アレッポ県でダーイシュ(イスラーム国)と拘束されたとされる日本人男性に関して、NHK(8月20、21日付)、『読売新聞』(8月20、21日付)は、この男性と行動をともにしていたというイスラーム戦線メンバーを名乗る人物の話として、「この男性は無事で、我々のもとにいる」との連絡をダーイシュから得たと報じた。
イスラーム戦線メンバーによると、男性を拘束しているとされる組織との接触は仲介人を通じて行われており、同組織は男性の解放に向けた捕虜交換に前向きな姿勢を示しているという。
ただ、この組織のどのレベルの人物が回答してきたかは分からず、現在、この人物について調べるとともに、交渉の具体的な時間や場所について、やり取りを進めているという。
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またTBS(8月20日付)も、この男性が5月にシリアに不法入国した際にバーブ・サラーマ国境通行所で合流し、同行したという「自由シリア軍」メンバーを名乗る人物の話として、この男性が無事で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点であるアレッポ県バーブ市に移されたものと思われると報じた。
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一方、共同通信(8月21日付)は、日本政府当局者が18日夜、トルコのイスタンブールで、シリア革命反体制勢力国民連立(シリア国民連合)のハーディー・バフラ議長と会談していたと報じた。
詳細は不明だが、会談は日本側の要請によるもので、男性の解放に向けた支援が求められたという。
シリア革命反体制勢力国民連立筋が明らかにした。
なお、日本外務省のヨルダン現地対策本部は「誰と接触しているかは明らかにできない」と述べ、確認を避けたという。
NHK、TBS、共同通信、読売新聞などをもとに作成。
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