、Champress, July 29, 2014、al-Hayat, July 30, 2014、Kull-na Shuraka’, July 29, 2014、LBCI, July 29, 2014、al-Mada Press, July 29, 2014、Naharnet, July 29, 2014、NNA, July 29, 2014、Reuters, July 29, 2014、SANA, July 29, 2014、South Lebanon, July 29, 2014、UPI, July 29, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年7月27日)

バアルベック・スンナ派自由人旅団ベカーア・イスラーム首長国を名乗る集団がツイッターを通じて声明を出し、内務治安軍総局サイバー犯罪知的所有権保護課長のスーザン・ハーッジ大佐を殺害するとの予告を行った。

Naharnet, July 27, 2014
Naharnet, July 27, 2014

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NNA(7月27日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外でのシリア軍、ヒズブッラー戦闘員と反体制武装集団の戦闘に巻き込まれて、レバノン人男性1人が重傷を負った。

AFP, July 27, 2014、AP, July 27, 2014、ARA News, July 27, 2014、Champress, July 27, 2014、al-Hayat, July 28, 2014、Kull-na Shuraka’, July 27, 2014、al-Mada Press, July 27, 2014、Naharnet, July 27, 2014、NNA, July 27, 2014、Reuters, July 27, 2014、SANA, July 27, 2014、UPI, July 27, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年7月25日)

ナハールネット(7月25日付)は、レバノン軍が声明を出し、ベカーア県ラーシャイヤー郡バイト・ラフヤー村郊外からイスラエル領に向けてロケット弾が深夜に発射されたが、イスラエル領には届かず、ラーシャイヤー・フハール村に着弾したと発表した、と報じた。

レバノンの声(7月25日付)によると、このロケット弾発射を受け、イスラエル軍戦闘機が領空侵犯し、同地一帯を空爆した、という。

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LBCI(7月25日付)によると、対レバノン国境の無人地帯(ダマスカス郊外カラムーン地方)で反体制武装集団の掃討を続けるシリア軍戦闘機が、ベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外のワーディー・ザムラーニー、アジュラム、ラフワを空爆した。

一方、OTV(7月25日付)によると、ヒズブッラー戦闘員が対シリア国境に位置するアルサール村郊外の高地を制圧した。

このほか、NNA(7月25日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村東部の軍検問所が武装集団の発砲を受けた。

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ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、ベイルート南部郊外(ダーヒヤ)のサイイド・シュハダー複合施設で開催されたエルサレムの日の記念式典に姿を現し演説、パレスチナのガザ地区との連帯を訴える一方、イランとシリアがパレスチナのレジスタンスを長年にわたり支援してきたと賞賛、他のアラブ・イスラーム諸国に対してもガザ封鎖解除などを通じて支援を行うよう呼びかけた。

Naharnet, July 25, 2014
Naharnet, July 25, 2014
Naharnet, July 25, 2014
Naharnet, July 25, 2014

AFP, July 25, 2014、AP, July 25, 2014、ARA News, July 25, 2014、Champress, July 25, 2014、al-Hayat, July 26, 2014、Kull-na Shuraka’, July 25, 2014、LBCI, July 25, 2014、al-Mada Press, July 25, 2014、Naharnet, July 25, 2014、NNA, July 25, 2014、OTV, July 26, 2016、Reuters, July 25, 2014、SANA, July 25, 2014、UPI, July 25, 2014、Voice of Lebanon, July 25, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年7月23日)

ナビーフ・ビッリー国民議会議長は、大統領選挙(第2回投票)のための臨時会(9回目)が定足数に達しなかったことを受け、会合を8月12日に再び延期すると決定した。

臨時会にはビッリー議長自身も出席しなかった。

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NNA(7月23日付)によると、ベカーア県バアルベック郡北部のブッザーリーヤ村、ハラブター村、ラブワ村郊外(対シリア国境地帯)に迫撃砲弾複数発が着弾した。

