サウト・アースィマ(10月7日付)は、ロシアがハリーファ・ハフタル将軍率いるリビア国民軍を支援するためにリビアに派遣されていたシリア人傭兵の1人の話として、戦闘員多数が5日朝に3ヶ月間の現地滞在を終えて帰国したと伝えた。
帰国したシリア人傭兵には、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが発効した「ロシアの友人」カードと報酬が支給されたという。
このカードを所持していると、シリア軍、親政権民兵の検問所を自由に通過できるという。
しかし、報酬は1,000米ドル相当をシリア・ポンドで支給される契約だったが、シリア・ポンドの急落の影響を受けて、450米ドルに目減りしたという。
なお、一部のシリア人傭兵はシリアへの帰国を拒み、現地に残ったという。
これは、現地で殴り合いの喧嘩を起こし、ロシア軍によってシリアに強制送還された傭兵2人が投獄されたことを受けたもので、一部の傭兵は帰国後に当局の追及を受けることを恐れているという。
AFP, October 7, 2020、ANHA, October 7, 2020、al-Durar al-Shamiya, October 7, 2020、Reuters, October 7, 2020、SANA, October 7, 2020、Sawt al-‘Asima, October 7, 2020、SOHR, October 7, 2020などをもとに作成。
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