イスラーム軍とラフマーン軍などが戦闘を続けるなか、シリア軍はダマスカス郊外県西部一帯に投降を呼びかけるビラを散布(2016年5月8日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、マディーラー市、ミスラーバー市一帯でラフマーン軍、フスタート軍などからなる武装集団とイスラーム軍が戦闘を続けるなか、シリア軍ヘリコプターが県西部一帯にビラを散布し、反体制武装集団に投降を呼びかけた。

ビラには「彼らはあなたたちに武器を送り、あなたたちの家族、息子、兄弟を殺すために、あなたたちの思考を弄び、あなたたちの運命を決めようとしている。誰のために武器を手にしているのですか? なぜですか? 彼らの目的を達成するための燃料になってはいけない。あなただけが敗者になってしまう。武器を棄て、家族のもとにもどることを呼びかけます」などと書かれているという。

一方、戦闘機(所属明示せず)はバイト・ジン村一帯を空爆、またシリア軍はダイル・ハビーヤ村一帯、ザマルカー町一帯を砲撃した。

さらにハラスター市近郊の国際幹線道路一帯では、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

ARA News(5月8日付)によると、イスラーム軍とラフマーン軍などからなる武装集団との戦闘に乗じるかたちでシリア軍はザブディーン村内の複数カ所を制圧したという。

AFP, May 8, 2016、AP, May 8, 2016、ARA News, May 8, 2016、Champress, May 8, 2016、al-Hayat, May 9, 2016、Iraqi News, May 8, 2016、Kull-na Shuraka’, May 8, 2016、al-Mada Press, May 8, 2016、Naharnet, May 8, 2016、NNA, May 8, 2016、Reuters, May 8, 2016、SANA, May 8, 2016、UPI, May 8, 2016などをもとに作成。

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シリア軍がダイル・ザウル県、ヒムス県、ハマー県のダーイシュ拠点を爆撃(2016年5月8日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダイル・ザウル市工業地区、フワイジャト・サクル、ジャフラ村、ヒシャーム村近郊のCONOCOガス工場などのダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆する一方、ダイル・ザウル市郊外の第137連隊基地近くに航空機(所属明示せず)が人道支援物資を投下した。

しかし、ダイル・ザウル市でのダーイシュとの戦闘では、シリア軍の准将が死亡したという。

一方、SANA(5月8日付)によると、シリア軍がカサーラート村、マリーイーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がジャズル油田一帯、マフル・ガス採掘所一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、シリア軍戦闘機が同地およびシャーイル石油ガス採掘所一帯を空爆した。

一方、SANA(5月8日付)によると、シリア軍がジャズル油田東部、マフル・ガス採掘所北部および西部、マフル石油配給所西部一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

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ハマー県では、SANA(5月8日付)によると、ウカイリバート町近郊のワディーヒー採石場でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

AFP, May 8, 2016、AP, May 8, 2016、ARA News, May 8, 2016、Champress, May 8, 2016、al-Hayat, May 9, 2016、Iraqi News, May 8, 2016、Kull-na Shuraka’, May 8, 2016、al-Mada Press, May 8, 2016、Naharnet, May 8, 2016、NNA, May 8, 2016、Reuters, May 8, 2016、SANA, May 8, 2016、UPI, May 8, 2016などをもとに作成。

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アレッポ県、ヒムス県、イドリブ県などで、シリア軍と反体制派の戦闘続く(2016年5月8日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市南部郊外のハーン・トゥーマーン村一帯で、シリア軍、国防隊、外国人戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍と交戦、戦闘機(所属明示せず)が同地を空爆した。

一方、SANA(5月8日付)によると、アレッポ市マイダーン地区、ムジャイリーヤ地区、ザフラー協会地区、ラームーサ地区、ダーヒヤト・アサド地区、カルム・ジャバル地区に、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、4人が死亡、約20人が負傷した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がサアン・アスワド村、ガジャル村を砲撃した。

シリア軍はまたヒムス市ワアル地区各所を狙撃した。

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イドリブ県では、ARA News(5月8日付)によると、ファトフ軍はフーア市、カファルヤー町を砲撃した。

一方、シリア軍戦闘機がビンニシュ市を空爆し、女性2人と子供1人が死亡した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局アサーイシュがカーミシュリー市アンタリーヤ地区にある拘置所に拘束中の囚人・逮捕者約90人を釈放した。

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ダルアー県では、SANA(5月8日付)によると、シリア軍がダルアー市アッバースィーヤ地区、ハリーフ丘、シャイフ・フサイン丘一帯でシャームの民のヌスラ戦線、南部タウヒード旅団と交戦した。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、5月7日に4件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はダマスカス郊外県、アレッポ県アレッポ市(ザフラー協会地区、ハーリディーヤ地区)で発生、イスラーム軍などが砲撃を行ったという。

AFP, May 8, 2016、AP, May 8, 2016、ARA News, May 8, 2016、Champress, May 8, 2016、al-Hayat, May 9, 2016、Iraqi News, May 8, 2016、Kull-na Shuraka’, May 8, 2016、al-Mada Press, May 8, 2016、Naharnet, May 8, 2016、NNA, May 8, 2016、Reuters, May 8, 2016、SANA, May 8, 2016、UPI, May 8, 2016などをもとに作成。