AFP, July 23, 2014、AP, July 23, 2014、ARA News, July 23, 2014、Champress, July 23, 2014、al-Hayat, July 24, 2014、Kull-na Shuraka’, July 23, 2014、al-Mada Press, July 23, 2014、Naharnet, July 23, 2014、NNA, July 23, 2014、Reuters, July 23, 2014、SANA, July 23, 2014、UPI, July 23, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年7月22日)

NNA(7月22日付)によると、ナバティーヤ県カフルシューバー郡のシャブアー農場郊外(レバノン領内)からロケット弾1発が発射され、レバノン領内に着弾した。

AFP, July 22, 2014、AP, July 22, 2014、ARA News, July 22, 2014、Champress, July 22, 2014、al-Hayat, July 23, 2014、Kull-na Shuraka’, July 22, 2014、al-Mada Press, July 22, 2014、Naharnet, July 22, 2014、NNA, July 22, 2014、Reuters, July 22, 2014、SANA, July 22, 2014、UPI, July 22, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年7月19日)

『サフィール』(7月19日付)は、レバノンの内務治安郡総局が米国からの情報をもとに、シリア人反体制武装集団がレバノン国内で計画していた大規模な「軍事作戦」を阻止したと報じた。

同報道によると、この「軍事作戦」はベカーア県バアルベック郡ナフラ村で18日に計画されており、少なくとも2,000人の戦闘員が参加を予定、「レバノン国内の宗派対立を助長するための虐殺」、「ルーミヤ刑務所に収監中のジハード主義者との交換を目的としたナフラ村などの住民数十人の拉致」が企図されていたのだという。

AFP, July 19, 2014、AP, July 19, 2014、ARA News, July 19, 2014、Champress, July 19, 2014、al-Hayat, July 20, 2014、Kull-na Shuraka’, July 19, 2014、al-Mada Press, July 19, 2014、Naharnet, July 19, 2014、NNA, July 19, 2014、Reuters, July 19, 2014、SANA, July 19, 2014、
al-Safir, July 19, 2014、UPI, July 19, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年7月17日)

NNA(7月16日付)によると、ベカーア県アルサール郡ラブワ村で、武装集団が技師1人を拉致、アルサール村方面に連行した。

AFP, July 17, 2014、AP, July 17, 2014、ARA News, July 17, 2014、Champress, July 17, 2014、al-Hayat, July 18, 2014、Kull-na Shuraka’, July 17, 2014、al-Mada Press, July 17, 2014、Naharnet, July 17, 2014、NNA, July 17, 2014、Reuters, July 17, 2014、SANA, July 17, 2014、UPI, July 17, 2014などをもとに作成。

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アサド大統領の就任演説(2014年7月16日)

就任演説

6月3日に投票が行われた大統領選挙で当選したアサド大統領は、ダマスカス県の人民宮殿で3期目(2012年2月新憲法のもとでは1期目)の就任演説(https://www.youtube.com/watch?v=dZEmfpXspJU)を行った。

就任演説はこれまで人民議会議事堂で議員を前に行われていたが、今回は人民宮殿において一般市民が傍聴するなかで行われた。

会場にはジョルジュ・ワッスーフ氏、ドゥライド・ラッハーム氏、ラシード・アッサーフ氏、バッサーム・クーサー氏、ジルジス・ジャッバーラ氏、アッバース・ヌーリー氏、アイマン・ザイダーン氏、サラーフ・フワーヒルジー氏、ワーイル・ラマダーン氏、ディーマー・カンダルファト氏ら芸能人も招聘された。

Kull-na Shuraka', July 16, 2014
Kull-na Shuraka’, July 16, 2014

またアサド大統領は、シリア国内に現存する最古のコーラン(ダマスカス県にあるカダム・モスクのシャイフ、サーリフ・ビン・フサイン・ブン・アブドゥルカーディル・タキー・カフルスィースィーが1780年に制作した写本)に手をかざし、就任宣誓を行った。

就任演説におけるアサド大統領の主な発言は以下の通り:

「3年と4ヶ月…。一部の人々があなた方の代表だとして「国民は…を望む」と主張した…。数年にわたり、彼らは発言し、行動し、そして幻想に埋没した。これに対して、あなた方国民は現実を作り上げた。彼らは革命を望んだが…、あなた方こそが真の革命家だ。あなた方の革命、そしてあなた方の勝利よ、おめでとう。あなた方が身を置くシリアよ、おめでとう」。

