ハサカ県フール町のダーイシュ(イスラーム国)武器庫が爆発(2015年9月8日)

ハサカ県では、SANA(9月9日付)が、複数の住民からの情報として、フール町で、ダーイシュ(イスラーム国)が武器庫として使用していたバラーイム幼稚園が爆発し、ダーイシュ戦闘員が死亡した、と伝えた。

SANAによると、多数の遺体や負傷者をダーイシュが車で野戦病院に搬送する様子が目撃されたという。

またこの爆発で、隣接する民間などが被害を受けたという。

フール町は、2003年のイラク戦争によりイラクからシリア領内に避難したパレスチナ難民の避難民キャンプが設営されている。

なお、有志連合は9日、フール町などシリア領内3カ所を空爆したと発表している。

AFP, September 9, 2015、AP, September 9, 2015、ARA News, September 9, 2015、Champress, September 9, 2015、al-Hayat, September 10, 2015、Iraqi News, September 9, 2015、Kull-na Shuraka’, September 9, 2015、al-Mada Press, September 9, 2015、Naharnet, September 9, 2015、NNA, September 9, 2015、Reuters, September 9, 2015、SANA, September 9, 2015、UPI, September 9, 2015などをもとに作成。

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4日の暴動で破壊されたスワイダー市のハーフィズ・アサド前大統領の立像の映像が初公開(2015年9月8日)

シリア・ネット(9月8日付)は、スワイダー市で4日に発生した連続自爆テロ後の暴動で破壊されたハーフィズ・アサド前大統領の立像の映像(http://all4syria.info/wp-content/uploads/2015/09/video-1441754906.mp4.mp4?_=1)を初めて公開した。

Kull-na Shuraka', September 8, 2015
Kull-na Shuraka’, September 8, 2015

Alsouria.net, September 8, 2015などをもとに作成。

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ブルガリアが米国の要請を受け、シリアに向かうロシア機の領空通過を禁止(2015年9月8日)

ブルガリア外務省報道官はロイター通信(9月8日付)に対し、ブルガリア政府がシリアに向かうロシア軍貨物機の領空通過を認めない方針を決定したことを明らかにした。

『ハヤート』(9月9日付)は、これに関して、米国が、ロシアによるシリア政府への軍備増強を阻止するため、シリア周辺諸国にロシアの航空機の領空通過を拒否するよう要請していると伝えた。

なお、7日には、ギリシャ政府が米国からこうした要請を受けており、対応を検討していると発表している。

一方、インテルファクス通信(9月8日付)によると、これに対して、ロシアのミハイル・ボグダノフ外務副大臣が、ブルガリア、ギリシャ両国政府に対して、こうした措置についての「釈明」を求めたという。

ロシアは2012年にトルコ領空を通過中の旅客機をトルコ軍に拿捕されて以降、トルコ領空の通過を控えており、ブルガリアなど東欧諸国がロシアの航空機の領空通過を拒否した場合は、イラン、イラク、アルメニア、アゼルバイジャン方面を経由して航空機を往来させることになるという。

AFP, September 8, 2015、AP, September 8, 2015、ARA News, September 8, 2015、Champress, September 8, 2015、al-Hayat, September 9, 2015、Interfax, September 8, 2015、Iraqi News, September 8, 2015、Kull-na Shuraka’, September 8, 2015、al-Mada Press, September 8, 2015、Naharnet, September 8, 2015、NNA, September 8, 2015、Reuters, September 8, 2015、SANA, September 8, 2015、UPI, September 8, 2015などをもとに作成。

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イラン訪問中のスペイン外相「アサド大統領と交渉すべきだ。和平は敵どうしが行うのが常だ」(2015年9月8日)

スペインのホセ・マヌエル・ガルシア=マルガージョ外務大臣は訪問先のイランで、シリア情勢に言及し、シリア政府と交渉すべきだと表明した。

ガルシア=マルガージョ外務大臣はカデナ・セル放送(Cadena SER)に対して、「部分的な停戦を実現するためにシリアの大統領と交渉すべきであり、まずはアレッポから始め、最終的に全面的な発砲停止にいたるべきだ」と述べた。

また「当事者の一つがアサド政権だ。私は彼を個人的に評価はしないが…、和平は敵どうしが行うのが常だ。発砲停止に向けて交渉しなければならない」と強調した。

AFP(9月8日付)が伝えた。

AFP, September 8, 2015、AP, September 8, 2015、ARA News, September 8, 2015、Champress, September 8, 2015、al-Hayat, September 9, 2015、Iraqi News, September 8, 2015、Kull-na Shuraka’, September 8, 2015、al-Mada Press, September 8, 2015、Naharnet, September 8, 2015、NNA, September 8, 2015、Reuters, September 8, 2015、SANA, September 8, 2015、UPI, September 8, 2015などをもとに作成。

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イランのロウハーニー大統領「シリアとイラクのテロを根絶したいのなら、国際社会が一致団結してテロ根絶をめざし、そのうえで中央政府を承認し、民主化を追求するべき」(2015年9月8日)

