ロバック米元大使「トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団がマンビジュ市に入ることを認めない」(2018年6月7日)

ウィリアム・ロバック(William Roebuck)元駐バーレーン米国大使が、米主導の有志連合も駐留するアレッポ県ユーフラテス川右岸(西岸)の西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)の拠点都市マンビジュ市を訪問し、同市の自治関係者と非公式会合を行った。

ANHA, June 7, 2018

ANHA(6月8日付)の特派員が伝えたところによると、ロバーク氏は会合に先立って市内を視察し、有志連合がシリア民主軍の傘下で活動するマンビジュ軍事評議会を引き続き支援することを強調するとともに、住民に対して、いかなるかたちであれ、トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団が同市に入ることを認めないと明言した。

AFP, June 7, 2018、ANHA, June 7, 2018、AP, June 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 7, 2018、al-Hayat, June 8, 2018、Reuters, June 7, 2018、SANA, June 7, 2018、UPI, June 7, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はハサカ県南東部の3カ村、7農場をダーイシュから奪取(2018年6月7日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、ハサカ県南東部でのダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討戦(「ジャズィーラの嵐」作戦第2段階)で、戦闘員46人(女性4人を含む)を殲滅し、3カ村(マルジャーン村、下クライブ村、フワイラ村)と7農場を制圧したと発表した。

AFP, June 7, 2018、ANHA, June 7, 2018、AP, June 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 7, 2018、al-Hayat, June 8, 2018、Reuters, June 7, 2018、SANA, June 7, 2018、UPI, June 7, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは8件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2018年6月7日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月7日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(ラタキア県2件、アレッポ県6件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(ハマー県1件、イドリブ県4件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 7, 2018をもとに作成。

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トルコのブズダー副首相兼内閣報道官「トルコ軍はユーフラテス川東岸地域をいずれ浄化するだろうが、そのために政治的関係正常化をめざす」(2018年6月6日)

トルコのバクル・ブズダー副首相兼内閣報道官は記者会見で、トルコ軍はユーフラテス川東岸地域をいずれ浄化するだろう。だが、トルコはこれを実現するために政治的な関係正常化をめざしたい…。国境地帯へのテロの脅威がなくならない限り、トルコは国家安全保障を守るための権威を行使するだろう」と述べた。

ドゥラル・シャーミーヤ(6月7日付)が伝えた。

AFP, June 7, 2018、ANHA, June 7, 2018、AP, June 7, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 7, 2018、al-Hayat, June 8, 2018、Reuters, June 7, 2018、SANA, June 7, 2018、UPI, June 7, 2018などをもとに作成。

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シリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のダッラール共同議長「シリア政府との交渉の主目的は分権的政体の樹立」(2018年6月6日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のリヤード・ダッラール共同議長は、シリア政府との交渉に関して、『ハヤート』(6月7日付)に対して、「前提条件を設けない」としつつ、交渉の主要な目的が「この地域(ロジャヴァ支配地域)で分権的な政体を樹立し、安定とすべての構成集団(クルド人などのマイノリティ・エスニック集団、宗派集団)の権利を保障し、政治的、社会的経済的不正を解消し、シリアの統一を維持する」にあると述べた。

ダッラール共同議長はまた「トルコなどがこの地域へのいかなる侵攻を試みようと、米国がマンビジュ市やユーフラテス川東岸で支援してくれると信用している…。我々は戦闘に曝されたら、自分達の土地を防衛するだろう」と付言するとともに、「シリア民主評議会はトルコとの交渉を米側に任せている」ことを明らかにした。

AFP, June 6, 2018、ANHA, June 6, 2018、AP, June 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018、al-Hayat, June 7, 2018、Reuters, June 6, 2018、SANA, June 6, 2018、UPI, June 6, 2018などをもとに作成。

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ヒムス県の対レバノン国境に展開したロシア軍とヒズブッラーの間に軋轢が生じ、ロシア軍が撤退(2018年6月6日)

