Elaph(6月16日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立がトルコのイスタンブールでの総合委員会会合で、自由シリア軍最高軍事評議会(参謀委員会)が再編されるまで、その活動を凍結することを正式に決定したと報じた。
総合委員会はまた、ワリード・ウマリー氏(元ジャズィーラ・チャンネル特派員)の追放などを決定した。
Elaph, June 16, 2015をもとに作成。
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Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
西クルディスタン移行期民政局ジャズィーラ地区の人権委員会監視文書局(シヤール・ウマル局長)は、ラッカ県タッル・アブヤド区(タッル・アブヤド市一帯)で、人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)の司令官1人を拘束し、トルコ当局からの武器・装備供与などトルコとダーイシュの協力態勢について記された文書を押収したと発表、その写真を公開した。

この文書は、ラッカ州(ラッカ県)北部地区のワーリー(統治者)局がラッカ市のワーリーであるアブー・ハムザ氏に向けて送付した「ヒジュラ暦1436年7月5日(西暦2015年4月24日)付第104号」という番号が付された書簡で、そのなかには次のように書かれているという。
「敬愛なる兄弟、アブー・ハムザ氏、ラッカのワーリーへ。兄弟であるアブー・バッラー・サフラーウィー氏がトルコに物資、すなわち治安偵察関連の機器(の送付)を要請したことを伝えます。これらの機器は国境地帯の兄弟たちとともにあるのであるのですが、彼らは、ラッカのワーリーが押印した書類がないとして、引き渡しを拒否しています」。
ARA News(6月15日付)が伝えた。
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なお、これに先立ち、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、訪問先のアゼルバイジャンからの帰国中の専用機内で記者団に対して、人民防衛隊によるタッル・アブヤド市一帯への進軍が、トルコに将来脅威をもたらすことになる、との見方を示していた。
AFP, June 14, 2015、June 15, 2015、AP, June 15, 2015、ARA News, June 15, 2015、Champress, June 15, 2015、al-Hayat, June 16, 2015、Iraqi News, June 15, 2015、Kull-na Shuraka’, June 15, 2015、al-Mada Press, June 15, 2015、Naharnet, June 15, 2015、NNA, June 15, 2015、Reuters, June 15, 2015、SANA, June 15, 2015、UPI, June 15, 2015などをもとに作成。
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SANA(6月14日付)によると、ワーイル・ハルキー首相は、ハサカ県ハサカ市、カーミシュリー市などの経済、工業、開発、農業、福祉関連施設と、「武装テロ集団」との戦闘における軍の最前線を視察、ハサカ県の経済、福祉を支援するための13億6,500万シリア・ポンドの特別予算を計上したと発表した。
ハルキー首相の視察はアサド大統領の直接指示によるものだという。

AFP, June 14, 2015、AP, June 14, 2015、ARA News, June 14, 2015、Champress, June 14, 2015、al-Hayat, June 15, 2015、Iraqi News, June 14, 2015、Kull-na Shuraka’, June 14, 2015、al-Mada Press, June 14, 2015、Naharnet, June 14, 2015、NNA, June 14, 2015、Reuters, June 14, 2015、SANA, June 14, 2015、UPI, June 14, 2015などをもとに作成。
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トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、訪問先のアゼルバイジャンからの帰国中の専用機内で記者団に対して、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊によるタッル・アブヤド市一帯への進軍が、トルコにとって将来、脅威をもたらすことになる、との見方を示した。
エルドアン大統領は、ダーイシュ(イスラーム国)と西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊との戦闘によって、住民が避難した地域を、民主統一党とクルディスタン労働者党の戦闘員が掌握しているとしたうえで、「これは新しい現象ではないが、我々の国の国境を脅かす存在をもたらすことになるだろう。こうした問題に我々がどれほど敏感か、みなが考慮すべきだ」と述べた。
AFP(6月14日付)が伝えた。
AFP, June 14, 2015、AP, June 14, 2015、ARA News, June 14, 2015、Champress, June 14, 2015、al-Hayat, June 15, 2015、Iraqi News, June 14, 2015、Kull-na Shuraka’, June 14, 2015、al-Mada Press, June 14, 2015、Naharnet, June 14, 2015、NNA, June 14, 2015、Reuters, June 14, 2015、SANA, June 14, 2015、UPI, June 14, 2015などをもとに作成。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などによって包囲されているアブー・ズフール航空基地周辺をシリア軍が空爆した。
一方、SANA(6月14日付)によると、シリア軍がザイズーン・ダム一帯へのファトフ軍の攻撃を撃退し、150人以上の戦闘員を殲滅した。
シリア軍はまた、アブー・ズフール町、マジャース村、ウンム・ジャッリーン村、ハシール村、サフン高地、バシュラームーン村、マタッラ村、バズィート村、ジャンナト・クラー村、ガザール村を空爆、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ウカイリバート町郊外のハマーダト・ウマル村一帯、マアルカバ村をシリア軍が空爆した。
これに関して、SANA(6月15日付)は、ファースィダ村、ウカイリバート町、ハマーディー・ウマル村をシリア軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した、と伝えた。
一方、SANA(6月14日付)によると、カストゥーン村、ダクマーク村、ザイズーン村、マンスーラ村、マサースィナ村、ブワイザ村、マアルカバ村、ラターミナ町、ヒルバト・ナークース村、ファースィダ村、ウカイリバート町、ハマーディー・ウマル村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がタルビーサ市、ヒムス市ワアル地区などを「樽爆弾」で空爆し、女性1人と子供1人が死亡した。
一方、クッルナー・シュラカー(6月14日付)によると、ヒムス市カラム・ルーズ地区で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、住民数十人が死傷した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団、マサール・プレス(6月14日付)によると、ムサイフラ町一帯、東ガーリヤ村、東カラク村、ウンム・ワラド村、ヤードゥーダ村などをシリア軍が「樽爆弾」で空爆する一方、カフルシャムス町、アトマーン村でシリア軍と反体制武装集団が交戦した。