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アル=カーイダ系組織のヌスラ戦線によって拘束されていたスペイン人記者3人が釈放され、マドリード郊外の空軍基地に到着:スペイン政府はヌスラ戦線を支援支援国のトルコとカタールに謝意(2016年5月8日)

スペイン政府は声明を出し、シリア北部のアレッポ市で2015年7月にアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線によって拉致されていたスペイン人記者3人ホセ・マヌエル・ロペス(Jose Manuel Lopez)氏、アントニオ・パンプリエガ(Antonio Pampliega)氏、アンヘル・サストレ(Angel Sastre)氏がトルコ経由で、マドリード郊外の空軍基地に到着した、と発表した。

スペイン政府はまた声明で、3人の釈放が「多くの職員の努力と同盟諸国、友好諸国、とりわけ(交渉の)最終段階におけるトルコとカタールの協力のおかげ」だと付言した。

3人の釈放に際して、スペイン政府が身代金を支払ったかどうかは不明。

シリア人権監視団によると、3人は2015年7月13日に、反体制武装集団の支配下にあるアレッポ市マアーディー地区で目撃されたのを最後に消息を絶っていた。

その後2015年7月21日、3人が拉致されたことが報じられたが、家族らは3人の身の安全を確保するために報道を制限するよう要請していたという。

なお、スペインの日刊紙『エル・ムンド』(5月8日付)は、3人が拘束中に、2015年6月末からシリアで行方不明となっている日本人の安田純平氏と一緒にいたことを明らかにしたと伝えた。

安田氏は、3人を拘束していたグループ、ないしはこのグループと関係のあるブループに拉致されていると見られ、2016年3月にその映像が公開されている。

AFP, May 8, 2016、AP, May 8, 2016、ARA News, May 8, 2016、Champress, May 8, 2016、El Mundo, May 8, 2016、al-Hayat, May 9, 2016、Iraqi News, May 8, 2016、Kull-na Shuraka’, May 8, 2016、al-Mada Press, May 8, 2016、Naharnet, May 8, 2016、NNA, May 8, 2016、Reuters, May 8, 2016、SANA, May 8, 2016、UPI, May 8, 2016などをもとに作成。

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シリア国内で米ドル高が進み、闇レートで1米ドル=625シリア・ポンドに(2016年5月8日)

『ハヤート』(5月9日付)などによると、シリア国内で米ドル高が進み、闇レートで1米ドル=625シリア・ポンドと初めて600ポンド台となった。

シリア商業銀行の公定レートは1ドル=512ポンド。

2011年に「アラブの春」が波及する以前の公定レートは1ドル=48ポンド前後で推移していたが、2016年初めには1ドル=290ポンドにまでドル高が進み、闇レートでは1ドル=390ポンドに達していたという。

AFP, May 8, 2016、AP, May 8, 2016、ARA News, May 8, 2016、Champress, May 8, 2016、al-Hayat, May 9, 2016、Iraqi News, May 8, 2016、Kull-na Shuraka’, May 8, 2016、al-Mada Press, May 8, 2016、Naharnet, May 8, 2016、NNA, May 8, 2016、Reuters, May 8, 2016、SANA, May 8, 2016、UPI, May 8, 2016などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県ではイスラーム軍とラフマーン軍などによる戦闘激化に乗じるかたちで、シリア軍が反体制派に攻勢(2016年5月7日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、イスラーム軍が戦車や装甲車6輌を投入し、ミスラーバー市一帯でラフマーン軍団、フスタート軍などからなる反体制武装集団と交戦し、同地を制圧した。

一方、シリア軍は、東グータ地方でのイスラーム軍とラフマーン軍などによる戦闘激化に乗じるかたちで、ダイル・ハビーヤ村各所に「樽爆弾」を投下し、またダイル・ムクリン町・イフラ村間の幹線道路一帯で反体制武装集団と交戦した。

シリア軍はまた、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯を砲撃した。

AFP, May 7, 2016、AP, May 7, 2016、ARA News, May 7, 2016、Champress, May 7, 2016、al-Hayat, May 8, 2016、Iraqi News, May 7, 2016、Kull-na Shuraka’, May 7, 2016、al-Mada Press, May 7, 2016、Naharnet, May 7, 2016、NNA, May 7, 2016、Reuters, May 7, 2016、SANA, May 7, 2016、UPI, May 7, 2016などをもとに作成。

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アレッポ県、イドリブ県などでシリア軍と反体制派の戦闘続く(2016年5月7日)

アレッポ県では、ARA News(5月8日付)によると、シリア軍がアナダーン市を砲撃した。

これに対して、ファトフ軍作戦司令室はヌッブル市、ザフラー町を砲撃した。

また、アレッポ市では、シリア軍がラーシディーン地区への進軍を試みようとしたのに対して、第16師団は、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるシャイフ・マクスード地区への潜入を試み、人民防衛隊主導と交戦した。

一方、SANA(5月7日付)によると、反体制武装集団がアレッポ市ザフラー協会地区、マイサルーン地区、ラームーサ地区、イザーア地区、ビンヤーミーン村を砲撃し、1人が負傷した。

