米国がシリア国内で軍事作戦(2014年8月20日)

『ニューヨーク・タイムズ』(8月20日付)は、米国が、ダーイシュ(イスラーム国)によって拉致された人質を救出するための極秘作戦を実施したが、失敗していたと報じた。

この極秘作戦は、バラク・オバマ米大統領の承認のもと、7月上旬に米陸軍特殊部隊(デルタフォース)の隊員約20人によって実施され、同部隊はシリア国内の「人里離れた地域」にヘリコプターで降下し、人質救出を試みたという。

しかし、ダーイシュが人質を監禁していたとされる場所に、人質はいなかったという。

これに関して、国防総省交換は、「なぜ彼ら(人質)が移動したのか分からない」としたうえで人質が移されてから「数時間、ないしは1日か2日」しか経っていなかったとの見方を示した。

なお救出しようとしていた人質のなかには、ダーイシュによって処刑されたジャーナリストのジェームズ・フォーリー氏も含まれていたという。

また、リサ・モナコ米大統領補佐官は、オバマ大統領が「人質が危険な状態にある」と判断し、この作戦を承認したことを明らかにした。

The New York Times, August 20, 2014などをもとに作成。

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