米ホワイトハウス報道官が、YPGと多国籍軍の連携をダーイシュ(イスラーム国)壊滅に向けた現地勢力との関係の「モデル」と高く評価(2015年6月23日)

米ホワイトハウスのジョシュ・アーネスト報道官は、ラッカ県タッル・アブヤド市一帯での西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の攻勢と有志連合との連携に関して、「米国が現地でISIL(ダーイシュ(イスラーム国)と戦うにあたって、実力と意志を持ったパートナーを持つことがきわめて重要であることを示していると思う」と述べた。

ロイター通信(6月23日付)などが伝えた。

AFP, June 24, 2015、AP, June 24, 2015、ARA News, June 24, 2015、Champress, June 24, 2015、al-Hayat, June 25, 2015、Iraqi News, June 24, 2015、Kull-na Shuraka’, June 24, 2015、al-Mada Press, June 24, 2015、Naharnet, June 24, 2015、NNA, June 24, 2015、Reuters, June 24, 2015、SANA, June 24, 2015、UPI, June 24, 2015などをもとに作成。

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米国はシリアの「穏健な反体制派」に月250~400米ドルの給与を支給(2015年6月23日)

米国防総省はインターネットを通じて声明を出し、米軍がトルコ、ヨルダン領内で軍事教練を施しているシリアの「穏健な反体制派」に対して、技能や地位に応じて250~400米ドルの月収を支払っていると発表した。

ARA News(6月23日付)などが伝えた。

AFP, June 23, 2015、AP, June 23, 2015、ARA News, June 23, 2015、Champress, June 23, 2015、al-Hayat, June 24, 2015、Iraqi News, June 23, 2015、Kull-na Shuraka’, June 23, 2015、al-Mada Press, June 23, 2015、Naharnet, June 23, 2015、NNA, June 23, 2015、Reuters, June 23, 2015、SANA, June 23, 2015、UPI, June 23, 2015などをもとに作成。

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YPGがタッル・アブヤド市郊外の村でトルクメン人に強制退去を求める(2015年6月23日)

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(6月23日付)は、タッル・アブヤド市近郊のトルクメン村の複数の住民が22日、村から出て行くよう西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊からモスクの拡声器を通じて告げられた、と報じた。

トルクメン村には、4,000人の村人が住んでおり、彼らはいずれもトルクメン人だという。

同村は1週間前に、人民防衛隊主体のユーフラテスの火山合同作戦司令室がダーイシュ(イスラーム国)から奪還していた。

なおトルクメン村以外にも、人工3,000人フッリーヤ村でも、住民が人民防衛隊から帰宅を阻止されているという。

 

AFP, June 23, 2015、AP, June 23, 2015、ARA News, June 23, 2015、Champress, June 23, 2015、al-Hayat, June 24, 2015、Iraqi News, June 23, 2015、Kull-na Shuraka’, June 23, 2015、al-Mada Press, June 23, 2015、Naharnet, June 23, 2015、NNA, June 23, 2015、Reuters, June 23, 2015、SANA, June 23, 2015、UPI, June 23, 2015などをもとに作成。

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シリアでの人権侵害を調査するため国連人権理事会調査委員会のピネイロ委員長が、シリア軍、反体制武装集団、ダーイシュ(イスラーム国)による都市部の包囲や「無差別攻撃」を非難(2015年6月23日)

シリアでの人権侵害を調査するための国連人権理事会調査委員会のパウロ・セルジオ・ピネイロ委員長(ブラジル)は、国連人権理事会でシリア情勢について報告を行い、シリア軍、反体制武装集団、ダーイシュ(イスラーム国)による都市部などの包囲や、シリア軍による「樽爆弾」の使用を厳しく非難した。

ピネイロ委員長は「シリア軍、政権に敵対する武装集団、ダーイシュは、都市部を包囲し、悲惨な結果が生じている…。包囲、そして人道支援物資配給への断続的阻止は、栄養失調や飢餓をもたらしている」と述べた。

ピネイロ委員長は具体的に、ダーイシュとシャームの民のヌスラ戦線が占拠するヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ一帯や、ヌスラ戦線などのジハード主義者の支配下にあるダマスカス郊外県東グータ地方、ザバダーニー市一帯に対するシリア軍の包囲、アレッポ県のザフラー町、ヌッブル市、イドリブ県フーア市、カラフヤー町に対する反体制武装集団の包囲を挙げ、厳しく非難した。

ピネイロ委員長はまた、すべての紛争当事者による「無差別攻撃」を非難、とりわけシリア政府による「樽爆弾」使用については、「今年初め以降、シリア軍の戦闘機、ヘリコプターがアレッポ市北部の町々に、ミサイルや「樽爆弾」で攻撃を加え、アレッポ県東部でも砲撃を行っている」と追求した。