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イドリブ県では、SANA(5月7日付)によると、ファトフ軍がフーア市、カファルヤー町を砲撃した。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月7日付)によると、シリア軍がダルアー市郊外のガラズ刑務所一帯などを「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(5月7日付)によると、ロシア軍の人道支援チームが県内の複数の町・村に食糧900箱、パン900袋、児童へのプレゼント100点を配給した。

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ヒムス県で活動するヒムス解放運動は声明を出し、タルトゥース県内のウンム・カルトゥー大隊基地を砲撃したと発表した。

ウンム・カルトゥー大隊基地はスカッド・ミサイルなどが配備されている基地で、クッルナー・シュラカー(5月7日付)によると、反体制武装集団が撃った砲弾がタルトゥース県内に着弾したのはこれが初めてだという。

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スワイダー県では、ARA News(5月8日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線と共闘する自由シリア軍南部戦線が、サアラ航空基地(サアラ村)を攻撃した。

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ハサカ県では、ARA News(5月8日付)が、シリア政府に近い消息筋の話として、タラール・アリー准将が軍事情報局のカーミシュリー市分所の所長に、ムハンナー・マフムード准将が、総合情報部のカーミシュリー市分所の所長に任命されたと伝えた。

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ハマー県では、SANA(5月7日付)によると、反体制武装集団がアイン・クルーム村、ナフル・バーリド村を砲撃した。

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ロシア国防省は、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターが、5月6日に5件の停戦違反が発生したことを確認したと発表した。

停戦違反はアレッポ県で3件、ラタキア県で2件発生し、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍が砲撃を行ったという。

米・ロシアによる敵対行為停止合意が発効した2月27日以降の停戦違反件総数は495件。

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ロシア外務省は声明を出し、シリア軍によるアレッポ市での「停戦規定」適用が72時間延長されたと発表した。

AFP, May 7, 2016、AP, May 7, 2016、ARA News, May 7, 2016、Champress, May 7, 2016、al-Hayat, May 8, 2016、Iraqi News, May 7, 2016、Kull-na Shuraka’, May 7, 2016、al-Mada Press, May 7, 2016、Naharnet, May 7, 2016、NNA, May 7, 2016、Reuters, May 7, 2016、SANA, May 7, 2016、UPI, May 7, 2016などをもとに作成。

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アレッポ県北西部のトルコ国境地帯で、トルコ軍の越境砲撃と反体制武装集団の攻勢でダーイシュ戦闘員多数死亡(2016年5月7日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、県北西部のトルコ国境に近いフール村一帯で、反体制武装集団がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ダーイシュ戦闘員12人が死亡、またハルジャラ村、ダフラ村を制圧した。

また、クッルナー・シュラカー(5月8日付)によると、県北西部のトルコ国境に近いダフラ村、ハルジャラ村、ハワール・キリス村、アキダ村に進軍したダーイシュ(イスラーム国)とハワール・キリス作戦司令室が交戦し、ダーイシュ戦闘員25人を殲滅した。

一方、アナトリア通信(5月8日付)は、県北西部国境地帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点(ロケット弾発射台、車輌など)に対するトルコ軍の越境砲撃し、ダーイシュ戦闘員55人が死亡したと伝えた。

シリア人権監視団によると、有志連合と思われる戦闘機も、バラーギーダ村一帯を空爆したという(ARA News(5月8日付)によると、ハワール・キリス作戦司令室はその後8日、バラーギーダ村を制圧)。

他方、クッルナー・シュラカー(5月7日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)はドゥーディヤーン村を制圧した。

AFP, May 7, 2016、AP, May 7, 2016、Anadolu Ajansı, May 8, 2016、ARA News, May 7, 2016、May 8, 2016、Champress, May 7, 2016、al-Hayat, May 8, 2016、Iraqi News, May 7, 2016、Kull-na Shuraka’, May 7, 2016、May 8, 2016、al-Mada Press, May 7, 2016、Naharnet, May 7, 2016、NNA, May 7, 2016、Reuters, May 7, 2016、SANA, May 7, 2016、UPI, May 7, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュはヒムス県のマフル・ガス田のほぼ半分を制圧したと発表(2016年5月7日)

ヒムス県では、ダーイシュ(イスラーム国)ヒムス州広報局が声明を出し、シリア軍との戦闘の末にタドムル市北西部のマフル・ガス採掘所のほぼ半分をダーイシュが制圧したと発表し、捕獲した武器などの画像を公開した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がラジャム・ダウラ村一帯を砲撃した。

一方、SANA(5月7日付)によると、シリア軍がラジャム・ダウラ村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(5月7日付)によると、シリア軍がマリーイーヤ村、ジャフラ村でダーイシュ(イスラーム国)拠点・装備を空爆、ダイル・ザウル市労働者住宅地区、旧空港地区、工業地区、カナーマート地区、ウルフィー地区、フワイジャト・サクルでダーイシュと交戦した。

AFP, May 7, 2016、AP, May 7, 2016、ARA News, May 7, 2016、Champress, May 7, 2016、al-Hayat, May 8, 2016、Iraqi News, May 7, 2016、Kull-na Shuraka’, May 7, 2016、al-Mada Press, May 7, 2016、Naharnet, May 7, 2016、NNA, May 7, 2016、Reuters, May 7, 2016、SANA, May 7, 2016、UPI, May 7, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領はイランのヴェラーヤティー最高指導者顧問と会談(2016年5月7日)