「あらゆるヘゲモニーと敵対行為に抵抗してきたシリアの人民よ、おめでとう…。信任投票と選挙に対するあらゆる恐怖とテロに抵抗し、戦火のなかで自らの権利を行使し、敵対行為を頓挫させたシリアの人民よ、おめでとう…。彼らの醜い顔は、自由や革命といった仮面が落ちたことで白日のもとに曝されたのだ」。

「あらゆる嘘、ねつ造にもかかわらず、世界はあなた方の声(投票)を耳にした。あなた方は真の声をあげ、世界に真実を見せた…。この選挙(大統領選挙)は世界の他の場所とは異なり、単なる政治的プロセスではなく、全方位的な戦いだった…。祖国の敵にとって、それは国家の正統性を奪い、シリア国民が自らを統治できない分裂した弱い存在だということを示し、そのうえでさまざまな口実で干渉を正当化するための手段だった」。

SANA, July 16, 2014
SANA, July 16, 2014

「しかし我々にとって、この選挙は、祖国への真の所属を宣言するものだった…。選挙は主権、正統性、自決、国民の尊厳を防衛するための戦いだった。また選挙に多くの国民が参加したことで、あらゆる形態のテロに対抗する主権が信任された。多くの人々にとって誰が勝つかは重要ではなかった。重要なのは誰が負けるかだった。あなた方は投票によってテロリストを敗北させたのだ。また彼らとともに、その手先となってきたシリア人を敗北させたのだ」。

「国外で行われた選挙に関して言うと…、在外居住者や避難民といった在外シリア人は…自らの言葉を述べ、世界を驚かせた…。在外シリア人は選挙を通じて、心も魂もシリア人であることを宣言したのである」。

「多くのシリア人にとって大統領選挙は銃弾のようなものであり、それはテロリストとその背後にいる者たちの胸を打ち抜いた。数百万という銃弾が放たれ…、政治、情報、石油の帝国主義は純粋で偽りのない愛国的な姿勢を前に何もできないことが明らかになった…。憲法の適用は、祖国、その統合、さらには安定を守るもっとも重要な手段である。それゆえ彼ら2人(大統領選挙に立候補した対立候補2人)には祝辞を述べたい。なぜなら、勝者が誰になるのかといったことを度外視して、この状況下で選挙に出馬することが、人民の勝利であり、祖国の勝利となるからだ。また迫撃砲、脅迫、戦火に立ち向かったすべてのシリア人に祝辞を述べたい…。この勝利は、殉教者、負傷者、そして辛抱強い遺族なくしては実現しなかった」。

「シリア国民に対して行われているこの戦争は、汚れた戦争だ…。我々は今日、未来を見据えている…。未来は国民以外の誰のものでもないという信頼をもって未来に向かって進んでいる」。

「植民地主義的西欧は、いまだ植民地主義的だ。方法が違えど、本質は一つだ。西欧とその取り巻きであるアラブ諸国政府は、自らの計略において頓挫した。ただしこれは、彼らが別の目標のために、シリアを消耗させることを止めるという意味では決してない。自らが計画した政治目標をさまざまなかたちで実現しようとしているだけだ」。

「今日のイラク、そしてシリア、レバノン、そして偽りの春を被ったすべての国において我々が目にしているものは、我々がこれまで何度も繰り返し警鐘をならしてきたことが正しかったことを具体的に示しているものではないのか? 我々は近く、テロを支援してきたアラブ諸国、地域諸国、西欧諸国が高い代償を払うことを目にするだろう。そして彼らの多くが遅きに失したと考えることだろう。シリア国民が祖国防衛のために行っている戦いが、領外へと至り、同じテロに早晩曝されることになる多くの国の国民を守るものであるということを理解するだろう…。西欧とその同盟者が、遅きに失したということ以外、誤った経験から教訓として学び取らないからといって、我々も同じようにしていてよいのか…? ことは春などではなく、また自由、民主主義とも無縁だった」。

