レバノン日刊紙『ムドゥン』:当局は帰国を予定しているシリア難民に実現不可能(?)な条件を課す(2019年4月8日)

レバノン日刊紙『ムドゥン』(4月8日付)は、当局がヒムス県クサイル市および同市周辺からレバノンに避難していたシリア難民の帰国に際して、実現不可能な条件を課していると批判的に報じた。

同紙によると、レバノンで避難生活を送っていたシリア難民約400人(そのほとんどが地方公務員とその家族)が近くクサイル市および同市に帰還する予定だが、バアス党員、退役士官、そして地元名士からなるヒムス市の受け入れ委員会は、彼らに、被害を受けている住居、所有権が確認できない住居で居住することを認めず、また被害を受けた住宅を修復するための資材を持ち込むことも禁止しているという。

ただし、こうした条件が実際に出されているかどうか、また条件が課されていた場合、居住が認められない住居の被害の度合い、その意図などは不明。

AFP, April 8, 2019、ANHA, April 8, 2019、AP, April 8, 2019、al-Durar al-Shamiya, April 8, 2019、al-Hayat, April 9, 2019、al-Mudun, April 8, 2019、Reuters, April 8, 2019、SANA, April 8, 2019、UPI, April 8, 2019などをもとに作成。

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