シリアを訪問中のイランのアリー・アクバル・ヴェラーヤティー最高指導者顧問がダマスカスでアサド大統領と会談し、シリア・イランの戦略的関係や「テロとの戦い」における協力協調態勢について意見を交わした。

SANA(5月7日付)が伝えた。

SANA, May 7, 2016
SANA, May 7, 2016

AFP, May 7, 2016、AP, May 7, 2016、ARA News, May 7, 2016、Champress, May 7, 2016、al-Hayat, May 8, 2016、Iraqi News, May 7, 2016、Kull-na Shuraka’, May 7, 2016、al-Mada Press, May 7, 2016、Naharnet, May 7, 2016、NNA, May 7, 2016、Reuters, May 7, 2016、SANA, May 7, 2016、UPI, May 7, 2016などをもとに作成。

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アレッポ市南部のハーン・トゥーマーン市でのファトフ軍との戦闘でイランの「軍事顧問」13人が死亡、21人が負傷(2016年5月7日)

イランのIRNA通信(5月7日付)は、アレッポ市南部郊外のハーン・トゥーマーン市での戦闘で、イラン・イスラーム革命防衛隊の軍事顧問13人が死亡、21人が負傷したと伝えた。

ハーン・トゥーマーン市は5月6日にシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍が進攻し、制圧している。

AFP, May 7, 2016、AP, May 7, 2016、ARA News, May 7, 2016、Champress, May 7, 2016、al-Hayat, May 8, 2016、Iraqi News, May 7, 2016、IRNA, May 7, 2016、Kull-na Shuraka’, May 7, 2016、al-Mada Press, May 7, 2016、Naharnet, May 7, 2016、NNA, May 7, 2016、Reuters, May 7, 2016、SANA, May 7, 2016、UPI, May 7, 2016などをもとに作成。

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UNESCO世界文化遺産パルミラ(ヒムス県)でロシアのマリインスキー劇場交響楽団参加による「太陽の門」楽団の公演続く(2016年5月6日)

ヒムス県では、SANA(5月6日付)によると、タドムル市のUNECSO世界文化遺産タドムル遺跡にあるローマ劇場での前日のマリインスキー劇場(サンクトペテルブルグ)の交響楽団による追悼コンサートに引き続き、同劇場で同楽団も参加した楽団「太陽の門」が公演を行った。

5月5、6日のパルミラでの戦没者記念日の追悼公演はアサド大統領主催によるもの。

SANA, May 6, 2016
SANA, May 6, 2016


AFP, May 6, 2016、AP, May 6, 2016、ARA News, May 6, 2016、Champress, May 6, 2016、al-Hayat, May 7, 2016、Iraqi News, May 6, 2016、Kull-na Shuraka’, May 6, 2016、al-Mada Press, May 6, 2016、Naharnet, May 6, 2016、NNA, May 6, 2016、Reuters, May 6, 2016、SANA, May 6, 2016、UPI, May 6, 2016などをもとに作成。

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ヒムス県油田地帯でシリア軍とダーイシュが交戦(2016年5月6日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シャーイル石油ガス採掘所一帯で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と激しく交戦した。

一方、SANA(5月6日付)によると、シリア軍がジャズル油田およびその南部一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を攻撃、戦闘員多数を殲滅した。

AFP, May 6, 2016、AP, May 6, 2016、ARA News, May 6, 2016、Champress, May 6, 2016、al-Hayat, May 7, 2016、Iraqi News, May 6, 2016、Kull-na Shuraka’, May 6, 2016、al-Mada Press, May 6, 2016、Naharnet, May 6, 2016、NNA, May 6, 2016、Reuters, May 6, 2016、SANA, May 6, 2016、UPI, May 6, 2016などをもとに作成。

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ヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動が主導する「新生」ファトフ軍がアレッポ市での「講和規定」をよそに、アレッポ市南部郊外の要衝ハーン・トゥーマーン市をシリア軍から奪取(2016年5月6日)

アレッポ県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(5月6日付)によると、アレッポ市南部郊外の要衝の一つハーン・トゥーマーン村に対して、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、トルキスターン・イスラーム党、シャーム軍団、アジュナード・シャーム、スンナ軍などからなるファトフ軍が主導する反体制派が攻撃を加え、シリア軍、シリア人・外国人民兵(アフガン人シーア派など)を放逐、同地一帯を奪還した。

ARA News(5月6日付)によると、ファトフ軍はまた、ハーン・トゥーマーン市南西部のハミーラ村、マアッラータ村も制圧した。

シリア人権監視団によると、この戦闘で、ファトフ軍側の戦闘員43人、シリア軍側の兵士30人が死亡したという。

ファトフ軍は最近になって「再生」を果たしたばかり(https://syriaarabspring.info/?p=28441)。

なお、『ハヤート』(5月7日付)は、「自由シリア軍」として活動する武装集団の某戦闘員が「自由シリア軍」の傘下で戦う組織はこの攻撃には参加せず、シリア国内で外交的努力を支援している」と述べて、ヌスラ戦線らとの共闘を否定していると伝えた。