ロイター通信(6月6日付)は、シリア政府を支援する域内の同盟者の外国人司令官2人(two non-Syrian officials in the regional alliance backing Damascus)の話として、ロシア軍が今週になってヒムス県のレバノン国境地帯に展開したことで、イラン・イスラーム革命防衛隊の支援を受けるヒズブッラーなどの親政権民兵と軋轢が生じていると伝えた(https://www.reuters.com/article/us-mideast-crisis-syria-russia-deploymen/exclusive-in-syria-a-russian-move-causes-friction-with-iran-backed-forces-officials-idUSKCN1J125S?il=0)。

同消息筋によると、この軋轢は5日は、ロシア軍がクサイル市近郊の拠点を含む3カ所から撤退し、代わってシリア軍部隊(第11師団)が同地に展開したことで解消したという。

ロシア軍の展開は、事前の調整を経て実施された措置ではなく、「イスラエルを安心させる」ために行われたと思われるが、ヒズブッラーがシャームの民のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)やダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」の一翼を担い、シリア軍とともにシリア・レバノン国境地帯でこの二つの組織を壊滅させたという事実を踏まえると、ロシア軍のこうした行為は受け容れられるものではないという。

なお、シリア軍展開後も、同地にはヒズブッラーが各所に展開を続けているという。

AFP, June 6, 2018、ANHA, June 6, 2018、AP, June 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018、al-Hayat, June 7, 2018、Reuters, June 6, 2018、SANA, June 6, 2018、UPI, June 6, 2018などをもとに作成。

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ドイツ紙:YPG主体のシリア民主軍は拘束した外国人多数を「財政上」の理由でダーイシュ支配地域に追放していた(2018年6月6日)

ドイツ紙『ヴェルト』(6月6日付)は、ベルギーの諜報機関VSSEの話として、米主導の有志連合の支援を受け、シリア北東部および南東部でダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」を行ってきた西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、拘束したロシア人、トルコ人、チュニジア人、モロッコ人、そしてシリア人、イラク人多数を「財政上」の理由でダーイシュ支配地域に追放していたと伝えた。

AFP, June 6, 2018、ANHA, June 6, 2018、AP, June 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018、al-Hayat, June 7, 2018、Reuters, June 6, 2018、SANA, June 6, 2018、UPI, June 6, 2018、Die Welt, June 6, 2018などをもとに作成。

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トルコの実質支配下のバーブ市(アレッポ県)でトルコの国立大学分校開設が合意される一方、同地一帯の地元評議会がトルコ・リラへの両替を呼びかける(2018年6月6日)

トルコの実質占領下にあるアレッポ県バーブ市の地元評議会議長を務めるジャマール・ウスマーン氏は、ドゥラル・シャーミーヤ(6月6日付)に対し、トルコの国立大学ハッラン大学(シャンウルファ市)の分校をバーブ市に開設する基本合意を同大学と交わしたことを明らかにした。

またドゥラル・シャーミーヤによると、バザーア村、カッバースィーン村の地元評議会が共同声明を出し、「忠誠」キャンペーンと称して、住民に、米ドルのトルコ・リラへの両替を呼びかけた。

同様の措置はバーブ市でも行われている。

AFP, June 6, 2018、ANHA, June 6, 2018、AP, June 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018、al-Hayat, June 7, 2018、Reuters, June 6, 2018、SANA, June 6, 2018、UPI, June 6, 2018などをもとに作成。

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ダマスカス大学情報学部でアサド大統領の写真が踏みつけられる(2018年6月6日)

ドゥラル・シャーミーヤ(6月6日付)は、複数の活動家がインターネットを通じて、ダマスカス大学情報学部の教室の床にアサド大統領の写真を置き、靴で踏みつけている写真を拡散していると伝え、その画像を公開した。

拡散されている写真のなかには、「バッシャール・アサドよ、我々はお前を悪しざまにし続けてやる。偉大なるシリア革命万歳、シリア国民万歳、アサドなき自由シリア万歳、アサドに死を」と書かれた手書きの声明文(6月2日付)の画像も添えられていた。

al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018
al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018
al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018

AFP, June 6, 2018、ANHA, June 6, 2018、AP, June 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018、al-Hayat, June 7, 2018、Reuters, June 6, 2018、SANA, June 6, 2018、UPI, June 6, 2018などをもとに作成。

