イラン、イスラエル、ロシア、米国は、イラン・イスラエルの軍事的緊張への懸念を表明(2018年5月10日)

イスラエルのハサン・ロウハーニー大統領は、占領下ゴラン高原に対するイラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス旅団によると思われるロケット弾攻撃とそれに対するイスラエル軍の報復攻撃に関して、「新たな緊張を望んでいない」と述べた。

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ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は「イランとイスラエルの緊張増加への懸念」としたうえで、「政治的外交的解決を望む」と表明し、自制を呼びかけた。

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣はまた「すべての問題は対話を通じて解決されるべきだ」と述べ、事態悪化への懸念を示した。

ナハールネット(5月11日付)が伝えた。

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米ホワイト・ハウスは声明を出し、「イランの体制がシリアから行った挑発的ロケット弾攻撃を行った」と非難、「イスラエルによる自衛行動を支持する」したうえで、「イラン・イスラーム革命防衛隊にすべての責任があり、革命防衛隊、そしてヒズブッラーを含むすべての民兵に、挑発行為以上のことを行わないよう呼びかける」と表明した。

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イスラエル空軍もツイッターのアカウント(https://twitter.com/IAFsite/)で、占領下ゴラン高原に対するゴドス旅団によると思われるロケット弾攻撃への報復として、「シリアにあるイランの軍事的標的数十カ所を攻撃した。ゴドス軍団が攻撃の背後にいる…。イスラエル国防軍はさまざまなシナリオを準備しているが、事態の悪化を望んでいない」と発表した。

AFP, May 10, 2018、ANHA, May 10, 2018、AP, May 10, 2018、al-Durar al-Shamiya, May 10, 2018、al-Hayat, May 11, 2018、Naharnet, May 11, 2018、Reuters, May 10, 2018、SANA, May 10, 2018、UPI, May 10, 2018などをもとに作成。

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