『ハヤート』(6月24日付)が伝えた。


AFP, June 23, 2015、AP, June 23, 2015、ARA News, June 23, 2015、Champress, June 23, 2015、al-Hayat, June 24, 2015、Iraqi News, June 23, 2015、Kull-na Shuraka’, June 23, 2015、al-Mada Press, June 23, 2015、Naharnet, June 23, 2015、NNA, June 23, 2015、Reuters, June 23, 2015、SANA, June 23, 2015、UPI, June 23, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)が男性5人を溺死させ処刑(2015年6月23日)

『ナハール』(6月23日付)などは、ダーイシュ(イスラーム国)ニナワ州が、イラクのモスル市で男性5人を溺死させ、処刑する映像をインターネットを通じて公開したと伝えた。

映像には、「スパイ罪」で有罪となったとされる男性5人は、オレンジ色の囚人服を着せられ、牢獄に入れられたまま、池に沈められる様子が撮影されている。

ARA News, June 23, 2015
ARA News, June 23, 2015

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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(6月23日付)、ARA News(6月23日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)と思われる武装集団が、ハサカ市タッル・ハジャル地区の西クルディスタン移行期民政局アサーイシュ拠点近くと、同市南部入り口のシリア軍・国防隊検問所で、爆弾を仕掛けた車2台を相次いで爆発させた。

スマート・ニュース(6月24日付)によると、この連続テロにより5人が死亡、19人が負傷した。

一方、SANA(6月23日付)によると、バールード丘、ミールビーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(6月23日付)によると、タフハ村、ウンク・ハワー村、ムシャイリファ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、ジャズル・ガス採掘所一帯、タドムル市を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(6月23日付)によると、ダイル・ザウル航空基地一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(6月23日付)によると、アレッポ市東部の航空士官学校一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、ARA News(6月23日付)によると、有志連合が、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるダービク村、スーラーン・アアザーズ町を空爆した。

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『ハヤート』(6月24日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるタドムル市(ヒムス県)で活動するという活動家たちが「タドムル、人間は石よりも高価だ」と銘打った運動を開始し、シリア軍によって行為されている同市への「人道回廊」の設置を国際社会に対して呼びかけている、と伝えた。

「石」とは、タドムル市南西部にあるUNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡のこと。

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ルダウ・チャンネル(6月23日付)は、西クルディスタン移行期民政局アサーイシュは、治安維持・警察活動のため、小型無人航空機ドローン80機を入手したと伝えた。

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米中央軍(CENTCOM)は、6月23日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して9回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は1回におよび、タッル・アブヤド市近郊のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, June 23, 2015、AP, June 23, 2015、ARA News, June 23, 2015、Champress, June 23, 2015、al-Hayat, June 24, 2015、Iraqi News, June 23, 2015、Kull-na Shuraka’, June 23, 2015、al-Mada Press, June 23, 2015、al-Nahar, June 23, 2015、Naharnet, June 23, 2015、NNA, June 23, 2015、Reuters, June 23, 2015、Rudaw, June 23, 2015、SANA, June 23, 2015、SMART News, June 24, 2015、UPI, June 23, 2015などをもとに作成。

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アレッポ市マシュハド地区のモスクが「樽爆弾」の攻撃を受け、15人が死亡(2015年6月23日)

アレッポ県では、シリア革命総合委員会の広報局が、アレッポ市マシュハド地区(反体制武装集団支配地域)のサアド・アンサーリー・モスクをシリア軍が「樽爆弾」で空爆、モスクの天井が崩壊し、イフタールの食卓に落下し、15人が死亡、数十人が重軽傷を負った、と主張した。

死者の中には子供も含まれており、また死者数はさらに増える模様だという。

シリア人権監視団によると、「樽爆弾」はマグリブの礼拝が行われていたモスクを直撃し、子供2人を含む住民10人が死亡したという。

またシリア人権監視団によると、アレッポ市ハラブ・ジャディーダ地区、科学研究センター(西ザフラー地区)一帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団(パレスチナ人)が、ジハード主義武装集団と交戦した。

このほか、シリア軍は、アレッポ市バニー・ザイド地区を「樽爆弾」などで空爆、これに対してジハード主義武装集団も、アレッポ市サラーフッディーン地区を砲撃した。

一方、SANA(6月23日付)によると、アレッポ市旧市街、ライラムーン地区、ラーシディーン地区、サラーフッディーン地区、バニー・ザイド地区、ラドワーニーヤ村、シャイフ・アフマド村、トゥライディム村、バービース村、カフル村、マンスーラ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、バドル殉教者旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ダーライヤー市一帯、ハラスター市で、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦する一方、シリア軍がダイル・アサーフィール市を空爆した。

またレバノン国境に近いジャラージール町無人地帯では、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(6月23日付)によると、ジャラージール町無人地帯で、シリア軍、レバノンのレジスタンス(ヒズブッラー戦闘員)がダーイシュ(イスラーム国)を追撃、同地のカルナ、ダリール・スィムアーン、シュウバト・アウワードにあるその拠点を制圧した。

