ロシアのマリア・ザハロワ外務省報道官は記者会見で「シリアにおける米国の違法な駐留は事態の収束ではなく悪化をもたらし、テロ組織を支援している」としたうえで、「米国がシリアから撤退する意思があるのなら、それは前進なので、実行すべきだ。だが、より重要なのは、米軍が撤退する地域をシリアの支配下に復帰させることだ」と述べた。
そのうえで、米軍撤退状況に関して「装備の撤退を開始したが、兵員は今のところ撤退を始めていない」とし、米国がドナルド・トランプ大統領の撤退決定にもかかわらず、この決定を撤回したがっているとの印象を受けると懐疑的な見方を示した。
また、「2018年12月末にトランプ大統領はシリアから撤退すると発表した…。この段階において、クルド人とダマスカスの対話は特に重要だ…。我々はこのことを何度もクルド人と話している。彼らはシリア社会において不可分の要素だからだ」と述べた。
SANA(1月11日付)、ANHA(1月11日付)が伝えた。
AFP, January 11, 2019、ANHA, January 11, 2019、AP, January 11, 2019、al-Durar al-Shamiya, January 11, 2019、al-Hayat, January 12, 2019、Reuters, January 11, 2019、SANA, January 11, 2019、UPI, January 11, 2019などをもとに作成。
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