アル=カーイダ系組織のヌスラ戦線が制圧したアブー・ズフール軍事飛行場(イドリブ県)でシリア軍兵士65人を集団処刑(2015年9月19日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(9月19日付)によると、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線が、アブー・ズフール航空基地(9日に制圧)で捕捉したシリア軍兵士65人を集団処刑し、インターネット上で写真複数点が公開・拡散された。

シリア人権監視団によると、ヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党などからなるファトフ軍がアブー・ズフール航空基地を制圧した9日以降に処刑したシリア軍兵士の数は、これで71人にのぼるという。

Kull-na Shuraka', September 19, 2015
Kull-na Shuraka’, September 19, 2015
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Kull-na Shuraka’, September 19, 2015
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AFP, September 19, 2015、AP, September 19, 2015、ARA News, September 19, 2015、Champress, September 19, 2015、al-Hayat, September 20, 2015、Iraqi News, September 19, 2015、Kull-na Shuraka’, September 19, 2015、al-Mada Press, September 19, 2015、Naharnet, September 19, 2015、NNA, September 19, 2015、Reuters, September 19, 2015、SANA, September 19, 2015、UPI, September 19, 2015などをもとに作成。

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フーア市、カファルヤー町(イドリブ県)に対して、ファトフ軍が9回の自爆攻撃を行い、政権側民兵21人と子供2人を含む住民7人が死亡(2015年9月19日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ファトフ軍がフーア市、カファルヤー町周辺の人民諸委員会の検問所7カ所に対して、爆弾を積んだ車9台で自爆攻撃を行い、人民諸委員会メンバー、国防隊隊員ら21人と、子供2人を含む住民7人が死亡した。

フーア市、カファルヤー町一帯での戦闘では、人民諸委員会、国防隊との戦闘で、ファトフ軍側にも17人の死者が出たという。

また、クッルナー・シュラカー(9月20日付)によると、この攻撃でファトフ軍はフーア市近郊のヒルバ丘を制圧した。

一方、SANA(9月19日付)によると、フーア市、カファルヤー町に進攻しようとしたシャームの民のヌスラ戦線、トルキスターン・イスラーム党、ジュンド・アクサー機構を人民諸委員会が住民とともに撃退した。

またシリア軍が、ビンニシュ市、マアッラトミスリーン市、タフタナーズ市、ラーム・ハムダーン村、ダイル・ザグブ村、サワーイギヤ村など、フーア市とカファルヤー町の周辺の地域一帯を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市郊外のザルズーリーヤ村に対して反体制武装集団が砲撃を加えた。

一方、SANA(9月19日付)によると、カフルナーン村、カンヌ山一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線は、ツイッターのアカウント(ヒムス特派員)を通じて声明を出し、ヌスラ戦線所属の治安大隊がヒムス市ワーディー・ザハブ地区に潜入し、3カ所に爆弾を仕掛けて爆破、多数を殺傷したと発表した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がドゥーマー市一帯を3回にわたり空爆、またダーヒヤト・アサド町一帯でジハード主義武装集団(イスラーム軍)と交戦した。

またザバダーニー市では、シリア軍台4師団、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、パレスチナ解放軍がジハード主義武装集団、地元武装集団と交戦し、ヒズブッラー戦闘員1人が死亡した。

一方、SANA(9月19日付)によると、シリア軍がレバノンのレジスタンスとともに、ザバダーニー市で反体制武装集団の掃討作戦を続け、アーラ地区の広場一帯の複数の建物群を制圧するとともに、同市での戦闘から逃れようとする武装集団への空爆を行った。

シリア軍はまた、東グータ地方のサマーディー村、ハラスター市東部郊外、ラフマ燃料供給所一帯でイスラーム軍と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(9月19日付)によると、アティーラ村、スーダ村、ヌーバ山、シャイフ・サイード村間の反体制武装集団拠点をシリア軍が攻撃を行い、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団戦闘員約80人を殲滅した。

