アレッポ県では、『ハヤート』(6月7日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市マンビジュ市一帯を三方(南部、東部、北東部)から包囲したと発表した。
マンビジュ軍事評議会のシャルファーン・ダルウィーシュ報道官はロイター通信(6月6日付)に対し、シリア民主軍のマンビジュ市への進撃を受けて、ダーイシュ戦闘員が家族とともに闘争しているという。
シリア人権監視団によると、シリア民主軍が制圧した村・農村は48にのぼり、またマンビジュ市・ラッカ市街道、マンビジュ市・ジャラーブルス市街道を遮断したという。
ARA News(6月6日付)によると、ジュッブ・カルブ村、下クールダーラー村などを新たに制圧したという。
シリア民主軍とダーイシュの戦闘を受け、マンビジュ市周辺の地域では住民数千人が避難しており、国連によるとマンビジュ市およびその周辺から21万6,000人が避難を迫られており、すでに2万人が避難したという。
また両者の戦闘および有志連合の空爆による死者数は107人を記録、うち25人が民間人、56人がダーイシュ、19人がシリア民主軍で、シリア民主軍の犠牲者のなかには、北の太陽大隊司令官のファイサル・アブディー・サアドゥーン氏(アブー・ライラー)も含まれているという。
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ラッカ県では、ARA News(6月6日付)によると、アイン・イーサー市近郊の第93旅団基地一帯にダーイシュ(イスラーム国)が侵入し、シリア民主軍と交戦した。
AFP, June 6, 2016、AP, June 6, 2016、ARA News, June 6, 2016、Champress, June 6, 2016、al-Hayat, June 7, 2016、Iraqi News, June 6, 2016、Kull-na Shuraka’, June 6, 2016、al-Mada Press, June 6, 2016、Naharnet, June 6, 2016、NNA, June 6, 2016、Reuters, June 6, 2016、SANA, June 6, 2016、UPI, June 6, 2016などをもとに作成。
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