一方、クッルナー・シュラカー(6月14日付)は、自由シリア軍南部戦線第1軍広報局メンバーの話として、南部戦線が12日にシリア軍のMiG24戦闘機を地対空ミサイルで撃墜したと発表している、と報じた。
これにより、ラタキア県カルダーハ市郊外のハラフ・ムサイティラ村出身のワーイル・ハッダード空軍大佐が戦死したという。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、タッル・クルディー町一帯、ダイルハビーヤ市で、シリア軍とジハード主義武装集団が交戦、またシリア軍はドゥーマー市、ハラスター市各所を空爆した。
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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジャウバル区を砲撃した。
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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、サフム・ジャウラーン村一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦した。
一方、SANA(6月14日付)によると、ヤードゥーダ村で、シリア軍がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、10人を殲滅した。
シリア軍はまた、アラーキーヤ高地、ウンム・ワラド村、東カラク村などで反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、サアラ航空基地一帯で、シリア軍と反体制武装集団の戦闘が続いた。
一方、SANA(6月14日付)によると、シリア軍がサアラ航空基地一帯で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を攻撃し、「テロリスト」25人を殲滅した。
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クナイトラ県では、SANA(6月14日付)によると、ブライカ村、ハミーディーヤ村、で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
AFP, June 14, 2015、AP, June 14, 2015、ARA News, June 14, 2015、Champress, June 14, 2015、al-Hayat, June 15, 2015、Iraqi News, June 14, 2015、Kull-na Shuraka’, June 14, 2015、al-Mada Press, June 14, 2015、Masar Press Agency, June 14, 2015、Naharnet, June 14, 2015、NNA, June 14, 2015、Reuters, June 14, 2015、SANA, June 14, 2015、June 15, 2015、UPI, June 14, 2015などをもとに作成。
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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のユーフラテスの火山合同作戦司令室が13日に包囲を完了したスルーク町から、ダーイシュ(イスラーム国)が撤退、ユーフラテスの火山合同作戦司令室が同地を制圧した。
これにより、人民防衛隊は、ハサカ県タッル・タムル市からラアス・アイン市を経て、ラッカ県タッル・アブヤド市郊外に至る一帯を支配下に置き、また有志連合の航空支援のもと、トルコ国境に位置するダーイシュの主要拠点であるタッル・アブヤド市約20キロの地点まで進軍した。
同監視団によると、タッル・アブヤド市にはダーイシュ・メンバーが少なくとも150人駐留しているが、増援部隊がなければ、撤退する構えを見せているという。
一方、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊のライドゥール・ハリール報道官は、人民防衛隊がタッル・アブヤド市東部郊外でダーイシュと交戦、有志連合が同地を空爆したことを明らかにした。
人民防衛隊のタッル・アブヤド戦線渉外問題担当官のフサイン・ハウジャル氏によると、タッル・アブヤド市から50メートルの距離にまで迫っているという。
また、ARA News(6月14日付)は、ユーフラテスの火山合同作戦司令室所属部隊が、ダーイシュの支配下にあるタッル・アブヤド市内に突入した、と伝える一方、トルコ当局がアクチャカレ国境通行所を開放し、シリア人避難民の入国を認めたと報じた。
他方、SANA(6月14日付)によると、シリア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)の「首都」ラッカ市、ザムラ村、ラサーファ村を空爆し、数十人の戦闘員を殲滅した。
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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(6月14日付)によると、有志連合がダーイシュ(イスラーム国)支配下のスーラン・アアザーズ町、ダービク村を空爆した。
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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ヒシャーム砂漠各所、ジャフラ村、ダイル・ザウル航空基地一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点に対してシリア軍が空爆を行った。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下になるジャズル・ガス採掘所一帯をシリア軍が空爆した。
一方、ヒムス県では、SANA(6月14日付)によると、ジャズル・ガス採掘所一帯、ワーディー・マースィク(柑橘農園近郊)で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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米中央軍(CENTCOM)は、6月14日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して19回の空爆を行ったと発表した。
このうちシリア領内での空爆は3回におよび、ハサカ市近郊(1回)、アイン・アラブ市近郊(2回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。
AFP, June 14, 2015、AP, June 14, 2015、ARA News, June 14, 2015、Champress, June 14, 2015、al-Hayat, June 15, 2015、Iraqi News, June 14, 2015、Kull-na Shuraka’, June 14, 2015、al-Mada Press, June 14, 2015、Naharnet, June 14, 2015、NNA, June 14, 2015、Reuters, June 14, 2015、SANA, June 14, 2015、UPI, June 14, 2015などをもとに作成。
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