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有志連合のヴェール報道官「有志連合はシリア内戦には関与しない。シリア軍との対決が任務ではない」(2018年6月6日)

有志連合CJTF-OIR(「生来の決戦作戦」統合任務部隊)のトーマス・ヴェール報道官(大佐)は、「有志連合はシリアでの内戦に関与するとの決定はしていない。その任務は政府軍と対決することではない」と述べた。

ヴェール報道官はまた「有志連合の作戦に期限はないが、シリアでの作戦をいつ終えるかは言及できない」と付言した。

AFP, June 6, 2018、ANHA, June 6, 2018、AP, June 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018、al-Hayat, June 7, 2018、Reuters, June 6, 2018、SANA, June 6, 2018、UPI, June 6, 2018などをもとに作成。

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レバノンのビッリー国民議会議長「シリアの解放と領土統一がイランとヒズブッラーのシリアからの撤退の唯一の条件」(2018年6月6日)

レバノンのナビーフ・ビッリー国民議会議長はスプートニク・ニュース(6月6日付)のインタビューに応じ、そのなかでイラン・イスラーム革命防衛隊やその支援を受ける民兵、そしてレバノンのヒズブッラーのシリア南部からの撤退を求める米国、ロシア、ヨルダンの姿勢や、これらの武装勢力のシリア全土からの撤退を求めるイスラエルの姿勢を批判した。

ビッリー国民議会議長は「イランはシリアの国家の要請のもとにいる。それはロシアがシリア政府の要請に基づいてシリア国内にいるのとまったく同じことだ…。シリアの領土解放のみが、(イラン・イスラーム革命防衛隊やその支援を受ける民兵、そしてレバノンのヒズブッラーの)撤退への唯一の方途だ」と述べた。

また「ヒズブッラーがそこ(シリア)にいなければ、ここ(レバノン)はダーイシュ(イスラーム国)(の支配地域)になっていただろう。現下のシリア情勢を踏まえると、ヒズブッラーのシリアからの撤退はない…。シリアが解放され、領土が統一されることがヒズブッラー撤退の唯一の条件だ」と付言した。

そのうえで「レバノンには約150万のシリア人がいるが、異邦人だとは見てない。レバノンとシリアは今も昔も双子の関係にあり、だからこそシリアで起きていることはレバノンに影響を及ぼす。いかなるシリア分割も、サイクス・ピコ条約とまったく同じような地域の国境再編だ」と非難した。

al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018

AFP, June 6, 2018、ANHA, June 6, 2018、AP, June 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018、al-Hayat, June 7, 2018、Reuters, June 6, 2018、SANA, June 6, 2018、Sputnik News, June 6, 2018、UPI, June 6, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍傘下のマンビジュ軍事評議会「マンビジュ市へのトルコ軍の進駐を認めない」(2018年6月6日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の傘下で活動するマンビジュ軍事評議会は、YPG総司令部が5日にアレッポ県北東部ユーフラテス川右岸(西岸)のマンビジュ市から軍事顧問を撤退させると発表したことを受けて、同市で記者会見を開いた。

ANHA, June 6, 2018

記者会見では、シャルファーン・ダルウィーシュ総司令官が声明を読み上げ、「近日中に撤退する」予定のYPGに謝意を示すとともに、「いかなる外的脅威からもマンビジュ市の安全を守る能力を有する」と強調した。

そのうえで、マンビジュ軍事評議会が、マンビジュ市一帯地域へのトルコ軍のいかなる展開も受け入れないと明言した。

また、ムハンマド・ムスタファー司令官は「トルコと米国が合意に達する前に、我々は有志連合の司令官と複数回にわたり会合を開いた。そのなかで有志連合側は、マンビジュ市に駐留を続け、いかなるかたちでも同地を放棄しないと明言した…。我々はいまだに両国の合意について何ら承知していない」と述べた。

AFP, June 6, 2018、ANHA, June 6, 2018、AP, June 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018、al-Hayat, June 7, 2018、Reuters, June 6, 2018、SANA, June 6, 2018、UPI, June 6, 2018などをもとに作成。

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ランキン=ギャロウェイ米国防総省報道官「マンビジュ市の処遇にかかる工程表はそれ以外の地域では適用されない」(2018年6月6日)

