アレッポ市シャイフ・マクスード地区でYPGとアル=カーイダ系のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘が再開(2015年9月26日)

アレッポ県では、ARA News(9月26日付)によると、アレッポ市シャイフ・マクスード地区一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動との間で戦闘が再開した。

戦闘は21日に、西クルディスタン移行期民政局がシリア政府支配地域と反体制武装集団支配地域の間に位置するジャズィーラ通行所を数日前に開放しようとしたことをきっかけとして起きていた。

人民防衛隊に対抗する反体制派は、当初「シャーム戦線」、「シャーム自由人イスラーム運動」とされていたが、26日の報道では、「ヌスラ戦線とシャーム自由人イスラーム運動」と伝えられた。

AFP, September 26, 2015、AP, September 26, 2015、ARA News, September 26, 2015、Champress, September 26, 2015、al-Hayat, September 27, 2015、Iraqi News, September 26, 2015、Kull-na Shuraka’, September 26, 2015、al-Mada Press, September 26, 2015、Naharnet, September 26, 2015、NNA, September 26, 2015、Reuters, September 26, 2015、SANA, September 26, 2015、UPI, September 26, 2015などをもとに作成。

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ロシアは過去2週間に貨物機15機でシリアに軍事・技術支援強化(2015年9月26日)

AFP(9月26日付)は、ロシアが26日までの過去2週間で、ラタキア県に少なくとも貨物機15機を派遣し、軍事・技術支援強化を行ったと伝えた。

これらの貨物機は、ロシア軍が滑走路を整備したとされるラタキア県ジャブラ市郊外のフマイミーム航空基地(バースィル・アサド国際空港内)に着陸し、軍備品、人員などを搬出したのち、ロシア軍戦闘機の護衛を受け帰還したという。

また、AFP(9月26日付)は、ロシアがシリアに対して行った軍事・技術支援の内容に関して、Su-24戦闘爆撃機(12機)、Su-25戦闘機(12機)、Su-30SM多用途戦闘機(4機)、Ka-29ヘリコプター無人航空機、T-90戦車などが含まれていると伝えた。

AFP, September 26, 2015、AP, September 26, 2015、ARA News, September 26, 2015、Champress, September 26, 2015、al-Hayat, September 27, 2015、Iraqi News, September 26, 2015、Kull-na Shuraka’, September 26, 2015、al-Mada Press, September 26, 2015、Naharnet, September 26, 2015、NNA, September 26, 2015、Reuters, September 26, 2015、SANA, September 26, 2015、UPI, September 26, 2015などをもとに作成。

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ザバダーニー市、フーア市・カファルヤー町での停戦合意実施に向けた準備が進むなか、サラーキブ市一帯(イドリブ県)で停戦合意に反対するデモ(2015年9月26日)

シリア人権監視団によると、ザバダーニー市(ダマスカス郊外県)一帯およびフーア市・カファルヤー町一帯の一時停戦合意に従い、フーア市、カファルヤー町からの重傷者を受け入れるための病院の準備、女性、子供からなる住民の避難に向けた準備が開始された。

またザバダーニー市一帯でも、反体制武装集団(シャーム自由人イスラーム運動)の戦闘員、負傷者、およびその家族の退去に向けて、シリア政府がイドリブ県への経路の整備を開始したという。

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ARA News(9月26日付)によると、一時停戦合意の対象地域から除外されたサラーキブ市および周辺の村々で、停戦合意に抗議するデモが発生し、住民らはイドリブ市とアレッポ市を結ぶ街道を封鎖した。

デモは、一時停戦合意の発効を受け、対象地域外のサラーキブ市一帯へのシリア軍の空爆が激化したのを受けたもの。

ARA News, September 26, 2015
ARA News, September 26, 2015

 

