イドリブ県でシリア軍と「決戦」作戦司令室が交戦(2020年8月24日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから171日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がザーウィヤ山地方のバイニーン村近郊の灌木地帯でシリア軍兵士1人を射殺した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

「決戦」作戦司令室がザーウィヤ山地方のルワイハ村一帯に展開しているシリア軍の拠点を砲撃し、兵士多数が負傷した。

これに対して、シリア軍も「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方一帯を砲撃した。

なお、これに先立ち、シリア軍は未明にファッティーラ村一帯で「決戦」作戦司令室に所属する国民解放戦線と交戦した。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約20輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

AFP, August 24, 2020、ANHA, August 24, 2020、AP, August 24, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 24, 2020、Reuters, August 24, 2020、SANA, August 24, 2020、SOHR, August 24, 2020、UPI, August 24, 2020などをもとに作成。

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