イランのホセイン・ロウハーニー大統領は、シリア・イラク情勢に関して、両国におけるテロを根絶し、安定を回復したいのであれば、国際社会が一致団結してテロ根絶をめざし、そのうえで中央政府を承認し、民主化を追求するべきだと主張した。

IRNA通信(9月8日付)によると、ロウハーニー大統領は、テヘランでのオーストリアのハインツ・フィッシャー大統領との会談後の記者会見で、「シリアで民主主義について議論することが優先事項なのか? 反体制派と政府、あるいはシリアの憲法の改編について話すことが優先事項なのか?」と自問し、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線をはじめとするテロリストへの対応に努力を集中すべきだとの姿勢を改めて示した。

また「テロと暴力をどこかの地域に温存させてはならない。これらとの戦いを包括的に行い、全世界、とりわけ欧州で、これらの(テロ)組織によるリクルートの基盤を根絶すべきだ」と述べたと伝えた。

ロウハーニー大統領はさらに「誰が、ダーイシュというテロリストから石油を買い、資金を援助し、武器を供与することで支援しているのか? 第1段階として、テロリストに資金、武器が届かないようにすべきだ…。シリアとイラクの国民の未来は両国民のみが決めねばならない。イランはEUとこの点で協力する用意がある…。流血を止め、テロを包括的に抑え、避難民を帰還させ、民主主義の基礎を構築し、すべての集団、エスニック集団が参加する政府を樹立するのは、中央政府を承認したうえで考慮されねばならない次の段階だ」と付言した。

そのうえで「テロは1カ所にはとどまらず、ほかの地域にも拡散する。だから、すべての国が手に手を携えて、テロと過激派の根絶を行わねばならない…。テロ集団との戦いがイラクとシリアに安定をもたらす最優先事項だ」と強調した。

これに対し、フィッシャー大統領は「アサドが犯した罪をわすれるべきではないが、我々がこの戦い(テロとの戦い)の戦線に身を置いている事実を直視することも忘れるべきでない」と述べたという。

AFP, September 8, 2015、AP, September 8, 2015、ARA News, September 8, 2015、Champress, September 8, 2015、al-Hayat, September 9, 2015、Iraqi News, September 8, 2015、IRNA, September 8, 2015、Kull-na Shuraka’, September 8, 2015、al-Mada Press, September 8, 2015、Naharnet, September 8, 2015、NNA, September 8, 2015、Reuters, September 8, 2015、SANA, September 8, 2015、UPI, September 8, 2015などをもとに作成。

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シリア軍はダーイシュ(イスラーム国)からジャズル・ガス田を死守、「穏健な反体制派」は「安全保障地帯」のハルジャラ村奪還に失敗(2015年9月8日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が完全制圧したとされるジャズル村一帯で、シリア軍とダーイシュが交戦した。

『ハヤート』(9月8日付)などは、7日にシリア政府がジャズル・ガス採掘所一帯を放棄し、技術者、職員を撤収したと伝えたが、シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表も「シリア軍は(ガス採掘所の)複合施設内へのダーイシュの侵入を阻止している」と述べ、ガス採掘所を含む一帯を制圧したとするダーイシュ・ヒムス州の声明(6日)の内容を否定した。

また『ワタン』(9月8日付)によると、ヒムス県のタラール・バラーズィー県知事も、「ダーイシュは土曜日(5日)にジャズル村一帯の拠点5カ所を制圧したが、シリア軍はその後、これらの拠点を奪還した」と述べ、ガス採掘所放棄に関する報道を否定した。

シリア政府高官もロイター通信(9月8日付)に対し、「彼ら(ダーイシュ)は複数の拠点を制圧しようとしたが、攻撃は失敗した」と答えた。

シリア人権監視団によると、ジャズル・ガス採掘所一帯以外にも、シリア軍とダーイシュは、シャーイル・ガス採掘所一帯、タドムル市西部郊外の柑橘農園一帯でも激しく交戦し、ダーイシュ戦闘員8人が死亡した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、米トルコ両政府が設置合意した「安全地帯」にある反体制武装集団の拠点都市マーリア市近郊のハルジャラ村で、反体制武装集団が攻勢をかけたが、ダーイシュ(イスラーム国)がこれを撃退した。

反体制武装集団はハルジャラ村奪還を試みていたが、この戦闘で戦闘員14人以上を失った。 一方、SANA(9月8日付)によると、アレッポ県東部のアルバイド村、航空士官学校一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、マーリキーヤ市で大きな爆発が発生した。 この爆発に関して、ダーイシュ(イスラーム国)バラカ州がツイッターを通じて声明を出し、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の武器庫を爆破したと発表した。

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米中央軍(CENTCOM)は、9月8日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して17回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は3回におよび、フール町近郊(1回)、ラッカ市近郊(1回)、マーリア市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, September 8, 2015、AP, September 8, 2015、ARA News, September 8, 2015、Champress, September 8, 2015、al-Hayat, September 9, 2015、Iraqi News, September 8, 2015、Kull-na Shuraka’, September 8, 2015、al-Mada Press, September 8, 2015、Naharnet, September 8, 2015、NNA, September 8, 2015、Reuters, September 8, 2015、SANA, September 8, 2015、UPI, September 8, 2015などをもとに作成。