エイドリアン・ランキン=ギャロウェイ米国防総省報道官(少佐)は、トルコのチャヴシュオール外務大臣が5日に「マンビジュ市の処遇にかかる「工程表」はラッカ市、コバネ市にも適用される」と述べたことに関して、フッラ・チャンネル(6月6日付)に対して、「(マンビジュ市の処遇にかかる)工程表は現地情勢の変化に対応するかたちで実施されるだろう」としたうえで、マンビジュ市以外の地域には適用されないと述べた。

ランキン=ギャロウェイ報道官はまた「トルコはNATOの同盟国で、ダーイシュ(イスラーム国)を打ち負かすための有志連合における協力国だ…。だが、我々は(西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体の)シリア民主軍とも行動している」と付言した。

ANHA, June 6, 2018

AFP, June 6, 2018、ANHA, June 6, 2018、AP, June 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018、al-Hayat, June 7, 2018、Alhurra, June 6, 2018、Reuters, June 6, 2018、SANA, June 6, 2018、UPI, June 6, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍がハサカ県南東部でダーイシュ掃討を続けるなか、トルコ軍がラッカ県タッル・アブヤド市を砲撃(2018年6月6日)

ハサカ県では、ANHA(6月6日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が県南東部で進軍を続け、イラク国境に近いダシーシャ村近郊のジャッブール村、ブーハッスーン村、マルジャーン村でダーイシュ(イスラーム国)と激しく交戦し、マルジャーン村を制圧した。

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ラッカ県では、ANHA(6月6日付)によると、トルコ軍がタッル・アブヤド市の国境通行所一帯を重火器で砲撃した。

AFP, June 6, 2018、ANHA, June 6, 2018、AP, June 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018、al-Hayat, June 7, 2018、Reuters, June 6, 2018、SANA, June 6, 2018、UPI, June 6, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と、ダイル・ザウル県でダーイシュと交戦(2018年6月6日)

アレッポ県では、SANA(6月6日付)によると、シリア軍が県西部(アレッポ市ザフラー協会地区一帯)と南西部(ヒルバト・マアッラータ村一帯)でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団の拠点を攻撃した。

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ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月6日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が県南東部(ムーハサン市、ブーライル村近郊の砂漠地帯)にあるシリア軍拠点複数カ所を襲撃し、兵士12人を殺害した。

AFP, June 6, 2018、ANHA, June 6, 2018、AP, June 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018、al-Hayat, June 7, 2018、Reuters, June 6, 2018、SANA, June 6, 2018、UPI, June 6, 2018などをもとに作成。

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ヒムス市とハマー市を結ぶ国際幹線道路が7年ぶりに再開(2018年6月6日)

ヒムス県北部とハマー県北部で活動を続けていた反体制武装集団戦闘員のうち、戦闘継続を希望する戦闘員が5月に家族とともにシリア北部に退去、残る戦闘員が当局に投降し、同地がシリア政府の支配下に復帰したことを受け、ヒムス市とハマー市を結ぶ国際幹線道路(全長47キロ)が復旧、7年ぶりに再開された。

SANA(6月6日付)が伝えた。

SANA, June 6, 2018

AFP, June 6, 2018、ANHA, June 6, 2018、AP, June 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018、al-Hayat, June 7, 2018、Reuters, June 6, 2018、SANA, June 6, 2018、UPI, June 6, 2018などをもとに作成。

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サッバーグ人民議会議長が再選(2018年6月6日)

人民議会は第7回定例会第13回本会議を開き、議長選挙を実施、ハムーダ・サッバーグ議長が無投票で議長に再選された。

またナジュダト・アンズール議員が副議長に、ラーミー・サーリフ議員、ハーリド・アッブード議員が書記に再選され、アーティフ・ズバイク議員、スィナー・アブー・ザイド議員が新たに監査に選出された。

SANA(6月6日付)が伝えた。

SANA, June 6, 2018

AFP, June 6, 2018、ANHA, June 6, 2018、AP, June 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018、al-Hayat, June 7, 2018、Reuters, June 6, 2018、SANA, June 6, 2018、UPI, June 6, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは4件の停戦違反を、トルコ側は0件の違反を確認(2018年6月6日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(6月6日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(ラタキア県2件、アレッポ県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, June 6, 2018をもとに作成。

