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国内の動き
アサド大統領はレバノンの政党代表などからなる使節団とダマスカスで会談し、中東情勢、シリア・レバノン情勢について意見を交換した。
SANA(4月21日付)によると、会談でアサド大統領は、シリア情勢が改善に向かっているとの見方を示す一方、タクフィール主義テロ集団との間にいかなる和解の余地もないと強調し、テロ撲滅と危機解決政治プログラムの貫徹への意思を示した。
ナハールネット(4月22日付)によると、アサド大統領は会談で、シリア危機に対するレバノン政府に不関与政策に関して、「この政策が何を意味しているのか理解できない。シリア危機が終わるまでレバノンのアフリカ大陸に移しておくことを意味しているのか?…火に囲まれ、炎が迫ってきているのにどうやって無関係でいられようか?」と述べ、不満を露わにしたという。
一方、タマーム・サラーム議員の首相就任に関して、「古い民族主義の家族が戻ってくるべきだ」と述べ、暗に歓迎の意を示したという。
他方、クッルナー・シュラカー(4月22日付)によると、アサド大統領は23日にブリュッセルで予定されているロシアのウラジーミル・プーチン大統領とバラク・オバマ大統領の会談に関して、「戦場が両者のあらゆる対話の結果を決める」と述べた。
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『ワタン』(4月21日付)は、イスタンブールでのシリアの友連絡グループ会合に関して「火に油を注ぐ」行為と非難した。
国内の暴力
ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(4月22日付)によると、軍がジュダイダト・ファドル町を制圧した。
またシリア人権監視団によると、軍がジュダイダト・ファドル町、ジュダイダト・アルトゥーズ町に突入した。
さらに、ダーライヤー市、フジャイラ村、ダイルハビーヤ市、ハーン・シャイフ・キャンプ、ダルーシャー村、フサイニーヤ町、ズィヤービーヤ町、ザマルカー町郊外、ドゥーマー市などで軍による砲撃が続いた。
一方、SANA(4月21日付)によると、ジュダイダト・ファドル町、ダーライヤー市、フジャイラ村などで、軍が反体制武装集団の拠点に対する特殊作戦を行い、複数の戦闘員を殺傷した。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がアレッポ市ハーリディーヤ地区を奇襲、またアシュラフィーヤ地区、カルム・ジャバル地区で軍と交戦し、兵士10人を殺害した。
また同市のアーミリーヤ地区、サラーフッディーン地区などでも軍と反体制武装集団が交戦した。
一方、SANA(4月21日付)によると、マンナグ村、アルカミーヤ村、カフルハーシル村、ハンダラート・キャンプ、マンスーラ村などで、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
またアレッポ市では、シャイフ・マクスード地区、ブスターン・カスル地区、アーミリーヤ地区、ライラムーン地区などで、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、マガーラ村のアリー・ハティーブ小学校を軍が砲撃し、生徒5人が死亡、約20人が負傷した。
またマアッラト・ヌウマーン市、カフルサジュナ市、バーブーリーン村周辺、アリーハー市などで軍と反体制武装集団が交戦し、軍が砲撃を加えた。
一方、SANA(4月21日付)によると、ジスル・シュグール市、ジャーヌーディーヤ町、ハマーマ市、ヤアクービーヤ村、クトルーン市、シュグル市、ジャフタリク市、ハーッジ・ハンムード市郊外、アイン・バーリダ村、アイン・スーダ村、アイン・シーブ村、ワーディー・ダイフ軍事基地周辺、ハーミディーヤ航空基地周辺などで、軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線メンバーなど複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区、バルザ区で軍による砲撃が続いた。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ナワー市・シャイフ・マスキーン市間の国際幹線道路沿いで軍と反体制武装集団が交戦、シャイフ・マスキーン市、バスラ・ハリール市、ムハッジャ村、ヒルバト・ガザーラ町などに軍が砲撃を加えた。
一方、SANA(4月21日付)によると、ヒルバト・ガザーラ町で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ハマー市クスール地区に対して軍と反体制武装集団と交戦、軍が砲撃を加えた。
一方、SANA(4月21日付)によると、ハウワーシュ丘、カルカート地方で、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団が、ブルハーニーヤ村、ラドワーニーヤ村、タッル・ナビー・マンドゥー村などクサイル市郊外の村々を軍、政権やヒズブッラーを支持する民兵が制圧したと発表した。
また同監視団によると、クサイル市、ハウラ地方などが軍の空爆を受け、複数が死傷した。
一方、SANA(4月21日付)によると、クサイル市郊外のハーリディーヤ村、ムーフ村、ジャルースィーヤ村、サクラジャ村を軍が制圧、治安を回復した。