「我々は、二つの路線を並行して行うことを決定してきた。容赦ないテロの撲滅と、誤った道を正したい者との国内での和解の実施、である。我々は当初から、問題の解決策が純粋にシリア的な解決策であると理解してきた。そこにおいて部外者が果たすべき役割はないと理解してきた…。多くの人々が武器を捨て、復帰し、軍とともに戦い、祖国防衛のために犠牲となっている。騙された人たちに繰り返し呼びかけたい、武器を捨てよと…。我々を裏切って外国に出た者、手先、腐敗した者には関心はない。我々はこうしたものを国から一掃した。彼らにはもはや居場所などない…。外国で戦争を終わらせようと期待している者は夢想家だ。いわゆる概念としての「政治的解決」とは、国内の和解のうえにうち建てるものだ」。

「国民和解は国民対話と矛盾するものではないが、それにとって代わるものでもない。国家はさまざまな政治勢力、政党、社会勢力と対話を始めてきた…。それは網羅的であり、国が現在置かれている状況に関わるものではない。それは祖国の未来、あらゆる領域における国家建設をめぐるものであり、現下の危機に関わるもの、そうでないものいずれもが議論される…。しかしこの対話には、愛国心のない勢力は含まれない。彼らは当初、対話することから逃げ、(パワー・)バランスを変化させるという賭けに出た…。これらの勢力は愛国心…を主張する一方で、外国からの支援…の見返りとしてテロリストの活動を包み隠すような立場をとろうとしてきた」。

「他人を犠牲にして自分だけの利益のために行動する利己的な者たちに話を移そう。こうした人々を我々はこの危機において多く見てきた…。彼らはその危険度においてテロリストと同じだ…。制度、法律の発展について話す代わりに、道徳について話せばよいというものではなく、また国家がそうすることの責任を逃れることも正当化されない。道徳や文化が基礎をなすのであれば、国家の行政や制度の発展は建物のようなものなのだ。しっかりとした基礎がない建物は、すぐに倒れてしまう。以上のことから、我々はこの二つの問題が結びついているとみなしすことで、汚職について話をすることができるようになる。汚職とはあらゆる社会、国家にとって最大の脅威だ。財政面、行政面での汚職の根底には道徳的汚職がある。この二つの汚職はもっとも危険な腐敗、すなわち愛国面での腐敗をもたらし、これによって、祖国とその血を…売り渡すような者が現れる」。

「汚職撲滅を国家機関、社会全体における今後の我々の最優先課題としよう。高官だけでなく、我々個々人すべてにとっての優先課題としよう」。

「復興が今後の段階における経済の主題となる。我々はみながこの点において努力を集中させ、同時に復興を貫徹させ、支援することになるすべてのセクターを復興させるために活動することになろう。ここで私は、知的労働、中小規模の産業に力点を置きたい…。加えて、国政セクター、農業セクターを二大戦略セクターとして重視し続ける…。我々が復興と言うとき、それは今後の段階の経済を指している。このように言うことは、現下の問題が終わるまで待つことだというに理解されるものではなく、我々は今日、始めなければならない」。

「今日から、我々は新たな段階を迎える。そのなかでも重要なのは、祖国の防衛、道徳面、心理面、物質面での祖国の復興についてコンセンサスに達することである。またもっとも重要なのは、テロ根絶についてコンセンサスに達することである…・それには今後の段階において、我々の努力を倍増させる必要がある。そしてそれは、国民と政府が相互関係の構築を意味する…。それゆえ、「いっしょに」(サワー)という言葉を表明したのであり、それは個々人が未来に向かって進むという責任感を高めることを意味している。「いっしょに」とは我々がともにシリアを復興させることを意味する…。我々はあらゆる場所でテロ撲滅と和解の実施を続ける…。また我々は法律と道徳をもって汚職と戦う」。

