ロシアのショイグ国防大臣は国際社会に対して避難民への人道支援と難民帰還に向けてこれまで以上に取り組むよう呼びかける(2017年9月11日)

ロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣は、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表宛てに書簡を送り、シリア国民を支援するために国際社会の取り組みを集中させる必要があると呼びかけた。

ショイグ国防大臣は書簡のなかで、ロシア軍の支援を受けたシリア軍によって、シリア領内の大部分がテロ集団の支配から解放されたとしつつ、米国をはじめとする有志連合各国が不法に占拠し、拠点化しているヒムス県タンフ国境通行所一帯、ダーイシュ(イスラーム国)の支配を脱してまもないハマー県東部のウカイリバート町一帯に設置された収容キャンプで6万人近くの避難民が、食糧1,000トン以上、医療物資80トン以上の支援を必要としていることを明らかにした。

また、国際社会に対して、シリア国外での生活を余儀なくされている数十万人の難民の帰還を促すためさらなる取り組みを行う必要があると強調した。

なお、ロシア国務省のHP(http://syria.mil.ru/en/index/syria/list.htm)には、シリア政府支配地域および緊張緩和地帯において、支援を必要としている都市町村の県別一覧表(9月9日付)が公開されている。

Ministry of Defence of Russia, September 11, 2017

Ministry of Defence of Russia, September 11, 2017

AFP, September 11, 2017、ANHA, September 11, 2017、AP, September 11, 2017、ARA News, September 11, 2017、Champress, September 11, 2017、al-Hayat, September 12, 2017、Kull-na Shuraka’, September 11, 2017、al-Mada Press, September 11, 2017、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 11, 2017、Naharnet, September 11, 2017、NNA, September 11, 2017、Reuters, September 11, 2017、SANA, September 11, 2017、UPI, September 11, 2017などをもとに作成。

 

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