Kull-na Shuraka', May 6, 2016
Kull-na Shuraka’, May 6, 2016
Kull-na Shuraka', May 6, 2016
Kull-na Shuraka’, May 6, 2016

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍の支配下にあるマアッラト・ヌウマーン市で爆弾が仕掛けられた車が爆発した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダルアー市内を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、ARA News(5月6日付)によると、ラフマーン軍団が声明を出し、東グータ地方でのイスラーム軍との対立に関して、「イスラーム軍のイニシアチブであれ、それ以外の組織の(停戦)案も我々には届いていない」と述べ、停戦に応じていないことを明らかにした。

AFP, May 6, 2016、AP, May 6, 2016、ARA News, May 6, 2016、Champress, May 6, 2016、al-Durar al-Shamiya, May 6, 2016、al-Hayat, May 7, 2016、Iraqi News, May 6, 2016、Kull-na Shuraka’, May 6, 2016、al-Mada Press, May 6, 2016、Naharnet, May 6, 2016、NNA, May 6, 2016、Reuters, May 6, 2016、SANA, May 6, 2016、UPI, May 6, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュ系組織がダルアー県でヌスラ戦線と自由シリア軍の連合部隊と交戦(2016年5月6日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、アイン・ズィクル村一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団、イスラーム・ムサンナー運動が、シャームの民のヌスラ戦線、自由シリア軍南部戦線と交戦した。


AFP, May 6, 2016、AP, May 6, 2016、ARA News, May 6, 2016、Champress, May 6, 2016、al-Hayat, May 7, 2016、Iraqi News, May 6, 2016、Kull-na Shuraka’, May 6, 2016、al-Mada Press, May 6, 2016、Naharnet, May 6, 2016、NNA, May 6, 2016、Reuters, May 6, 2016、SANA, May 6, 2016、UPI, May 6, 2016などをもとに作成。

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イドリブ県サルマダー市郊外の避難民キャンプへの攻撃に関して、シリア軍は関与を否定、ロシア国防省はヌスラ戦線の「自作自演」と指摘(2016年5月6日)

シリア軍総司令部は声明を出し、5日のイドリブ県サルマダー市郊外の避難民キャンプに対する攻撃(『ハヤート』(5月7日付)によると28人が死亡)に関して、シリア空軍による空爆だとする一部報道を「根拠がない」と否定した。

また「一部のテロ集団が最近になって、周知の外国諸勢力の指示を受け、民間の標的を意図的に攻撃し、民間人に多くの犠牲を出し、シリア・アラブ軍に嫌疑をかけようとしている」と付言した。

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ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、5日のイドリブ県サルマダー市郊外の避難民キャンプに対する攻撃に関して、同地一帯を支配下に置くシャームの民のヌスラ戦線が地上から攻撃を加えたものだと述べ、シリア空軍による空爆だとする一部報道を否定した。

スプートニク・ニュース(5月6日付)が伝えた。

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また、ザイド・ビン・ラアド・フサイン国連人権高等弁務官は、この攻撃に関して「意図的なものである可能性が高く、戦争犯罪に値する」と非難したうえで、「一時情報はシリア政府による攻撃だとされているが…これらの情報については現在も確認中である」と述べた。

『ハヤート』(5月7日付)などが伝えた。

AFP, May 6, 2016、AP, May 6, 2016、ARA News, May 6, 2016、Champress, May 6, 2016、al-Hayat, May 7, 2016、Iraqi News, May 6, 2016、Kull-na Shuraka’, May 6, 2016、al-Mada Press, May 6, 2016、Naharnet, May 6, 2016、NNA, May 6, 2016、Reuters, May 6, 2016、SANA, May 6, 2016、Sputnik News, May 6, 2016、UPI, May 6, 2016などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合はシリア領内で2回の爆撃を実施(2016年5月5日)

米中央軍(CENTCOM)は、5月5日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して24回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は2回で、シャッダーディー市近郊(1回)、マンビジュ市近郊(1回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, May 6, 2016などをもとに作成。

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カーミシュリー市の軍事情報局、総合情報部の分所長が解任(2016年5月5日)

ARA News(5月5日付)は、ハサカ県カーミシュリー市の治安情勢に精通した匿名消息筋の話として、軍事情報局のカーミシュリー市分所を統括するアリー・ディヤーブ准将と総合情報部カーミシュリー分所長が解任された、と伝えた。

AFP, May 6, 2016、AP, May 6, 2016、ARA News, May 5, 2016、Champress, May 6, 2016、al-Hayat, May 7, 2016、Iraqi News, May 6, 2016、Kull-na Shuraka’, May 6, 2016、al-Mada Press, May 6, 2016、Naharnet, May 6, 2016、NNA, May 6, 2016、Reuters, May 6, 2016、SANA, May 6, 2016、UPI, May 6, 2016などをもとに作成。

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ハワール・キリス作戦司令室がアレッポ県北西部のドゥーディヤーン村をダーイシュから奪還(2016年5月5日)

アレッポ県では、ARA News(5月5日付)によると、トルコ軍による越境砲撃支援を受けたハワール・キリス作戦司令室が、県北西部国境地帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ドゥーディヤーン村を奪還した。