「もしこの春(アラブの春)が…自由、民主主義、公正を得るためのものだったら、もっとも後進的で、抑圧と専制がもっとも深刻な国において始まっていたはずだ。しかしこうした国々は、この民族(アラブ民族)が被った大災難(ナクバ)の背後におり、民族に対する戦争の背後におり、思想、宗教の逸脱、道徳的衰退の背後にいた。これらの国の存在が、欧米にとってもっとも重要な成果であり、イスラエルが成功し、我々の地域に存続している最大の理由なのだ…。なぜ彼らは、ガザに資金や武器を供与しないのか? なぜ彼らはパレスチナの民を守るためにムジャーヒディーンを送り込まないのか…? これらの国が1970年代後半から80年代にかけて、ムスリム同胞団、すなわちシリアの悪魔同胞団を支援してきたのではないのか?」

「こうした従属的な国々が自らの役割を成功させるため、アラブの春の名のもとに混乱に資金を投じてきた…。彼らはシリアで果たしてきた役割を、今日ガザで果たしている」。

「パレスチナ問題と距離を置いて我々が安全に暮らせると考えるものは夢想家であり、この問題は中心的な問題であり続ける」。

「テロとの戦いにおけて、我々はこれまでの我々の大いなる成果を実現したが、愛おしいラッカのことは忘れることはなく、我々はアッラーのお許しのもとテロリストから同地を解放するだろう。アレッポとその英雄的な住民について、我々は安寧を取り戻すまでそのこと忘れることはない…。アレッポはすべてのシリア人にとっての心臓のような存在だ。身体が…自らの目や心臓…のことをどうして忘れられようか? シリア・アラブ軍に祝辞を述べたい。将兵に…、国防を担う人民諸集団に、武器を持ち、自らの国の尊厳を守ろうとする若者たち…に祝辞を述べたい。そして自らの子息を軍に捧げてきたすべての国民に最大の祝辞を捧げたい…。また我らの軍とともに、国境の両側で…戦いを行い、勝利のために命を捧げてきた英雄的なレバノン抵抗運動の忠実なる子息のことを忘れない…。イラン、ロシア、中国に謝意を示した。これらの国は3年間にわたり、シリア国民の決定や意思を尊重し、国連憲章における主権尊重、内政不干渉といった権利を擁護してきた」。

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クッルナー・シュラカー(7月16日付)によると、ダマスカス県内では、就任演説会場になると思われていた人民議会議事堂に通じる道路や、大統領私邸があるムハージリーン区の交通規制が行われる一方、軍ヘリコプターがカフルスーサ区、ムハージリーン区、マッザ区などの上空を旋回し、厳戒態勢が敷かれたという。

Kull-na Shuraka', July 18, 2014
Kull-na Shuraka’, July 18, 2014
Kull-na Shuraka', July 18, 2014
Kull-na Shuraka’, July 18, 2014
Kull-na Shuraka', July 18, 2014
Kull-na Shuraka’, July 18, 2014
Kull-na Shuraka', July 18, 2014
Kull-na Shuraka’, July 18, 2014
Kull-na Shuraka', July 18, 2014
Kull-na Shuraka’, July 18, 2014
Kull-na Shuraka', July 18, 2014
Kull-na Shuraka’, July 18, 2014

レバノンの動き

Naharnet, July 16, 2014
Naharnet, July 16, 2014

レバノン軍団のサミール・ジャアジャア代表は、アサド大統領による3期目の就任演説に関して「嘲っていいものか、泣いていいものか分からない…。ジャアジャア代表は「この人物(アサド大統領)は現実から完全に乖離しており、もはや存在しない共和国の大統領に自らを就任させ、存在しない憲法に従って宣誓を行った」と非難した。

ジャアジャア氏は、レバノン大統領選挙に立候補しているが、ヒズブッラーや自由国民潮流、さらには進歩社会主義党の反対によって、大統領に選出されずにいる。

AFP, July 16, 2014、AP, July 16, 2014、ARA News, July 16, 2014、Champress, July 16, 2014、al-Hayat, July 17, 2014、Kull-na Shuraka’, July 16, 2014、July 18, 2014、al-Mada Press, July 16, 2014、Naharnet, July 16, 2014、NNA, July 16, 2014、Reuters, July 16, 2014、SANA, July 16, 2014、UPI, July 16, 2014などをもとに作成。

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