『ニューヨーク・タイムズ』:ミスヤーフ科学研究センターのイスビル所長暗殺はイスラエルのモサドの犯行(2018年8月7日)

『ニューヨーク・タイムズ』(8月7日付)は、イスビル氏暗殺に関して、中東地域の諜報機関の匿名高官の話として、イスラエルが過去3年で少なくとも4回、外国領内で武器関連分野の技術者の暗殺に関与したとしたうえで、イスラエルのモサドが、シリアのミサイル開発において重要な役割を担っていたイスビル氏の車に爆弾を仕掛けたと思われると伝えた。

同紙によると、イスビル氏はアサド大統領やイラン・イスラーム革命防衛隊ゴドス軍団のガーセム・ソレイマーニー司令官ら、シリア、イラン両政府の交換に自由に連絡することを認められ、第4セクターと呼ばれる極秘武器開発施設の責任者を務め、シリア製のSM600ティシュリーン・ミサイルの改良や、地下兵器工場(うち1カ所は2017年にイスラエルが爆撃で破壊)の建設にあたっていたという。

The New York Times, August 7, 2018

AFP, August 7, 2018、ANHA, August 7, 2018、AP, August 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 7, 2018、al-Hayat, August 8, 2018、Reuters, August 7, 2018、SANA, August 7, 2018、The New York Times, August 7, 2018、UPI, August 7, 2018などをもとに作成。

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