シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を再開、シャーム解放機構などが活動を続けるラタキア県北東部を狙う(2019年9月23日)

シリアのアル=カーイダと目されるシャーム解放機構が軍事・治安権限を掌握するイドリブ県、ハマー県北部、ラタキア県北部、アレッポ県西部の緊張緩和地帯では、シリア・ロシア軍が一方的停戦を宣言してから23日目(爆撃を激化させてから144日目)を迎えた9月23日、シリア軍ヘリコプターが「樽爆弾」による爆撃を再開、シリア軍とシャーム解放機構などからなる反体制武装集団が各地で散発的に交戦した。

シリア・ロシア軍が緊張緩和地帯への攻撃を激化させた4月30日以降の戦闘による犠牲者数は前日より2人(民間人1人、シリア軍兵士1人、反体制武装集団戦闘員0人)多い4,149人となった。

内訳は、民間人1,066人(うち女性189人、子供264人)、シリア軍兵士1,410人、反体制武装集団戦闘員1,673人。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の支配下にあるカッバーナ村一帯を「樽爆弾」で爆撃、地上部隊も同地を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が県南部、西部の反体制派支配地域を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍地上部隊が県東部の放棄された大隊基地一帯、マアッラト・ヌウマーン市、ダイル・シャルキー村、バルサ村、マアッラト・スィーン村、ナキール村、マアッラト・ハルマ村、ラカーヤー村、シャイフ・ムスタファー村、マアッルズィーター村を砲撃した。

これに対して、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団は、マダーヤー村一帯のシリア軍拠点を砲撃した。

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ダルアー県では、HFL(9月23日付)によると、ムザイリーブ町入り口で第4師団の兵士1人が何者かに撃たれて死亡した。

また、ジッリーン村とサフム・ジャウラーン村を結ぶ街道でも第4師団の兵士1人が何者かの襲撃を受けて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を35件(イドリブ県14件、ラタキア県9件、アレッポ県9件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を29件(イドリブ県7件、ラタキア県11件、アレッポ県4件、ハマー県7件)確認した。

AFP, September 23, 2019、ANHA, September 23, 2019、AP, September 23, 2019、al-Durar al-Shamiya, September 23, 2019、HFL, September 23, 2019、Ministry of Defence of the Russian Federation, September 23, 2019、Reuters, September 23, 2019、SANA, September 23, 2019、SOHR, September 23, 2019、UPI, September 23, 2019などをもとに作成。

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