また、ダイル・アサーフィール市、シャイフーニーヤ村、カラム・ラサース農場、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯、バイト・ジン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、イスラーム旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、フバイト村、アブー・ズフール航空基地周辺をシリア軍が「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(6月23日付)によると、ジャンナト・クラー村、ジスル・シュグール市、砂糖工場一帯、アブー・ズフール町、ウンム・ジャリーン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線などファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(6月23日付)によると、ブスラー・シャーム市南東部の「テロ組織」のアジトをシリア軍が攻撃し、潜伏している戦闘員を殲滅した。

シリア軍はまた、ヌアイマ村、ヒルバト・ガザーラ町西部郊外、カフルシャムス町西部郊外、シャイフ・マスキーン市、アトマーン村、イブタア町、インヒル市、ムザイリーブ町、ヤードゥーダ村、ダルアー市ダム街道地区一帯などで反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム・ムサンナー運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(6月23日付)によると、ウーファーニヤー村近郊、マスハラ村、ハムル丘で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(6月23日付)によると、タルビーサ市一帯をシリア軍が空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(6月23日付)によると、カフルズィーター市、ハマーディー・ウマル村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(6月23日付)によると、カーミシュリー市アンタリーヤ地区で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊・アサーイシュが、国防隊と撃ち合いとなり、住民1人が巻き添えとなって死亡した。

AFP, June 23, 2015、AP, June 23, 2015、ARA News, June 23, 2015、Champress, June 23, 2015、al-Hayat, June 24, 2015、Iraqi News, June 23, 2015、Kull-na Shuraka’, June 23, 2015、al-Mada Press, June 23, 2015、Naharnet, June 23, 2015、NNA, June 23, 2015、Reuters, June 23, 2015、SANA, June 23, 2015、UPI, June 23, 2015などをもとに作成。

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イスラエル占領下のゴラン高原でのドゥルーズ派住民による反体制武装集団戦闘員負傷者襲撃に対するイスラエル、シリア、レバノンの反応(2015年6月23日)

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、イスラエル占領下のゴラン高原にあるハラフィーシュ村で、ドゥルーズ派住民が、シリアの反体制武装集団戦闘員の負傷者を搬送しているイスラエル軍救急車両を襲撃した事件に関して、「きわめて危険なこの事件を見るがいい。我々は事件を起こした者たちを探し出し、法廷に送る…。我々は法治国家であり、我々の国の周りで起きている混乱とは何の関係もない」と述べた。

またモシェ・ヤアロン国防大臣も事件を「殺人罪」と断じ、「無視できない。治安当局は断固としてこの問題に対処する」と述べた。

一方、イスラエルのドゥルーズ派のシャイフ・アクルのムワッファク・タリーフ氏は、イスラエル国内のドゥルーズ派シャイフや一般信徒との緊急会合後に、「こうした行為を強く非難する…。これは我々のやり方ではない…。ドゥルーズ派の宗教、価値観、伝統は負傷者に危害を加えることを禁じている」と述べた。

『ハヤート』(6月24日付)が伝えた。

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SANA(6月23日付)は、イスラエル軍救急車両が搬送していた負傷者2人に関して「シャームの民のヌスラ戦線のテロリスト」だったと断じた。

イスラエル軍ラジオ局報道官は、「我々がヌスラ戦線を支援しているという主張は正しくない」と否定した。

これに対して、ドゥルーズ派のシャイフ、ワヒード・バルアース氏ら反体制派が「尊厳の男たちとスワイダー県ジャバル・アラブ自由人の共同声明」(22日付)を出し、占領地ゴラン高原での事件に先立って、親政権のドゥルーズ派民兵が、スワイダー市近郊在住の若者3人に、「スワイダー市を砲撃しようとしていた」との嫌疑をかけて殺害したと非難、スワイダー県の軍事情報局がドゥルーズ派とベドウィンの間の対立を煽動していると指弾した。

Kull-na Shuraka', June 23, 2015
Kull-na Shuraka’, June 23, 2015

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レバノンの進歩社会主義党のワリード・ジュンブラート党首(ドゥルーズ派)は、事件に関してツイッターで「シリアとイスラエルによる合同の内乱計画」だとしたうえで、「ジャバル・アラブの賢者(ドゥルーズ派シャイフ)たちは、スワイダーで、彼ら(ドゥルーズ派)とハウラーン地方住民、そしてアラブ・ベドウィンスンナ派を分断しようとしている陰謀の大きさを理解すべきだ」とつぶやいた。

AFP, June 23, 2015、AP, June 23, 2015、ARA News, June 23, 2015、Champress, June 23, 2015、al-Hayat, June 24, 2015、Iraqi News, June 23, 2015、Kull-na Shuraka’, June 23, 2015、al-Mada Press, June 23, 2015、Naharnet, June 23, 2015、NNA, June 23, 2015、Reuters, June 23, 2015、SANA, June 23, 2015、UPI, June 23, 2015などをもとに作成。

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