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アル=カーイダ系組織のヌスラ戦線が2年以上にわたり包囲を続けたアブー・ズフール軍事飛行場(イドリブ県)を制圧か?(2015年9月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線など反体制武装集団が包囲を続けるアブー・ズフール航空基地一帯で、シリア軍とヌスラ戦線らが激しく交戦した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(9月9日付)によると、シャーム戦線アブー・ズフール地区広報センターは、ヌスラ戦線がアブー・ズフール航空基地敷地内に突入し、その大部分を制圧したと発表、基地内で捕獲したと思われる戦闘機やミサイルを背にして立つ戦闘員の写真などを公開した。

一方、SANA(9月8日付)は、シリア軍が、アブー・ズフール軍事基地に潜入しようとしたファトフ軍を同基地周辺で撃退したと伝えた。

Kull-na Shuraka', September 8, 2015
Kull-na Shuraka’, September 8, 2015
Kull-na Shuraka', September 8, 2015
Kull-na Shuraka’, September 8, 2015
Kull-na Shuraka', September 8, 2015
Kull-na Shuraka’, September 8, 2015
Kull-na Shuraka', September 8, 2015
Kull-na Shuraka’, September 8, 2015
Kull-na Shuraka', September 8, 2015
Kull-na Shuraka’, September 8, 2015

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍第4師団、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、パレスチナ解放軍が、ザバダーニー市内でジハード主義武装集団、地元武装集団との交戦、進軍を続けた。

またシリア軍は、ジスリーン町農場地帯、アーリヤ農場を砲撃した。

一方、SANA(9月8日付)によると、シリア軍がレバノンのレジスタンス(ヒズブッラー)とともに、ザバダーニー市での掃討作戦を継続し、市内中心に位置するジスル地区とアーラ地区の間に位置するマース地区を制圧した。

シリア軍とレバノンのレジスタンスはまた、市内ザフラ地区東部とジスル交差点北部にある複数の建物群を制圧した。

このほか、クッルナー・シュラカー(9月9日付)は、ダマスカス郊外県で活動するラフマーン軍がイスラーム軍に統合されたと伝えた。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がジャウバル区を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ラジャート高原で、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団が、反体制武装集団の車輌を襲撃、シャームの民のヌスラ戦線などからなる武装集団と交戦した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、スライヒーン町近郊で、シリア軍、国防隊がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

これに関連して、クッルナー・シュラカー(9月9日付)は、ヌスラ戦線がマアルカバ村を制圧したと伝えた。

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スワイダー県では、SANA(9月8日付)によると、シリア軍がザルファア丘一帯に潜入しようとした反体制武装集団を撃退した。

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ラタキア県では、SANA(9月8日付)によると、シリア軍がカビール村を空爆し、シャームの民のヌスラ戦線、海岸自由人旅団、スルターン・アブドゥルハミード旅団など反体制武装集団戦闘員24人(ほとんどがトルクメン人などの外国人)を殺害、36人を負傷させた。

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ヒムス県では、SANA(9月8日付)によると、ダブール丘、ガジャル村、キースィーン村東部、フーシュ・ハッジュー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(9月8日付)によると、カフルハムラ村、アレッポ市ハラブ・ジャディーダ地区、ラーシディーン地区、ライラムーン地区、バニー・ザイド地区、ラームーサ地区、サーリヒーン地区、ハラク地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 8, 2015、AP, September 8, 2015、ARA News, September 8, 2015、Champress, September 8, 2015、al-Hayat, September 9, 2015、Iraqi News, September 8, 2015、Kull-na Shuraka’, September 8, 2015、September 9, 2015、al-Mada Press, September 8, 2015、Naharnet, September 8, 2015、NNA, September 8, 2015、Reuters, September 8, 2015、SANA, September 8, 2015、UPI, September 8, 2015などをもとに作成。

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シリアの国連代表大使「民間人保護を口実とした過剰な人道主義に基づく主権侵害は国際法違反」(2015年9月8日)

シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表大使は、安保理の非公式会合で、「民間人保護に関わる問題を政治化し、過剰に人道主義に訴えて対処し、主権侵害を正当化するために彼らの被害に乗じようとする姿勢は、国連憲章や国連における諸決議に反している」と主張した。

SANA(9月8日付)が伝えた。

AFP, September 8, 2015、AP, September 8, 2015、ARA News, September 8, 2015、Champress, September 8, 2015、al-Hayat, September 9, 2015、Iraqi News, September 8, 2015、Kull-na Shuraka’, September 8, 2015、al-Mada Press, September 8, 2015、Naharnet, September 8, 2015、NNA, September 8, 2015、Reuters, September 8, 2015、SANA, September 8, 2015、UPI, September 8, 2015などをもとに作成。

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