シリア軍はまた、ルワイサト・ハラブ村、マルジュ・シーリー地区、アックー村、カッバーニー村、カディーン村を空爆し、ヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(9月19日付)によると、ダルアー市カラク地区、難民キャンプ地区一帯、マンシヤ地区、ヒルバト・ガザーラ町南西部で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(9月19日付)によると、マンスーラ村、ハーン・アサル村、カフルナーハー村、ハワービー・アサル村、フライターン市、アーミリーヤ村、シャイフ・ルトフィー村、アレッポ市ラーシディーン地区、科学研究センター、バニー・ザイド地区、ラームーサ地区、旧市街、ライラムーン地区、ザフラー協会地区、シャッアール地区、フィルドゥース地区、カッラーサ地区、シャイフ・サイード地区、サラーフッディーン地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(9月19日付)によると、シリア軍がバフサ村、アンカーウィー村、バールーディー農場、カスル・ブン・ワルダーン村を空爆し、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 19, 2015、AP, September 19, 2015、ARA News, September 19, 2015、Champress, September 19, 2015、al-Hayat, September 20, 2015、Iraqi News, September 19, 2015、Kull-na Shuraka’, September 19, 2015、September 20, 2015、al-Mada Press, September 19, 2015、Naharnet, September 19, 2015、NNA, September 19, 2015、Reuters, September 19, 2015、SANA, September 19, 2015、UPI, September 19, 2015などをもとに作成。

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シリア軍は前日に引き続き、ダーイシュ(イスラーム国)支配下のヒムス県中部タドムル市を爆撃(2015年9月19日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるタドムル市を空爆した。

なお、タドムル市への連日の空爆で、住民らの避難の動きが活発になっているという。

シリア軍はまた、シャーイル・ガス採掘所一帯でダーイシュと交戦した。

一方、SANA(9月19日付)によると、シリア軍がタドムル市内のダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、タドムル市東部のハイル油田一帯を空爆し、またスルターニーヤ村に進攻しようとしたダーイシュを撃退した。

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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(9月20日付)によると、米トルコ両政府が設置合意した「安全地帯」内のハルバル村で、反体制武装集団(シャーム戦線)がダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して、爆弾を積んだ車で攻撃を行い、ダーイシュ戦闘員数十人が死傷した。

一方、SANA(9月19日付)によると、航空士官学校一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル航空基地に隣接するジャフラ村など、ダイル・ザウル市周辺一帯を空爆、砲撃した。

一方、SANA(9月19日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル航空基地一帯を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(9月19日付)によると、サーキヤ村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 19, 2015、AP, September 19, 2015、ARA News, September 19, 2015、Champress, September 19, 2015、al-Hayat, September 20, 2015、Iraqi News, September 19, 2015、Kull-na Shuraka’, September 19, 2015、September 20, 2015、al-Mada Press, September 19, 2015、Naharnet, September 19, 2015、NNA, September 19, 2015、Reuters, September 19, 2015、SANA, September 19, 2015、UPI, September 19, 2015などをもとに作成。

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ケリー米国務長官「我々はアサドが去らねばならないと言ってきたが…1日後とか1ヶ月後とかである必要はない」(2015年9月19日)

ジョン・ケリー米国務長官はロンドンでフィリップ・ハモンド外務大臣との会談後、シリア情勢に関して記者団に対し、アサド大統領は退陣せねばならないと繰り返しつつ、退任時期については「1日とか1ヶ月以内とかである必要はない」と述べた。

ケリー国務長官は「1年半にわたって、我々はアサドが去らねばならないと言ってきた。しかし、どのくらいまでに、そしてどのような方法でということについては…、1日とか1ヶ月とかそういったものである必要はない」と述べた。

ケリー国務長官はまた「すべての当事者が一同に集まり、どのようにこうしたことを達成できるのかについて理解に達するためのプロセスがある(べきだ)」と付言した。

また、ロシアの対シリア政策に関しては「我々はそれ(ロシアによるダーイシュ(イスラーム国)殲滅に向けた行動)を歓迎する。我々はダーイシュをもっとも迅速且つ効果的に壊滅する方法を探すための試みを行う用意がある」と述べた。

また、シリアの紛争については、「我々には交渉を行う必要がある…。ロシア、イランなど(シリアに)影響力を持つ国がそれをもたらす(交渉が行われる)ために支援してくれることを望んでいる」としたうえで、「我々には交渉する用意がある。アサドに交渉する用意はあるだろうか? ロシアは彼(アサド)を交渉のテーブルに着かせ、この暴力への解決策を探す用意はあるだろうか?」と自問、「アサドはこれまで、真剣な議論を拒んでおり、ロシアも彼をテーブルに着かせることを拒んでいる」と断じた。

一方、ハモンド外務大臣は、シリアへのロシアの介入強化に関して「シリア情勢をさらに複雑化する」としたうえで、アサド大統領の存在が「この地域に外国人戦闘員を引き寄せる磁石」となっていると批判した。