AFP, May 5, 2016、AP, May 5, 2016、ARA News, May 5, 2016、Champress, May 5, 2016、al-Hayat, May 6, 2016、Iraqi News, May 5, 2016、Kull-na Shuraka’, May 5, 2016、al-Mada Press, May 5, 2016、Naharnet, May 5, 2016、NNA, May 5, 2016、Reuters, May 5, 2016、SANA, May 5, 2016、UPI, May 5, 2016などをもとに作成。

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シリア政府の支配下にとどまる上ムハッラム町(ヒムス県)で連続爆破テロが発生し、住民10人が死亡(2016年5月5日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にとどまる上ムハッラム町で爆弾テロが相次いで発生し、住民10人が死亡、40人が負傷した。

爆発は2度発生、1度目は爆弾が仕掛けられた車が爆発、1度目は自爆ベルトを身につけた男性が自爆した。

ARA News, May 5, 2016
ARA News, May 5, 2016

実行犯の所属・身元は今のところ不明だが、4日にはダーイシュ(イスラーム国)がシャーイル石油ガス採掘所一帯で攻勢を強めていた。

一方、SANA(5月5日付)によると、シリア軍がタドムル市北西部のシャーイル石油ガス採掘所一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

これに対して、ダーイシュ(イスラーム国)の広報部門アアマーク通信は、ダーイシュがシャーイル石油ガス採掘所を完全制圧したと発表した。

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ハマー県では、SANA(5月5日付)によると、シリア軍がハナースィル市・イスリヤー村街道で、迫撃砲などを持ち込もうとした車輌を取り押さえ、武器・弾薬を押収した。

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スワイダー県では、SANA(5月5日付)によると、シリア軍が県東部の砂漠地帯で、車で輸送されていた武器弾薬を押収した。

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アレッポ県では、ARA News(5月5日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つマンビジュ市内にあるダーイシュの拠点で爆発が起こり、司令官1人を含む20人以上の戦闘員が死亡した。

爆発が起きた拠点は、ダーイシュが爆弾製造施設として使用していたという。

AFP, May 5, 2016、AP, May 5, 2016、ARA News, May 5, 2016、Champress, May 5, 2016、al-Hayat, May 6, 2016、Iraqi News, May 5, 2016、Kull-na Shuraka’, May 5, 2016、al-Mada Press, May 5, 2016、Naharnet, May 5, 2016、NNA, May 5, 2016、Reuters, May 5, 2016、SANA, May 5, 2016、UPI, May 5, 2016などをもとに作成。

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アレッポ市での「講和状態」実施後もアレッポ市内外で散発的戦闘が続く一方、シリア軍がイドリブ県北部の避難民キャンプを爆撃(2016年5月5日)

アレッポ県では、SANA(5月5日付)によると、午前1時にシリア軍がアレッポ市で「講和規定」を発動したもの、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団がアレッポ市アシュラフィーヤ地区、ザフラー協会地区、マイダーン地区、スライマーニーヤ地区、ファミリー・ハウス地区、ファラフ学校一帯を砲撃し、建物などが被害を受けた。

一方、シリア人権監視団によると、アレッポ市郊外のハーリディーヤ村一帯で、シャームの民のヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構などからなる反体制武装集団がシリア軍、国防隊と交戦した。

ARA News(5月5日付)によると、ヌスラ戦線などからなる武装集団は、戦闘の末、ハーリディーヤ村とアブー・ルワイル村を制圧したという。

またヌスラ戦線、ジュンド・アクサー機構、アジュナード・シャーム・イスラーム連合などは、ハーン・トゥーマーン村一帯に侵攻し、シリア軍と交戦した。

これに対して、シリア軍は、アレッポ市南部郊外のウンム・カラーミール村各所に「樽爆弾」を投下、アターリブ市を空爆、アイス村一帯、ズィルバ村各所を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ国境に近いサルマダー市郊外の避難民キャンプが空爆を受け、子供7人を含む数十人が死傷した(クッルナー・シュラカー(5月5日付)によると、死者数は30人)。

この攻撃に関して、シリア人権監視団は空爆を行った戦闘機の所属を明示しなかったが、反体制活動家・メディアはシリア軍の空爆だと断じていた。

一方、シリア軍はジスル・シュグール市郊外のビダーマー町各所を砲撃した。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月5日付)によると、シリア軍が、ダマスカス郊外県、クナイトラ県との県境に位置するいわゆる「死の三角地帯」に激しい攻撃を加え、カフルシャムス町に近いサアディー農場一帯を制圧した。

Kull-na Shuraka', May 5, 2016
Kull-na Shuraka’, May 5, 2016

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月5日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団と、シャームの民のヌスラ戦線および南部戦線などからなる反体制派の戦闘で、前者に与するイスラーム・ムサンナー運動の司令官の一人ラアド・サラーマート氏が死亡した。


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ロシアのマリインスキー劇場交響楽団がUNESCO世界文化遺産のパルミラ遺跡で追悼コンサートを開催し、プーチン大統領がビデオ・メッセージを送る(2016年5月5日)

ヒムス県では、SANA(5月5日付)などによると、タドムル市にあるUNECSO世界文化遺産パルミラ遺跡のローマ劇場で、マリインスキー劇場(サンクトペテルブルグ)の交響楽団がシリア国内での「テロとの戦い」の犠牲者を追悼するためのコンサートを行った。

