2014年4月6日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

アレッポ・ニュース(4月7日付)によると、イスラーム戦線のタウヒード旅団は、アレッポ市および同市郊外の全司令官、部局に対して、無許可での記者の立ち入り・取材を禁じる決定を行ったと発表した。

Kull-na Shuraka', April 7, 2014
Kull-na Shuraka’, April 7, 2014

Halabnews.com, April 7, 2014などをもとに作成。

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2014年4月6日のシリア情勢:諸外国の動き

ヨルダンの総合治安局のアーミル・サルターウィー広報局長は、『ハヤート』(4月7日付)に、5日晩にザアタリー・キャンプの避難民が暴徒化し、ヨルダン治安当局の拠点などを襲撃、キャンプ内のテントや住居6棟に放火したと述べた。

また同キャンプを担当するウィダーフ・ハンムード准将は、この暴動のさなか、避難民1人が「後ろから頭を撃たれ」死亡、また複数の避難民も負傷したことを明らかにした。

ハンムード准将によると、暴動は、カバンを持った避難民3人がキャンプに違法に潜入しようとし、ヨルダンの治安当局に逮捕されたことをきっかけとしており、治安当局と避難民の口論が衝突に発展したのだという。

しかし、複数の避難民によると、暴動は、キャンプの入り口で、女性避難民らが当局の嫌がらせを受けたことをきっかけとしたと反論するとともに、ヨルダン治安当局が実弾を無差別に発砲し、暴動を強制排除しようとしたと主張している。

AFP, April 6, 2014、AP, April 6, 2014、ARA News, April 6, 2014、Champress, April 6, 2014、al-Hayat, April 7, 2014、Iraqinews.com, April 6, 2014、Kull-na Shuraka’, April 6, 2014、Naharnet, April 6, 2014、NNA, April 6, 2014、Reuters, April 6, 2014、SANA, April 6, 2014、UPI, April 6, 2014などをもとに作成。

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2014年4月6日のシリア情勢:レバノンの動き

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は『サフィール』(4月7日付)とのインタビューで「3月14日勢力の支持者の一部もヒズブッラーがシリアに介入し、タクフィール主義者からレバノンを防衛することを支持している」と述べた。

ナスルッラー書記長はまた「シリア政府はもはや崩壊の脅威には直面していない」としたうえで「我々は(シリア)分割の脅威を克服し、(アサド政権に対する)軍事的選択肢を頓挫させた」と強調した。

そのうえでナスルッラー書記長は「シリアでの戦いは民主主義や公正の創出、汚職撲滅をめざしておらず、シリアの地位を変化させようとするものだ」と主張した。

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またレバノンの声(4月6日付)によると、アルサール村をパトロール中のレバノン軍部隊がシリア人武装集団と交戦のすえ、5人を逮捕した。

AFP, April 6, 2014、AP, April 6, 2014、ARA News, April 6, 2014、Champress, April 6, 2014、al-Hayat, April 7, 2014、Iraqinews.com, April 6, 2014、Kull-na Shuraka’, April 6, 2014、Naharnet, April 6, 2014、NNA, April 6, 2014、Qanat al-Mayadin, April 6, 2014、Reuters, April 6, 2014、al-Safir, April 6, 2014、SANA, April 6, 2014、UPI, April 6, 2014、Voice of Lebanon, April 6, 2014などをもとに作成。

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2014年4月6日のシリア情勢:国内の暴力

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団が制圧しているヒムス市の通称「ジャージュ(ダジャージュ)市場」で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、ジハード主義武装集団の戦闘員13人が死亡した。

これに関して、ヒムス・メディア局は、反体制武装集団の武器庫に軍のロケット弾が着弾し、「包囲されているヒムスの英雄たち」20人が死亡したと発表した。

またSANA(4月6日付)は、反体制武装集団が仕掛けようとしていた爆弾が誤爆し、多数の戦闘員が死傷したと報じた。

さらにSANAによると、ガントゥー市に侵入しようとした反体制武装集団を軍が撃退し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアイン・フサイン村、バイト・ハッジュー村、南マシュジャル村、タルビーサ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、軍がドゥーマー市、ザバダーニー市、ダーライヤー市、ファーフーフ検問所(バラダー渓谷)などを砲撃し、ドゥーマー市などで子供4人が死亡した。

一方、SANA(4月6日付)によると、ムライハ市周辺、アイン・タルマー渓谷、アーリヤ農場、アドラー市旧市街、サルハ市郊外、ザバダーニー市郊外、ダーライヤー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム軍、ラフマーン軍団、アンサール・ムスタファー、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市ダム街道地区、ダーイル町、タイバ町を軍が「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(4月6日付)によると、アトマーン村、ワーリダート村周辺、ハバブ町郊外の国際幹線道路、ウンム・マヤーズィン町、ダルアー市各所で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、カサブ町郊外のナスル山周辺、ナブア・ムッル地方、ワーディー・フザイリーン地方、ラビーア町、サルマー町、クーム村、ガマーム村一帯を、軍が「樽爆弾」などで空爆・砲撃した。

