ダーイシュ(イスラーム国)のアドナーニー報道官が音声声明で、イラク政府に協力していたすべてのスンナ派宗徒を恩赦すると発表(2015年6月24日)

ダーイシュ(イスラーム国)のフルカーン広報制作機構は、アブー・ムハンマド・アドナーニー報道官と思われる人物の音声声明(https://www.youtube.com/watch?v=484gfZ2Yodw)をインターネット上で配信した。

「我らが民よ、アッラーの呼びかけに応えよ」と題された声明において、アドナーニー報道官と思われる人物は、ラマダーン月を「背教者に痛手を与える月」と位置づけ、戦闘の継続を呼びかける一方、イラク政府と協力していたすべてのスンナ派信徒を恩赦し、免罪とすると発表した。

AFP, June 24, 2015、AP, June 24, 2015、ARA News, June 24, 2015、Champress, June 24, 2015、al-Hayat, June 25, 2015、Iraqi News, June 24, 2015、Kull-na Shuraka’, June 24, 2015、al-Mada Press, June 24, 2015、Naharnet, June 24, 2015、NNA, June 24, 2015、Reuters, June 24, 2015、SANA, June 24, 2015、UPI, June 24, 2015などをもとに作成。

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西クルディスタン移行期民政局を主導するムスリム民主統一党党首「シリアの安定回復には中央集権的な独裁体制の廃止と分権制が不可欠」(2015年6月24日)

西クルディスタン移行期民政局を主導する民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首は『ハヤート』(6月25日付)の電話取材に応え、シリアの安定回復には「中央集権的な独裁体制を廃し、民主的で分権的な体制を樹立」する必要があると述べる一方、シリアの分割(クルドの独立)について強く反対した。

ムスリム共同党首は「我々の戦略は、クルド人の民主的な権利を要求することに力点を置いている。我々は民主的で多元的なシリアを望んでおり、分権主義と民主主義を主唱している。シリアは中央集権的な独裁体制を変革することなくして、安定を回復しないだろう。シリアにはマイノリティ、すなわちイスマーイーリー派、アラウィー派、ドゥルーズ派、シーア派、スンナ派がおり、クルド人、アラブ人、トルクメン人がいる。それゆえ、国に安定をもたらす解決策は、分権主義に基づいていなければならない。クルド人に権利を与え、その権利を承認することなくして、シリアに安定はもたらされない。分権主義は、我々が依拠すべき不可欠な解決策であり、シリア全体に広めねばならない。我々の目的は分権的、民主的、多元的な体制に基づくシリア民主共和国の実現である」と述べた。

またトルコのシリア北部への直接介入可能性については「国際情勢、地域情勢にその準備ができていない」と述べる一方、トルコ政府などが主張する西クルディスタン移行期民政局支配地域での住民の強制移住についても否定した。

AFP, June 24, 2015、AP, June 24, 2015、ARA News, June 24, 2015、Champress, June 24, 2015、al-Hayat, June 25, 2015、Iraqi News, June 24, 2015、Kull-na Shuraka’, June 24, 2015、al-Mada Press, June 24, 2015、Naharnet, June 24, 2015、NNA, June 24, 2015、Reuters, June 24, 2015、SANA, June 24, 2015、UPI, June 24, 2015などをもとに作成。

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レバノン大統領選挙が再び延期(2015年6月24日)

ナビーフ・ビッリー国民議会議長は、大統領選挙(第2回投票)のための臨時会(25回目、6月24日予定)が定足数に達しなかったことを受け、会合を7月15日に再び延期すると決定した。

ナハールネット(6月24日付)が伝えた。

AFP, June 24, 2015、AP, June 24, 2015、ARA News, June 24, 2015、Champress, June 24, 2015、al-Hayat, June 25, 2015、Iraqi News, June 24, 2015、Kull-na Shuraka’, June 24, 2015、al-Mada Press, June 24, 2015、Naharnet, June 24, 2015、NNA, June 24, 2015、Reuters, June 24, 2015、SANA, June 24, 2015、UPI, June 24, 2015などをもとに作成。

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イスラエル当局が、ゴラン高原でのシリア反体制武装集団戦闘員負傷者襲撃の容疑者9人を逮捕(2015年6月24日)

ロイター通信(6月24日付)は、イスラエルの複数の治安筋の話として、占領下のゴラン高原にあるハラフィーシュ村で、ドゥルーズ派住民が、シリアの反体制武装集団戦闘員の負傷者を搬送しているイスラエル軍救急車両を襲撃した事件に関与したとされる9人を警察当局が逮捕したと伝えた。

AFP, June 24, 2015、AP, June 24, 2015、ARA News, June 24, 2015、Champress, June 24, 2015、al-Hayat, June 25, 2015、Iraqi News, June 24, 2015、Kull-na Shuraka’, June 24, 2015、al-Mada Press, June 24, 2015、Naharnet, June 24, 2015、NNA, June 24, 2015、Reuters, June 24, 2015、SANA, June 24, 2015、UPI, June 24, 2015などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県のタッル市のモスクで爆弾テロ発生(2015年6月24日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(6月24日付)によると、タッル市のバイダル・スルターニー・モスク近くで23日深夜、爆弾が仕掛けられた車が爆発し、ARA News(6月24日付)によると、13人が死亡、数十人が負傷した。