また会場に設置されたスクリーンを通じて、ヴラジミール・プーチン大統領のビデオ・メッセージが映し出され、テロと戦い、犠牲となった人々に対して、戦没者記念日に合わせて、謝意と哀悼の意を示した。SANA, May 5, 2016

SANA, May 5, 2016
SANA, May 5, 2016

AFP, May 5, 2016、AP, May 5, 2016、ARA News, May 5, 2016、Champress, May 5, 2016、al-Hayat, May 6, 2016、Iraqi News, May 5, 2016、Kull-na Shuraka’, May 5, 2016、al-Mada Press, May 5, 2016、Naharnet, May 5, 2016、NNA, May 5, 2016、Reuters, May 5, 2016、SANA, May 5, 2016、UPI, May 5, 2016などをもとに作成。

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アサド大統領のロシアのプーチン大統領への祝電のなかで「最終勝利」への意志を表明(2016年5月5日)

アサド大統領は、戦没者記念日(5月6日)に合わせて、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領に祝電を送り、そのなかで、シリア国内での「テロとの戦い」へのロシアの「崇高な姿勢と支援」に謝意を示すとともに、「我が国の都市、村、国民、そして誇るべき軍は、この敵への敗北を決して受け入れず、最終勝利を実現し、これによってシリア、地域、そして世界に善をもたらす」と表明した。

SANA(5月5日付)が伝えた。

AFP, May 5, 2016、AP, May 5, 2016、ARA News, May 5, 2016、Champress, May 5, 2016、al-Hayat, May 6, 2016、Iraqi News, May 5, 2016、Kull-na Shuraka’, May 5, 2016、al-Mada Press, May 5, 2016、Naharnet, May 5, 2016、NNA, May 5, 2016、Reuters, May 5, 2016、SANA, May 5, 2016、UPI, May 5, 2016などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合はシリア領内で3回の爆撃を実施(2016年5月4日)

米中央軍(CENTCOM)は、5月4日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して18回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は3回でマーリア市近郊に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, May 5, 2016などをもとに作成。

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国連安保理議長を務めるエジプトは、米英仏によるアサド政権バッシングに対して、「穏健な反体制派」にヌスラ戦線との断交を求めるロシアの姿勢に同調(2016年5月4日)

国連安保理では、英仏の要請を受けるかたちでシリア情勢、とりわけアレッポ市での戦闘への対応を協議するための会合が開かれた。

会合で、英国は、シリア軍によるアレッポ市への攻撃を非難する報道声明案を示し、米英仏の国連大使は、シリア政府がアレッポ市での戦闘、民間人への攻撃、人道支援物資搬入を阻止していると批判した。

しかし、ロシアのヴィタリー・チュルキン国連大使は、安保理での審議を提案した英仏の姿勢を「プロパガンダを通じたクーデタ」と非難、安保理での審議を要請する前に、米国とロシアが共同議長を務めるISSG(国際シリア支援グループ)に問題を提起すべきだったと指摘し、報道声明案を廃案に追い込んだ。

また、「シリア軍はアレッポ市で、ジハード主義集団の大規模な攻撃に対峙している…。我々は、「穏健な反体制派」を自認する武装集団がシャームの民のヌスラ戦線との関係を絶ち、その支配地域から撤退するとの確約を得ていた。しかし今のところ、そうしたことは実際には起こっておらず、これらの勢力に影響力を持っている国々の政治的意思への疑問が残る」と述べた。

また議長国であるエジプトのアムル・アブー・アター国連大使は、ロシアの主張に同調し、「アレッポ市でヌスラ戦線を、テロのブラックリストに記載されていないその他の武装集団を取り込むことは受け入れられるものではない…。テロ組織の停戦対象からの除外が理解しがたい政治的理由で受け入れられているが、ヌスラ戦線は停戦に乗じるかたちでアレッポ市などでの支配地域を拡大している…。ヌスラ戦線とその同盟者は、ダーイシュと同じく危険な存在であり、シリア国民は彼らを受け入れておらず、この地域の諸国民も受け入れていない」と主張した。

『ハヤート』(5月6日付)などが伝えた。

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ハサカ市で米国の内政干渉に抗議するデモ(2016年5月4日)

ハサカ県では、ARA News(5月4日付)によると、シリア政府支持者らがハサカ市の中心街で米国の内政干渉に反対するデモが行われ、米国が西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を支援するために軍専門家250人を派遣したことに異議が表明された。

ARA News, May 4, 2016
ARA News, May 4, 2016

 

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ダーイシュがアレッポ県北西部のトルコ国境地帯でハワール・キリス作戦司令室と交戦(2016年5月4日)

アレッポ県では、ARA News(5月4日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が反体制武装集団の拠点の一つマーリア市に対して激しい攻撃を加えるとともに、カサージク村、シャアバーニーヤ村、イッザーティーヤ村、シャーヒーン農場を制圧した。