一方、マヤーディーン・チャンネル(4月6日付)は、カサブ町郊外の第45監視塔周辺での戦闘で、シャームの民のヌスラ戦線司令官の一人アナス・フルワ氏(アブー・ムハージル)が死亡したと報じた。

またSANA(4月6日付)によると、ナスル山、カビール村、ファルラク村郊外の森林地帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、40人以上の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市シャッアール地区、マサーキン・ハナーヌー地区、シャイフ・マクスード地区、アナダーン市、フライターン市を、軍が「樽爆弾」などで空爆・砲撃した。

またイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がアイン・アラブ市郊外のクラー・スール村を襲撃し、同村周辺で民主統一党人民防衛隊が交戦した。

一方、SANA(4月6日付)によると、アレッポ中央刑務所周辺、マンスーラ村、ハイヤーン町、アアザーズ市、アンジャーラ村、タアーナ村、タッル・ヒタバート村、カフルナーハー村、ハーン・アサル村、ワディーヒー村、マアーッラト・アルティーク村、アナダーン市、フライターン市、アレッポ市、ハーン・トゥーマーン地区、カルム・マイサル地区、ライラムーン地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団が制圧したサーリヒーヤ村、バーブーリーン村を軍が「樽爆弾」などで空爆、またサーリヒーヤ村北部の軍検問所周辺でジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(4月6日付)によると、ナリラヤー村・カフルナジュド村間の街道、サラーキブ市、バルシューン村、ラーミー村、カフルシャラーヤー村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(4月6日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(4月6日付)によると、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区、ジュバイラ地区などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、アッバース旅団、アブドゥッラー・ブン・ズバイル旅団の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, April 6, 2014、AP, April 6, 2014、ARA News, April 6, 2014、Champress, April 6, 2014、al-Hayat, April 7, 2014、Iraqinews.com, April 6, 2014、Kull-na Shuraka’, April 6, 2014、Naharnet, April 6, 2014、NNA, April 6, 2014、Reuters, April 6, 2014、SANA, April 6, 2014、UPI, April 6, 2014などをもとに作成。

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2014年4月6日のシリア情勢:シリア政府の動き

外務在外居住者省は声明を出し、大使館を閉鎖したクウェート、サウジアラビアでの領事業務をUAEのシリア大使館が代行し、米国での領事業務をカナダのモントリオール、ヴァンクーヴァーの領事館が代行すると発表した。

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バアス党民族指導部は結党記念日(4月7日)67周年を記念して声明を出し、「愛国的反体制勢力との真摯な対話を通じて危機を解決しようとするあらゆる意思」をも支持すると発表した。

AFP, April 6, 2014、AP, April 6, 2014、ARA News, April 6, 2014、Champress, April 6, 2014、al-Hayat, April 7, 2014、Iraqinews.com, April 6, 2014、Kull-na Shuraka’, April 6, 2014、Naharnet, April 6, 2014、NNA, April 6, 2014、Reuters, April 6, 2014、SANA, April 6, 2014、UPI, April 6, 2014などをもとに作成。

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2014年4月6日のシリア情勢:反体制勢力の動き

ARA News(4月6日付)は、イラク・クルディスタン地域のアルビル市で3日間にわたって開かれていたシリア・クルド民主政治連合会合が議事を終了し、新統一組織「シリア・クルディスタン民主党」の結党を宣言して閉幕したと報じた。

シリア・クルディスタン民主党に参加したのは、シリア・クルド民主党(アル・パールティ)アブドゥルハキーム・バッシャール派、シリア・クルドディスタン・イェキーティー党、シリア・クルド・アーザーディー党ムスタファー・ジュムア派、同ムスタファー・ウースー派の4組織。

会合では、5日に政策方針策定委員会(21人)を選出、またこれに加えて30人の代表者を選出し、最高意思決定機関にあたる党中央委員会を発足した。

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シリア革命反体制勢力国民連立は5日に開幕した総合委員会会合で、ジュネーブ2会議への参加に異議を唱え脱会していたシリア革命評議会と44人の代表メンバーの復帰を承認した。

総合委員会会合ではまた、ムフイーッディーン・バナーナー氏がアフマド・トゥウマ暫定内閣教育大臣に、アドナーン・ムハンマド・ハズーリー氏が保健大臣にそれぞれ選出された。

総合委員会会合は7日まで開催される予定で、トゥウマ暫定政府の内務大臣の任命、政治委員会の改選などが行われる予定。

AFP, April 6, 2014、AP, April 6, 2014、ARA News, April 6, 2014、Champress, April 6, 2014、al-Hayat, April 7, 2014、Iraqinews.com, April 6, 2014、Kull-na Shuraka’, April 6, 2014、Naharnet, April 6, 2014、NNA, April 6, 2014、Reuters, April 6, 2014、SANA, April 6, 2014、UPI, April 6, 2014などをもとに作成。

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