また、シリア人権監視団によると、シリア軍がザマルカー町一帯を空爆した。

一方、反体制武装集団が閉鎖・止水していたアイン・フィージャ町の水門が開門された。

他方、SANA(6月23日付)によると、ザマルカー町で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ市カーティルジー地区を空爆、またハンダラート・キャンプ一帯、バーシュカウィー村一帯、ブライジュ村で反体制武装集団と交戦した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区で、シリア軍、国防隊が、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦、シリア軍が同地を空爆した。

また、SANA(6月23日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(6月23日付)によると、ジャッブーリーン村北部で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(6月23日付)によると、ハムル丘一帯、ハミーディーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(6月23日付)によると、アイドゥー村、キンサッバー町、シャラフ村、ワーディー・バースール村、ワーディー・サルマーをシリア軍が空爆し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, June 24, 2015、AP, June 24, 2015、ARA News, June 24, 2015、Champress, June 24, 2015、al-Hayat, June 25, 2015、Iraqi News, June 24, 2015、Kull-na Shuraka’, June 24, 2015、al-Mada Press, June 24, 2015、Naharnet, June 24, 2015、NNA, June 24, 2015、Reuters, June 24, 2015、SANA, June 24, 2015、UPI, June 24, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)がYPGの進軍に備えラッカ市から第17師団基地に増援部隊を派遣(2015年6月24日)

ラッカ県では、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊のライドゥール・ハリール報道官によるアイン・イーサー市制圧を受け、ダーイシュ(イスラーム国)がラッカ市から第17師団基地に増援部隊を派遣する一方、同市近郊に塹壕を整備するなどして防衛態勢強化を開始した。

ロイター通信(6月24日付)が伝えた。

これに関して、シリア人権監視団は、軍用車両など約100台からなるダーイシュの車列がラッカ市内で目撃され、第17師団基地方面に向かった模様だ、と発表した。

またダーイシュはラッカ市内のクルド系住民に市外への移動を控えるよう通達したという。

一方、アレッポ県東部一帯で活動するという反体制武装集団がラッカ県タッル・アブヤド市で共同声明を出し、「イスラーム軍」の名で統合したと発表した。

「イスラーム軍」に参加した武装集団は、アッラーのためのジハード旅団、ウマナー・ラッカ旅団、タバカ自由人旅団、ハールーン・ラシード旅団、ジュンド・ハラマイン旅団、タッル・アブヤド革命家戦線、タフリール旅団など、いずれも「自由シリア軍」所属組織だという。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がジャズル・ガス採掘所一帯、ジュッブ・ジャッラーフ町、ワルド化、マクサル・ヒサーン村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ダーイシュ戦闘員20人あまりが死亡した。

また、SANA(6月23日付)によると、シリア軍とレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー戦闘員)が、ジャラージール町無人地帯のカルナ、ワーディー・マガーラで、ダーイシュ(イスラーム国)の最後の拠点を破壊、同地を制圧した。

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ヒムス県では、SANA(6月23日付)によると、シリア軍と国防隊はジャズル・ガス採掘所一帯でダーイシュ(イスラーム国)への反転攻勢を続け、同地の一部を制圧した。

シリア軍と国防隊はまた、ジュッブ・ジャッラーフ町、マクサル・ヒサーン村、ハワー丘一帯でダーイシュを撃退した。

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ハサカ県では、SANA(6月23日付)によると、フール町郊外のダーイシュ(イスラーム国)の教練キャンプなどをシリア軍が攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(6月23日付)によると、カスル村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(6月23日付)によると、ハッラーブ・シャフム村、タッル・シハーブ町、ヤードゥーダ村、ムザイリーブ町、ヌアイマ村、アトマーン村、フルバト・ガザーラ郊外、イズラア市、ダルアー市各所で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(6月23日付)によると、マリーイーヤ村をシリア軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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米中央軍(CENTCOM)は、6月24日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して16回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は3回におよび、ハサカ市近郊(1回)、アレッポ市近郊(1回)、タッル・アブヤド市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, June 24, 2015、AP, June 24, 2015、ARA News, June 24, 2015、Champress, June 24, 2015、al-Hayat, June 25, 2015、Iraqi News, June 24, 2015、Kull-na Shuraka’, June 24, 2015、al-Mada Press, June 24, 2015、Naharnet, June 24, 2015、NNA, June 24, 2015、Reuters, June 24, 2015、SANA, June 24, 2015、UPI, June 24, 2015などをもとに作成。

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米国は「シリア国民の唯一の正統な代表」と認定してきたシリア国民連合メンバーらを「潜在的テロリスト」に指定(2015年6月24日)

Elaph(6月24日付)は、米国が、シリア革命反体制勢力国民連立(いわゆる「シリア国民連合」)のメンバーらを、「テロ活動に関与している」として「潜在的テロリスト」(potential
terrorist)に指定された、と伝えた。

シリア革命反体制勢力国民連立は、欧米諸国が「シリア国民の唯一の正統な代表」と位置づけ、トルコのイスタンブールで活動する組織。

シリア革命反体制勢力国民連立消息筋によると、シリア革命反体制勢力国民連立のすべてのメンバーとその家族、そして一部の反体制活動家が、「テロ活動に関与している」として「入国禁止リスト」に追加されたという。

連立メンバーが米国大使館で米国の査証を取得しようとしたが、米大使館から「移民法212条に基づき米国への入国を禁止されており、入国には内務省の特例措置が必要になる」と告げられたという。

Elaph, June 24, 2015
Elaph, June 24, 2015

Elaph, June 24, 2015をもとに作成。

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