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国連安保理の制裁委員会はシャーム解放機構をシリアのアル=カーイダであるシャームの民のヌスラ戦線の別名に指定(2018年6月5日)

国連安保理決議第1267号(1999年)、第1989号(2011年)、第2253号(2015年)にかかる国連安保理の制裁委員会(アル=カーイダおよびターリバーン制裁委員会)は、シャーム解放機構をシャームの民のヌスラ戦線の別名(A.k.a)として制裁リストに追記したと発表した(https://scsanctions.un.org/consolidated/)。

国連安保理が出した報道向け声明によると、シャーム解放機構の追記に伴い修正された制裁リストの文言は下線の通り。

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B. Entities and Other Groups

QDe.137 Name: AL-NUSRAH FRONT FOR THE PEOPLE OF THE LEVANT

Name (original script): جبهة النصرة لأهل الشام

A.k.a.: a) Hay’at Tahrir al-Sham (HTS) هيئة تحرير الشام (original script); Hay’at Tahrir al-Sham; Hay’et Tahrir al-Sham; Hayat Tahrir al-Sham; Assembly for the Liberation of Syria; Assembly for the Liberation of the Levant; Liberation of al-Sham Commission; Liberation of the Levant Organisation Tahrir al-Sham; Tahrir al-Sham Hay’at) b) جبهة النصرة (the Victory Front); Jabhat al-Nusrah; Jabhet al-Nusra; Al-Nusrah Front; Al-Nusra Front) c) جبهة فتح الشام (Jabhat Fath al Sham; Jabhat Fath al-Sham; Jabhat Fatah al-Sham; Jabhat Fateh Al-Sham; Fatah al-Sham Front; Fateh al-Sham Front) d) Conquest of the Levant Front e) The Front for the Liberation of al Sham f) Front for the Conquest of Syria/the Levant g) Front for the Liberation of the Levant h) Front for the Conquest of Syria i) شبكة أنصار المجاهدين (Ansar al-Mujahideen Network — sub-unit name) j)مجاهدو الشام في ساحات الجهاد (Levantine Mujahideen on the Battlefields of Jihad — sub-unit name) F.k.a.: na Address: a) Syrian Arab Republic (Operates in) b) Iraq (Support network) Listed on: 14 May 2014 (amended on 7 Jun. 2017, 5 June. 2018) Other information: Associated with Al-Qaida (QDe.004). Brought Syrian and foreign Al-Qaida in Iraq (QDe.115) and Asbat al-Ansar (QDe.007) fighters, along with other foreign Al-Qaida operatives, to join local elements in Syrian Arab Republic to carry out terrorist and guerrilla operations there. Previously associated with the Islamic State in Iraq and the Levant (ISIL), listed as Al-Qaida in Iraq (QDe.115), and its leader Ibrahim Awwad Ibrahim Ali al-Badri al-Samarrai (QDi.299) but separated from that group in 2013. In Jul. 2016, Abu Mohammed Al-Jawlani (QDi.317), the leader of Al-Nusrah Front for the People of the Levant, announced the group had changed its name to Jabhat Fath al-Sham and was no longer affiliated with any external entity. Despite the announcement and attempts to distinguish itself from Al-Nusrah Front for the People of the Levant, the group remains aligned with Al-Qaida and continues to carry out terrorist operations under this new name. In January 2017, Al-Nusrah Front created Hay’at Tahrir al-Sham (HTS) as a vehicle to advance its position in the Syrian insurgency and further its own goals as Al-Qaida’s affiliate in Syria. Previously listed between 30 May 2013 and 13 May 2014 as an aka of Al-Qaida in Iraq (QDe.115). INTERPOL-UN Security Council Special Notice web link: www.interpol.int/en/notice/search/une/5790822.

