オースティン米国防長官は女性と子供70人が死亡した2019年3月のダイル・ザウル県バーグーズ村の米軍の爆撃についての説明をマッケンジーCENTCOM司令官に求める(2021年11月16日)

ジョン・カービー米国防総省報道官は、『ニューヨーク・タイムズ』(11月13日付)が2019年3月のダイル・ザウル県バーグーズ村への爆撃で女性や子供70人あまりが殺害されたこと米軍が隠ぺいしていると伝えたことに関して、ロイド・オースティン国防長官がこの問題で米中央軍(CENTCOM)のフランク・マッケンジー司令官(海兵隊大将)に説明を求めていることを明らかにした。

カービン報道官の発言は以下の通り。

いいえ、国防長官は『ニューヨーク・タイムズ』の報道に関して具体的なことは何も命令していない。国防長官は確かに報告書に目を通した。彼はマッケンジー大将に、この爆撃、つまり2019年3月からの爆撃についてより具体的に説明するように求めた。今日発表する予定はないが、彼はマッケンジー大将にこの攻撃についての説明を求めた。

とはいえ、幾つかの点を付け加えたいと思う。それは、民間人の犠牲者を回避するために、我々ほど懸命な軍は世界にないということだ。だが、我々がいつもそうできているということは意味しない。だが、我々は民間人の犠牲を避けるために懸命行動している。我々は自分自身も見つめたいと考えている。だから、今このように会見をしている間も、国防総省が二つの調査を委託し、民間人の被害を検証しようとしていて、まもなく結論が出ることになっている。

そのうちの一つは諜報活動(セキュリティ・レビュー)を通じて行われ、二つ目はまもなく完了する。一つ目の調査は、民間人の犠牲者を検討することを定めて法律、つまり国防授権法の要請によるものだ…。二つ目は前政権時代に、特殊作戦・低強度紛争担当国務次官補からシリアでの民間人犠牲者を検証するよう求められたものだ…。

そして、我々がこの二つの報告について話すことができるようになれば、確実にそうする。我々は民間人への被害に関して自分自身を見つめ続け、我々の作戦においてそれを最小限に食い止めるためにあらゆることをし続ける。

AFP, November 16, 2021、ANHA, November 16, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 16, 2021、Reuters, November 16, 2021、SANA, November 16, 2021、SOHR, November 16, 2021などをもとに作成。

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