AFP, September 26, 2015、AP, September 26, 2015、ARA News, September 26, 2015、Champress, September 26, 2015、al-Hayat, September 27, 2015、Iraqi News, September 26, 2015、Kull-na Shuraka’, September 26, 2015、al-Mada Press, September 26, 2015、Naharnet, September 26, 2015、NNA, September 26, 2015、Reuters, September 26, 2015、SANA, September 26, 2015、UPI, September 26, 2015などをもとに作成。

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駐トルコの反体制活動家(シリア国民連合、シリア民主主義者連合)がロシアによるシリアへの軍事・技術支援を批判、これを支援する国内の反体制派を牽制(2015年9月26日)

トルコのイスタンブールで活動するシリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ロシアによるシリアへの軍事・技術支援強化に関して「シリアにおけるロシア軍の展開は占領に他ならず…、国を分割し、その一体性を破壊し、主権を侵害するもので、テロとの戦いではなく体制を支援するもの」と非難した。

シリア革命反体制勢力国民連立は、2012年末の発足時に欧米諸国から「シリア国民の唯一の正統な代表」として認定され、米国など有志連合によるシリア領への空爆や、トルコによる「安全地帯」(飛行禁止空域)の設定、さらにシャームの民のヌスラ戦線などによる武装闘争に対して支持の姿勢を示してきたが、2014年以降は、トルコ、サウジアラビアを除く支援国から黙殺されるようになっている。

また、2015年7月半ばにシリア革命反体制勢力国民連立からの脱会を宣言したシリア民主主義者連合も声明を出し、「一部の反体制派が我が国におけるロシア軍の駐留受け入れ、それが我々に有利な政治的解決を実現することに資すると発表したことに懸念を示している」と表明し、ロシア軍の軍事・技術支援強化を是認する民主的変革諸勢力国民調整委員会などの国内の反体制派を牽制した。

AFP, September 26, 2015、AP, September 26, 2015、ARA News, September 26, 2015、Champress, September 26, 2015、al-Hayat, September 27, 2015、Iraqi News, September 26, 2015、Kull-na Shuraka’, September 26, 2015、al-Mada Press, September 26, 2015、Naharnet, September 26, 2015、NNA, September 26, 2015、Reuters, September 26, 2015、SANA, September 26, 2015、UPI, September 26, 2015などをもとに作成。

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シリア軍が一時停戦合意対象地域外のサラーキブ市(イドリブ県)などを爆撃(2015年9月26日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、反体制派との一時停戦合意対象地域外に位置するサラーキブ市を6回にわたって空爆した。

一方、SANA(9月26日付)によると、シリア軍がバフサ村、マウザラ村一帯を集中的に攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ市スッカリー地区、ジュルーム地区、アンサーリー地区、アーミリーヤ地区、カラム・タッハーン地区、ライラムーン地区、マシャーリカ地区、裁判所一帯。ザバディーヤ地区、ブスターン・カスル地区を空爆・砲撃し、子供1人、女性1人を含む5人が死亡した。

一方、SANA(9月26日付)によると、カフルハムラ村、バヤーヌーン町、フライターン市、アーミリーヤ村、ハーン・トゥーマーン村、アレッポ市ラーシディーン地区、ブスターン・バーシャー地区、バニー・ザイド地区、カッラーサ地区で、シリア軍がシャームの民のヌスラ戦線、ヌールッディーン・ザンキー運動、バドル殉教者旅団、シャーム自由人イスラーム運動などと交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、国防隊隊員3人がクナイトラ市郊外でのジハード主義武装集団との戦闘で死亡する一方、シリア軍が同県一帯への空爆を行い、ジハード主義武装集団戦闘員4人が死亡した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ダーヒヤト・アサド町一帯で、シリア軍、国防隊がイスラーム軍などからなるジハード主義武装集団と交戦、シリア軍が同地一帯を10回にわたり空爆した。

これに対して、イスラーム軍らは、ダーヒヤト・アサド町に対して砲撃を行った。

シリア軍はまた、ハラスター市、ダイル・ハビーヤ村、ダルーシャー村農場地帯、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯を「樽爆弾」などで空爆した。