AFP, August 31, 2018、ANHA, August 31, 2018、AP, August 31, 2018、al-Durar al-Shamiya, August 31, 2018、al-Hayat, September 1, 2018、Reuters, August 31, 2018、SANA, August 31, 2018、UPI, August 31, 2018などをもとに作成。

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トルコが支援するシャーム軍団やシャーム解放機構と共闘してきた自由イドリブ軍が結成した国民解放戦線の拠点が何者かの襲撃を受ける(2018年6月5日)

ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月6日付)によると、県西部にある国民解放戦線の拠点複数カ所が何者かの襲撃を受け、戦闘員多数が死亡した。

国民解放戦線は5月28日に、トルコが支援するシリア・ムスリム同胞団系のシャーム軍団、シャーム解放機構と共闘してきた自由イドリブ軍、第1沿岸師団、第2沿岸師団、第1歩兵師団、第2軍、精鋭軍、ナスル軍、ダーライヤー・イスラーム殉教者、自由旅団、第23師団が結成した組織。

AFP, June 6, 2018、ANHA, June 6, 2018、AP, June 6, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 6, 2018、al-Hayat, June 7, 2018、Reuters, June 6, 2018、SANA, June 6, 2018、UPI, June 6, 2018などをもとに作成。

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シャーム解放機構など支配下にあるイドリブ県の自治を担っているというシリア救国内閣は米国務省によるシャーム解放機構のテロ組織指定を非難(2018年6月5日)

シャーム解放機構など反体制武装集団の支配下にあるイドリブ県イドリブ市一帯の自治を担っているというシリア救国内閣は声明を出し、米国務省によるシャーム解放機構のテロ組織指定を非難した。

声明でシリア救国内閣は「シャーム解放機構は、国民に寄り添い、殺戮犯罪体制に抵抗する組織の一つで、住民と土地を守るために武器を手にしている…。シャーム解放機構をはじめとする組織はこれまでに一度も国境はおろか、隣国、さらにはシリア以外の市民社会を脅かしていない」などと述べ、シャーム解放機構を擁護した。

al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018

 

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外務大臣「マンビジュ市の処遇にかかる「工程表」はラッカ市、コバネ市にも適用される」(2018年6月5日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は記者会見で、4日のマイク・ポンペオ国務長官との会談で合意に達したマンビジュ市(アレッポ県)の処遇をめぐる「工程表」に関して「工程表は、クルド人民兵(西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊)が(マンビジュ市から)完全撤退すると規定されており、10日以内に実施開始となる」と述べるとともに、「ラッカ市、コバネ(アイン・アラブ)市にも工程表は適用され、テロ組織は放逐されることになる。彼らがこれらの都市の自治を担うことはできなくなるだろう」と述べた。

チャヴシュオール外務大臣はまた「フランス、英国、ベルギーなどの第三国がマンビジュ市で役割を果たすこともない」と述べ、米軍以外の部隊も同地から撤退することが明らかにされた。

アナトリア通信(6月5日付)が伝えた。

AFP, June 5, 2018、Anadolu Ajansı, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

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アムネスティ・インターナショナルは米主導の有志連合によるラッカ市攻撃を「戦争犯罪の可能性がある」と指摘、有志連合はこれを否定(2018年6月5日)

アムネスティ・インターナショナルは「Syria: “War of annihilation”: Devastating toll on civilians, Raqqa – Syria」と題した報告書を公表し、米主導の有志連合が、2017年10月に西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍によって解放されたラッカ市に対する軍事攻撃で、民間人数千人を殺傷し、市内の公共・民間施設、インフラを破壊したと非難し、戦争犯罪を犯した可能性があると指摘した。

有志連合の報道官を務める米軍のライアン・ディロン大佐は、アムネスティ・インターナショナルの批判を受けて、フッラ・チャンネル(6月5日付)に対して「有志連合はラッカ市での民間人に対する侵害行為に関するすべての報告を調査した」としたうえで「ダーイシュ(イスラーム国)の方がラッカ市で民間人に対し罪を犯していた」と反論した。

al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

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イスラエルのネタニヤフ首相「イランはシリアで兵力8万からなる軍隊を創設しようとしている」(2018年6月5日)

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ドイツのアンゲラ・メルケル首相との会談後の記者会見で、「イランはシリアで兵力8万からなる軍隊を創設し、スンナ派を徴兵しようと計画している」と述べた。