これに対して、ハワール・キリス作戦司令室(スルターン・ムラード旅団、シャーム軍団)はアキダ村を攻撃、これを制圧した。

AFP, May 4, 2016、AP, May 4, 2016、ARA News, May 4, 2016、Champress, May 4, 2016、al-Hayat, May 5, 2016、Iraqi News, May 4, 2016、Kull-na Shuraka’, May 4, 2016、al-Mada Press, May 4, 2016、Naharnet, May 4, 2016、NNA, May 4, 2016、Reuters, May 4, 2016、SANA, May 4, 2016、UPI, May 4, 2016などをもとに作成。

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アレッポ県で活動する反体制武装集団が武力衝突を回避するための兵力引き離し部隊を設置(2016年5月4日)

反体制活動家のアフマド・スウード中佐はツイッターのアカウントを通じて、アレッポ県などシリア北部で活動する反体制武装集団13組織が、武装集団間の戦闘を回避するための兵力引き離し部隊を設置したと発表した。

兵力引き離し部隊の設置に参加した武装集団は、シャーム戦線、ヌールッディーン・ザンキー運動、イスラーム自由旅団、アンサール・イスラーム戦線(北部地区)、ムジャーヒディーン軍、第1連隊、ナスル軍、シャーム軍団、山地の鷹旅団、北部師団、タフリール軍、「命じられるまま正しく進め」連合。

Kull-na Shuraka', May 4, 2016
Kull-na Shuraka’, May 4, 2016

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ダマスカス郊外県では、東グータ地方で活動するフスタート軍は声明を出し、ラフマーン軍とイスラーム軍による停戦に応じ、戦闘を停止すると発表した。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月4日付)によると、アイン・ズィクル村、サフム・ジャウラーン・ダム一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団と南部戦線所属組織が交戦した。

AFP, May 4, 2016、AP, May 4, 2016、ARA News, May 4, 2016、Champress, May 4, 2016、al-Hayat, May 5, 2016、Iraqi News, May 4, 2016、Kull-na Shuraka’, May 4, 2016、al-Mada Press, May 4, 2016、Naharnet, May 4, 2016、NNA, May 4, 2016、Reuters, May 4, 2016、SANA, May 4, 2016、UPI, May 4, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュがヒムス県のシャーイル石油ガス田を射程圏内に捉える(2016年5月4日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がタドムル市北東部郊外のワーディー・アフマル地区およびシャーイル石油ガス採掘所にあるシリア軍拠点複数カ所を襲撃し、これを制圧した。

これに関して、ダーイシュ・ヒムス州広報局は、ダーイシュがシャーイル地区のシリア軍検問所13カ所を制圧し、シャーイル石油ガス採掘所内のガス会社施設を射程圏内に捉えたと発表した。

AFP, May 4, 2016、AP, May 4, 2016、ARA News, May 4, 2016、Champress, May 4, 2016、al-Hayat, May 5, 2016、Iraqi News, May 4, 2016、Kull-na Shuraka’, May 4, 2016、al-Mada Press, May 4, 2016、Naharnet, May 4, 2016、NNA, May 4, 2016、Reuters, May 4, 2016、SANA, May 4, 2016、UPI, May 4, 2016などをもとに作成。

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アレッポ市でヌスラ戦線と共闘する反体制派とシリア軍の砲撃の応酬続く(2016年5月4日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団がシリア政府支配下のアレッポ市ザフラー協会地区、ハーリディーヤ地区を砲撃、またシリア軍も反体制武装集団支配下のアレッポ市スッカリー地区を地対地ミサイルなどで砲撃した。

また3日に反体制武装集団が制圧していたアレッポ市西部のファミリー・ハウス地区一帯では、シリア軍が増援部隊を派遣し、同地を奪還した。

しかし、ARA News(5月4日付)によると、ヌールッディーン・ザンキー運動とシャームの民のヌスラ戦線はアレッポ市西部ファミリー・ハウス地区に近いダフラト・マフナー地区を制圧したという。

なおSANA(5月4日付)によると、アレッポ市住宅地に迫撃砲弾複数発が着弾し、3人が死亡した。

一方、ARA News(5月4日付)によると、反体制武装集団が、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアレッポ市シャイフ・マクスード地区を砲撃した。

また反体制武装集団はアフリーン市郊外のバーフルーン村に対しても砲撃を行った。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、東グータ地方各所をシリア軍が20回以上にわたり空爆、またダイル・アサーフィール市などでシリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。

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ダルアー県では、SANA(5月4日付)によると、シリア軍がダルアー市スーク・スワイダーン地区、旧税関地区、カラク地区、スィーバ地区、マンシヤ地区でシャームの民のヌスラ戦線、南部タウヒード旅団などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ハマー県では、クッルナー・シュラカー(5月4日付)によると、ハマー中央刑務所での座り込みデモでの要求に応えるかたちで、収監者20人が釈放され、シリア赤新月社に伴われ、カルアト・マディーク町に到着した。

収監者らは200人の「政治犯」の釈放を求めている。

AFP, May 4, 2016、AP, May 4, 2016、ARA News, May 4, 2016、Champress, May 4, 2016、al-Hayat, May 5, 2016、Iraqi News, May 4, 2016、Kull-na Shuraka’, May 4, 2016、al-Mada Press, May 4, 2016、Naharnet, May 4, 2016、NNA, May 4, 2016、Reuters, May 4, 2016、SANA, May 4, 2016、UPI, May 4, 2016などをもとに作成。

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