またヒムス市ジャウラト・シヤーフ地区、バーブ・スィバーア地区、ジュワーディーヤ市、西ダミーナ市、東ブワイダ市、ダール・カビーラ村、カルアト・ヒスン市、アブー・フーリー村、ハスヤー町、ラスタン市、キースィーン市、カフルナーン市、タドムル市郊外などで、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
反体制勢力の動き
シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ムアーッズ・ハティーブ議長は、イスタンブールでのシリアの友連絡グループ閉幕後、フェイスブック(4月21日付)で、19日に参加国外相や連立幹部の前で改めて辞任表明を行ったことを明かすとともに、「血で満たされた映像しか見ていない」と言い放って彼らとの会食を拒否したと書き込んだ。
またハティーブ議長は「自らが閉じ込められていた欺瞞に満ちた黄金の籠から飛び出し、自由な道を進む」と綴った。
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シリア革命反体制勢力国民連立メンバー委員会のマルワーン・ハーッジュー委員長は、AFP(4月21日付)に対して、国際社会がシリア危機に対して行動を起こさなかったことが、ハティーブ議長による辞任表明の理由だと述べた。
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ザマーン・ワスル(4月21日付)によると、シリア国民評議会の執行部メンバーのサミール・ナッシャールは、シリア革命反体制勢力国民連立のガッサーン・ヒートゥー暫定政府首班に関して、シリア国内の自由シリア軍全体から承認され、支持を得る必要があり、それが不可能な場合、退任した方がよいと考える傾向が評議会内にあることを明らかにした。
ただし、こうした考え方を実際に主張する者は(いまのところ)いないという。
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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ヒズブッラーに対してシリア領からの即時撤退を求めるとともに、レバノン政府にヒズブッラーの行為を停止させるための措置を講じるよう呼びかけた。
一方、自由シリア軍に対してもレバノン領内での活動を自制するよう求めた。
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クルドオンライン(4月21日付)は、シャームの民のヌスラ戦線と自由シリア軍が、シリア国内の紛争へのヒズブッラーの参加を受け、レバノンへと戦場を移し、同国を戦車で攻撃するとの声明を出したと報じた(未確認情報)。
諸外国の動き
ロイター通信(4月21日付)は、FBIがシカゴで、アル=カーイダと関係のあるシリアの武装集団に参加しようと計画していた18歳の男性を逮捕したと報じた。
男性の名前はアブドゥッラー・アフマド・トゥーニスィーで、イリノイ州出身。
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AFP(4月21日付)は、ヨルダン治安当局の話として、ザアタリー避難民キャンプで発生した暴動に関連して、8人のシリア人を逮捕した、と報じた。
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WFP(世界食糧計画)は、25,000トンの小麦を積んだ米国船籍舶が4月半ばにレバノンとトルコで物資を陸揚げしたと発表した。
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ドイツのギド・ヴェスターヴェレ外務大臣は、イスタンブールでのシリアの友連絡グループ会合後、「EUの1カ国、ないしは複数の国が、別の勢力に武器が渡るリスクがないと考えるのなら、この意見を尊重するだろう」と述べ、シリアへのEUの武器禁輸措置解除を検討する用意があるとの意思を示した。
また、シリア革命反体制勢力国民連立が、民主主義、テロとの戦い、過激派排除を誓約したことに関して、「こうした状況であれば、我々は反体制勢力への支援強化の努力をしなければならないし、そうするだろう」と付言する一方、過激派ではなく、「民主的勢力」を支援すると強調した。
さらに反体制勢力に対して1,500万ユーロの追加支援を行うと発表した。
この追加支援を含めると、ドイツの反体制勢力への支援額は1億4,500ユーロに達する。
AFP, April 22, 2013、Akhbar al-Sharq, April 22, 2013、al-Hayat, April 23, 2013、Kull-na Shuraka’, April 22, 2013, April 23, 2013、Kurdonline,
April 22, 2013、Naharnet, April 22, 2013, April 23, 2013、Reuters, April
22, 2013、SANA, April 22, 2013、UPI, April 22, 2013、al-Waṭan, April 21, 2013、Zaman al-Wasl, April 21, 2013などをもとに作成。
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