ネタニヤフ首相はまた「シリアでイランが指導するシーア派民兵の数が現在1万8,000人に及ぶ」と付言した。

ドゥラル・シャーミーヤ(6月5日付)が伝えた。

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

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アサド前大統領の生地カルダーハ市(ラタキア県)で大統領の親戚の民兵とシリア軍が激しく交戦(2018年6月5日)

ダマス・ポスト(6月5日付)やマジェスティ・ニュース(6月5日付)など親政権サイトは、ハーフィズ・アサド前大統領の生地であるラタキア県カルダーハ市で、シリア軍と、アサド大統領の親戚のジャアファル・シャーリーシュ氏が率いる民兵が激しく交戦したと伝えた。

戦闘は、シャーリーシュ氏の民兵が「治安作戦」と称て、アイマン・ジャービル氏が率いる民兵組織「砂漠の鷹旅団」や「海洋特殊部隊」の拠点を襲撃し、車などを略奪、刑事治安局調査課長を負傷させたことを機に発生、双方合わせて数十人の死傷者が出たという。

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、DamasPost, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Majesty News , June 5, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

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ロシアのプーチン大統領「米英仏のシリアへのミサイル攻撃はドゥーマー市での化学兵器使用疑惑に関する客観的な調査を阻止するため」(2018年6月5日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領は、オーストリアのORF(6月5日付)のインタビューに応じ、そのなかで4月14日の米英仏軍によるシリアへのミサイル攻撃に関して、「爆撃の目的はドゥーマー市での化学兵器使用疑惑に関する客観的な調査を阻止するのが狙いだった」との見方を示した。

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、ORF, June 5, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

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タルトゥース市でアサド政権を非難するビラが撒かれる(2018年6月5日)

タルトゥース県では、ドゥラル・シャーミーヤ(6月5日付)によると、何者かがビラ数百枚をタルトゥース市内の各所で撒かれ、アサド政権を非難、抗議の意思を示した。

ビラには、「大統領閣下、我々の血はあなたを地位にとどめるために流された。だから我々は、あなたとあなたの地位を守るために、あなたの閣僚や幹部の息子達を(戦地に)送るよう求めたい…。タルトゥース2018年6月2日、沿岸の英雄たち」などと書かれている。

al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

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ダルアー県南西部で「抑圧者撃退」作戦司令室とダーイシュに忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍が交戦(2018年6月5日)

ダルアー県では、「抑圧者撃退」作戦司令室が声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍がハイト村近郊に進攻、反体制派がこれを撃破したと発表した。

ドゥラル・シャーミーヤ(6月5日付)が伝えた。

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イドリブ県では、シャーム解放機構に近いイバー通信(6月5日付)によると、シャーム解放機構がサルキーン市南部のカフル・ヒンド村でダーイシュ(イスラーム国)の基地を発見し、戦闘員25人以上を殲滅した。

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, June 5, 2018などをもとに作成。

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ラッカ市でYPG主体のシリア民主軍の拠点を狙った攻撃が相次ぐ(2018年6月5日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、ラッカ県ラッカ市の技師組合に設置されたシリア民主軍の軍事拠点をダーイシュ(イスラーム国)と思われる武装集団が襲撃、シリア民主軍がこれに応戦し、戦闘員4人を殺害した。

戦闘ではシリア民主軍の戦闘員1人が負傷したという。

広報センターはまた別の声明で、ラッカ市パノラマ交差点にあるシリア民主軍の検問所に対して戦闘員1人がバイクで特攻、自爆したと発表した。

これによりシリア民主軍の戦闘員1人が重傷を負った。

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はイラク国境の2カ村、3農場をダーイシュから奪取(2018年6月5日)

ハサカ県では、ANHA(6月5日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が県南東部でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討戦を継続し、ダシーシャ村、ファッカ村、近郊の3つの農場を制圧、対イラク国境の安全を確保した。

ANHA, June 5, 2018

AFP, June 5, 2018、ANHA, June 5, 2018、AP, June 5, 2018、al-Durar al-Shamiya, June 5, 2018、al-Hayat, June 6, 2018、Reuters, June 5, 2018、SANA, June 5, 2018、UPI, June 5, 2018などをもとに作成。

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