ARA News(9月26日付)によると、シリア軍はドゥーマー市、ザブディーン村に対しても砲撃を行ったという。

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ラタキア県では、SANA(9月26日付)によると、アブー・リーシャ村、サンクーファ村、ジュッブ・アフマル村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(9月26日付)によると、シリア軍がマンスーラ村、ズィヤーラ町、アイドゥーン村の反体制武装集団拠点を空爆し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(9月26日付)によると、シリア軍がガントゥー市、ジャッブーリーン村、アルサーン丘、ファースィダ村、ドゥワイズィーン村のシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆、攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(9月26日付)によると、国防隊がラーヒサ村、ラディーマト・リワー村の反体制武装集団を要撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 26, 2015、AP, September 26, 2015、ARA News, September 26, 2015、Champress, September 26, 2015、al-Hayat, September 27, 2015、Iraqi News, September 26, 2015、Kull-na Shuraka’, September 26, 2015、al-Mada Press, September 26, 2015、Naharnet, September 26, 2015、NNA, September 26, 2015、Reuters, September 26, 2015、SANA, September 26, 2015、UPI, September 26, 2015などをもとに作成。

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ダーイシュ(イスラーム国)はシリア政府と西クルディスタン移行期民政局が分割統治するハサカ市南部に再び進攻(2015年9月26日)

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(9月27日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がハサカ市南部のパノラマ交差点近郊に再び進攻し、シリア軍、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の拠点に対して攻撃を加え、双方に複数の死傷者が出た。

戦闘発生を受け、有志連合が同地一帯上空で偵察活動を強化したが、空爆は行わなかったという。

また、ARA News(9月26日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がタッル・ブラーク町南部の西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の拠点を襲撃した。

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アレッポ県では、SANA(9月26日付)によると、アレッポ市東部の航空士官学校一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(9月26日付)によると、ウカイリバート町、アドラ村、トゥルール・ハムル村のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(9月26日付)によると、シリア軍がカルヤタイン市のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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米中央軍(CENTCOM)は、9月26日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して23回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は3回で、ハサカ市近郊(1回)、ブーカマール市近郊(1回)、マーリア市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, September 26, 2015、AP, September 26, 2015、ARA News, September 26, 2015、Champress, September 26, 2015、al-Hayat, September 27, 2015、Iraqi News, September 26, 2015、Kull-na Shuraka’, September 26, 2015、al-Mada Press, September 26, 2015、Naharnet, September 26, 2015、NNA, September 26, 2015、Reuters, September 26, 2015、SANA, September 26, 2015、UPI, September 26, 2015などをもとに作成。

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イスラエルは、ロシアによるシリアへの軍事・技術協力増強容認の代償として、シリア、レバノンへの「必要に応じた領空侵犯」黙認をロシア側に求める(2015年9月26日)

『ハヤート』(9月26日付)は、イスラエルの軍部・政界の話として、ベンヤミン・ネタニヤフ首相およびイスラエル軍幹部のロシア訪問(21日)で、ロシアによるシリアへの軍事・技術協力増強に伴う緊張を軽減するため、イスラエル側が、ロシア軍が展開している地域から離れたシリアおよびレバノンの領空の「必要に応じた自由な航行」を保証するようロシア側に求めた、と伝えた。

イスラエル側はまた、同国に隣接するシリア南部地域一帯に「いかなる外国軍」の展開も行わないこともロシア側を求めたという。

イスラエル側は、ロシア軍が、ダーイシュ(イスラーム国)掃討に活動を限定するだけでなく、イランとともに、シリア軍によるそれ以外の反体制武装集団の掃討に向けた作戦を航空支援などを通じて後押しすると見ている。

なお、専門家らによると、ロシア軍のシリア領内でのプレゼンス強化は、アレッポ県北部でトルコが米国とともに設置をめざしている「安全地帯」(飛行禁止空域)設定の動きを阻止する狙いもあるという。

al-Hayat, September 26, 2015をもとに作成。

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