AFP, September 19, 2015、AP, September 19, 2015、ARA News, September 19, 2015、Champress, September 19, 2015、al-Hayat, September 20, 2015、Iraqi News, September 19, 2015、Kull-na Shuraka’, September 19, 2015、al-Mada Press, September 19, 2015、Naharnet, September 19, 2015、NNA, September 19, 2015、Reuters, September 19, 2015、SANA, September 19, 2015、UPI, September 19, 2015などをもとに作成。

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ムアッリム外務在外居住大臣「シリアへの軍備増強を越えた新たなことがある。それはロシアがダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線との戦いに参加するということだ」(2015年9月19日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住大臣(兼副首相)はロシアのRTチャンネル(9月19日付)のインタビューに応じ、「ロシアがダーイシュ(イスラーム国)とシャームの民のヌスラ戦線という二つのテロ組織との戦いに参加すれば、シリアに対して陰謀を企てる者に対してテーブルがひっくり返されることになろう」と述べるとともに、米国が主導する有志連合にはダーイシュとの戦いにおける明確な戦略が存在しないと批判した。

ムアッリム外務在外居住者大臣は、「シリアがロシアとともに行っていることは公然たるもので、テーブルの下では何もやっていない…。ロシアは「テロとの戦い」に参加する決意を隠すことはない。我々は、ロシアの指導部、そして参加への決意を信頼している」と述べた。

そのうえで、ロシアがシリアでの軍備増強を行っているとの米国政府・メディアなど発言や報道については、「シリアへの軍備増強を越えた新たなことがある。それはロシアがダーイシュ、ヌスラ戦線との戦いに参加するということだ。これは基本的なことであり、シリアに対して陰謀を企ててきた者の前でテーブルをひっくり返すことになろう」と付言した。

しかし、軍備増強以外にロシアがシリアでの「テロとの戦い」にどのように参加しているのかについては具体的には述べなかった。

SANA(9月19日付)などが伝えた。

SANA, September 19, 2015
SANA, September 19, 2015

AFP, September 19, 2015、AP, September 19, 2015、ARA News, September 19, 2015、Champress, September 19, 2015、al-Hayat, September 20, 2015、Iraqi News, September 19, 2015、Kull-na Shuraka’, September 19, 2015、al-Mada Press, September 19, 2015、Naharnet, September 19, 2015、NNA, September 19, 2015、Reuters, September 19, 2015、SANA, September 19, 2015、UPI, September 19, 2015などをもとに作成。

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米政府匿名高官は、ロシアがシリア国内の拠点に戦闘機4機を配備したとの報道が事実だと述べる(2015年9月19日)

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(9月18日付、ネット版)は、複数の米国防当局者の話として、ロシアがシリアにSu-27と見られる戦闘機を配備したと伝えた。

これに関して、AFP(9月18日付)は、ロシアがシリア国内の拠点に戦闘機4機を配備し、米政府が警戒感を強めている、と匿名の米政府筋が語ったと伝えた。

この匿名の米政府筋は、ロシア軍の拠点となっているラタキア県内の空軍基地で、ロシアの戦闘機4機が駐機しているのが目撃されたとの報道について、事実だと認めた。

AFP, September 19, 2015、AP, September 19, 2015、ARA News, September 19, 2015、Champress, September 19, 2015、al-Hayat, September 20, 2015、Iraqi News, September 19, 2015、Kull-na Shuraka’, September 19, 2015、al-Mada Press, September 19, 2015、Naharnet, September 19, 2015、NNA, September 19, 2015、Reuters, September 19, 2015、SANA, September 19, 2015、UPI, September 19, 2015、The Wall Street Journal, September 18, 2015などをもとに作成。

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トルコのシニルリオール外務大臣「「シリア人難民の問題はアサドが権力に居座り続ける限り続く。シリア人はアサドが権力の座にとどまり続ける限り、混乱のなかに身を起き続ける」(2015年9月19日)

トルコのフェリドゥン・シニルリオール外務大臣は記者会見で、「シリア人難民の問題は、バッシャール・アサドがシリアの権力のトップに居座り続ける限り続くだろう。シリア人はアサドが権力の座にとどまり続ける限り、混乱のなかに身を起き続けることになるだろう」と述べた。

ARA News(9月19日付)が伝えた。

AFP, September 19, 2015、AP, September 19, 2015、ARA News, September 19, 2015、Champress, September 19, 2015、al-Hayat, September 20, 2015、Iraqi News, September 19, 2015、Kull-na Shuraka’, September 19, 2015、al-Mada Press, September 19, 2015、Naharnet, September 19, 2015、NNA, September 19, 2015、Reuters, September 19, 2015、SANA, September 19, 2015、UPI, September 19, 2015などをもとに作成。

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